{第13話} 格差と純情
凌三高校校則
其の三、年末の校則審査会では凌三会と生徒会、甲乙が校則草案を提出可能で、丙を含む全会一致で可決とする。頭取会と甲は拒否権を有す
(どうしてこうなった…)
そこには、大原女の家の前に佇む俺の姿があった。凌三高校から俺の家へ向かうルートの交差点の手前で、左に曲がると彼女の見るからに高そうな4階建てマンションがあった。
「さ、ここよ」
光彩認証を解除しゲートを開く大原女。なんでこんな平然としているのだろうか。
「お、おいお前、一応まだ放課後じゃないけど勝手に学校出て良いのか?」
「この学校ってかなり雑なのよ。あんたのクラスへの転入も、朝校長に掛け合ったら二つ返事で承諾してくれたわ。多分半分くらい出席してれば進級はできるんじゃないかしら」
それを聞いて俺は愕然とする。
(確かにCCCなる明らかにヤバい集団が放置されてた位だし、そんなものなのか)
この学校のぶっ飛び具合にも慣れてきた。慣れたら変人コースまっしぐらだと思うが。
「にしても、この家でかいな。何人で住んでんだ?お姉さんはいるとして」
不思議そうにこちらを見る大原女。
「マンションなんだから一人に決まってるじゃない」
(こいつ、さてはお嬢様だな)
庶民から大きく乖離したその感覚はいったんスルーとして
「てことは、お前ここの生まれじゃないのか」
「ええ、新潟から来たの。凌三の生徒の過半数以上は県外から来てるわよ。だから鬼才が集まるの。さあおしゃべりはこれくらいにして、さっさと行くわよ」
「入る前に一つ」
「手短にね」
「お前、一人暮らしの家に曲がりなりにも男入れて良いのか?」
こいつは多分生まれの良さからあらゆる情報にシャッターが掛けられていたのだろう。あまりに近い距離感も、その穢れの無さ故なのだろうか。
「別に良いじゃない。何かあるの?」
案の定男女のあれこれについてを考えるほどの知識が無いようだった。
「まあ、いいや。いずれお前にも分かる時が来る。とにかく俺以外の男は入れんな」
憐みの目線を向けながら大原女の肩を叩き、一応警告もしてやる優しい俺。
「ちょっ、なんなのよ!教えなさいよ!」
大原女の追及を無視し、部屋に入っていくのであった。
ついったしてる@suiren0402desu
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