パルミディーヴァとの再会
今日から右手の手術で入院するので来週の更新が遅れるかも知れません。
フワフワして暖かい。
ずっとここに居られたら良いのにな。
見えないけど明るい光を感じる。
誰かがずっと何かはなしたり頭を撫でたり身体をさすってくれているようだ。
あんなに痛かったのに今は全く感じない。
僕は死んだのか?
其れともアレは夢だったのか?
夢なら早く起きなきゃ、だけど夢じゃないならこのまま眠っていたい。
『今は眠りなさい』
誰?なんだろう?
この声は優しく心地良い。
いつの間アルビターは眠っていた。
次に気付いた時は見た事のない場所だった。
森に居るようだがその森にはえる木々は幹が青白く薄い紫の葉が生い茂っていた。
此処は何処なんだろう?
消耗しすぎたのか人型になれない。
此処には誰も居ないのかな?
アルビターは周りを見渡した。
確実に覚えが無いのに何となく来た事があるような気がするのは気のせいだよな。
"気のせいでは有りませんよ"
アルビターの頭の中に優しい声が響いた。
「誰?何処にいるの?」
"目の前に居るよ"
「え???」
"ふふふ。人の姿になりましょう。
アルビター、直接会うのは久方ぶりですね。"
目の前の木が光り輝き美しい少女があらわれた。
「貴女は誰?」
"私はパルミディーヴァ、其方の曽祖母にあたる者です。
其方がまだ卵の時に会いました。
その時尋ねた事は覚えていないでしょうが、今一度問います。
其方の義弟が国を治めるか、其方が国を治めるかを今一度選択せよ。
あの時は其方の義弟が王となっても国が滅びない可能性が僅かにあった。
しかし、今は滅びの道しかない。
其方が王になるならば弟を討ち取らねばならぬ。
あの時兄弟を支え国を守ると選択したが、その道が閉ざされた時は自分で弟を討つと約束してその選択をしたが其方は死を選びましたね。"
そんな約束なんて知らな、、、
-ほぼ確実に其方の義弟は其方の敵となる。
この国を私利私欲で壊滅させる。
其方は力を奪われ、死の淵を彷徨い深く絶望するだろう。
ただし、義弟が其方と同じ志を持ち其方と助けあう事ができれば義弟はその命つきる百万年を其方と良き国を治める。
義弟が其方と同じ志を持つ可能性はゼロに近い。
其方は王になるか?其れとも義弟を支えるか今選ぶのです。
アレは、、、
夢じゃなかったのか
"成神した神でも迷う決断をさせてしまいました。
そして、其方は記憶を封印し義弟を支えて国を護ろうとしていましたがやはり其方はこのような姿になってしまいましたね。
成神したら義弟を討たねばなりません、其方の力を奪ったあの者は狡猾で抜け目ない。
其方の試練でもあったが生まれたばかりの何も知らない幼子に選択させる事ではなかった。
天啓を与えてしまったばかりに其方は呪われてしまった。
故にこの呪いは解きます。
成神した時に今一度選択しなさい。
今死を選ぶ事は許しません。
其方を愛する者達が沢山います。
私も其方を愛する者の一人です、其方を死なせはしません。
成神する迄の間ですが今迄の記憶を封印しますか?
生きるのが辛いなら封印するのも悪くないと私は思います。''
「記憶の封印はしないで…」
"やはり、其方は…"
パルミディーヴァは微笑んでアルビターの頭を撫でた。
「僕はいったい何者なの?天啓ってなんなの?成神ってどう言う事?」
"ふふ、本当に何も知らないんだね。何から話そうか。"
「僕の父様と母様は本当の父様と母様じゃないんだよね。」
"ええ、彼等は私達の頼みを聞いて其方を守り育ててくれたのです。
其方を実の子のように愛してくれたので其方は勘違いしてしまったようですが、其方は不死鳥です。
其方の父は不死鳥ミティス、母は唯人の玲凛。"
「唯人?」
アストラル体での面会です。