表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/274

浮かれた結果



その日、ローズマリーは朝から浮かれていた。


「ぐふふふふ」


令嬢らしからぬ含み笑いを、自覚しないまま垂れ流す程度には浮かれていた。


昨日、とうとう自分の体に刺青を入れられたのだ。

お父様にはそれはもうめちゃくちゃ怒られたけれど。

お母様は泣いていた。

こんな娘でごめんなさい。

やめるつもりは毛頭ないけれど。

お母様が諦めて頂戴。


この刺青を早く試したいけれど、流石にメイドがもう片時も目を離してくれない。

何と言うかもう、凝視。

まさしく凝視。


視線が…。

痛いです。



でも、今日はストラの見学に行く日。

つまりお母様の目がない。うちのメイドの目もない。

お父様もお城にはいるけれど離れているし、わざわざ来ないだろう。


つまり周りに人はいるだろうけれど、監視はされていないのだ。

私を怒らない人なら周りにどれだけいたって問題はない。

多分。


いそいそと馬車に乗り込み城へ向かう私を、メイド達は何か言いたげな顔で見送った。


引率してくれる先生と共に登城すると、最初に小部屋に案内された。

一緒に見学する男の子と、先に顔合わせをしておくらしい。

デッセル先生曰く、魔法学が大好きな子なのだとか。

そんな事を聞けば、会う前から好感度はマックスである。

仲良くなれるかな?


暫くして部屋に入ってきたのは、一歳上の侯爵家の子息だった。

アルトゥールと名乗った彼と自己紹介を済ませ、すぐに研究室に向かった。

その途中、彼に得意な魔法を聞かれた。

得意不得意とか気にしたことがなかったなぁ、なんて考えているとき私は閃いた。


(これは刺青を試すチャンスなのでは!?)


「あ、でも最近楽しいと思うのは結界魔法なの。」


案の定どういう事か聞かれたので、私はワクワクしながら早速刺青を使って足場結界を足元に発動させてみた。


(早い!当たり前だけど詠唱より断然早い!)


あんまり嬉しくて調子に乗って次から次に足場を作った。


(これ次に脱走するの楽勝じゃないかしら!!)


刺青を入れた日の所持金が2個刻める金額だったので、もう一つに風魔法を選んだ私はそれも試そうと、下りる時使ってみた。

ちょっとスカートがめくれかけて慌てたけれど、なんとか上手に下りられた。


詠唱よりも制御が簡単。刺青最強。

なんて思いながら、ほくほく顔でストラ棟へ向かった。

デッセル先生が何か言っていたけれど、いつもの事なので気にしない。


ストラ棟は素晴らしいの一言に尽きた。

特に蔵書が。

魔道具も色々見せてくれたけれど、魔法陣を見せてくれないので、そっちはあんまり興味が湧かなかった。

私が本棚に心を奪われていると、ストラの一人がストラしか読めない禁書庫まである事を教えてくれた。


(何それ!読みたい!!)


お父様の権力で何とかならないか考えたけれど、お父様にシバかれる未来しか思い浮かばなかった。

むぅ…。


将来なりたい職業、冒険者が一位だったけれどストラも悪くない、なんて思った一日だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ