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二人は仲良し!(ローズ的に)

アルトゥール視点。



昨日出した申請書は、許可が下りず再び俺の所へ返ってきた。

やっぱりと言うか何というか。

すぐにその申請書をもって、理由を聞きに担当部署へ行った。


「それが…私にもなぜ差し止められたのか…。

この理由の部分、護衛冒険者の実績とは言っても、ローズ嬢がお強い事は私共も存じておりますので、何とも…。」


「つまり、この書類を許可しなかったのは、局長ってことになってるがここの局長じゃないんだな?」


「その…大変言い辛いのですが…、ここだけの話ですよ、…そうです。」


「分かった。」


アルは一つため息をついて、窓口を後にした。

王城の中庭に行き、周りに誰もいない事を確認すると伝言魔法を起動した。


「話がある。話さないと後悔するぞ。

―――ジークバルト・オルト・ゲーエン(の許へ行け)


暫くそこで待っていると、アルの元へ伝言魔法の鳥がやってきた。


リベロ(開放)


「まあ、君が?そんなに?どうしてもと言うなら?

時間を作ってあげなくもないけれど?

…30分後にいつもの場所に来るといいさ。」


という物凄く嫌味な内容の伝言を、可愛らしい小鳥の口から聞いた。

アルトゥールはこめかみに立てた青筋もそのままに、ローズに渡す指輪や諸々の打ち合わせでいつも使っていた、王家の庭園に向かって歩き出した。



「やあ、アル。ごきげんよう。」


ジークが清々しい笑顔で挨拶をした。


「ご機嫌もくそもあるか!!」


「ご挨拶だな。で、何の用だ?」


「とぼけるなよ?分かってるよな?」


アルはジークを睨みつけて差し戻された申請書をばんっ!とテーブルにたたきつけた。


「えー何かなぁ?」


白々しい声を上げながらわざとらしく書類を読む。


「わお、ストラって案外暇なのかい?

1週間のバカンスなんて羨ましいなあ。

おや?局長で差し戻されているね。

残念だね、許可が下りなくて。」


青筋が2、3本になって、アルはジークに冗談はいらねぇと凄んで見せた。


「ふふ、ローズと旅行なんて僕が許可するわけないだろ?」


「お前!もう関係ないだろ?

大体どんなにあいつに執着したって、平民になったあいつとお前が結ばれる未来なんかないんだからいい加減諦めろ!」


「そのセリフはそっくりそのままお前に返すよ。

いくら家督を継がないとはいえ、功績もある侯爵家の嫡男が平民と一緒になる未来はないね!」


「はん!お前よりは可能性はある!

なんたって血筋は問題ない上にあの魔力量、むしろ俺の両親は喜んでくれると思うね!」


「それを言うならうちの両親だって間違いなく喜ぶし、なんならローズ可愛さに法律すら変えそうだけどね、うちの両親なら。

まあそんなことしなくても、あの公爵なら喜んでローズを養子に入れてくれるさ。」


そう言ってお互い睨み合う。

先にジークの方がはぁっと息を吐き出した。


「大体別にラルズールへは君も行く必要ないってローズから聞いてるけど?

例の研究そんなに行き詰っているんだ?」


「うるさい。…まあな。どの動物実験でも即死だった。」


「そうか…。ローズに意見は聞かなかったのか?」


「まさか、いくら相手がローズでもストラの規定から外れる事はできないだろう?

まあ王太子許可が出るなら相談できるんだが。」


ストラには研究内容を外部の人間に、例えそれが家族と言えども漏らしてはならないと言う規定があるのだ。


「相手がローズなら問題ないだろう。

陛下には僕から言っておこう。」


「助かる。それなら、その申請書許可しろよ。

旅行中に相談できるし。」


「それは却下。」


つーんとそっぽをむく。

アルはこめかみに青筋を立てながら、絶対許可をもぎ取ってやると心に誓った。



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