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043 争い

朝から小動物の生け捕りに帆走する俺。

苦労するかと思いきや、結構簡単に集まった。


理由はやはりドラゴンだろう。

肉食動物はドラゴンを恐れて一定距離から近寄って来ないのだ。

なので、その範囲内に居る小動物は警戒心が少ないようだ。


ネズミ捕りのような簡易的な罠も仕掛けたけど、あっさり引っかかる。

もしかして、安全地帯過ぎて増えすぎ、エサが減っているのかも?


こうして集めた小動物は20種類。

ネズミからモグラ、鳥やタヌキっぽいのまで様々。


『さて、どのようにするのだ? お前が食べた物は用意してやったが』

「俺の体重と言うか体積?を考えて、そこから比率を出して与えるよ」

『どういう事だ?』

「俺が50kgだとして、小動物が5kgだとすると1/10だから、与える量も1/10にするって事」

『確かに同量は食えぬだろうからな』

「その前に食べてくれるかが心配だけど」

『まあ食わぬだろう。今まで他の物が食べた形跡が無いのでな』


やっぱり毒だと認識されてるのかな?

もしそうなら無理矢理でも食べてくれないだろう。

どうしようか?


前世だと、ペースト状にして注射器等で入れてたけど、そんな物は無いし。

どうにか睡眠状態にして、ペースト状にした物を口の中に入れるのがベストかな?


「寝かせられないかな?」

『気絶させれば良いではないか』

「その方法が判らないんだけど?」

『精霊に頼めば良いではないか』


えっ? 精霊ってそんなに万能なの?!

って、そりゃそうか。精霊だもんな。

うん、何言ってるのか判らなくなってきたわ。


「どの精霊が良いかな?」

『温度を下げれば冬眠するのではないか?』

「なるほど。ありえそうだ」

『む……ちょっと待て。…………空気を司る精霊から物言いが入った』


精霊から「ちょっと待ったー!」が出るとは!


『自分なら空気を薄めて気絶状態に出来るそうだ。低温にすると冬眠せずに死ぬ生き物もあると』

「なるほど~」

『むむっ! 温度を司る精霊からも物言いが入った。そんなヘマはしないそうだ』


まさかの精霊同士での言い合いが勃発!

俺の為に争うのは止めて!とか言えば良いんだろうか?




待つ事10分くらい。

どうやら決着したようだ。

体育座りで待機してた俺の方をドラゴンが向いた。


『結論が出た。半数ずつ受け持つ事になったぞ』

「あっ、そうですか。お願いします」


そこに異論は無い。っていうか反論出来る訳が無い。


「聞いて良いか判らないんだけど……」

『言ってみろ』

「なんでそんなに主張して来るのかな~と思って」

『お前が重力を司る精霊ばかり使うからだ。

 自分達は働いていない。なのにお供え物だけもらっている。働かざる者食うべからず!と』

「そんな事、思ってないですよ?!」

『本人達がそう思ってるのだ。たまには使ってやれ』

「判りました」


まさかの理由だった。

確かに自分がその立場だったらそう思うかもしれない。


何にせよ、準備は整った。

早速実験を開始しよう。

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