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041 その他は?

その日は第一王子とドラゴンの話をして終わった。


翌日。

残りを用意されてた他の部屋に置いていく。

それが終わると、また第一王子に拉致される。

今回は、第二王子・王妃・第一王女も伴って……。

王族ってヒマなの?


この拉致は結局、査定が全て終わるまで続いた。

あっ、一度だけ買った物を回収しには行ったけどね。

特に第一王女。

8歳らしいけど、興味津々。

冗談で第二王子が「実はこの人はドラゴンが化けているんだよ」と言ったものだから、さあ大変。

本気にしてしまったのだ!

いくら違うと言っても「バレないように隠しているんでしょ!」とか「誰にも言わないから!」と取り合ってくれない。

王妃に視線を移すと、面白そうに笑ってるだけで否定してくれない!


まぁ、最初に俺もノッて、第一王女をだっこして天井に付くほど跳んだのも悪かったけど……。

いい加減、誰か否定してください!!




さて、査定された金額だけど。

とてつもない金額、とだけ言っておこう。


「すみませんが、支払いは分割でよろしいでしょうか?

 国家予算の何十倍なもので……」

「そんなに高いんですか?! というか、持ち主には返さないんですか?」

「持ち主が判明している物は、通達をしてあります。『買い戻しますか?』と」

「返還ではなく、買い戻しですか?」

「ええ。愚かにもドラゴンに挑んだのです。しかもドラゴンの温情で返還された。

 これが人間同士だった場合、賠償金が必要ですよね?」


そう言われると納得だ。

高価な物を狙って襲いかかった。その者から「殺されそうになった」と訴えられた。賠償金発生。

そりゃそうだ。


「それにしても、こんなに高額になります?」

「伝説級の武具が多数含まれておりましたので」

「ちなみに、それらは国がお買い上げですか?」

「ええ。そしてこれらは他国に贈ったり売ったりして外交手段にします」


流石だなぁ。

高額で買い上げても、すぐに元を取りそうだ。


「ところで、2点だけ質問してもよろしいでしょうか?」

「はい。何でしょう?」

「薬やポーションの類はありませんでしたか?」


言われて気づいた。

確かに無かったなぁ。ドラゴンが飲んだ訳でも無いだろうし。

あっ、そうか。


「多分ですけど無いと思います。ドラゴンは大きく、人間の手のひらサイズの物は持てないので」

「……なるほど。納得しました。

 しかし、もしあればお持ちください」

「ちなみにどんな物を期待してます?」

「ハイポーションという、失われた技術で作られている物ですね。

 文献では切り落とした腕を繋げる事が出来たとか」


そりゃすげぇ!

戻ったら探してみよう!


「判りました。戻ったら聞いてみます」

「ありがとうございます。もう1点ですが……本当に危険な物は返還してもよろしいでしょうか?

 こちらで処分も出来ないもので……」

「え~と、どういう物ですか?」

「主に呪われた品ですね。解呪出来れば良いのですが、無理でした」

「ど、どういう呪いか判りますか?」

「命を削って筋力を上げる、という物が数点、他人の命と魔力を奪う、という物も数点。

 効果が不明の物も数点ありました」


聞いただけでヤバいのが分かるわ。

人の命を代償に魔力全回復とか、外道過ぎる!

もしかしたら、ゲームにあったような一定確率で即死効果がある武器とかもあるかも。


「判りました。それらは回収します。

 収納魔法で異次元の遠くにでも置いておきますよ」

「助かります!」


あっちの世界のどこかに埋めておこう!


「ではこちらが初回の代金です」


あの~、大量の硬貨を渡されても困るんですけど?

運賃として少しだけ貰っておいて、後は全部ドラゴンに渡してしまおう!

ドラゴンと言えば宝好き! これが定番だ! きっと喜んでくれるだろう!

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