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038 とうとう謁見!

謁見の間に、王様と大臣二人と一緒に入っていく。

中は赤い絨毯(?)が敷いてあり、その左右に沢山の人が立っている。彼らが貴族だろうか?


「そなたはそこで止まってくれ。ああ、立っているだけで良いぞ」

「判りました」


言われた場所で立ち止まる。

……周囲の目が痛い。


王様はそのまま段に登り、そこにあった椅子に座る。

大臣は段には上がらず、左右に居る貴族(?)と同じように並ぶ。

すると段の横に立っていた男子二人が段に上がり、王様の横に立った。

あっ、左側に立ってるのは、第二王子じゃないか。


「さて、時間も無いので手短に言う。

 そこの者は、私が認めた『ドラゴンの関係者』である。

 よって、国としても王族としても、こちらから関わる事はしない。

 貴族の諸君も、当然関わる事を禁止する」


王様が宣言してくれた。

これでいちゃもんをつけてくる貴族は居なくなるだろうな。


って思ってたら、第二王子から声が上がった。


「父上! 偽物かもしれないのに、それでよろしいのですか?!

 諸君らもそう思うだろ?!」


その声をきっかけに、何人かが同意するような声を上げた。

あの時に一緒に居た貴族だろうか?


それに王様が答える。


「その者は、『偽物だが本物と言っている』としよう。その場合、我が国はどんな損害が出る?

 せいぜい無心されるくらいだろう。

 だが他国が干渉して来た場合、偽物では撃退も出来ぬだろうな。

 さて、『本物だが我々が偽物と断言した』場合、我が国の損害は?

 はっきり言って大損害だ。ヘタすればドラゴンの怒りを買う。国が滅びるぞ。最悪世界中の人間が消える。

 お前達は、その責任が取れるのか? ドラゴンの怒りがお前達の処刑で収まれば良いけどな」

「陛下、よろしいでしょうか?」

「ウィンか。発言を許す」


軍務大臣さんだね。

何を言うのだろう?


「先程、シュラウ王子が声を上げた時に同意した者の把握が終了しました」

「うむ。ご苦労」

「その者達はいかが致しましょうか?」

「アロウ、どうする?」


政務大臣さんが決めるのか。

しかし、これは聞かされてた事だ。予定調和ってやつか?


「そうですね、陛下の決められた事に反抗する、不敬罪。

 後は昔から決まっている『ドラゴン』に関する法を破った、法律違反。

 両方合わせれば…………重罪ですね」

「まぁ、そうだろうな。ではウィン、牢に入れておけ。刑罰は後で決めるとしよう」

「そ、そんな……」「シュラウ王子!」「お許しください!」


貴族達が助けを求めている。

呼ばれた第二王子は……悪い顔で笑っている。怖ぇ~。


「父上、いや、陛下。発言をお許し下さい」

「許す」

「私は陛下の命でバカな王子をフリをしていた。お前らが誘導出来るような人間ではない!」


言い放って、引っかかった貴族を指差してる。

周りの関係無い貴族は「そうだよな~判ってた」って顔してる。


「ロキスル・パトリエル殿」

「へ? は、はい!」

「バカな貴族を引っ掛ける為とはいえ、貴殿をバカする言動を致しました。

 どうかお許しください」

「あ、頭を下げないでください! 許しますから! というか気にしてませんから!!」


沢山の人が見てる前で王族に頭を下げられるなんて、許すしかないでしょ!

いや、怒ってないんで、許す許さないもないんだけど。


「息子も許してもらえた。ではこれで終了とする!」


王様の宣言で謁見は終わりとなった。

俺はというと、軍務大臣さんに連れられて謁見の間を後にした。


「あの~、どこに行くんですか?」

「ドラゴンの持っていた武器防具等を受け取ろうと思ってましてな。

 早い方がよろしいと思いまして。それとも明日の方がよろしいですか?」

「いえ、大丈夫です」


ドラゴンから課せられた任務が終われるなら早い方が良い。

助かります~。


到着した場所は、倉庫のような所だった。

……しかし、何で王様と王子二人が居るのかな?

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