王子様、ご登場
可能な限り、更新ペースを早くします。
数刻後、エセルバート伯爵と伯爵令嬢は王宮に着いた。アンネリーゼは謁見室前の扉で緊張していた。
「エセルバート伯爵、カーティス・ダレン・エセルバート様、エセルバート伯爵令嬢、アンネリーゼ・リルル・エセルバート様、国王陛下へ謁見!」
「アーサー様、本当に会ってお話するだけでしょうか?」
「まずは、陛下にご挨拶してお言葉を頂いてからですね」
「陛下にご挨拶を?」
私、急に不安になってきてしまいました。
私は、伯爵令嬢。教育はしっかり受けているつもりです。
ですが、陛下に謁見はなかなかないもので、緊張するものです。
「大丈夫だよ、アンネリーゼ、いつも通りに居てくれたらそれでいい」
「お父様」
「緊張なさらずとも普段通り居てくだされば陛下はお優しいお方です」
「アンネリーゼ、お父様が横に居るからね」
「はい、お父様」
お父様...震える私の手を握って下さっている。
私も怯えてばかり居られません!
陛下にご挨拶を...!
謁見室のドアが開かれて目の前には
とても煌びやかな天井と床には真っ赤の絨毯。
そして、目の前には
「外務大臣、休日のところ、感謝をする」
「はっ、陛下、勿体なきお言葉」
「して、そちらのご令嬢が」
「アンネリーゼ、ご挨拶を」
私は、礼をし
「国王陛下、ごきげんよう、私はカーティス・ダレン・エセルバートの娘、アンネリーゼ・リルル・エセルバートでございます」
「おぉ、外務大臣によく似ておるなぁ、顔を上げてよく顔を見せておくれ」
「はい、陛下」
顔を上げて陛下に顔を見せ、アンネリーゼはニッコリと微笑んだ
「やはり、美しいな、外務大臣、アンネリーゼ嬢は幾つだ?」
「16でございます」
「うむ、余は、決めたぞ」
え、何を決めたのでしょう?
いきなり会って何を決めたのかよくわかりません
「エセルバート伯爵令嬢、アンネリーゼ・リルル・エセルバート、そなたは今日からエリオット・アレン・シルヴェスター・ガーランド、ガーランド王国第一王子と婚約していただく!」
「「えーーーーー!?」」
い、いきなり過ぎです、意味がわかりません
お父様も動揺しすぎてカタカタ震えています
「へ、へいか、お待ちください!我が伯爵家は王家の遠い親戚でございますが、公爵家、侯爵家を飛び越えて伯爵家に行くのはどうかと!」
「ふむ、もちろん考えているぞ?」
お父様、流石に固まってても何もならないと知り、反論
ですが
「第一王子、エリオットがそなたの娘、アンネリーゼを見初めているのでな、即、婚約していないか確認したまでよ」
「第一王子殿下が!?」
お父様、私も初耳でございます。
もう、気が遠くなりそう
「エリオットはもう時期、こちらに向かっている頃だ」
「え?」
ほぼ初対面のお相手なんですが、
どう会話をしたら良いのかしら...
まずは、お会いしてから考えよう。
と考えていましたら、アーサー様が
「エリオット殿下、入室でございます!」
去年の王宮の夜会で遠目でご尊顔致しましたが、とてもお美しいお方だと
目が合うとご令嬢はみな、頬を赤く染め
俯いてしまうほど
距離はまだありますが、段々と近付いてきて...
「外務大臣、お久しぶりです」
「エリオット殿下、お久しゅうございます」
あぁ、本当にお美しい。
近付いてお顔を見ると兄様と違ったかっこよさがありますわね...
兄様はどっちかと言うと明るく、エリオット様は落ち着いた雰囲気で
「アンネリーゼ嬢」
「え、エリオット殿下、ごきげんよう...」
私は声が震えているせいかうまく声が出せなかった。
けれども、エリオット殿下は頷き、挨拶を
「ごきげんよう、陛下からもう、お聞きになられたか?」返してくださいましたが、お下知についてですか...
「えぇ、殿下の婚約者にと」
「私が陛下に願い出た」
それはお聞きしました。
けれども、何処で...?
自分で言うのもなんですが、夜会はそう数は出ておりません。
王宮の夜会も昨年の夜会以来出席していないはず
「殿下、私は初めて殿下とお会いした昨年の夜会ではまともに会話をしていないと思います」
「...そなた、やはり覚えていない、か」
え、え、覚えていない??
「そなたと初めて会ったのはあの夜会ではない」
な、なんですて...?
王子様やっと出てきました。
おっと?気になるようなことを言ってますね
続く!!