表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/15

20分

「いってきます」


僕がそういうと部屋の奥から


「いってらっしゃい」


と眠そうな恋人が顔を出して見送ってくれる。

そうして僕の一日が始まる。

家から徒歩20分で最寄り駅まで歩き、電車で20分で会社のある駅に着く。

会社はとても雰囲気がいい。

上司はとても優しくていつも気を使ってくれるし、同僚は特別仲がいいわけではないが一定の距離感で接してくれるので人間関係で煩わしいと思うことは全くない。まあ、上司に関してはどこまで厳しくしてすぐに辞めてしまわないだろうかと考えて今のような接し方なのだろうが。

仕事は暇ではないが忙しくもないといった感じで特に不満はない。プライベートも仕事も充実している。

そして帰りは朝と同じく20分電車に揺られて帰るが朝とは少し違う。

同じ時間に電車に乗る女性と雑談している。

女性の見た目は僕より少し年上に見える。20代後半くらいだろう。この女性との会話はとても楽しい。

僕が話しかけている間は聞くことに徹してくれるし、逆に僕が話し終えると今度は女性が話題を提供してそれについて話してくれる。とても息が合うのだ。

今日は僕が同僚の話を終えたあたりから女性の元気がなくなっていくように見えたので珍しく会話が止まった。

会話が止まったのは10秒くらいだろうが僕にはとても長く感じられた。そして彼女がおもむろに口を開いた。


「来月からは部署が変わって帰る時間が変わりそうなのでこういう風に帰ることもなくなりそうです。なんか少し寂しいですね」


彼女には僕の恋人の話をしたこともあったしわざわざ会う時間を作るのはおかしいのできっとここで雑談することもなくなるのだろう。

そして女性と別れた後恋人にフラれたような喪失感を抱いて家まで歩いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ