私と【私】の小さなお話。
ああ、なんでだろう……。
貴方は何でこうもおかしくなったんだろう?
怖がったって何にも起こらないのに……。
ああ、そうか人ってものが貴方の『恐怖』を創るのか。
それなら、壊してやるのにな。
そうすればなんにも怖くなくなる。
でも貴方は壊せない壊す事にも恐怖するからね。
ああ馬鹿だね。友達を裏切るのが人間なのに、それを怖がって、逃げて、苦しんで……。
ふふ、何でなんだろうね。口先だけの事を人間は信じてくれる。馬鹿なんだろうか疑えば楽なのにね。
【私】も貴方もその馬鹿に入るんだけどね。
でも、【私】はその馬鹿な人たちよりもっと、馬鹿でずる賢い。
そうなんだよ、【私】はずっと人に恐怖していたんだ。
貴方を守るために……。
私は、人を信じたい!!
でも相手が私を信じてないから、信じれない……。
私の目が嘘をついてるって人は言う。
それは、キミたちが私を信じてないからだよ。
私がすべてを疑えばいいんだろうけど。
疑ったら信じてもらえない。そんな気持ちがある。
『怖いなら恐怖するものを、すべて壊せばいい』
悪魔の声が聞こえる気がした。
でもそんな事をしたら……。私が壊れてしまう!!
『それはそれでいいじゃん』
悪魔は他人事のように言った。
そうか、コイツは私を壊そうとしてるんだ。
面白い、自分で自分を壊すのを見るのも……。
ああ、狂ってしまった。私の人生。
狂ってしまうのを阻止するのは【私】だよ。
貴方のそんな姿を見たくない。
それで、貴方が幸せになれるなら……【私】が闇になる。
どんな辛い道でも貴方の為なら、辛くも無い。
まぁ、貴方のためと言いながら【私】もそういう偽りを言ってるのかもね。
でもそれはそれでいいと思うな、だって、それで大切なものが守れるなら。
なんでなんだろう、認めてもらいたくて一緒にいるのに、なぜみんな私を認めてくれないんだろう?
そしたら、悪魔の悪い囁きも意味が無いのに、みんなを信じれないから
その声にすがってしまう。
ああ、どうしたらいいの?私に助けは無いのかな……。
それより私は生きてていいのかな?
【私】は貴方と一緒にいたい。
貴方が【私】を認めなくていいから、一緒にいさせて……。
助けるから、そんな暗い顔をしないで……。
生きてていいんだよ、誰も文句は言わないよ……。
ねえ、お願いそんな悲しいことを言わないで。お願い!!
さようなら、私が生きていた世界。
ありがとう、ずっと一緒にいてくれた人たち。
でも私は辛いから、逃げるね、バイバイ……。
そう心の中でつぶやいて、私はビルの最上階から落ちていく。
なんでだろう、楽しい記憶や辛い記憶……今まであったことが急に思い出す。
でも、一番多く思い出したのは私のたった一人の大親友だったかもね……。
でも、死ぬんだからっと諦めた……。
死なないで!! 大きく叫んだ声は貴方には聞こえず、貴方は落ちていく。
手を伸ばしてもその手はするりと、透りぬけた。
そうだった、【私】はもうこの世の人ではないんだった。
助けたかった。【私】の大切な大親友を……。
もうお終いだ、ハッピーエンドにするつもりがバットエンドになちゃった。
【私】もう、この世界に用がなくなちゃった……。
次は【私】と貴方がずっと笑い合っている世界がいいな。
はーい、作者こと心空です。
どうでしたか、私的にはいい感じだと思います。
まあ、シリアス&ダークが書けない、作者なので
いい出来だと思ってます。
よければでいいので、感想など書いてもらえるとうれしいです。