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ダイヤモンドは見ている(前編)

「それで、電気が点いた時、ケースが割られており、中のダイヤモンドがガラスと入れ替わっており、おまけに持ち主の報関氏まで殺されていた、そう言う訳だな?」

刑事が新一と真理絵の二人に聞いた。

「「はい。」」

二人は一緒に答える。

「しかしまぁ、お前たちもよく事件に巻き込まれるな。」

そう言ったのは、警視庁捜査一課の山路やまじ 拓海警部たくみけいぶだ。

山路警部は、二人の良き理解者であり、仲の良い存在だ。

「警部、被害者の交友関係洗ってきました。」

「ん、ご苦労。」

今のは、山路警部の部下で、高山たかやま 和彦かずひこと言う、見習い刑事だ。結構若い。

で、問題の交友関係はと言うと・・・。

殺された報関 昭の息子の報関ほうせき 啓介けいすけ

オークション司会者の熊田くまだ 英次郎えいじろう

以上の二人だ。

「それで、報関の息子と言うのは、今日は来ているのかね?」

山路警部が高山刑事に聞いた。

「それが、事件直後から行方が解らなくなっているんです。」

行方が解らない・・・どういう事なのだろう?

山路警部と高山刑事は、報関 啓介を捜索しに行った。

それを見送った、新一と真理絵が、会話を始めた。

「息子さん、多分犯人じゃないと思うよ。」

「どうしてそう思うんだ?」

「何となく、だよ。」

真理絵はそう言うと、その場を去った。

「熊田さん。」

新一は、熊田に声を掛けた。しかし、返事は無かった。

「(あれ?)」

熊田がいない事に気付くと、新一は彼を捜しに行った。

その頃、真理絵は、会場の電力室に来ていた。

「此処には無いのかなぁ・・・。」

真理絵は何かを探している様だ。

「(あった!)」

真理絵は何かを見付け、そこへすっ飛んだ。

「(やっぱり、まだ仕掛けが残ってるわ。)」

[コーン、コーン、コーン、コーン]

何者かの足音が電力室に響く。

一方、新一は、熊田を見付け、話をしていた。

「停電中の僕の行動?」

「そうです。教えて下さい。」

「別に、何もしてませんけど。」

「と言う事は、宝石にも報関にも触っていない訳ですね?」

「紛らわしいけど、そう言う事になるね。」

「ありがとうございます。」

新一は会釈をすると、事件現場へ戻って行った。

そう言えば、電力室はどうなっているのだろうか?少し覗いてみよう。

「お嬢ちゃん、迷子かい?」

いきなり、男の人が真理絵に声を掛けた。

「!?」

ビックリした真理絵は、後ろを振り向いた。

「あ、あの、私に何か?」

「いや、此処で何してるのかな、って。」

「そんな事、貴方には関係無いですよね?」

「それが、関係あったりしちゃうんだよね。」

[カチャ]

男は拳銃を出すと、真理絵に突き付けた。

真理絵は静かに両手をあげた。

「言え、此処で何をしていた?」

「それを言う前に一つ聞くわ。貴方、誰?どうせ、死ぬんだから、自分を殺す相手の名前くらい、知っておきたいじゃない?」

「お前に知る権利は無い。」

[シュン!]

男の前から真理絵の姿が一瞬にして消え、次の瞬間には、男の首に腕が巻かれていた。

「そんな物騒な物は下に置いて頂戴。」

男はビビりながら、拳銃を捨てた。

「さ、答えて頂戴。

貴方は誰?」

「ほ、報関 啓介です。」

「貴方が。

で、何しに来たの?」

「見回りに来ました。」

「見回り?」

「えぇ、女の子が電力室に入った、と情報がありまして。」

「貴方、警備員?」

「はい。」

「停電中、どこにいたの?」

「事務室にいました。」

[プルルルルルル]

啓介の携帯が鳴る。

真理絵は彼を解放した。

啓介は、真理絵から離れる。

[ピッ!]

「はい。

それが、妙な子に捕まってしまい・・・。

えぇ、そちらの方は大丈夫です。」

[ピッ!]

啓介は、電話を切った。

真理絵はその様子を、腕を組ながら見ていた。


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