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サヤの過去

エントランスへとたどり着いたサヤ。駆け足でレドが去ろうとしているのを見て、


サヤ「レド!待って!伝えたいこと…が…」


レド「俺は急いでるんだ。頼む、今度に…」


サヤ「キャロルのこと…で…」


レド「あいつになにかあったのか!?早く教えてくれ!」


サヤはパニックになっていた。伝えようとしても言葉が出ないで、喉でつっかかる。絶対にレドを傷つけることになるとわかっているから。

サヤは過呼吸になる。過去のことがぐるぐると頭を回る。


記憶「なんでそんなこともできないんだ?お前は屑だ。どうしようもないゴミなんだよ。」


息が苦しい。苦しい。苦しい。サヤは泣きながら、


サヤ「ごめ…なさ…全部…私が悪いの…ごめんなさいごめんな…さ…」


サヤはそのまま倒れてしまった。


レド「サヤ!?どうした!大丈夫か!?」


そこへラグナがきた。


ラグナ「おい、なにがおきたんだ!?サヤの発作が…こいつはパニック障害なんだ…なん     でそれが今…?」


レド「すまない…俺が焦らせたから混乱してしまったんだ…それでパニック障害?昔サヤ    になにかあったのか…?」


ラグナ「あぁ、こいつは親に虐待されていたらしい。身体的暴力と精神的暴力を与えら     れていたんだ。そのとき、サヤの兄も虐待を受けていたらしい。サヤ曰く守って     いてくれたとか。」


レド「サヤにそんな過去が…本当にすまないサヤ…」


少し冷静を取り戻したサヤは、


サヤ「ううん…レドは悪くないよ。悪いのは私なの。いつまでも過去のことを引きずって    いるなんて、よくないよね…でも時々フラッシュバックして、こうなっちゃう…」


レド「いいや、お前は何も悪くないさ。悪いのはお前の親だ。お前に責任は何もな      い。」


サヤは、今まで感じたことのない幸福感に満ちて笑った。


サヤ「そんな風に言ってくれたのレドが初めてだよ…ははっ…ありがとう。あ、そうい     えば用があるんだよね?早く行ったほうがいいよ…」


レド「すまない。行ってくる。この埋め合わせは必ずどこかでする。またな。」


サヤはレドが行ってしまったことに少し寂しくなったが本人はそのことに気づいていなかった。彼を想っていることにも…


ラグナ「大丈夫か?それじゃ、カジノに向かうとするか。」


サヤ「うん。行こう。」


そこに一本の無線電話がかかってきた。


オルガナ「あぁ、やっと繋がった。大丈夫かね?二人とも。」


サヤ・ラグナ「心配ご無用です、ボス。」


オルガナ「クリスとナタリアが本部へと帰還してきたんだ。そして、今二人の捜索に向か      わせてある。二人はおそらく囮だったのだろう。それと、ラ・タリータにウイ      ルスのサンプルが保管されていることが濃厚になった。だから応援を要請し      てある。全員が船から脱出したらウイルスごと船を吹き飛ばす。ラ・タリー       タの運転室にスイッチがあるはずだ。」


そこで通信は終わった。


サヤ「ラ・タリータの爆破…それが一番安全な策よね…」


そして二人はカジノへと向かった…

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