潜入捜査
本部は慌ただしく動き、調査に勤しんでいる。
サヤ「戦闘の準備はおっけーだけど…レドが行けないのが不安だな…」
病室で二人が話している。
レド「サヤは強いから大丈夫だろ?まぁ…なにがあるかはわからないがな…」
サヤ「でも…ミファーを残して死ねない。約束もしたし…」
レド「本部を叩かれる可能性ってどんぐらいだろうな…このまま行くとかなりの確率だと思うが…」
サヤ「オルガナもそのことは承知してるはず…作戦を練ってるよね…?」
二人でテロ組織について考察する。
オルガナ「誰か街に潜入捜査に行ってくれないか?なるべく顔が割れていない者で…」
女たらし「俺ならそんな外でないし…情報聞き出すのは得意よ?」
オルガナ「よし、チャラ男。行ってこい。」
女たらし「女たらしからチャラ男まで増えちゃったよ…はいはい、行ってきますねー。」
私服で街に潜入する…
裏路地のホームレスから情報を聞き出す。
女たらし「サンドイッチ買ってきたべ?食うか?」
ホームレス「…対価は?」
女たらし「ここら辺の治安の状況。それと…サンドイッチの味かな。」
ホームレス「……わかった。」
サンドイッチを急いで食べ、ホームレスは口を開く。
ホームレス「最近若者のヤクの噂が絶えない。それもかなり強力なやつだ…俺も勧められたが…断った。金は無いしな。俺が知ってるのはそれだけだ。」
女たらし「情報ありがとさん。元気にやれよ!」
ホームレス「…感謝する。」
情報を聞き出したところで、別の場所へ移る。
女たらし「他に知ってそうな奴がいるのは…クラブとか?…ハジけてくるか。」
クラブに向かい、中に入る…
中央では女性が踊っていて、派手な音楽が流れている。
女たらし「いつきてもいい場所ねぇ。それじゃ、酒飲んでお持ち帰り…じゃなかった。情報聞き出すか。」
すると…
「ねぇお兄さん?ちょっと付き合ってくれなーい?」
若い女が声をかけてきた。
女たらし「ん?いいよ!俺ちゃん女たらしだけどおけ?」
「私だって同じよ?それでも…いいわけ?」
早速女と酒を飲み始める。
女たらし「テキーラ二杯!セニョリータと俺ちゃん用にね。」
「テキーラだなんて…強気ねぇ…」
女たらし「俺は酔いつぶれないからさ!楽しんでいこ?」
二時間ほどたった…
「はぁ…はぁ…あんた…強すぎでしょ…?もう無理ぃ。」
女性は酔いつぶれて立てないほどになっていた。
ここからが女たらしの仕事である。
女たらし「俺さぁ、ヤクに興味あんだけどいいこと知ってない?」
「ヤク…?それなら…簡単よ?あそこの人に話しかければ…」
女が指をさす先には白いスーツを着たグラサン男がいた。
女たらし「あの人に話しかけるとどうなるん?」
「うふふ…そのままヤクを貰える。それと同時に、組織に所属しなきゃだけど。」
女たらし「情報ありがとさん。でも組織とか、俺はむいてないから…遠慮しとく。気が変わったらまた来るよセニョリータ。」
そう言ってクラブを後にした。
女たらしは本部に帰還する。
女たらし「オルガナ代表!帰りましたぜー。」
オルガナ「ああ、ご苦労だった。それで…成果は?」
書類を整理しながら尋ねる。
女たらし「やっぱ若者の間で薬流行ってるってさ。それと…組織の幹部らしき人物の情報も掴んできた。グラサンかけてて…白いスーツの男…だった。顔は今から描くから待ってて。」
女たらしは、潜入捜査のスペシャリスト。どんな相手でも心を開かせるトークがウリだ。
オルガナ「白いスーツの男か…クラブとかに居たか?」
女たらし「お察しの通りよん。それ以上深入りすると危なそうだったから逃げた。」
オルガナ「わかった…ありがとう。部署に戻っていいぞ。」
そう言うと、オルガナは女たらしの成果をメモに残し、書類との勝負を再開した。
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