一瞬の蹴り
バイオハザード要素てんこもりです
暗闇の船内をライトで照らしながら進むサヤとラグナ…
サヤ「それにしても暗い…ブレーカーが落ちてるってことは何かあったってことだよね、
ラグナ。」
ラグナ「そうだな。それに妙に静かだ…豪華客船ならもっと賑わっててわーきゃーやってる
だろうな。」
ガタガタガタドンドンバキッ 「あぁ…」
突然上部のダクトが揺れ、うめき声と共にダクト上を移動していく。すかさず銃を向ける。
サヤ「なに?人とは考えられない…まさか…」
ラグナ「俺たちの専門分野、バイオテロってことか?勘弁してくれよ…バイオテロ組織復活
の情報も来ている、もしかしたらもしかするかもな。」
………………二人はここに到着する前、不審物の漂着を調査していた。
オルガナ「あー、そろそろ終わりそうかね?サヤ、ラグナ。」
サヤ「はい、そろそろ終わりそうです。オルガナ代表。」
オルガナ「オルガナでいい。それより、ここが封鎖されている地域だということが問題だ な。封鎖地域に不審物が漂着するなんてなにかを疑わざるをえない…私はここ を封鎖した'あの'対バイオテロ組織について調べてくるよ。」
オルガナはサヤとラグナが所属する対バイオテロ組織の代表であり、それに対抗する別の対バイオテロ組織を調査している人物、所属している工作員から尊敬されている凄腕調査員でもある。
ラグナ「テロ組織復活の噂もでている、これは警戒したほうがよさそうだぜ。」
オルガナ「ちょっと待ってくれ、電話だ。……なに、クリスとナタリアが海の上で反応が 途絶えただと……!?あぁわかったすぐに向かわせる。サヤ、ラグナ、クリス とナタリアの反応が途絶えたと連絡が入った。最後の反応は海の上、その座 標上にあるのが……」
サヤ「ラ・タリータ……」
二人は銃を下ろし、先へ進む。
サヤ「ちょっと待って、これは…?」
視線の先には緑の液体のような痕跡があった。
ラグナ「これはなんだ?それに……酷い匂いだ。」
ラグナは咳をしながら痕跡を見つめる。
サヤ「わからない。だけどこの船内でなにかが起きているのはわかる。スキャナーで調べ
てみよう。」
スキャナー:新種の物体を解析します。………分析できません。未知のウイルスである可能性
が高いです。注意を。
サヤ「わからないわね……危険なことにかわりない。気を付けて先に進みましょう。」
さらに進み、厨房に入ったとき、二人の目に入ったのは一本の腕。それも銃を持った…
二人は急いでそれを調べる。
ラグナ「クリスのじゃない…よな?」
サヤ「わからないけど、そうじゃないと信じたい……」
ガチャっガチャガチャガチャ
サヤ・ラグナ「!?」
誰かがドアをこじ開けようとしている。はたまた、なにかが。
バタン
ドアが開き、そこにいたのは無惨に変わり果てた人であったもの。だが、肌は変色し、腕も変形していて、顔も無いような怪物だった。
しかし、それは一瞬であった。サヤが怪物に蹴りをいれ、吹き飛ばし頭を踏み潰した。
サヤ「こういうことには慣れっこ……特に人型には。」
ラグナ「ヒュゥ、や、やるな。だがその洗練された動きはヤバいな。」
サヤ「慣れっこってこういうことじゃないの?」
ラグナ「悪かった、取り消すよ。お前は強いな、それもかなり。」
二人は会話をかわしながら怪物の調査を始めた……
どうでしたでしょうか