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遅めの青春真っ只中
他愛のない会話から
圭の死ぬ2ヶ月前までは
僕と圭は毎日のように音楽を聞き
「かっこいいから聞いてみて」
が合言葉のようになっていた。
バイト代はすべてCDとレコードで
消えていった。
2人とも100枚は越えていただろう。
この頃、CDのジャケットで選ぶジャケ買いが
二人の中では流行りだし
圭のセンスは良く嫉妬もしていたぐらいだ。
CDだけでは物足りなくなって
ライブにも行きだした。
僕は、高校時代は野球しかしてこなかったから
ライブで歌を歌いダイブをしモッシュをし汗をかき最高だった。
ダサいが遅めの青春真っ只中的な感じだった。
ライブ帰り際にグリーン・デイを僕に教えてくれた中学の同級生ひろの話を圭にした。
絶対にひろと圭が気が合うと確信していたから。
圭はすぐに逢いたいと言ってきた。
僕がひろを紹介していなければ
ひろは圭の事で涙を流さなかったのに。