情報収集へ向けて
カルド10ヶ月
「い、ろ、は、に、ほ、へ、と」
「ご主人様何をしているのですか?」
(発声練習だよ。そろそろ1歳だし母親にママって呼んであげないとね)
「なるほど。しかし、成長が早すぎると思われるのではないですか?」
(あの両親なら「うちの子は天才だ!」で済むと思うけどね)
「それもそうですね。」
(そうと決まったら今日のご飯の時間に決行だ!)
「カルドちゃ〜ん!今日のご飯ですよ」
今俺は離乳食を食べている。ドロドロしたもので味がない。この辺はどこの世界でも一緒なのかな?奈美も離乳食を食べていた時はこんな気分だったのだろうか?
「あら、今日も完食ね!いっぱい食べて大きくなってね!」
(ふぅ、お腹もいっぱいだしそろそろ頃合いか?)
「今行くべきだと思います。」
(よし、行こう!)
「マーマ」
「ッ!今カルドちゃんが言ったの?」
「マーマ」
「きゃー!カルドちゃんが喋った!もう1回お願い」
「マーマ」
「本当に喋ったのね。早くラナクに知らせなきゃ」
そう言ってどこかに走っていった。
(ラナクって誰だ?)
「カルド!喋ったのか?」
入って来たのは金髪でキリッとした碧眼の男。俺の今世での父親だ。
(鑑定)
ラナク=フォン・ランツァーノ
28歳
(父親の名前がラナクって言うのか)
「今魔力が?」
「そうなのよ。多分カルドちゃんよ。この子は天才よ!」
「そうだな!これで我がランツァーノ辺境伯家は安泰だな!」
「えぇ」
(本当に親バカでよかったな...)
「ボロが出なくて良かったですねご主人様。」
(本当そう思うよ。親にも言葉を披露したし、明日からメイドや母親から情報収集だな!)
「そうですね。」
初めまして、こんにちは躑躅です。
今回はちょっと短めになってます。
今日の晩か明日の夕方にもう1話更新したいと思います。
まだまだ未熟な点はあると思いますが、誤字脱字の指摘、話の感想などお待ちしています。