表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世での忌まわしが今世での武器  作者: 躑躅
少年時代
4/12

鑑定と母親の名前

転生から2ヶ月が経った。



「カルドちゃ〜んご飯ですよ〜」


この母親の声で俺の朝は始まる。

「だぅ!」

(おはよう)

「おはようカルドちゃん!さぁ今日もいっぱい飲んでね!」






もはや慣れてきた至ふ...オホンッ!苦痛の時間も終わり体を慣らすために運動を始める。


(といってもベッドの上でごろごろするだけだが)


この2ヶ月はこうやって多少の運動と母親とメイドの話を聞いてちょっとずつ情報を集めている。


(それでもわかったのは、ここがランツァーノ辺境伯家で俺が三男ってことぐらいだな。肝心の母親の名前はメイドが奥様と言っているから分からないけど。)


「わかる方法がありますがどうしますか?」


(ッ!あるの?なんで早く言わないの?)


「聞かれなかったので。」


(その辺の融通は利かないのかよ...それで、その方法は?)


「"ヘルプ機能"の中に"鑑定"があります。しかし、今は絶対神ファウス様によって制限されているため、名前と年齢しかわかりません。制限を解除するには、絶対神ファウス様に解除をお願いするしかありません。」


(鑑定とかテンプレじゃんか!とりあえず今はそれだけでいいから使い方を教えてくれ!)


「はい、鑑定したい目標に向かって「鑑定」と念じる、もしくは発声して下さい。その際魔力を消費します。ご主人様の今の魔力量でしたらおそらく1日3回が限界です。」


(魔力量を上げるには?)


「魔物を倒してレベルアップするか、新たなスキルを習得する、1番地道なのは魔力操作を日常的にすることですね。魔力操作は魔力量だけでなく魔力を練る効率も上がるようになるので普段から練習するならこれがオススメです。ただし、他のものに比べて魔力量の上がり方は緩やかになります。」


(わかった。魔力操作の方法は?)


「まず、体内の魔力を感知するところからです。人間にはヘソの下のあたりに魔力袋という器官が備わっています。そこに魔力が溜まるのでそこを意識してみてください。」


(ヘソの下だな?......なんか暖かいものがあるな?これが魔力か。)


「スキル"魔力感知"得ました!」


(ん?今のでスキルが取得できたのか?)


「普通の人間はこんなにあっさり習得できません。おそらくご主人様が転生者だというのが関係していると思います。」


(そうか、魔力を感知したらどうしたらいいんだ?)


「感知した魔力を全身をめぐるように意識して下さい。血管のようなものをイメージすると操作しやすいと思います。」


(全身にめぐらせる.....おぉ、体全体がポカポカしているような感覚があるな。)


「それが魔力操作です。その魔力操作を練習していけば魔法を打ったり、応用で身体強化を行うことができます。」


「スキル"魔力操作"を得ました!」


(またか、とにかくこれを続けていけばいいんだな?ゲームのような熟練度みたいなのはあるのか?)


「スキルにはスキルレベルが付いているものがあります。先程の"魔力感知"と"魔力操作"は2つとも今のところレベル1です。全てのスキルレベルの最大値は10となっています。"ヘルプ機能"とそれに属するものはスキルレベルがありません。"ヘルプ機能"を持ってない人でも"鑑定"を得ることができますが、そちらで得た方ではスキルレベルが存在します。"ヘルプ機能"の鑑定は一般の"鑑定"レベル10と同じ能力です。今現在この世界で"ヘルプ機能"、またはそれに準ずるスキルを持っているのはご主人様だけですので"鑑定"を使える人は皆一般の"鑑定"ということになります。」


(そうか、とりあえず今日の晩にでも母親の鑑定をしてみようか)









その日の晩


「カルドちゃん美味しかった?」


夕食を終えた俺はベッドのふちでニコニコしている母親に鑑定をしてみた。


(鑑定)




エリナ=フォン・ランツァーノ

22歳




(母親の名前はエリナと言うのか?)


キョロキョロ?


「奥様?どうなさいました?」


急にキョロキョロし出した母親にメイドが尋ねる。


「なんか今魔力が動いたような気がして...もしかしてカルドちゃん?」


「坊っちゃまが?」


(なんか魔力の動き読まれたんですけど?なんで?)


「おそらく高レベルの"魔力感知"を持っているのだと思われます。とりあえずなんか誤魔化してください。」


(そんなこと言われても...)


とりあえず母親に向かってニコリと微笑む。

すると今まで真剣な顔をしていた母親が破顔して俺を抱き上げる。


「カルドちゃんは将来天才になるのかもしれないわね〜。絶対カッコよくなるしモテモテになるね〜。」


(誤魔化せたのか?それにしても今からそんなこと言うだなんて親バカにもほどがあるだろう)


「ご主人様は将来苦労しそうですね?」


(0歳で将来に絶望を与えないでくれよ...)


そうして俺の転生生活は今宵もふけていったのだった。

初めまして、こんにちは躑躅です。

なんと3日連続投稿です。ただ、明日から忙しくなるので当初の予定通り2日か3日に1話ペースで投稿していくと思います。

ちょっと他の作者さんの作品を見ていて行を開けた方が見やすいかな?と思って開けて見ました。


まだまだ未熟な点はあると思いますが、誤字脱字の指摘、話の感想などお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ