変態野郎はR15の壁を越えた
イチャイチャ回です。
皆様、どうぞ生あたたかーい目で見守ってあげてください。
「すぅぅぅぅぅみぃぃぃぃぃぃれぇぇぇちゃぁぁぁぁぁぁぁぁんんんんんんんん!!!」
お、おう?!なんだ?
放課後、私は突然廊下から聞こえてきた爆音にビックリして教室から廊下を覗く。
「・・・この声は」
まーくんは声の正体が分かったみたいでなんか額に手を当ててため息をついている。
・・・え、誰?
バンっっ!!!
え、扉壊れんじゃね?という程の音と共に教室の扉が開かれる。
桃ちゃんは隣でその音にビクリと身体を震わせまーくんは「やっぱりきちゃったのね」と小さく呟いた。
私はと言うと何が何だかわからずに首を傾げる。
「すみれちゃんんん!!」
「・・・・・・・・・宮谷。・・・様」
・・・・・・。
はーい!ここで良い子のみんなに質問だよぉー!
ちょ、1回帰ってもいいかな?(切実)
いや、あのさ、うん。冷静に考えてよ。
放課後、さぁ、授業が終わりました〜、帰りましょう!ってなってる時にさ、自分の名前を大音量で叫びながら廊下をこいつが爆走してくるんだよ?しかも扉をすごい勢いで開けるから教室にいる人全員こっち見てるからね??!
なんかめっちゃ私と宮谷のことをニヤニヤしながら見てるからね?
なんか絶対みんな誤解してるって!!
そんな私の思いを知らない空気読めない宮谷はぜーはーと肩で息をしながら私の方へと近づいてくる。
宮谷、他クラス侵入〜。と現実逃避してみるけど宮谷はそのままこちらへと近づいてきて私の肩を掴んだ。
「大丈夫だった?!」
「はぁ?」
いや、何がだよ。と思った私は100%悪くない。だってみんなもポカーンとしてるもん。
てか大丈夫か心配なのはお前の頭じゃ、宮谷。
お前、なに人のクラスきて第一声が大丈夫?だよ。
という感情を凝縮しまくった私の「はぁ?」に宮谷はびくっ、と肩を揺らした。
あれ?ちょっとやりすぎちゃった?テヘペロ☆
「宮谷様、ご用事はなんですか?」
珍しくビクッとした宮谷が可愛かったので私は機嫌を直して宮谷に本題を促す。
「あ、そうそう、昼休みに矢野宮がすみれちゃんを口説きにきたって聞いて・・・」
「く、口説っ・・・」
「大丈夫だったの?!なんかされてない?変な事言われてない?」
お前は私のオカンか!
「別に口説かれてませんよ!ただお友達になろうと言われただけで」
「それを口説かれてるって言うんだよ!!いい?すみれちゃん、男が言う友達になろうは下心が隠しきれなくなった時に使う言葉だよ!そんな簡単に信じちゃダメ!」
いや、かなり宮谷の偏見入ってるだろ、それ。
代々下半身ゆるゆる男に言われとぉないわ!お前が言っても説得力無さすぎですからね?!
私は宮谷の思いっきりの偏見を鼻で笑って否定する。
「宮谷様にとってはそうかもしれませんけど、少なくとも矢野宮様にその気は無いと思いますよ。」
ふっ、と冷たい嘲笑もセットして宮谷に反論すると宮谷は顔をサアッ、と面白いくらいに青くさせた。
「まって?!すみれちゃん誤解してるよ?!!俺はそんなことないよ?!!自分が好きになった子しか俺は誘わないよ?!あ、いや誘うってそういう意味じゃなくて、その本当に好きな子っ、ていうか、最近はそんなことしてないよ!すみれちゃん一筋だよ!俺超一途!!」
何こいつ墓穴ほってんだよ。
モテる男は辛いねアピールですか、はいはい。
なんて思った私の様子を感じ取ったのか宮谷の雰囲気が変わった。
あ、これやばい奴やん。と本能で感じ取った私は距離を取ろうとするけど、あっけなく気づかれて手首をがっしりと拘束される。
やべ☆地雷踏んじゃったゾ〜!
「すみれちゃん、どこに逃げようとしたの?俺の気持ちを疑ういけない子にはそろそろお仕置き、しようか?」
・・・でたよぉぉぉぉーーーーーーーーー!!!!!!
宮谷の謎のお色気マンスイッチィィィ!!!こいつ最近唐突にこうなること多くない?!何がスイッチなの?!
そしてこの質問毎回私に拒否権ないですよねっ!
「い、嫌ですッ!!」
私と宮谷の立場が逆転した。
その様子にクラスメイトは生あたたかーい目を向けてくる。
やめろぉ!その目をこちらに向けるなっ!なんだその親戚の子の成長を見守るみたいな目はっ!ニコニコすなやっ!私がこんなに焦ってるのにどうして助けてくれないのぉぉぉ!!
「も、桃ちゃん!」
助けて、と桃ちゃんの方を見ても桃ちゃんは何をどう勘違いしたのか私と宮谷をみて「お似合いですっ!良かったですね、距離が縮まったんですねっ!」なんて可愛いことを言ってる。
桃ちゃん、見ればわかるよ。もう1度冷静に見てみよう、この状況!全っ然お似合いじゃねーよ?明らかに私カツアゲされてる人でしょ?だから助けてぇぇぇーー!!
私の助けも虚しく宮谷は私と距離を縮めて腰に手を回してきた。いやぁ!逃げれなくなったァ!!!
「ま、まーくん・・・」
よしっ!こうなったら長年一緒にいた幼馴染みに・・・!
「あ、俺と桃はこの後デートあるから。邪魔しないでね」
あっさり裏切られたッ?!
しかも口調が完全に男やん?!これはまーくんもスイッチ入ってますねぇ!桃ちゃん逃げて、超逃げて!!!
私の願いは届かずに、桃ちゃんは突然お姫様抱っこをされてパニックになる。
「ま、誠様?!」
「桃、今日も可愛いね。さて、デート行こ!」
・・・甘いよ。まーくん、雰囲気とその笑顔が甘すぎるんだって。砂糖に蜂蜜かけてチョコレート漬けにしたくらい甘いよ。
クラスメイトの目を見てご覧。皆様、半目。
桃ちゃん、ご愁傷さま・・・。
な〜んて自分の立場を忘れて桃ちゃんに哀れみの目を向けて見ていた私は不意に首筋にちりっと痛みがはしった。
「・・・っ?」
痛みを感じながらなんの痛みかわからずに少し振り向くと宮谷が私の首筋に顔をうずめていたのが見えた。
え、ちょ?え?!いつこの体制になったの?!全く気づかなかったんですけど?!
いつの間にかしっかりと腰に手が回ってるんですけど?!!
「み、宮谷様?!」
「だって、すみれちゃん、桃ちゃんと誠くんの方ばっか見てるんだもん。ここに俺がいるのに・・・。それに俺も人前でイチャイチャしたい・・・」
ちょ、首元でその色気ムンムンの声で喋んないで・・・、くすぐったい・・・!
・・・っていうかここ教室ぅ!!おい、そこのクラスメイト恥ずかしすぎて見てられないみたいな感じで目を背けるのやめろ!私の方が何倍も恥ずかしい!!
「ほら、すみれちゃんまた違う事考えてる・・・。」
拗ねたような少し幼い宮谷の声が聞こえた。
「わ、分かりましたから!宮谷様、1回落ち着きましょ!」
「・・・じゃあ、―――んで。」
「え?」
私の首筋にますます顔をうずめる宮谷はくぐもった声で何かを伝える。
「名前で、呼んで。」
少しだけ私の首筋から顔を上げて上目遣いでみてくる宮谷は色っぽいなんてものじゃすまないくらいの雰囲気を醸し出してる・・・。
正直な感想を言うと存在が18禁。
私はなんだか教室の雰囲気にいたたまれなくなって「わかりましたァ!」と叫んだ。
「よ、呼んだら離してくださいね?れ、れ、零斗様・・・。」
私が名前を呼ぶと何故か宮谷の腕の力が強まった。
おい、待てよ。なぜ君の願いを叶えたら力が強まるのだ。
「宮谷様、離してください。」
「敬語やめて、ずっと名前で呼んで。」
こ、こいつ・・・。エロいっ・・・?!
宮谷が話す度に色気のある声が耳の中にするすると入り込んでくる。
心地いいような、それでいて妖艶な、危ない声。
そして私を見つめる瞳は確かな熱が含まれていた。
「れ、零斗様。この腕を離して。」
「・・・むぅ」
必死に、本当に必死になって恥に打ち勝った私は少し不満そうだがようやく宮谷から開放された。
「すみれちゃん、まじ可愛い。お持ち帰りしたい。喰べたい。襲ってドロドロにして甘やかして『ピッーーーーーー』して『ピーー』した後に思いっきり『ピッーーー』したい。」
「な、な、な、」
おまわりさん、ここです!!変態野郎です!現行犯です!
こいつ、学校という健全な場でクラスメイトが見ている中、とうとうR15の壁を越えやがりましたっ!
そこまでを現実逃避という形で考えていた私は頭が恥ずかしさで働かなくなってその場から逃げた。
「変態野郎のバカぁーーーーーー!!!!!!!」
私の平穏は訪れるんでしょうか・・・(遠い目)
お読み頂きありがとうございました!




