遊園地イベント開始!
本日は〜〜・・・
晴天なりっ!!
いえーーーーい!今日も元気に謎テンションでやっていきますよぉーーーーーーー!!
メンバーは、私!宮谷!まーくん!桃ちゃん!そして杉原となみさんん!!
ということで、メンバーからだいたい察していただけたかな?
今日は待ちに待ったデート・・・じゃなくてお出かけの日です!!
みんな覚えてる〜?おぼえてない人は2話前のお話をよんでね☆
さて、何故元々四人で出かける予定だったのにそこに杉原となみさんが加わっているのかを説明するには数日前のやりとりに遡る必要がある。
数日前
何気な〜く放課後の廊下を歩いていた私は突然なみさんに絡まれた。
「すみれ〜っ!」
がしっ!と音がしそうな勢いでなみさんが私に抱きついてきた。
「な、何ですか?」
戸惑いながら質問する私になみさんはニンマリと笑った。
「ねぇ、例の彼とはどうなの?」
「・・・例の彼?」
一体誰のことだろう?
「も〜!!とぼけなくていいのにー!!宮谷くんのことよ!」
・・・は?宮谷?
・・・。
・・・・・・?
・・・あっ、そう言えば、なみさんまだ私と宮谷の仲を誤解したままじゃん!!!
なんのことを言っているのかわからなかった私はしばらくフリーズした後、急いで弁解した。
「だから宮谷様とはそういう仲ではないですって!」
でもなみさんは全然こっちの言い分を聞こうとしないで「なによ〜、照れんなってー、うり、うり!!」とかなんとか言いながら私のほっぺたをムニュムニュしてくる。
いまいち、なみさんの扱い方がわからなくてどうしよ〜、と困っているとそこに天使の声がした。
「すみれ様〜!」
声のした方を見ればそこにはやっぱりめちゃくちゃ可愛い桃ちゃんがいた。
桃ちゃんは私の近くまでは知りながら近寄った後になみさんの存在に気づいて「あ、」と声を上げた。
「お話の邪魔をしてしまって申し訳ありません!」
桃ちゃんはそう言って頭を下げてくれたけど正直私的にはめっちゃ助かりました。
なみさん、一回信じ込むと周りのいうことに一切耳貸さないからな〜・・・。
「私なら大丈夫よ、私の名前はなみ。よろしくね。」
なみさんが桃ちゃんに簡潔な自己紹介をすると桃ちゃんもそれに習って「桃井 雛と言います、よろしくお願いします!!」と自己紹介をした。
自己紹介まで可愛いとか神かよ、あ、天使だったわ。
と割とガチ目に危ない思考回路をしていた私に桃ちゃんが声をかける。
「すみれ様、この前のダブルデ、デートの事なんですけど・・・」
デートの所を恥ずかしそうに言う桃ちゃんはそれはそれはとんでもなく可愛い。
さすがヒロイン・・・、どもるだけでも私とは全然違うわ・・・。
私がどもっても皆気まずそうに目をそらすだけなんだよね、あ、ちょっと悲しくなってきた、この話やめよ。
「あぁ、どうしましょう?私はどこでもいいけど、割とベターに遊園地とかいいんじゃないかしら?」
「遊園地・・・?」
私の言葉に桃ちゃんがコテン、と首を傾げる。
え?私なんか変な事言ったかな?割と友達とお出かけに遊園地行くのってベターだよね??
「私は全然いいんですけど、すみれ様達はそれでいいのですか?」
「え?」
桃ちゃんの問いかけの意味がわからなくて今度は私が首を傾げると横からなみさんが口を挟んだ。
「私は遊園地行きたいけどあなた達金持ちは飽きない?って心配してくれてるのよ。桃ちゃんだっけ?もう、可愛いわね!いじらしいっ!」
・・・なみさんの言い方は置いておいて、(ちなみになみさんに悪意は全くない)確かに私は中身庶民だからそういうのきにせずに提案してたけど他のふたりは・・・
いや、大丈夫だろ。
私は残りのメンバーの男子ふたりを思い浮かべて無意識のうちに半目になる。
桃ちゃんがいればいい人と基本楽しければいい人だもんね。行き先なんて気にしないよね。
と、そこになみさんの声が。
「なになに〜?デートするわけ?宮谷くんってこの前の子でしょ?やだ〜、すみれったら私に言わないなんて水臭いじゃなーい!」
なんか嫌な予感がする気もなくもなくもないけど気のせいだよね、ねぇ!
「私もついて行っていいかしら?」
・・・言うと思ったよ。
嫌な予感だーーいてーーきちゅーーーーーう!!!
こんな予感当たっても嬉しくないです。
「もちろんですっ!ね、すみれ様!!」
・・・桃ちゃん優しいね。
でもね、正直私、絶対に嫌ですっ!!
だって、なみさんがこのお出かけについてきたら絶対に私のことからかいまくるもん!!絶対そんなの嫌ですからね!!
ていうことで私は一生懸命言い訳を考える。
「いや、なみさん。これ元々四人で行く予定だったし、いきなりあんまり面識のないなみさんが1人でくるのはちょっと・・・」
そう!これだっ!!何かと奇数は都合が悪いし、なんせ私たちは仲がいい!そんな中でひとりついて行ってもちょっと気まずいんじゃないんですかあ〜?
というわたしのゲッスイ考えになみさんは余裕の笑みで応える。
「あら、1人じゃないわよ?杉原様もつれていくから。」
・・・ナニソレ、キイテナイ
◇◆◇
っということで、なみさんはあの後、渋る杉原に無理やり約束を取り付けて今日、ニッコニコの笑顔で集合場所に来た。
杉原はなみさんのテンションの高さにまきこまれてげっそりしているし、まーくんは桃ちゃんの私服にちょっと危なさを感じるくらいに目をキラキラさせながらガン見している。桃ちゃん超逃げて。
まぁ、当の桃ちゃんは気にせずにまーくんとは違う、健全な理由で目をキラキラさせていた。
「・・・うわぁ、くせ強いメンバーだね・・・、楽しそ!」
と言ったのは私の隣に立つ宮谷だ。
宮谷の今日の服装はシンプルなもので中に英語のロゴが書かれた白シャツに黒いカーディガンを羽織ってジーンズを履いている。
髪はこめかみの所をヘアピンで止めていた。
ちっ、イケメンだな!この野郎!!!
他のメンバーも同様にみんながみんなとてつもないキラキラオーラを纏っている。
まじでこの世界美形しかいねぇなぁ・・・。
眩しいぜ・・・。
「すみれちゃん?」
私が美男美女たちを眺めていると宮谷が私の顔をのぞきこんだ。その角度がこの前のデ、デ、デコチューの角度とよく似ていて私の顔はぼんっ!と音がしそうなくらいに赤くなった。
ごすっ!!
だから思わず宮谷のすねをけってしまった私は悪くないよね?!
「・・・ってぇ!!なんで?!なんで俺蹴られたの?!!」
宮谷の叫びも私にはキコエマセン。ナニモキコエマセン!!
ということで、つきました!遊園地!!
え?どこよ遊園地に来たのかって?
ネズミが住んでる夢の国?違う、違う!!
やたら怖いお化け屋敷がある絶叫系の遊園地?違う、違う!!
皆さん、忘れてるでしょう?ここはゲームの世界!!
この世界にいる人はたとえ現実の世界を生きていても、建物とかはストーリーに入れやすいように恋のジンクスがあったり、イベントがあったりする。
つまりよ?今日、この日は桃ちゃんとまーくん、ついでと言ってはなんだけど前世恐らく独身で終わったなみさんと同じく独身の杉原をくっつけるいいチャンスってことよ!!!
おしっ!こうなったら何が何でも頑張るぞぉー!!
えい、えい、おー・・・
ガチャん
・・・。
・・・・・・?
・・・・・・・・・え?
なんですかこの不吉な音は?
私は音がした方―――自分の手首に視線をやる。
と、そこにはピンクのファーが付いた可愛らしい手錠が。
「てってれ〜んっ!はーい、ということでカップル限定イベント申し込みありがとうございまぁす!!詳しいことはこのパンフレットに書いてありますのでご確認お願いしますねぇ!
それでは皆様、少しでも皆様がラブラブできますようにぃ!!頑張ってくださいねぇ!」
「これ何?」と、問う暇もないくらいに怒涛の勢いでこれまた、ドピンクミニスカお姉さんが甘ったるい声で説明をして私と宮谷にパンフレットを押し付ける。
「え、申し込みしてません「俺が勝手にしちゃった」
私の言葉に食い気味で宮谷が笑いながら言ってきた。
・・・はぁ?!しちゃった、じゃねーんだよ!!この野郎!!
カップル限定イベントに付き合ってもないふたりがなんで応募すんの?!What's?!
「宮谷様!」
いつも通りどういうつもりですか!と怒鳴ろうとすると宮谷がコソッと耳打ちをしてくる。
「このイベント、誠くんと桃ちゃん、なみさんと杉原で申し込んだんだ。丁度いいと思わない?」
宮谷の言葉に私は、はっ、とする。
振り向くと桃ちゃんは恥ずかしそうにまーくんは妖艶に笑っている。あ、これやばいやん。頑張れ桃ちゃん。
なみさんは手錠を見てにっこにこ、杉原はげんなりした様子を更にげんなりさせた。ちょ、杉原大丈夫?!
杉原のことは少し心配ではあるものの、ふむ、それぞれ満更でもなさそうだ。
私は2組の恋を成就させるために大人しくこのイベントを受け入れることにした。
「言ったでしょ?俺は誠くんと桃ちゃんの仲をとりもつって。」
少し楽しむように宮谷は軽やかに笑う。
そう言えば、球技大会かなんかでそんなこと言ってた気がする・・・。
にしても・・・、このイベント、ゲームでもデートイベントで出てきたけど確か個別ルートに入った時に出てくるイベントだよね?しかも攻略対象との好感度を爆上げできるか、とことん落ちるかっていう結構大事なイベントだった気がする・・・。それを桃ちゃんはまーくんとまわるってことは・・・
宮谷、もしや桃ちゃんに失恋ですか・・・?
宮谷、気にすんな。そのうちいい事あるよ。
私がそんな気持ちを込めて背中をポンポンと叩くと宮谷が狼狽えだした。
「え、すみれちゃん、今絶対盛大な勘違いをしたよね?!絶対すみれちゃんが思ってること俺の考えてることと違うよ??!なに?!その憐れむような目はぁ!!?」
私は喚く宮谷を見ながらも今日くらいは少し優しくしてやろうと思った。
「すみれちゃん、多分それ勘違いだからね?!!」
この時は普通に楽しんでいただけだった。
この時は・・・。
それぞれの思惑をのせながら、運命のトロッコが動き出す。




