表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガーディアン  作者: 月神世一
ガーディアン入隊

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/85

ep 13

厳しい訓練の日々は続き、季節はまた巡った。リューネとラビィ、そしてドラゴの三人は、デュークの指導の下、着実に力をつけていた。

リューネは、持ち前の真面目さと粘り強さで棒術の基礎を完全にマスターし、防御技術とカウンターは同期の中でも群を抜いていた。体力も当初とは比べ物にならないほど向上している。

ラビィは、ウサミミ族特有の俊敏性と高い聴力を活かした動きに磨きをかけ、棒術においてもトリッキーな攻撃で相手を翻弄するようになっていた。

ドラゴは、竜人族としての圧倒的な身体能力と成長速度で、棒術も体力訓練も難なくこなし、時にはリューネやラビィを驚かせるほどの力を見せることもあった。

そんなある日の訓練後、デュークは汗を流す三人を集めて言った。

「よし、貴様らもようやく形になってきたな。棒術と基礎体力は、ツリーランクとしては及第点だ。そろそろ次のステップに進む」

三人は顔を見合わせ、期待に胸を高鳴らせた。

「これからは、貴様らそれぞれの適性や特性に合った得物(武器)を選び、それを専門に鍛えていく」デュークは訓練場の壁際に並ぶ武器庫を指さした。「棒術は全ての基本だが、それだけでは乗り越えられない壁がある。自分の力を最大限に引き出す武器を見つけ、それを使いこなせるようになって初めて、ガーディアンとして独り立ちできる」

ボクたちに合った武器……ですか?」リューネが代表して尋ねる。

「そうだ。これから貴様らに合う装備を決めてもらう。……まあ、最終的に決めるのは貴様ら自身だがな」

ラビィは興奮でうさ耳をぴくぴくさせている。「ゾクゾクするね!」

ドラゴも目を輝かせている。「面白いダゴ!」

デュークは武器庫から、様々な種類の武器を運び出し、訓練場の中央に並べていった。

そこには、鈍い輝きを放つロングソード、軽やかなショートソード、重厚なウォーハンマー、鋭い穂先を持つスピア、巨大なバトルアックス、流線形の狩人の弓、隠密行動に適したダガー、そして魔力を秘めていそうなスタッフ(杖)まで、多種多様な武器がずらりと並んでいた。それぞれが異なる材質で作られ、形状も様々で、まるで武器の見本市のようだ。

「さあ、触ってみろ。そして、自分で選べ」

デュークの言葉に促され、リューネ、ラビィ、ドラゴは、目の前に並べられた武器の数々に、興奮を隠せない様子で歩み寄った。

「うわぁ……どれにしようかな……」

リューネは、まず均整の取れたフォルムを持つ、細身のショートソードと、それに合う大きさの円形のバックラーに目を奪われた。片手で持ち上げてみると、重すぎず軽すぎず、しっくりと手に馴染む気がする。守りながら、的確に反撃する。そんな戦い方が自分には合っているのかもしれない。

「この形、カッコいい! 遠くからでも攻撃できるんだよね!」

ラビィは迷わず弓を手に取っていた。彼女の俊敏な動きと跳躍力、そして優れた視力と聴力を活かすには、遠距離から敵を射抜く弓が最適だと感じたのだろう。実際に構えて弦を軽く引いてみると、そのしなやかな反発力に胸が高鳴る。

一方、ドラゴはというと……。

「うおお! これ、強そうだダゴ!」

彼は、並べられた武器の中でもひときわ大きく、威圧感を放つ両手斧グレートアックスに興味を示した。しかし、いざ持ち上げようとすると、その重さに彼の小さな体はよろめき、持ち上げることすらできない。

「うーん……重いダゴ……でも、カッコいいダゴ……」

彼は諦めきれない様子で、巨大な斧を見上げている。

三人は、それぞれの武器を手に取り、重さやバランス、振り心地などを確かめていく。時には「リューネにはそっちの剣の方が似合うかも?」「ラビィ、その弓、すごく似合ってる!」と互いに意見を交換し、時には「デューク教官、この斧、どうしたら持てるようになるダゴ?」とデュークにアドバイスを求めた。(デュークは「力が足りん。だが、どうしても使いたいなら、まずはそれに見合う筋力をつけろ」とだけ答えた)

真剣な武器選びの末、ついに三人は、それぞれの相棒となる武器を決めた。

リューネは、迷った末に、最初に惹かれた細身の剣と片手盾を選んだ。攻守のバランスが良く、堅実に戦う自分のスタイルに合っていると感じたからだ。

ラビィは、やはり弓と矢を選んだ。空を舞うように戦い、仲間を遠距離から援護する。そんなガーディアンになりたいと思った。

そしてドラゴは、驚くべきことに、まだ持ち上げることさえ満足にできない巨大な両手斧を選んだ。理由は「一番強そうでカッコよかったから」という単純なものだったが、その瞳には、いつか必ずこの斧を使いこなしてみせる、という強い意志が宿っていた。デュークも、彼の選択を止めはしなかった。

「よし、決まった!」

リューネは、剣を抜き放ち、盾を構え、力強く宣言した。

「これから、この剣と盾と共に、必ず一人前のガーディアンになってみせる!」

「ボクは、この弓で、みんなを守れるガーディアンになる!」

ラビィも弓を構え、凛とした声で言った。

「オレは、この斧で、誰よりも強くなるダゴ!」

ドラゴは、まだ少しふらつきながらも、両手斧をなんとか地面に立て、胸を張って叫んだ。

それぞれの武器を手に、三人の瞳には新たな目標への決意が燃えていた。ガーディアンとしての本格的な道が、今、ここから始まろうとしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ