ゴーレムVS勇者に成りたいパーティー10
不穏な雰囲気が続きますね。
話の終わりに何だか不穏な空気が漂いますし、天気は荒れるし………
頬を雨が伝う
足元が濡れて滑る
体がさっきから言う事を聞かなくなってきた
バキリと何かが体の中で折れた
それでも俺は石人形目掛けて剣を振るう
ジョゴローは足を砕いて見せた。
テポンは俺達を癒して見せた。
マリッシアは魔法攻撃が出来なくとも俺達を支援し、突破口を導き出そうと諦めなかった。
俺は如何だ!?
素手の人間に壊せた石人形に傷を付けられないどころか手を破壊される始末!
皆の期待に応えられずに、足を引っ張った!
俺が腕の一本でも斬り落とせれば短期決戦で確実に倒せるはずなんだ!
俺がやればいいんだ。
俺が強ければ問題無いんだ。
俺が皆を引っ張って行かなくちゃいけないんだ。
俺が弱く無ければこんな所で立ち止まらずに済むんだ。
俺がやらなくっちゃいけないんだ。
雨がザーザーと音を立てて石畳の上で飛沫を上げ始めた。
目の前の光景が霞がかり、視界が悪くなっていく。
俺が一歩踏み込まなくちゃいけないんだ。
俺が無理をしなくちゃいけないんだ。
俺が傷付かなくちゃいけないんだ。
俺が俺が
血反吐を吐けば皆があんな顔でいなくて良いんだ。
俺が
俺が
俺が
俺が
無力なばっかりに。
俺がこんな所に来ようと言ったから。
俺が悪い。
俺がやらなくちゃ。
ドカーン!
光が目を焼き、爆音は鼓膜を叩く。
パキン
遂に身体よりも先に剣が力尽きた。
それでもブレイは斬りかかるのを止めない。
折れた剣をゴーレムに突き立て、食らいつく。
俺が死んでもやらなくちゃ。
「ホォ!目を覚ませ愚物小僧!」
目の前でゴーレムの体勢が少し崩れ、俺の顔に何か赤いものが迫った。
吹き飛んだ。
「!?!!?!!???!?!!???!?」
痛い。
鼻から生暖かいものが出ているのが雨に紛れていても解る。
正面から来たのはジョゴロー。
しかし、その声はいつもの飄々とした感じや闘志を内包したものでは無かった。
単純な怒り。
俺に対して怒っていた。
嗚呼そうだ!やはり強くならなくちゃ。
「どうせワシが砕けるモンを剣使って砕けんから、『自分は無力だ!』とか何とか思ったんじゃろぉ?」
頷く。これから言われるのは俺の無力さ故の嘲笑と罵倒だ。
まごう事無き真実。
否定することの出来ない事実。
俺は矢張り「ったく!ボケナスが!お前何様のつもりじゃ?
こちとら半世紀この拳で色んなモンぶっ潰したり壊したりその他諸々人に言えないあんなことからこんなことまでやって来たんじゃぃ!
タカが半世紀も剣を振っとらん青二才風情が自惚れるな!」
もう一発ぶん殴られる。
痛い。
最早痛いのか?
雨が流れる冷たさも痛みも解らなくなってきた。
「若モンが焦る気持ちゃー解る。が、だからといってあんな阿呆やって何が出来る?何が得られる?
仲間心配させて?迷惑掛けて!オンシは何がしたい⁉迷惑かけたいんか!?」
俺は…
「俺は、皆の力に成りたかった。
ジョゴローみたいに石砕いて壊して、強くなりたいんだ。
俺が強ければ、あんな木偶だって…………アレ………?」
俺は力に成りたかった。皆の力に成りたかった。
だというのに…………俺は………今何してるんだ?
「ようやく気付いたかボケナス!そういうこっちゃ!
いーか。一人でやるならまだしも、お前にはワシらが居る。
一人強くならな。と思わず、皆で強くなってけば良いんじゃ。
そんな事も解らんとは、お前は余程の馬鹿だッ…………………」
ジョゴローが吹き飛んだ。
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