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賢者の趣味は癖のヤバイ魔剣作りです。  作者: 黒銘菓
不殺魔剣ゴエモン

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レリルVSデネブ

 ここから一騎討ちが始まります。

 距離を詰めるレリル。

 「あ゛ぁぁ‼」

 レリルが土煙の中から両手の爪をギラリと輝かせてデネブに迫る。

 禍々しい黒い鎌がデネブの首を捉える。


 ガキン!


 おめおめとやられるデネブでも無かった。

 鞘を使って爪を正面から受け止めた。

 この鞘も生命樹製。そう簡単に傷付かないし、傷の一つや二つならあっという間に無くなってしまう。

 「只の棒切れを持ってやって来る程の阿呆では無いとは思っていたが、魔剣か……面白い。」

 ニタリと笑い、鞘を捉えた爪を押し込み、反動で距離を取る。

 「お気に召しませんでしたか?」

 デネブが問う。

 「馬鹿な事を。

 弱者も強者も強い武器を持とうとするのは摂理だ。

 私もこの前の爪とは違う。

 これはアーマス地下洞窟の主。『ブラック』の爪だ。

 ソイツをこの手で絞め殺し、爪を引き抜いて己が物にした。

 この前の玩具とは違う。正真正銘。相手が何であろうと殺せるものだ。

 少なくとも、それを退けるその棒切れは私の爪を相手をするには相応しい。褒めてやろう。

 が、」

 そう言って前かがみになると両手を地面につけ、まるで獣の様に四足で構えた。

 構えた。そう表現したのは周囲の空気が変ったからだ。

 「道具は認めるが、お前は如何かな!?」

 

ゴッ!!

 

 再び爆音が鳴る。

 地面が流氷の様に砕けて土煙が巻き起こる。

 そんな中、レリルの通った後だけ見えない蛇が直進でもしたかのように煙が無く、はっきり見えた。

 その蛇の先に居るのは勿論デネブ。


 実際、煙だ何だと言ってはいるが、実際は一瞬。

 10m近い距離が一瞬で詰められるそんな世界。

 『レリルが居た場所で爆発が起こり、次の瞬間、いきなり彼女が消失した。』

と周囲のアマゾネスは感じていた。



 剣と爪。

 本来ならば自分より長い得物を持った相手に距離を取るのは悪手。

 しかし、爪を装備した彼女はこの時敢えて剣相手に距離を取っていたのだ。



 鎧は肉体と同化せんばかりの軽い革の鎧。

 両手に装備された、生物の作り出した、合理的に命を刈ることに特化した軽くて鋭い爪。

 無駄な重さなど無く、あるのは相手を狩る事のみ。



 そんな彼女の取るべき手段はたった一つ。

 最速で間合いを詰め、相手が気付く前に八つ裂きにする事である。



 助走で加速させ、間合いなど関係無く、

相手の命を刈る。

相手の命を喰らう。





 残像が消える前に、彼女はデネブの元に到達し、


 両手の爪を構えると


 一閃

 二閃

 三閃

 四閃

 五閃

 六閃

 七閃

 八閃

 九閃

 十閃



 『獣王葬爪』



 本人にも捉え切れない程の速さで爪を叩き込んだ。

 レリルの見たデネブは、未だにレリルの立っていた場所を注視していた(・・・・・・・・・・・・・・)。




 !




 次の瞬間。レリルの側面から刀の一撃が迫って来た。



 ガキッ!

 ギリギリギリギリギリ!



 反応が一瞬遅れた。

 その所為でレリルは片手で刀をガード。

 その威力を殺すために地面を爪で捉え






 膝をついた。






 「女王様!」

 周囲のジャングルから武装したアマゾネスの一団が飛び出して来た。

 無理もない。自分達の長。最強が肉だと侮っていた奴に膝をつかされたのだ。

 どんな有り得ない事よりも、彼女たちにとっては有り得ない事なのだろう。

 「止まれ‼」

 地面に突き立てられた爪を引き抜き一団を一睨。

 その瞬間、一団が悉く後ろに飛びすさった。

 「誰が、私が勝ったと言った?

 誰が来て良いと言った?

 邪魔だッ!失せろ‼」


一喝!


 誰もが我先にと逃げるようにジャングルの中へ消えていった。




「………済まなかった。」

 「!………いいえ……。」

 誇り高き女王レリルが謝った。

 それはデネブに少なからず驚きを与えた。

 「驚いたか?」

 「……………………はい。」

 デネブが最初に見た態度からはレリルが謝るイメージは想像できないだろう。



 「私とて誇りはある。

 強者としての誇りがな。

 だから、戦う相手には敬意を払うし、間違ったら謝りもする。」

 「!」

 今、デネブは女王レリルに言われた言葉。

 今、彼女は『肉』ではなく『戦う相手』と言った。



 「一度くらいで勘違いするな。

 それがお前の最期の一撃だ。

 お前は今からこの女王レリルに膝をつかせたことを誇りに思い、死ぬ。」

 そう言って彼女は再び構えた。

 デネブの心には今、希望が芽生えていた。

 





 皆を救えるかもしれない。と。






 希望を胸に剣を構える。















 次の瞬間、女王レリルはデネブの前から消え、

















 デネブの血が噴き出した。

 感想、評価、レビュー等を聞かせて頂けたら幸いです。宜しくお願いします。

 尚、「小説家になろう」に登録していなくても感想は書けるようになっています。

 厳しい評価、お待ちしています。


 なお、他にも色々書いているので他の 黒銘菓 の作品も宜しくお願いします。


そして、読んで下さる皆さま。有り難う御座います。

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