ダメーッ!
「はぁ…」
「どうしたの?」
「どうしたもこうしたもないわよ」
「こうしたなんて言ってないもーん」
「なんでこんなコスプレ衣装着てるのかってことよ!」
「いーじゃないかわいくて。それにコスプレじゃないわよ汚れた目でこの装束を見ないでちょーだい」
「そりゃぁ宮ちゃんはそういう家柄だからそう思えるかもしれないけどさっ。もうコスプレってのが一般的にに知られてからそういうイメージのほうが強くなっちゃってるじゃない。」
「私はそんなに俗にまみれてないもーん。美空ちゃんがいやらしいからだよーん」
「だっ誰がいやらs」
「あっすみませーん休憩終わりでーす持ち場に戻ってマラえますかー?」
神社の雇われスタッフが二人に声をかける
「わかりましたー…今の聞かれちゃったんじゃな~い?」
宮はニヤニヤしている。
「そっそんなことないもん!」
美空は顔を真っ赤にして足早におみくじ売り場に戻った。
「いらっしゃいませぇ~おみくじ300円で~すかわいいお守りもついてきますよ~いかがですかぁ」
(くっそ~宮ちゃんのやつ~ひどいなぁ私をからかって…)
「おっ美空じゃ~ん」
「ほんとだ~」
「っっ!…こっこんにちは~」(イヤーッ!よりによって水奈ちゃんにみられるなんて…はぁ…ついてない)
「へぇ~宮からは聞いてたけどふ~ん美空にこんな趣味があったなんてね~ほぉ~」
水奈はねっとりと美空の巫女姿をなめまわすように見る。
「ちょ、ちょっと!勘違いしないでよね!!」
「はっはっはっそう照れるでない照れるでない。今のセリフなんてもう狙って言ってるんでしょ」
水奈は赤面する未空を大笑いする。
「美空ちゃんとっ~っても似合ってると思うよ~。い~な~すご~くかわいい~」
そういいながら春佳はいまどきでは珍しいガラケーを取り出す
「え!?ちょっ写メはダメーッ!!」
「ふぇ?」
〔カシャッ〕
「ん?今シャッターの音が」「あれ撮影禁止なのにだめじゃね?」「神社の作法って二礼二拍手一礼なんだぜぇ(ドヤァ)」「私も巫女衣装着てみたいなー」「巫女さん撮影していいの?」「(あ…やべっ音消し忘れたかな…)」「うげー俺凶だったよ…」「この神社の甘酒おいしいね来年もまた来よっか」「これマジ?俺も撮影するわ」
「だっだめですだめです!撮影禁止です!!」
神社スタッフが必死に呼びかける。
「ーーーーーっっ!!」
その場からダッシュで美空は逃げた。
「あー春佳やっちゃったね…」
「後で謝らないと…う~」
取り残された水奈は苦笑し春佳は申し訳なさそうに涙目になってしまった。