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ごじゅうななかいめ

 今日は、昨日よりも雲が少なかった。

 気温も随分低くなり、最高気温が低下を見せている。

 外を出歩くには、防寒具が欲しくなってくる。


 夕雲をいつものように眺めていて、ふと気がつく。

 ついつい夕焼け方向の遠くばかり眺めていてしまい、真上の空をあまり見ていなかったことに。

 それに気がついた時、なんだかいつも遠くのことばかりを考えて、近くにあるものを疎かにしてるかもしれないと、考える。

 自分でそう問うと、途端に全部が全部そうかもしれないと思い始めるのはいただけないが、時折近いものを疎かにしているのは、事実として受け入れた。


 自身との向き合いをしながら歩き続け、ふと道の傍に植えてある柿をみあげた。

 既に葉っぱが散ってしまっており、何度も通るその道の柿の些細な変化に気が付かなかったことが、なんだか自分が何度もこうやって見逃してきたものがあるんだろうと思わせる。

 それが酷く心に来るもので、しばらく冷たいアスファルトの段差に腰掛けて、柿とその周りの景色をじっくり眺めた。


 それから十分も経たないうちに、辺りは薄暗くなり始めた。

 あれだけ夕焼けを受けてきらきらと輝いていた雲も鉛のような色になり、空が紺色がつよく、紫と白色が徐々に消えていく。


 すっかりと太陽の面影がなくなり、冷たい風が肌を刺すように吹き付けてくる。

 民家にぽつぽつと明るい光が灯り、そのひとつひとつに人がいると思うと少し嬉しくなる。

 ただ、少しじっとしていたからか歩いた時の熱はすっかり冷め、くしゃみをひとつ。

 固まった体をほぐしてから帰路に着いた。

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