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じゅっかいめ

 このエッセイを書き始めてから、ふとした時に何かを思い出すことが増えたような気がする。

 今日思い出したのは、誰かの背中におぶられて、まどろんでいる時の記憶。

 それこそ記憶が一欠片しか残っていないような小さな頃から、朧気ながらも僅かに残っている小学生低学年の頃。


 父と出かけた時に疲れたのか、足を挫いたのか、何かの拍子におんぶしてもらったことがある。

 その時に感じた父の背中の広さ、一歩歩く度にゆらりと揺れる体。

 どこか遠くの方から時折聞こえてくる車のエンジン音。

 そうやって、暗くて暖かい方に意識が暗転していく。


 そんな経験をしたことがある。

 最後におんぶされたまま寝たのはいつだろうか。

 おんぶ自体はつい最近、それこそ一ヶ月前にされたばかりなのだが、誰かの背中でまどろむなんて子供の頃に出来る特権なのではないだろうか。


 いずれ私も、誰かを背負えるようになりたいものだ。

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