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親が勇者転生したので俺は現実世界で金を100倍にして悠々自適に暮らします  作者: 古着屋バカンス
第一章 億万長者になっちゃった!
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【64】ハイブランドで買物するらしい


折角バーバリーを訪れたんだから、ここでもなにか買って帰ろうと思い、夏物をいくつか見てみた。



シンプルな黒Tシャツ1枚68000円

シンプルなスウェットパンツ1枚85000円

シンプルなパーカー1枚99000円



うわーーーー!!

たっか!


こんなに高いのか、ハイブランドって。

買おうと思った事もなかったから、今まで知らなかった。



Tシャツ一枚に7万出すのって、どんな人なんだろう?

芸能人?YouTuber?投資家?

それとも俺みたいに、なんらかの魔法の力が関与してる人?



店内を見ると、俺と同じくらいの年齢の男女カップルが服や小物を物色している。

こちらをチラチラと見ながら…。


─いやあ、思うよね。コイツ若いのに金あるなんて、なんの仕事してる奴なんだ?ってね。

俺も思ってるもん、あんたらに…。



その時、ユーリが


「ねえ渚、チェックの柄の水着も売ってるかしら?水着買って!」


と言ってきた。


ふとカップルを見ると、心底ビックリしたような顔をして目を見開いている。



─ああ、さてはユーリのことを外国人観光客だと思って見てたら、まさかの日本語でおねだりだったから驚いてるんだな。

それもこんなモデルみたいな美少女が…。



…と思ったけど、外国人パブのホステスをはべらしているように見えなくもないなと感じたので、少し虚しくなったからカップルから距離を置くことにした。



レディースコーナーでユーリの服と水着でも見繕おう。




結局、ユーリにミニスカートとプリーツスカート、紐で縛る形をしたビキニの水着を買うことにした。どれもバーバリーらしいチェックの柄だ。


チェックの長財布と、白いキャンバス地の肩に下げられるトートバッグも買う。

トートバッグは女性用なので、おそらく男用より軽いのだろう。


それと自分用にTシャツ2枚と、スウェットパンツ、異世界に物を運ぶ時用にと白いバックパック。


合計約100万円とちょっと。



─うひょー、スゲー金額!!

服にこんな額を出すの、生まれてはじめてだ。



すべて現金で払い、出口に向かうと、入口のあたりでさっきのカップルに会った。


俺たち二人で沢山の商品袋を持ち運んでいるところを見て、また驚いた顔をされてしまう。

なんかゴメン。




他のハイブランドも見ようかと思ってたけど、この調子でお金が出ていくなら手持ち金200万円じゃ足りないな。

もっと家から持ってこないと、はしごはできない。




「見せない下着!見せない下着!」


とユーリがやたらと下着屋に行きたがるので、荷物を全部車に詰め込んで、恵比寿に移動。

アトレ恵比寿で探してもらうことにした。


BEAMSと同じフロアに、女性用のランジェリーショップが入っていたはずだ。



「ここに見せない下着の店があるのね?!」

「うん、見せない…っていうか水で泳いだりしない下着ね。」


そこの誤解はとっておきたい。

店員が混乱するから…


「さっき買った財布をトートバッグに入れておいたよ。中には30万円入れておいたから、下着は自分で探してきて。」


俺は同行しないことにした。


見たくないかと言われると嘘になるが、気まずさの方が気になってしまう。

これが恋人とかだったら、まだもう少しは堂々としていられる気もするのだが…。


「その間、渚はどこにいるの?」

「俺は同じフロアのカフェで待ってる。」


ついて来てとごねたらどうしようと思ったけど、何も言わずに下着屋に向かってくれた。


スマホを手に持ち、買ったばかりのバーバリーのトートバッグを肩にかけてうきうきと歩く後ろ姿は、とても異世界の少女とは思えない。


─ついこの間まで奴隷屋につかまっていたなんて、考えられないよなあ…。



ユーリの姿を見送り、カフェに入る。



それにしても、見せる下着というものが存在するのは知ってるけど、「見せない下着」で喜ばれるとは思わなかったな。

下着を見せないのって、なんか当たり前のような気もしないでもないが…。




ケーキを食べながら、スマホをいじってユーリを待つ。



しばらくして、「絵の描き方」とか「水彩画入門」とか、そういう単語で検索をかけている自分に気づいた。



─俺、実は絵が描きたかったのかな?


高校時代も、チラチラとイラストの描きかたなどをYou Tubeで見てみたり、ラノベの表紙画っぽいイラストをノートに描いてみたりした事はある。


でもなんか、うまくいかなくて。


美術の時間に描いたみたいな抽象的な絵ならなんとなく…思いつくんだけど。

そんなのの本格的な描き方なんてわからないし、どこで発表したらいいものか全く不明。


学校で配布された絵の具と画用紙しか使ったことないけど、大人の絵の世界ってきっとそれじゃダメだよなあ…??


「うーん…お金で解決できない問題だよな。」


お金じゃ、センスや経験、専門知識は買えない。


一億円あると誰かの絵画は買える。

でもその絵画を描いた人のセンスやスキルを買うことはできない。


「でも…画材や学費を用意する事は…できるよな。」



スマホで、通える範囲のアート系の専門学校を検索してみた。


出るわ出るわ。

自分が10代の頃より、デジタルイラストを押してる学校が増えた気がする。


イラストレーターを目指すのは当時から若者のブームではあったけど、学校経営者もそれを汲んだのか、漫画やイラスト、ゲームイラストに関係する学部が以前より増えたような─


「デジタルイラストか…」


どの学校も、液晶タブレットを使って絵を描いてる生徒の写真が学科紹介とともに貼られてる。



─これを買えば、スタート地点には立てるのかな?



気付けば俺の指は、プロが多く使っているという有名な液晶タブレットをポチっていた。

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