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親が勇者転生したので俺は現実世界で金を100倍にして悠々自適に暮らします  作者: 古着屋バカンス
第一章 億万長者になっちゃった!
36/162

【36】ホテルの風呂は最高らしい


ホテルのエントランスを通り、中へ。


床に池のような水場がいくつも作られていて、そこには南国の魚が泳いでいる。

水の上に道を作っているような錯覚を起こす作りだ。涼やか。


少し奥にあるホールはアトリウムになっていて、最上階まで吹き抜けになっている。

白亜の壁が両サイドにそびえ立つような、圧巻の光景だった。



俺達はフロントでチェックインを済ませて、自分たちの泊まる部屋に移動した。

(もう遅めの時間だったのでフロントは全く混んでいなく、すぐにルームキーを貰えた。ラッキー。)



部屋は新館であるサウスタワーの1階。

プレミアムラナイルームという新しくてきれいな部屋だ。


─1階か…窓の外は青い空と海がバーッ!っていう眺めじゃないのかぁ…残念。


…と思ったが、部屋に入ってみると、ナルホドだから1階なのかなと理解。

窓の外が庭になっていて、五右衛門風呂が設置されていたのだ。


もちろん目隠しに植えられた植物と太い柵にちゃんとカバーされ、外から見られないような作りになってる。



─俺なんて覗いてもなんにもならないだろうけど、女性の宿泊客だと庭で風呂に入るなんて、ヒヤヒヤもんだろうからね。



しかし─部屋の中からは丸見えなのかあ…。


友達といえども、一人だけ裸になるのはやはりちょっと恥ずかしいな。


「うーん…丸見えは落ち着かないから、誰か入ってる時はカーテンを閉めるとか、する…?これ使う時。」

「ん〜?水着着て入るんじゃねぇの〜?」


福田が机の上に置いてあった、ウェルカムスイーツである沖縄菓子をむしゃむしゃ食べながら、ナイスな案を出してきた。

そうか、プールやプライベートビーチもあるくらいだから、みんな水着は持参してるもんな。


「それよりも、丸見えといえば部屋の内風呂なんだけどさぁ〜…」


部屋の中にある風呂は、壁が横開きに開かれていて、閉めないとバスタブが部屋の中から丸見えになるような作りになっている。


家族で利用して小さい子供を風呂に入れる場合や、一緒に入るカップルなどの場合、壁全開で音楽でもかけながら入る事もあるのだろう。


だが俺たちは二十代の男3人旅─


「は、入るときは閉めるか。ハハ…」

「ウム…湿気も出るだろうしな。」

「オレはシャワールームだけ使うのでもいいよぉ〜」


そう、バスルームの中にガラス戸で閉ざされたシャワールームがあるのだ。


だからバスタブは「お湯に浸かる」ためのもので、洗うのは主にシャワールーム…ってことなのかな?!

これが西洋式なのだろうか。正解がわからない。



「大浴場ってなかったか、渚。」


川口が、ミニ冷蔵庫の中のウェルカムドリンクを、物色しながら聞いてきた。


「あっ、そういえば!」


チェックインをした時にもらった、リゾートパスについての説明もされた!


「リゾートパスがあれば、有料のスパや大浴場を無料で使えるって─」

「やったぁ〜!じゃあそれでいーよいーよ!」

「もう時間もいい頃合いだろう。行ってみるか。」

「よっしゃあ!そうと決まれば─」


俺はウェルカムドリンクの「さんぴん茶」と書いてあるペットボトルを、ガーッと飲んだ。水分補給水分補給。


なんだかわからんままに飲んだけど、ジャスミン茶だよね、これ。

沖縄の方言でさんぴん茶って言うのかな。


福田と川口も、それぞれ飲み物を手に取る。

福田はシークヮーサージュース、川口はオリオンビールを手に取っていたが、風呂に入る前はやめとけと止めたら、ノンアルコールのオリオンビールに変えたようだ。


グイーっと飲んで、いざ風呂へ─。




大浴場は屋内プールの二階部分にあった。

プールもまだ開いてたけど、流石に疲れたので今日は入浴だけ。



─浴場は、控えめに言って最高。

広くてキレイな湯船とサウナで汗を流し、俺たちは旅の疲れを癒やす事ができた。



「浴槽の窓から水平線が見えるみたいだから、明るい時間に入ると眺めが良さそうだなあ。」


湯船に浸かりながら俺が言うと、川口と福田も乗り気になった。


「ウム、優雅に朝風呂きめこむか。」

「アリアリ!でも酒飲んじゃうだろうから、起きれたら…だけどな〜」



風呂上がりは、サウスタワーの1階にあるラウンジに座って、ソフトドリンクを飲んでひと呼吸。

自由に飲んで良いらしい。


「酒はないのか。」


川口が少し残念そうな声を出すと、福田がそれに答えるように、


「酒ならさぁ、さっきの本館のバーがまだ開いてるんじゃね?」

「目ざといな、福田。身支度整えたら行ってみようよ。」

「このままじゃダメなのか?」


川口は着替えるのが面倒くさそうだ。


「なんか大人っぽそうな感じじゃん、こんな寝る時用のTシャツに短パンなんて、だめだよきっと。」


俺がたしなめると、渋々という感じで腰を上げた。


「女の子だけで来てる旅行客も、いるかもしんないもんな〜!」


福田が目をキラキラさせてそう言うと、川口はさも面倒くさそうにハイハイと答えたのだった。


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