表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
親が勇者転生したので俺は現実世界で金を100倍にして悠々自適に暮らします  作者: 古着屋バカンス
第一章 億万長者になっちゃった!
12/162

【12】高いメシを食ってみるらしい


翌日は1日まるごと雑務デーだった。



まず、電話で辞める事を伝えておいたバイト先に挨拶に行き、急な事ですみませんと店長に謝った。

お詫びにと、高い日本酒を手土産に持っていったおかげもあって、機嫌を損ねることなく無事辞めることができた。



その後、前のアパートで管理会社の人と会う。

転居する事はすでに電話で伝えてあり、内装チェックをしてもらい敷金からどれだけ引かれるか計算してもらわなければいけない。


タバコも吸わないしペットを買ってるわけでもないので大した傷みもなく、敷金はほぼまるごと帰ってくることになりそうだ。


部屋の契約自体は翌月末まで残っているが、二ヶ月分まとめて払えばいいということになった。

(返ってくる敷金は結局その分で消えた)


部屋の中はもうなにもない、空っぽ状態。

鍵は管理会社の人に渡した。



これで引き払いオールクリアだ。



いや、まだクリアできてない部分もある。

住民票の移転だ。


俺は区役所に行って転出届をし、マイナンバーカードに記録してもらった。


そしてその足で電車に乗って渋谷へ。

渋谷区役所でマイナンバーカードを出して転入届を済ませる。


これで完全に恵比寿に住んでいることになり、車の車庫証明もできるようになった。



区役所で新住所の住民票の写しをもらっておき、渋谷警察署へむかう。

運転免許証の住所変更届けだ。


車庫証明もついでにしようかと思ったが、所在図や配置図を描くのが難しそうなので、それに関してはディーラーに任せる事にした。

少し時間はかかるが、確実な方がいい。


その旨をディーラーに連絡し、ひと息つくと、猛烈に腹が減っていることに気づいた。


「今日は色々うろつきまわったからなあ…なにか美味いものでも食べたいな。」


時間も夕方近くになっている。


「渋谷周辺で食べれる、美味いもの…どうせなら今まで行けなかったような高めの店がいいな」



ネット検索すると、松濤の住宅街にある古い屋敷のようなとあるフランス料理店が気になった。

プラチナコースで2万5千円…


(高い!でもそのぶん美味いんだろうな…)


電話予約をしてみたら、席があるとのこと。

早速向かってみた。



─はっきり言おう。

俺はこの日生まれてはじめて「フォアグラ」と「キャビア」を口にした。


今まで、漫画の中でしか聞いたことがなかった『富豪専用食品』を食べる事ができたのだ─


牛フィレ肉のフォアグラ添えなんて見るからに重そうだな…と思ったが、想像よりクドくなくて美味しく食べることができた。

料理人の腕が良いからかもしれない。


デザートのフォンダン・ショコラまでぺろりと食べる事ができた。


ちなみにワインのことは全くわからないので、おすすめなのをいただいた。

こういうのは下手に知ったかぶりをするより、お店に任せたほうが良い。



肉パワーで腹の底からエネルギーがみなぎってくるような感じになり、松濤から恵比寿まで歩いて帰った。


歩いても歩いても疲れない。


おそらくそれは、肉を食べたからというだけではない。

これからはこんな良い物を食べられるんだ…という喜びが、底から湧き出る力になっている。


そんな気がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ