表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/133

「『私』」

 超獣保護区の施設区画。

 この施設内で保護されている超獣は、他の怪物たちとは大きく異なる特性を持つ。

 一般的な超獣とは、体が大きく、動くだけで街を破壊するものなど、圧倒的な能力を持つがその大部分が物理的な力によるものを言う。

 しかし、ここで保護される超獣は概念を歪めるなど、超常的な力を有するものだ。

 

 森林や山など他の区画とは異なり、この場所は完全に人の手によって管理される。

 施設内部は無数の小部屋に分けられ、厳重な防御・監視装置を設置し、壁は何層にもなる物理及び魔法の防護障壁によって覆われていることから、収容所と揶揄されることもあるようだ。

 これらの超獣がもたらすのは、災害のみにとどまらない。世界を破滅させるほどの超獣すら存在し、万一にもそれが外部に逃亡しないよう、常に監視下に置いているのだ。



 管理番号、『WA-TA-4』。

 個体識別名、『私』。

 

 この超獣は肉体を持たない。

 肉体を持たないが確かに存在し、微量の魔力反応によって探知することは可能である。

 

 『私』は人の精神を汚染し、増殖する。

 『私』の影響を受けた者は錯乱し、自身が『私』であると主張するなど、自己の認識に歪みが生じてしまう。

 また、重度の場合はそのまま存在を書き換えられることで、対象の人物も『私』となる。

 

 魔法遮断などの防護措置で防ぐことは可能だが、もっとも簡単な対抗手段は、呼びかけに答えないことだ。

 『私』は貴方を呼ぶ。貴方が『私』を認識することで、貴方は『私』になる。


 だからどうか、『私』に応えてほしい。

 『私』は貴方で、貴方は『私』だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ