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「オーガイーターの毒」
「へへっ、覚悟しな。この短剣に塗った毒は、あのオーガイーターのものだ。掠めただけで、テメェはあの世行きだぜ」
――興奮して刃を舐める盗賊
オーガイーターは大陸南部に生息する巨大蜘蛛で、その名の通り、家よりも大きな巨躯を持つオーガすら絶命させるほどの毒と、それを捕食する体躯を持つ。
実際に冒険者たちに聞いた話によると、「蜘蛛だから動きが速くてやばい」、「毒とかよりまず牙と爪がやばい」、「毒以前にまず純粋な戦闘力がやばい」、「なんかおっきかった。でもなぐったらしんだ」など、オーガイーターは最も警戒すべき怪物の一匹として認識されているようだ。
オーガイーターの毒は非常に強力で、オーガどころか竜の命すら奪うことが確認されている。(南部地域調査隊、竜の巣穴に住むオーガイーターの生態観察班の報告書より)
それに加え、爪は城壁を引き裂き、牙は巨大なゴーレムの外殻すら貫くという最新の調査報告もあり、本来は人が挑むべき相手ではないと冒険者協会も警告している。だが、これを倒したという実例に、挑む冒険者たちが後を絶たないのが現状だ。




