〜化学の島編〜6話
旅からの学び 旅立ちの時編 5話
科学の島に向かっている。波は穏やかで風も気持ちい。僕は、キトと一緒に甲板でゆっくりしていた。
「キト。もう少しで、新しい国に着くね!『科学の島』どんなところだろう。」
「キュルー!」
「楽しみだね!」
キトは、いつも僕のそばに居てくれる。僕に家族がいるように、キトにも家族がいたんだろうなと考えていた。キトは、なぜあの森のあの場所にいたのだろうか。そんなことを考えていたら、アクシスが声をかけてきた。
「リードー!」
目をキラキラさせながら、僕の方に近づいてきた。
「科学って言うのは、魔法と相性が良いらしいよ。興味深いよ!はやく見てみたい。」
「そうなんだ!アクシスは、魔法に目がないもんな。」
少し笑いながらアクシスと会話していた。リラとムドは、甲板の少し奥の方で美味しそうなご飯を食べていた。美味しいものに目がないらしい。
「ブォーー!ブォーー!」
船の汽笛が鳴った。『科学の島』に着いたようだ。船から降りると、そこにはロボットがお出迎えをしてくれた。
「ようこそ!科学の島へ!」
ロボットのはずなのに、人間のように流暢に喋っている。
島の中に入っていくと、商店街が見えた。人間も勿論いるが、なんと機械が料理を作っていたり服をつくっていたりしているではないか。
「すごーい!これが、機械ね!料理してるわよー。」
リラが大きな声を出した。
リラとムドは、はしゃぎながら、あっち行ったりこっちに行ったりしている。
アクシスは、『魔法科学』という言葉を目にした。
「リード!これだよ!早く行きたい。」
みんな凄く興味津々だ。実は、冷静に見える僕も心の中では踊っている。剣士は、感情を隠さないと太刀筋がバレてしまうので隠す癖がついているのだ。それが私生活にまで影響している。
「この時くらい、感情を隠すのやめても良いんだぞ!」
「そうだな。そうするよ。」
と言うと、僕は武器屋に走り込んだ。風を切るように速く走った。
「うぉー!片手剣に、太刀まである。凄い!あー、これは凄い真っ白の太刀だ!おじさん、この太刀は何で真っ白なの?」
「お前さん、目の付け所がいいな。これはな、氷の魔法を練りこんだ特別製だ。」
僕は、目をキラキラさせて話を聞いた。魔法を剣に練り込むことが、この国では出来るんだ。知らないことがいっぱいで楽しい。心の底から欲しいと思ったが、あまりの値段の高さに手が出なかった。
「リードー!勝手に行ったらダメだよー!」
ムドが、お店に入ってきた。そのあと少しからアクシスとリラも入ってきた。走ってきたのだろう息が切れている。
「ごめん。感情を表に出すと、こうなるんだよね。」
みんなは、いつものことだという顔をしながら笑ってくれている。本当に優しい最高の仲間だ。
「そろそろ、王様のところに行かないと!証をもらえるように話してみよう。」
リラが真面目な顔をして言った。武器屋を後にした僕たちは、王様のいるお城に足を運ぶことにした。
つづく。




