〜成人の儀編〜2話
旅からの学び(たびまな) 成人の儀編 2話
空間魔法で送られた先は、『ジェネスの森』といわれる森の中だった。薄暗く霧がかかっており、辺りを見渡しても先が見えない。
この森は、もう一つの名がある。それは、『迷界の森』である。進んでも進んでも同じ景色が続く。ジェネスの森を抜けるためには、森に住む者に聞くしか方法はない。
まずは、この森に住む者を探しだそう。でも、探し出し方が分からないため行動しようがない。無駄な体力を使わないように、木にもたれかかりゆっくりと休んでいた。
すると、目の前にある木の後ろから森の精霊が現れた。この『森の精霊』が、ジェネスの森に住む者のことである。
森の精霊は、身長15センチメートルで、白色の布をまとっています!!外的から身を守る為、この濃い霧に溶け込めるよう白色の服を着ているのだ。
「君、何か悩んでるね。」
森の精霊は、僕の心を見透かしたかのように語りかけてきた。
「なぜ、そう思うの?」
疑問に思ったので聞いてみた。確かに、先の事を考えると心がモヤモヤする。
「心が、そう言ってるよ?」
森の精霊は、人の心を読むことができると聞いたことがある。この能力は、森の精霊を狙う人から自分の命を守るために身についた力であると本で読んだことがあった。精霊を捉えて闇市場で高く売り儲ける人もいるのだ。
「心を読んだんだね。この悩みは、解決できるかな?」
「ひとりでは無理だね。」
オルデンからの言葉が頭をよぎった。ひとりになるなみんなを頼れだったね。
「一緒に解決してもらえるかな?」
「もちろんさ!僕たちジェネスの森の精霊は、遥か昔から人間につかえていたんだよ。」
両手を広げ、空中で一回転しながら嬉しそうに言った。
僕は、『頼る』ということをしてみようと考えた。
「でも、その悩みは複雑だね。僕たちの女王様に会った方がいいかもしれないね。」
森の精霊は、腕組みをしながら空中で寝転がりながら言った。
「女王様に会うにはどうしたらいいの?」
「案内してあげるよ!でも、なかなか大変だよ?僕たち森の精霊でも選ばれた人しか会えないんだよ。選ばれた人は、女王さまが住む宮殿までの正規のルートが教えられるんだ。でも、そうじゃない精霊が女王様に会うとなると『暗闇の洞窟』を通らないといけないらしんだ。」
「分かった!その『暗闇の洞窟』を教えてくれないか?」
僕は、目をキリッとさせて森の精霊を見た。覚悟を悟ってくれたのか腕を組みながら頷いていた。
僕たちは、『暗闇の洞窟』へと足を運ぶことにした。
つづく。