天使の罪
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あたりが静まり返り当たりに静寂が訪れた。
もう自分の大切なものはお父さんしかいない。
そもそもお父さんがこんな仕事を持ってきたからお母さんは……
私はこの世の生きとし生けるもの達を恨んだ。
[はぁ……こんなことをしててもあの子に言われるだけだ、早くあの子をあの場所へ]
軽い……シーちゃんはまるで揚げたコンニャクのような重さしかなかった。
[ふぅ……後はルシフェル様とお父さんをくるのを待つだけだ……はぁ…]
暇があればあるほどため息をついてしまう。
[そこの子天使よ、君がここの家の子供か?]
[……………………]
コクンコクンと頭が動く
[そうか、だが君からかなりの魔族の力を感じるのだが、何故だ?]
[そこの後光がすごい天使さん!その子もわたしと遊んだせいで私の瘴気にやられちゃって、半堕天しちゃってるかもです。]
[ほぅ…貴様がここを守っている魔族の娘だな?して、ご両親は?]
震えながら、いらない事を言って消されないように言葉を考えて話す。
[両親は今日、聖気にやられて死んでしまいました……]
下を向きながら、鼻をすする
[そうだったか、すまないことを聞いた……ご無礼を許してくれ]
[いいえ、ルシフェル様わたしに頭を下げないでください。]
むむむっ!くんくん!
[君なにか、天使のような瘴気を感じるのだが、何故だ?]
[はい、わたしはあの両親とは違い、わたしは拾われ子なのです。あそこを曲がって山を越え滝を登ったところで拾われました。]
[つまり、その両親より強い血を持ってるおかげで助かったと、そういう事か?]
[はい、そうでございます。あと、聖気がわたしに沢山あるのはそ、その、その子とおまじないしたからかも知れません……]
[おまじない?どんなものだい?私の知識でそれを解呪してあげよう。]
わたしはその時の事を正確にバレないように嘘をちょっと入れ話した。
[まず、すっぽんぽんになりまして、[ほ、ほう……]さらに手を広げて顔を相手とくっつけるのです……]
ルシフェル様が顔を赤くしている。なぜか、急に座り出した。大天使の上のくらいと言えど普段から飛んでるから立つのは辛いのだろうか
[そして呪文を唱えたら、急に結界が壊れてそ、そのき……き……]
[き?]
[せ……せ…]
[せ?]
[く、唇と唇を引っつけてしまったのですぅ…]
[そ、そうか……ふぅ……事情はだいたいわかった。ところでその呪文と誰に願ったか分かるかい?]
どうやらしたことをわかってスッキリしているようだ。オタマジャクシがカエルになったような顔をしている。
[たしか……結びの神って言ってた気がします!]
[ほぅ……結びの神とな……我はあの神だけ勝てないのだ……すまんな、解呪は出来ない。]
[いえいえ、結構です。ところで、わたしはこれからどうすれば……]
あたりは真っ暗 (天使の後光で今は眩しい)、親も帰ってこない。
[う〜ん、とりあえず魔族の王のところに行って、このまま仕事をするのか、他の家庭に任すのか決めるのだ]
[はい、ところでそちらの天使はどうするんでしょうか?]
[まずは、穢れを払うために、聖堂か地上界で聖なる力を取り戻すのだ]
[はい、ルシフェル様わたしは聖堂に行きたいです。]
あれ……
[駄目です]
[あなたは今から地上界に落とされます。では、また会える日を楽しみにしてますね。]
突如、すーの下に穴があき、そのまま落とされていく、仮面をかぶった天使は口で あ り が と う か な え る よ と見送った。
[ああ…お別れね……また会える時を楽しみにしてるわ!]
[あぁ、その点は大丈夫だ。貴様はここで死ぬんだからな!]
突然、結界にたくさんの矢が刺さる。
[こ、これは聖なる矢?何故こんなことを……]
[貴様が大天使の一家を闇に落としたからだよ。ちなみに天使を地上界に落としたのは、半堕天してるものをそばに置きたくなかったからだよ♪]
男の影が入る。
[あれ……いなくなった。ふふふ玩具は多い方が楽しめるもんね♪]
[はぁはぁ…ありがとう……ルシフェル許さない……そもそもあいつがいなければあの子が死ぬことが無かったんだ……]
あはははははと笑いながら叫ぶ。どうやら正気を失ったようだ。
[あらあら、わたくしの指示どうりにしてくれたようね、いいこいいこ〜あはは]
[だ、だれ?]
[あらあら、記憶がおかしくなっちゃったのかな?
わたくしはあなた師であり、相棒……あの時の誓を果たす時だよ。]
ち、ちかい……遠のく意識のなか……聞いたことのある笑い声が聞こえた気がした……
さぁ、俺はもう「天」に至れなくてもいい。
それよりも、最後の「生」にはじめよう
復讐を
うぅ……地の文とか色々難しいですぅ…