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正しい吸血鬼のなり方  作者: 冬月 葉
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 頭を抱える。私、どれだけ周りを見ていなかった?犬様猫様たちがいる事も、不思議生物バクがいる事も何にも見ていなかった。


 「孤児院にはいなかった。」


 ポツリとつぶやく。そう、孤児院には人間の子供たちしかいなかった。なぜ?…いてくれたら私、めっちゃ可愛がったと思う。うん。理性がなくなるほどに。


 「ああ、それは獣人の方は、子供を大切にしますし、親が亡くなったとしても同じ種族の方が育てるからですよ。…子供が出来づらいというのも関係しているかもしれませんが。」


 ハッと息を飲む。同じ種族。という事は、犬様猫様の他にも色々な種族の方がいるという事。


 はい。バンザイ。生きる理由が見つかりました!


 行きたい生きたい!会いたい!触れたい!全種族をコンプリートする!したい!椅子に座っていたのだが、背が小さ過ぎて足がつかないので立ち上がれない。だか、興奮してテーブルに勢いよく手をのせた。それでも足りずに、足をバタバタとうごかした。


 前世で飼えなかったもふもふちゃん。待っててね!すぐに行くよ!自制が溶けて、欲望のまま突っ走ってしまいそう。


 らんらんと目をきらめかせる私。呆れ顔を隠そうともしない神父様の視線に、少し…ほんのちょっとだけ理性が戻る。 


 …あれ?なんか忘れてない?


 小首を傾げて考える。神父様の視線が突き刺さる。あれ?


 「聖本堂に行くために身なりを整えて、君の話を聞き、君を正確に理解しなければならない。…できれば先輩にも相談したかったのですが。先輩は、捕まえようと思っても捕まえられない人ですし。」


 先輩って、いるのはわかるが捕まらない。…チューチューさんですか?前世で古っっるいアパートに住んでたから、姿を見せずともいるのがわかる。たまに足音が。捕まえるためのシートにかかってくれないチューちゃんみたい。 


 遠い目をして前世の追いかけっこを思い出す私に、不思議そうにしている神父様。


 「聖本堂に行くためには、8日後の特急列車に乗らなければなりません。それまでに、体調を整えて君の身体の事を調べましょう。」


 私の身体を、調べる。…怖っ。かっ解剖?


 めっちゃ恐怖している私に気づかず、話を進める神父様に、ドン引きです。


 そのドン引きも、金色執事服ワンコ様の登場で、すべて相殺されました。金色執事服ワンコ様のにっこり笑顔に、私もうふふ。私、チョロい。でも、いいの。問題に全力で目を背けつつ、それが、私なんだものと自分を棚上げしています。


 


 

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