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名前も聞いたし、あと気になる事はここはどこ?なんで、扉を開けたらいっぱい部屋があるのか?太陽のマークがつけられた建物は大きかったが、明らかに部屋数があってはいない。お風呂のお湯もどこからくんできたのか?この世界に水道なんて便利な物はなかった。もしかして、異空間とか?えっ、小説とかで読んだ魔法とか?魔術とか?それとも、青くて丸いロボット的なやつがいるとか?聞きたい事は山ほどあるのに。
「この場所は?」
それしか聞けない私にガッカリ。不器用過ぎる質問だか、とりあえず質問の意図を理解してもらいたい。
「この場所は、悪魔払いたちの休憩所です。ここで傷を癒したり、話し合いをしたり…寝るために帰ってくる人もいますね。」
なんだか誰か思い当たる人でもいるように、目をそらして言う。特に最後のあたり。…目をそらすという事は、ふれて欲しくないのだろうな。スルーしてあげよう。身体は子供でも心は大人だし。
「ここは、どうやって作られた場所ですか?」
明らかに空間を無視して作られた場所。私にはこの場所から出る方法がわからない。それは、鳥肌が立つほど嫌な事だ。
だか、神父様には私の恐怖は伝わらない。
「どうやって?バクは孤児院にはいないのですか?」
本当に不思議そうに問いかけられた。バク?前世ではバクとは夢を食べるが架空の生き物だったはず。あれ?さっぱりわからない。無表情でも私が話についていけていない事がわかったのか神父様が説明をしてくれた。
「バクとは、獣人の一種です。バクには、空間を広げて維持する力があります。穏やかな性格の方が多く食事と寝る場所を確保してあげると空間を貸してくれるのです。…孤児院にはいないのですか?」
めっちゃいるのが当たり前みたいにいうけど、私は知らない。箱入り娘を甘くみないでいただきたい。満たされる事のない空腹を抱えた子供に周りを見る余裕などある訳がないのだ。えっへん。
「そこの隅にいますけど。」
神父様が手を向けた方には、私の身長ではかすりもしない上の壁に鳥の巣のようなものがあった。えっこれ?小さい。鳥?神父様と鳥の巣(仮)を首をひねりながら交互に見る。
「見てみます?」
提案されて、好奇心を抑えられずに頷く。私の身長では脚立でも届かないため、神父様に肩車してもらった。
鳥の巣(仮)には、私の使っていた布団よりも柔らかそうな布団にありくいを燕並に小さくした生き物が眠っていた。水玉模様のパジャマ着用。いびき少々。…固まってしまった私は、悪くないと思う。




