漫才「避難訓練」
ツッコミ「どーもー。よろしくお願い致します。漫才がんばっていきまっしょか。」
ボケ「コント 避難訓練」
ツッコミ「心配しないでください、漫才ですよ。なんで乱すんですか。」
ボケ「『訓練、火災。訓練、火災。』」
ツッコミ「続けるみたいです。」
ボケ「『野球部の部室から、タバコの不始末により火災が発生しました。』」
ツッコミ「疑惑が湧くわ!裏でタバコ吸ってるのかな?ってなるでしょ。」
ボケ「『みなさんは急いでグラウンドに避難してください。あと野球部、直ちに職員室に来なさい。』」
ツッコミ「疑惑が確信に。」
ボケ「(サイレンを持つ)あーあー、あーあー。」
ツッコミ「グラウンドに避難が完了したみたいですね。」
ボケ「こら!野球部遅いぞ!」
ツッコミ「直ちに職員室に呼んだからだろ。そっち行ったんだよ全員。」
ボケ「えー、今回避難訓練を行いましたが、非常にできが悪いです。」
ツッコミ「厳しいんですよね先生はこういう時…。」
ボケ「先生自身が静かになるまで、5分24秒かかりました。」
ツッコミ「なんで先生が騒いでるんだよ…。」
ボケ「えー、校舎にはまだ、3年2組一同が取り残されています。」
ツッコミ「大失敗じゃん!訓練として!全然ダメじゃん!」
ボケ「彼らは進学クラスであり、勉強に集中したいという理由から、こういう行事にはいつも参加しません。」
ツッコミ「それでいいの?」
ボケ「(校舎に向かって)ふざけるな!避難訓練だぞ!勉強がそんなに大事なのか!!」
ツッコミ「避難訓練で非難してる…。」
ボケ「すみません。避難訓練で非難してしまいました。」
ツッコミ「自分で言ってる…。」
ボケ「腹いせとして、3年2組の教室には催涙弾を投げこんでいます。」
ツッコミ「何してんですか!勉強の妨害しないであげて!」
ボケ「えー今日は、消防署の方が来てくださっています。」
ツッコミ「消防署の方がいる前で催涙弾を投げ込むなよ。印象が悪い…。」
ボケ「今からお話をしてくださいます。みなさん、ちゃんと聞くように。えー、消防署の火車です。」
ツッコミ「すごい消防署の人っぽい名前。」
ボケ「今日は近くのマンションの火災現場を脱げだしてここに来ました。」
ツッコミ「大丈夫なの!?絶対そっち居てたほうがいいと思うんだけど!」
ボケ「今日は、みなさんが喜ぶと思ってこんなものを用意しました。」
ツッコミ「………何?」
ボケ「はしご車です。」
ツッコミ「現場―!現場にー!いるやつーー!」
ボケ「えー、みなさんはこれを訓練だと思って挑んでいましたが、甘い!いいですか!これは本番と同じです!」
ツッコミ「すごい熱血な人だ。」
ボケ「現に取り残された生徒たちは今もなお苦しんでいる!」
ツッコミ「それは先生が催涙弾を投げたからだと思うんだけど…。」
ボケ「へらへらしない!遊びじゃないんだ!!いいか!これには人の生死が関わっているんだぞ!!!」
ツッコミ「ほんとに熱のある人だなあ。」
ボケ「私も先ほど、上司から現場でそう言われてきました。」
ツッコミ「お前は本物だろ!なんでへらへらしてんだよ、絶対ダメだからな!」
ボケ「以上です。」
ツッコミ「めちゃめちゃ早い…。何も教わってない…。」
ボケ「(先生に戻る)えー、某所の方ありがとうございました。」
ツッコミ「消防署ね。出所ちゃんとはっきりしてるから。」
ボケ「消防署の方には、今回お料理をご用意しておりますので、よろしければどうぞお召し上がりください。」
ツッコミ「なんの接待なんだよそれは!聞いたことがない!」
ボケ「ムシャムシャ、ムシャムシャ(フォークとナイフで肉を食べる)」
ツッコミ「立ちながらステーキ食ってる!いきなりステーキだ!!」
ボケ「ちょっとこの肉!中が半生なんだけど!」
ツッコミ「ただのレアだろクレーマーが!」
ボケ「ちゃんと中までこんがり火を通せ!」
ツッコミ「現場がそうなっちゃうの!消防署の人が言うセリフじゃない!もう!さっきから全然できてないよ!」
ボケ「え?」
ツッコミ「せっかく学校の避難訓練が懐かしいからやろうって話だったのに。避難訓練全然そんなんじゃなかったよ?このままだと見てる人誰にも伝わらないから。」
ボケ「え、ごめん…。俺、一言も懐かしいからやろうって言ってないんだけど…。」
ツッコミ「あ、ごめん…、コントのつもりだったんだよね?やめさせてもらいます。ありがとうございました。」