幕間 圧倒的な強さ……
ミューブル王国の西の国境の城壁が、谷に沿って
建てられ、北西の山へと続く。橋も上げられ、国境の門も
閉められ、ミューブル王国への行来が出来ない状態である。
その谷を挟んで、29か国の軍勢が集まり、
ゲームで生き残った者も参戦している。
セーイラや竜巳の奴隷魔法や記憶操作魔法により、団長や王子、
皇太子などは、勇者たちを参戦させることなく、各国に戻している。
名目は、強い武器、強力な薬品の開発の為である。
国境の城壁を見ながら、
「宣戦布告をしたが、ミューブル王国の動きは……
その言葉を受け、兵は後方の見張り台に旗で信号を送り、
帰って来たのは、
「皇太子殿下……城壁にいる兵以外は、集まっていないそうです」
「……そうか。コーレット司祭よ! 太陽が城壁のあの窪みから
洩れたら、進軍する」
ケティング皇太子は指で城壁を指して言い、私は、
「この前のゲームの手腕も見事だった。今回も期待している」
と告げると、
「キャブルト王子、ゲームは、神から頂いた剣のおかげ、
あなたの国、カーディオン王国のおかげでもある」
首を横に軽く振ってから、
「皇太子殿下の作戦がうまくいったからだ」
「だが……勇者や騎士団を……
その場に居る誰もが悲しい気持ちになりながら、
「魔王の武器が予想外だったからで……
コーレット司祭の悔し涙を流しながら言う
その姿を見て、
「生き残った勇者は国に戻し、より強力な武器を……
カーター司祭が言い終わる前に、
「皇太子殿下! 城壁の方で、敵兵が動いています!!」
大声で叫んで伝えてくる兵に、
「敵の数は!?}
「そ、それが……
「何だ! 早く伝えよ!!」
兵は戸惑いつつ、
「皇太子殿下……新たな敵兵は在りません!
ですが、城壁の兵が動き回っています」
「動きは知っているはず……王都に伝えていないのか?
暫く考えた後、「……はしごは!!」
「予定の数は出来ています!」
「紙とペンを……伝令を出す!」
その言葉を受けて、テントに向けてカーター司祭は走って行った。
「それでは、私は、自国の騎士団の方へ」
と言って、キャブルト王子は去って行く後姿を見ながら、
「王子も大変だな……ここで大きな成果を出せば、
王により前進する」
コーレット司祭は、私に振り向き、
「皇太子殿下も、この戦いの後、法皇に……
右手を上げて、
「神ソラスが指名してくれれば……
「皇太子殿下以外、誰がいます! ナルエさまは、もう居ません」
言い終わったコーレット司祭は天を見上げて、
小声で、「ツカサさまに嫁いで行った……」
と呟いた声は、はっきり聞こえず、
「神の国で見ているだろう、我々の勝利を……」
私たちは空を見上げていると、戻って来たカーター司祭から、
紙とペンを受け取り、作戦を書き、複製を手の空いてる
信頼する者に書かせ、各国の司令官に、兵を使って手紙を運ばせた。
見張り台からの連絡が入り、その情報を確認するように城壁を見ると、
我々の方に黒い石を設置している兵が居て、
更に、黒い石を数人の兵が設置していて、
黒き石の前に手を出して振りながら、何かを確認している
不思議な行動に、
「何をやっているんだ!?}
「投石器の設置や石弓の設置の位置決めでは?」
予想をするコーレット司祭に、兵は、
「いえ、報告では、石に向かって、ポーズを取っていたり、
騒いでいます」
その言葉を受けて、私は、
「? 負けると分かっているからか……
太陽の光で黒き石の一部が光っているのを確認しながら、
「先のゲームでも、あのような魔族の武器もなかった!
魔石だとしても、剣や槍、棒に埋め込むか加工しなければ、
使えない物、魔素がいる……目印だ! あれは」
あの城壁の向かい側に設置している石弓の目印だと思って、
周りにいる兵たちに言った言葉に、
「ビデオカメラか……
と呟いた、コーレット司祭の言葉を聞こうとした時、
「ミューブル王国に攻め込む愚かな者たちに告ぐ!!!」
と透き通る女性の声が、城壁の方から聞こえて来て、
その声のする方に目を向けると、1人の女騎士が城壁の
凸凹の間に立っていて、
「我は、ソリュート王国、第2王妃、
ティーナ・ソリュート・ウエスギ・デ・ラミードである!!」
その言葉に、「ソリュート? そんな国は……
私はその言葉に疑問を持ちつつ考えていると、
「我が国と友好国であるミューブル王国の国境を
超えようと来る者は、全滅させる!!!」
この数を見て言っているのかと思いながら、
「我の言葉を聞いてなお。来る者は、再度いう……
城壁の凸凹の間から3人の人影が現れ、
「我ら4人が相手となり、全滅させる!!!」
その言葉を聞いて、カーター司祭が、
「我は、この連合軍の総司令官を務める、ウインライム法皇国の
ロディア・カーディナル・カーターである!!
魔導士の拡声魔法で、城壁にいる4人に向けて言い放ち、
「この数を見て、言っているのかぁぁぁあ!!!」
「その通りだ!!」
と強く叫ぶ女騎士を睨みながら、カーター司祭は、
「29の国が占領し、今以上の国にして見せよう!!!
全軍出陣!!! 合図を送れぇぇぇ!!!!」
大きな鉄の丸い板に、木の棒で叩いて、ドオン、ドオンと鳴り響き、
巨大なはしごを持ち出し、城壁に向けて掛け、兵がそれを使って進軍を開始した。
「敵兵が来ますが……
私は、「出るのはまだ先だから、アイスを食べるけど、食べる?」
と皮袋から冷凍庫を出しながら言い、
「私は。小説を読むわ」とパティーは言って座り、
「俺は、半分まで来たら行く!!!」とナンシーは言い、
「逃げないように、光の壁をかけるわ」とセーイラは詠唱をし出して、
私たちの余裕のある態度に、
「総騎士団長のティーナさまやナンシーリエットさまの力は
十分に知っていますが……
困ったように言う国境騎士団の団長に、
「谷も幅が広いから、半分まで時間がかかるな」
とナンシーは、ドローンからの映像をスマートフォンの画面で
確認しながら言い、
「そんな悠長なことを……
とナンシーを見ながら言い、斜め後ろを見ると、テーブルと椅子を出して、
兵を集めて、クッキーやワインなどを出して準備するセーイラに駆け寄り、
「何をしてるんですか!!!??」
「私の仕事は終わったから……見物よ!」
ニッコリ笑うセーイラに、
「終わったって……
「団長!! 飲みましょう!!!」
と兵たちが言うので、
「敵が来てるのにぃぃぃ!!……
「10分もかからずに、終わるから……
その笑みに、吸い込まれるように、団長は、兵と共に
飲み食いしだした。
城壁に、はしごをかけて進んでいく味方の騎士団を見ながら、
「敵は、何もしないのか?」
「この数です、負けは最初から分かっています」
私は、カーター司祭の発言に納得しつつ、
「谷底に配置した魔導士は?」
「はしごから落ちた場合に備え、網を張り、
何時でも回復魔法を掛けれるように待機中です」
城壁の方に向けて見ると、
谷の半分に、味方の兵が差し掛かっているのを確認して、
「コーレット司祭……敵が何もしないのは、どう見る?」
「皇太子殿下……不気味です。これだけの兵がいて、
圧倒的なのに、先程の女騎士の発言が……現実に……
体が震えて、怯えるような顔をしているので、
「4人で何が出来る! キャブルト王子から頂いた神の剣を
持つお前が怯えることは、ない!!!」
「殿下…… 私の言葉を聞いても、冷や汗をかいている
コーレット司祭には、国に戻ったら降格だなと思っていると、
「先ほど! 警告をしたにもかかわらず、
愚かに進行する侵略者よ!!!」
声の方を見ると、城壁の凸凹の間から、軽装な格好の女性が立ち、
女騎士と並んだ者と確認して、
「我は、ソリュート王国、第5王妃、
ナンシーリエット・ソリュート・ウエスギ・トゥ・ヴェルナーべが、
今からお前らを蹂躙する!!!」
「1人でかぁぁぁああ!!!」
私が叫ぶと、まだ、はしごで登るのを待機している
兵たちから笑い声が溢れだし、私も大笑いしていると、
その女性が城壁から飛び上がり、此処まで距離があるので、
谷底に落ちて、待機している魔導士によって、
倒される愚かな女だと思っていると、
「はあぁぁあああ!!!!!」
と声を上げ、上げ終わった後、凄まじい風が起こり、私たちは堪えきれずに、
地面に倒れ、ザァァァ!!!とする音の方を見ると、その女性が立っていて、
谷の方を見ると、城壁にかかっていた、はしごは全てなく、
他の国の騎士団も困惑しているようで、
「お、お前が……
「さあ! 立て! 倒れていては、倒しがいがないだろう」
重低音のような声で言い、その声に恐怖した兵たちは、
逃げる様に立ち上がり、その女性と反対側に掛け出したが、
女性は躊躇なく襲い掛かり、次々と兵を殺していく。
剣や槍で防ごうとするが折られ、奪われ、同士討ちもあり、
死体の数が増えて行く。
私は周りを見渡し、我が軍の兵は倒されているが、数は圧倒的で、
他の国の騎士団も、女が疲れて攻撃の勢いが無くなった時に、
攻め込むタイミングを取っているために、動けないのだと思っていると、
「あの女が、こちらに気が付かないうちに、他の騎士団の方へ」
カーター司祭は、中腰の状態で言い、
「そ。そうだな……
私は、ゆっくりと動き出した時、
「我は、ソリュート王国、第6王妃、
パティーレイス・ソリュート・ウエスギ・デ・トーレレアの
空間転移を受けて見なさい!!!」
今言った女性の周りが光だし、女性を包み込み、、
我の示す大地よ、宇宙への道しるべとなれ!!!
エクシード・ワープ・ウインドゥォォォ!!!!!
の声がして、大地が光輝き、私が向かっていた方向の
味方の騎士団の1番向こうの端辺りの騎士団が突如いなくなった。
「い、今のは……
「殿下……半分以上が……
震えているカーター司祭に、
「カーター……いや。ロディ、アァ……
わ、わたしは、夢の中に居るんだ、ろう……
目を見開き、口からよだれを垂れながら言う光景に、
「で、殿下……気を!!!」
私を抱えて、ロディアは立ち上がり、
「エンリー・カーディナル・コーレット !!!」
私はケティング皇太子を抱えながら呼び、女を討つタイミングを
狙っていたようで、再度、大声で呼び、
「なんだ! どこから逃げるかを考えている最中に!!!」
その言葉に、「逃げるぅぅ???」
「ああ……だが、
兵が集まって動けない方を見ながら、
「見えない壁で、逃げられない……
「なんだと……
「だから、谷を下り、川に沿って……
私は殿下を地面に座らせ、剣を抜き、
「お前は、ウインライム法皇国の枢機卿だろうがぁ!!」
エンリーも剣を抜き、
「状況を考えろ! もう負け戦だ!!」
「たった1人だろぉ!!」
ガチャァァァ!!!!と剣のぶつかる音が響き、
その場で互角の戦いが始まった。
「あいつらは、何をやっている!!!」
「分かりません! 王子」
ウインライム法皇国の最強の騎士同士の場違いな戦いを見ながら、
「状況はぁぁ!!!」
この戦いの為に騎士団長に抜擢された、カーディオン王国の頭脳と言われる
キュウパー伯が、
「あ、圧倒的な力で、ウインライム法皇国の騎士団は、あの3人を
残して全滅……今こちらの先端で、戦っていて……
「えええい!! 撤退!!!」
と腕を上げ振るが、
「無理です!!」
「なぜだぁぁぁ!!!」
「こう騎士団が密集していて、なおかつ見えない壁で……
谷を下るしか……
「縄を用意しろ!! 魔導士は、全魔素を使いきれぇぇ!!!」
と叫ぶが、
「先ほどから使用しようとしていますが、封じられています!!!」
キュウパー伯は、苦虫を噛み潰したような顔で言い、
私は、顔を真っ青にしながら、
「と、とにかく、谷を下るぞ!!!」
号令を出したが、
「この騎士団は、お前らだけだな」
と声のする方を向くと、返り血が着いた破れた服や体を見せて、
「神界の転生エリア、極楽温泉ツアーに送ってやる!!!」
と言う声と私が意識を失う間に、あのゲームで、
魔族の圧倒的な力に対抗し、勇者たちは神の力で蘇生されて、
私たちは記憶を換えられた。
ミューブル王国は、神を召喚し、神の眷属の勇者を召喚し、
人族の大陸で1番の強国になった国であり、相手にしてはいけない国と
思い出した時に、透き通るような肌をした女性が、
「あなたの望む転生を、このパンフレットから選んで下さいね」
と言われ、ハッとして周りを確認し、
此処は何処かと、その女性に質問をしていた。
イオタルーディ王国の騎士団の団長をするソラックラー侯爵が
「一瞬で……居なくなる、そんなことが?」
パティーの魔法で、50万を超える兵が突然いなくなり、
状況が掴めないなか、
「団長! どうします?」
居なくなった他国の騎士団が居た広大な台地を見渡しながら、
「今から、く、国に戻り、ミューブル王国と和平交渉を王に……
険しい顔で言うソラックラー侯爵に、
「勇者も居ない、騎士団も派遣しない……
29か国の植民地にしようとした結果が……
副団長が体を震えながら、悲しく言い、
後方から叫び声が近づいて来るので、
「副団長! 私が此処で食い止める! その隙に国へ……
周りにいる騎士たちが駆け寄り、
「「「 我々も戦います!! 」」」
と全員が言うが、
「相手は、1人。一騎打ちをする間に、逃げろぉ!!
私からの最後の命令だ!!!」
強く叫び、「団長……
全員が、悲しみ、煮え切らない顔や態度を示しているなか、
私は、騎士団が居なくなった台地に降り立ち、
「感動するなか、悪いんだけど!!」
その私の声に、振り向く兵たちは、
「お、お前は!!?
ソラックラー侯爵は睨むように、真っ直ぐ見つめて言い、
「あなた達を、国に帰すことは出来ないわ」
低く、重く、憎たらしく言い、
「一騎打ちを!!!」
と叫ぶソラックラー侯爵に、
「部下思いね! 良いでしょう……
その間に、兵が動けば、どうなるか」
大型の長身の剣の1刃を地面に刺して、ニヤッとしながら見つめ、
「分かった!! お前たち、私から、あの木の所で……
指を指して、兵たちに言い、
「私が勝てば、兵は……
私に鋭い目で見ながら言うソラックラー侯爵に、
「見逃してあげるわ。心配しなくっていいわよ」
クスッと笑って、子供を見るような優しい目で、ソラックラー侯爵を見つめ、
ソラックラー侯爵は、兵から離れて、私に近づいてくる間に、兵たちは、
先程いわれた場所に動き出し、他の騎士団も私たちの一騎打ちを見届けるために、
私を見つめ、勝っても負けても、傷ひとつなく済むわけがないと思っている
騎士団長たちは、逃げるタイミングを計っている。
その間も、ナンシーの猛攻は続いている。
私の剣の届かない場所まで来て立ち止まり、
右手に持つ剣を、両手で持ち直し、
「一度会ったことがある。半年前……失格勇者を見に来た時に、
お前と手合わせをした!!」
「覚えていないわ……
「ふ、普通の剣だったが、私のあ、圧倒だったな……」
震えながら言うソラックラー侯爵に、
「震えているわよ。それで出来るの?」
「前と違うのは……
「リミッターを解除してるし、付けていないからよ!」
軽く言う私の言葉に、
「それが、お前の力か……
額から汗が流れ落ちるなか、団長として、私を鋭く見て、
震えていても強く言い、「合図はどうする?」
私が軽くスルーして言うので、
「今、地面に刺さっている剣が地面に触れたらで!!!」
私は、もう1つの剣を眺め、「私は2刀流なんだけど……」
軽く言う私に、「一騎打ちだ!! 1刀だろう、普通は!!!」
めちゃくちゃなこと言いますけど、
「分かったわ」 と私は地面に刺さっている剣を軽く押したら、
ドゥオオオと勢いよく倒れ、私は片膝を地面に着けて、左手に持っていた
巨大な剣を振り抜き、背中に剣の腹を見せていて、
「え! 手がな……い???」
体が半分になったソラックラー侯爵は何が起こったか最後の確認を
する前に息絶え、避難していた兵たちは、私の剣の衝撃波で、
木が斬られ、ソラックラー侯爵と同じような姿にもなって、
更に、木に押しつぶされて息絶えた姿を確認した後、
「あらら、力加減って、難しいわね……
ソラックラー侯爵の後ろにいた騎士団も被害が出ていて、
「たった、ひと振り…… 「勇者でも在りえない……
「ソラックラー侯爵は……ロックティラに匹敵する……」
私は、倒れた剣を持ち上げ、
「イオタルーディ王国騎士団は全滅っと」
肩に剣を置いて、残りの騎士団を見渡し、右手の剣を向けて、
「そこに居ないで、早く来なさい!!」
私は上から目線で妖しく言い、各騎士団の団長クラスが、
何やら相談をしていて、まとまったのか、
私に対して跪き、顔を上げ、その1人が、
「我々は、あなたの軍門に下ります! 国に帰り、
ミューブル王国の支配下に……友好国か……
涙を流しながら、志願しているが、
「要らないわ!」
私の言葉に兵たちはお互いの顔を見ていて、
「私が1年以上鍛え上げた騎士団は、あなた達以上!
勇者支援の元騎士団は、今はミューブル王国の騎士団に編入……」
その言葉を聞いて、「騎士団は、全滅では……
「今、何を見ていたの」
私の先ほどの攻撃、ナンシーの戦う姿に、魔族など相手ではないと分かり、
「嘘! なぜ……報告でも……
立ち上がり、私を見つめ、
「国を裏切ってまで!!!」と叫び、更に、
「我々もミューブル王国で!!!」
全員が立ち上がり、お辞儀をしているが、
「そうね、私にカスリ傷を付けられた者は……
かかってきなさい!!!」
私の言葉に戸惑ったが、団長クラスが私に向けて走り出し、
弓を持つ者が矢を放ち、それに続いて、兵も動いたが、
私は、2刃を天に上げ、地面へ振り降ろす間に剣圧の刃が放たれ、
それに発生する衝撃波と共に、人の形をしない物へと変わった。
「終わった……
私は、巨大な剣の1本を皮袋に入れて、ナンシーの方を見ると、
ナンシーも終わったみたいで、死体の山を集めていて、
セーイラに火葬してもらうためだろうと思いながら、
周りを見渡し、まだ戦っている2人と何か大声で叫んでいる
皇太子を見つけ、皇太子は四つん這いから立ち上がり、
「僕は渡れるんだぁぁぁ」と叫んで谷に向かい、飛び降りた。
数分前の状態から今の状態を見れば、ああなるとは思うけど、
「ゲームの時も思ったけど、あれで良く指揮しようと来るわね」
「ナルエに良い格好と国での発言権でしょ」
私の発言に答えるナンシーと共に、
今も戦っている2人の所に向かうと、
「お前は、国を捨てて、逃げるのか?」
折れた剣を構えて、エンリー・カーディナル・コーレットに言い、
「魔族と……この戦いでも圧倒的な強さを……
鎧の隙間に剣の先が刺さって居ながら、
ロディア・カーディナル・カーターに言い返し、
「まだ! 戦いは終わっていない! この大陸の
ノミを排除し、神テラスの元、世界を……
「この前のゲームで、魔族と戦えるのは、ミューブル王国だけだ!」
折れた剣に、ロディアは魔素を呪文を乗せて構え、
「本当は、残りたかったが、騎士団長で、
お前ひとりでは大変だと思い、記憶を換えさせて……
ロディアを睨みながら、「お前では、俺には勝てない!!……
「燃え上がってるところ、悪いんだけど」
2人に向けて呆れた感じで言い、2人は私たちに振り向き、
ロディアは私たちに剣を向けて、
「お前を倒せば……
目が据わって、周りが分からないのか、最初のナンシーの攻撃で、
何が何だか分からないのか、その中で、
「師匠たちが、全部!!?」
その言葉を聞き、エンリーに振り向いたロディアは、
「……師匠!!?」私たちを見て、更に魔法を剣に込めて行き、
「エンリーは、完全に記憶が戻ってるな!」
「どうして、どうしてか、どうでもいいか」と
私たちは笑っているが、エンリーは剣を鞘に入れ、その行動を見て、
「お前は! こいつらごときに!!」
睨みを更に凄くしながら言い、
「ゲーム中に、会ってるだろう」
完全に戦うモードではないエンリーは、ロディアに問いかけて、
「会ってるが、ゲームに出ずに、模擬戦でも相手にもならない……
更に、力を貯めて行き、
「特例で、あなた達2人は、極楽温泉ツアーには、
参加不可で、こちらで違約金は払うわ、どう?」
私たちに、「ぬかせぇぇえ!!!」と言いながら向かって来て、
私たちは、簡単にかわし、私は横腹に左拳を当てて、
ロディアは、勢いよく谷の方に向かって、谷底に落ちて行った。
私は、「エンリー! お前はどうする?」
下を向き、黙っている姿を見ながら言い、
エンリーは重い口を開き、「魔族と戦うなら、力がいる。だが……
多くの死体や地面に染み込んだ血を見ながら、
「悩むことは無いだろう! 29の国が宣戦布告をした時点で、
お前が居ても居なくっても、全滅という結果はかわらん!!」
ナンシーが納得させるように言い、
「勇者は現魔王が無くなれば、帰還する。
次の魔王は、ゲームはやらんだろう。
この100年で、武器の発達は、魔族の方が上で、人族、獣族が
今から制作しても遅いな」
更に、この後の話をするナンシーに、
「だから、あなた方に……ティーナ師匠!!
真っ直ぐ見るエンリーの目を見て、
「結論は出たわね……
私に向けて頷いているエンリーに、ナンシーは、
「剣がなくても、素手で戦えるように鍛えるからな」
右肩に手を置いたナンシーを見て頷き、
私は、観察所から覗いている観察兵に向けて、
「と言うわけで、絶対、絶対、生き残りゼロと言えぇぇ!!!」
剣を天に向けて叫び、観察所からは、旗で分かりましたと答えていた。
「それじゃ! 祝勝会に行きますか」
私たちは、パティーの空間移動で王都に戻って行った。
後に、この戦いは、ウォー・オブ・ブリンクと言われた。
陛下…… 執務室に入ってくる宰相のタレガに、
凄い量の書類だな……
ドンと机に置き、書類の1枚が落ちて来て、
魔王……討伐?
陛下! 転生厚生省から請求書が来ました。
嗚呼……極楽温泉の?
はい! それで、我が国は未曽有の大赤字へと……
詰め寄って睨みながら言い、
そ、それで……
はい! 異世界を創成し管理している方々に、困っていることは
ないかと質問し、さらに、時空管理省の依頼掲示板から選んだのが
此処に……
で、やらないと……
はい! 今すぐで!!
俺1人では……
奥方さまもです……
分けてやれば、すぐ終わるか……
競技用のスタート用ピストルを天井に向けて、鳴らして、
さっさと、赤字減らしてこぉぉいいい!!!
次回
幕間 それぞれの明日……
アキナは、美里ちゃんの所で、後は、明美が来るまでに
終わらせるぞぉぉぉ!!!!
これで、黒字になりますから、サーキットの建設も進みますな。
技術の発展のために、陛下たちを使わないというのは、
お金がかかります。




