71話 バレて、筒抜けで……
昼が過ぎて、勇者側の砦の前に立ちながら待っている
俺たちは、未来の明美たちが来ないことに苛立ちを覚えている。
武蔵と小次郎の巌流島の戦いのような感覚である。
其の小次郎役の秋人さんは椅子に腰かけて
アキナさん達と喋っている。
秋人さんの格好は浴衣姿で下駄を履いて、お気楽モードである。
「余裕だな……
「ツカサの主の未来の旦那さんって弱いの?」
俺の言葉にナルエが聞いてくるので、
「強いよ! 光悦レベルだと思う」
「と言うことは、レベル500はあると……
キアリーがレベルについて言うので、
「対する秋人さんはレベル200だけど……
俺の左横に並んでいる107人の女性たちが
秋人さんを見た後に、
「あのアドラーより弱いのに……
しょう子が短剣をクルクル回しながら言うので、
観客席に勇太と共に居るアドラーの方をチラッと見てから、
「絶対防御のスキルがあるから、耐えて勝つと言うタイプ」
秋人さんの力を言うと、
「アドラーとアキトさんに刺してみようかな、アドラーは死ね」
しょう子のポニーテールがフワッと開く感じになりながら
ドス黒く言うのに頷く106人をチラッと苦笑いしつつ見た後に、
「公認の隠し撮りだから……
今日の夜はセーイラさんだから浴衣以外を期待しますと
思ったら、ナルエが持っている杖で頭を叩かれて、
「念話なんとかしたい……
痛いなっと思いつつ呟くと、ククッと進次郎たちが笑っているので、
「笑うなよ」
注意すると、
「109人も居て、他の女を見たいか?」
女装をしている進次郎がナルエたちを見ながら言うので、
「セーイラさんは、水着を着てもパンツスタイルで
ビーチの華なの! 今夜は!!」
力説して言うと、キアリーが持つ剣の腹で頭を叩かれて
「俺も見たことが無いから、蒼は昨日みただろ?」
頭を手で押さえていると、女性になっている竜巳が
女性になった蒼に聞くと、
「ボディケアは完璧で……
頬を染めて言うので、
「魔法が使えて、クリームや化粧水、乳液を何種類も持っていて、
俺も借りたり、買って来て貰ってる」
竜巳が完璧ボディーと聞いて、セーイラさんがケア商品を
大量に買っているのを自慢するように言うので、
「そもそも年を取らないのに要るのかと思うのだが」
神であるセーイラさん達がスキンケアやボディケアを
することは無いと思ったので言うと、
「分かってないなぁ、北条は!!」
怒って言う竜巳に、
「何が! 老化は無いだろ! 永遠の18歳!!」
少し怒り気味に言う俺の言葉に、
「新陳代謝はあるんだ! シミやアザなどが少しでも
残っていれば肌に影響する。元の綺麗な肌になるには
数か月かかるんだ! 神界でも女性用ケアの
新商品は毎年出るくらい大切だ!!」
「魔法があるのに?」
「本気で言ってるのか!? 神界の魔法師は総人口の
1万分の1!! 剣士だって其れくらいだ!!
その1人だろ、北条は!!」
竜巳が捲し立てて言うので、竜巳を見ながら、
キューイルと融合できる指輪の影響で、男から女に変わることが
出来るようになり、またキューイルも女から男に変えることが
出来る上に、お互いの記憶も共通することが出来てしまい、
竜巳は前の竜巳ではなく、キューイルの記憶を持った竜巳であり、
女性になってる影響で女性としての面が出ているのかと思いながら、
「そうだったな、謝る!!」
軽く御辞儀をして謝った後に、
「竜巳の親父さんは喜ぶな!!」
「グラビアアイドルは、中等部で終わり!!」
竜巳の親父さんはカメラマンで、雑誌や広告などの
撮影をしつつ、写真屋を開いているので、
プロの技術で記念写真や見合い写真などの撮影もしている。
竜巳は専属モデルとして小さい時から
こき使われているが、問題は男性ではなく女装させて女性として
雑誌のモデルからファッションモデルなどで活躍している。
学校がメインと言うことで活動は少ないが、同世代の
グラビアアイドルの中でトップ10に入る程の人気である。
神秘的な女性、スタイル、目で何かを言っている感じが
するなど、他のグラビアアイドルと違う面が多いのが
人気の秘密かもしれない。
胸はパットを入れて誤魔化しているが、俺から見ても
性別間違えたのではと思うくらいだが、蒼や進次郎みたいに
間違いではないので、性転換の薬を使っても、男性から
女性になることは無い。
今までは誤魔化していたが、15歳を過ぎれば男性らしくなって
行くので限界と感じて竜巳は言っている。
竜巳の親父さんは魔法でと言うが、魔法でなっていられるのは
12時間までで、途中で戻ったら大変と言うことで却下されている。
親父さんは諦めていないので、最後の手段として手術を
と言っているが、国内では難しそうなので、海外になるが、
竜巳は其処までしてやりたくないと言い、渋谷にあるスタジオを
貸さないと言って困らせている。
スタジオは、タワーマンションの1階から3階までの吹き抜けの
スタジオで、タワーマンションは竜巳所有である。
だが、親父さんの願いが叶ったのか、指輪の力で女性になれて、
どうやら時間制限は無いようである。
後日、明美に聞いたところ、そんな機能を付けた覚えないけど
と言われて、2人の愛の力なのかなと思うことにした。
「身も心も女性になって、どう?」
ナルエたち、進次郎、蒼も興味津々で聞き耳を立てていて、
「心は男性ですが!!」
「分かってる! で、どう?」
俺の質問に、竜巳は嫌そうに言うので謝ってから聞くと、
「こんなところで言うのか?」
「此処には、俺以外、女性ばかりだから」
斜め後方にはロックティラ達がいるが、そこまでは
声が届かないし、観客スタンドにも届かないから言うと、
「つかさ! 俺は男だが!!」
進次郎が文句を言うので、
「セーラー服を着て似合ってるんだから……
「今日の男の娘セットで体系が変わってるからだろ!!」
クチナが薦めたコスプレ姿が決まっているので褒めると
赤面しながら上目遣いで文句を言う進次郎に、
「グラビアでも行けるよ! 飲まないの?」
竜巳が言うと、
「アオイみたいに好きな男はいない! 本が恋人!!」
ビシッと発言する進次郎に、
「女で行きたいと思ったら、持ってるから」
俺が言うと、進次郎が俺をチラッと見た後に、
「無いけどな……
空を見上げて切なそうに言うので、
「そうか」
少しはあるのかと思いながら広大なフィールドを見つめた。
まだ、未来の明美たちが現れないので、
観客スタンドもザワザワしている。
俺と進次郎を残して、竜巳の行為などの話にナルエたちは
竜巳を中心に円を作って聞いたり、意見を交換している。
スマートフォンの時計は14時を示しているが、
「逃げたか……
「お前の主だろ!」
秋人さんの不戦勝にした方が良いのかと思いながら言うと、
進次郎が体を寄せて言うので、
「後、30分まって……
「お前って、良い匂いするな」
少しは待つが、進次郎が俺の体臭について
変なことを言い出すので、
「男に言われたくない!! 」
少し距離を持って叫ぶと、ナルエたちが振り向くので、
「進次郎が俺の臭いを良いって!!」
言われたことを言うと、ナルエたちは竜巳を中心に話し出している。
進次郎はフフッと笑っているので、俺は
からかわれたと思ったので、
「まったく……
右手で頭を掻きながら言うと、
「お前、責任取れよ」
進次郎が俺に密着して小さい声で言うので
「何の?」
「さぁ? 109人以外も娶るなっと……
意味が分からないので聞くと、俺から離れて言うので、
「2人は増えるな……
「決意したらな」
分かっている範囲で答えると
俺をじっと見て言い出すので、
「しないことを祈る」
答えると、右手の平を見せて可愛らしく
「了解!」
言うので、ドキッとしながら男のままでいて下さいと
切に願うのであった。
人族対魔族の2日目のゲームについて簡単に説明したいと思う。
初日に勇者隊が壊滅したが、ミューブル王国の最強勇者と
ロックティラ率いる勇者隊の活躍で魔族側も損害を出して、
双方が痛み分けで終わった。
2日目の今日は、地獄への入り口のダーク・ウォールを
発動させた最強勇者が1人で砦の防御壁の前に立っている。
人族の王たちが見守る観客スタンドの前にロックティラ率いる
勇者隊と他の勇者隊の団長が横1列に並んで立っている。
魔族側は砦の防御壁の前にゴブリンたちが縦横と列で並び
此方を睨んでいる。
最強勇者がダーク・ウォールを砦に展開すると、砦に居る
総司令官が地獄へと向かい人族側の勝利になる為に
最強勇者の動きを見るために動かずに総司令官は砦の指令室から
じっと睨んでいる。
最強勇者は一度きりのダーク・ウォールを放ったので、
2度目が無いことを悟られないように魔族側を睨んでいる
と言うのが、人族側の王、王子、勇者隊の団長が見ている光景である。
勝利を確信した王たちの中で帰国する者たちが居る。
参謀を務めるパーセントのリ・フレタ王国の王は昼近くに
帰国した。他の王、王子も今日を状況を見て帰国する感じである。
まだ5日もあるのにと思うかもしれないが、最強勇者、
神から剣を授かったロックティラ率いる勇者隊の前に、魔王が魔族が
対勇者用の武器を用意したが、まるで歯が立たずに魔族の砦の前で
動けずにいる光景で勝利が決まった。
魔族側の1対1の申し出が来るのを待つだけである。
「団長たちまで記憶を変える必要あったか?」
進次郎が聞いてくるので、
「帰国するからな、下手に言われると……
「ロックティラ、パーセント、コンピーコム王国は?」
「していない! 2人はミューブル王国に来るからな。
コンピーコム王国は、アレタが王を気に入ってるから」
「エンリーは此処に残ると……
「生きてる以上、帰国しないと」
理由を言うと、納得しない感じの顔をするので、
帰国が理由だよと念を押して言うと、
「ロックティラとパーセントも戻るだろ!?}
「ガイア・ソードで攻めて困れても困るし、
パーセントを欲しがる国が多いから、
ミューブル王国が貰おうと……
人族の最強騎士と参謀として評価の高いパーセントの理由を言うと
「パーセントを素直に出すのか?」
「その為にリ・フレタ王の記憶を変える際に、
パーセントが望むことは受け入れるように組み込んだ」
進次郎は納得して、青い髪のウィッグを着けている頭を
俺の右腕に付けて来るので、
「後ろが怖いんだが」
ナルエたちの視線が怖いと言うと、フッと笑って、
「最強勇者も女には弱いか?」
進次郎が言うので、
「ソリュート王国の総騎士団長をしていますので、
女性には逆らうなと教育されてますから」
「ソリュート? どんなことも??」
秋人さんが治めるソリュート王国は此の世界とは
別の世界の国である。俺が、俺のクラスの連中が
明美の上位準眷属になり、ソリュート王国の明美率いる
第7護衛騎士団が創設されて、その騎士団に配属された。
同時に貴族の振る舞い、女性の扱いなどを教わった。
ソリュート王国は明美中心の国と言う側面もあるので、
「明美を怒らすな」が、最大の課題であり、
その為に女性の意見など
「無理難題を除いては聞くけど」
「それで、アレタの稽古も?」
「まぁね、才能あるから、俺にも良い影響があるのも……
「嬉しい誤算か?」
「あぁ、そろそろ離れてくれないか?」
進次郎と恋人のように話しているので、ナルエたちの嫉妬が
ビシビシと背中に来るので言うと、
「更に、ツカサ好き度が上がったかな」
可愛く言ってから進次郎が離れると、ナルエたちが俺を囲んで
「1人ずつにキスを!!」
全員が言うので、逆らうなと秋人さんから言われているので
仕方なく、何かのきっかけがあれば婚約解消をしたいと
言う希望を乗せて、5秒ずつのキスを敢行した。
その光景を見ていたロックティラ達と居るべルール、センシーラが
俺の方に駆けつけて、私たちだけ除け者と言うので10秒のキスを
ナルエたちが見守る中で敢行した。
その光景を観客席から見ている浩二、圭一、オーソンが、
俺としている元恋人(片思い)を苦々しく見ている、
観客スタンドからも俺たちの行いにザワザワしていた。
其の中でアレタが観客スタンドから降りて俺の所に行くのを
砦から見ているニコールたち、観客スタンドの者たちは
驚きの声を上げている中で、俺は片腕を椅子代わりにアレタを乗せて
アレタは俺を見ながら目を閉じるので、頬にキスをすると
ナルエたちと同じようにと文句を言う姿は可愛らしく、
「100年後にな……
「今!!」
頬で我慢と言うと、直ぐにと言う感じで怒るので、零が
私も頬に一杯してもらってようやくだから我慢ねと言われて、
ブスッとしながら俺の首に両手で包んだと同時に俺の頬に
キスをして、
「僕も此れから、お兄ちゃんに会うたびにする!!」
「……分かった」
笑みを見せて言うと、嬉しいと言って頬にキスをしてくれた。
この光景を見ていた観客スタンドの港町【ロブシェリル】の
民たちは、キューイル殿下と竜巳の婚約だけではなく、
魔王の妻の1人イサベラーサ王妃の妹の娘が俺に懐いていることで、
アレタと俺が婚約したことを知った。
魔族の大陸から来ている行商や商人たちの中で、
俺の周りに居る女性たちを眺めて、昨日の戦いを思い出して、
俺と交渉をした方が安全で有利だと感じた者たちは
観客スタンドから立ち上がり、休憩所のテントの方に
動き出していた。
進次郎たちが呆れながら俺たちを見ていると、
フイールドに歪が発生していて、
お姫様抱っこをナルエたちに1人ずつしていたが
「ようやくか……
美花を降ろして、最初の並んでいたように目で合図をすると、
俺の左側にはナルエたちが、俺の右側には竜巳、進次郎、蒼、
アレタも並び、アレタが並ぶなら我もとキューイルも駆けつけて
観客スタンドの人たち、砦に居るニコールたち、
突貫工事で出来た観客スタンドに居るゴブリンたちの前で
竜巳とキスをして、眩い光と共に1人の女性になり、
「「 これで、少しは対応が出来るはずじゃ!! 」」
歪を凝視しながら言うので、今から現れる者と秋人さんの後に
戦う気であるが、キューイルのままでは負けると感じて
融合したようだ。
予定では俺、光悦、未来の沙良と戦う予定であるが、
未来の明美の旦那とは組んでいない。未来の沙良の方が旦那より
強いと言うことで、旦那は秋人さん以外とはしないと
言う話であったが、キューイルが感じるように
俺も旦那と戦うことを御願いするつもりだ。
観客スタンドから、キューイルと竜巳の融合した
タッキュールを初めて見た者たちから、
「キューイル様が 「素敵な女性だ!
「おさげが2本に!! 「魔王様は此の方だ!!
賞賛の声が上がり、セント・ギア【アクア】がカメラを
カメラスタンドに置いて、マイクをタッキュールに向けて、
「何か一言!!」
「「 俺は……
アクアが自己紹介をと言うが、言いかけたタッキュールは、
秋人さん、アキナさん、俺を見渡して困った顔をするので、
「ほぼバレてるから、言えば良いよ!」
俺が素性を話しても問題ないと後押しをすると
「「 ミューブル王国で失格勇者と言われた竜巳と
魔王の第4王女であり、神ソラスの娘もあるキューイルと
融合したタッキュールじゃ!! 」」
右手を上げて観客スタンドに声を送ると、
竜巳の失格勇者と言う言葉で、最低の勇者と何故と言う声も上がるので、
「「 昨日の予定では、俺の地獄へ御招待のダーク・ウォールで
終わる予定が、天の勇者、つかさによって使わずに終わった!!
俺は奴隷魔法が得意だ! キューイルの相手に相応しくないと
思う奴は出て来い! 此の場で俺の奴隷にするのじゃ!! 」」
煽るように言うタッキュールに観客スタンドに居る者たちは
誰もが怖気づくが、
「私に貴方の奴隷魔法が効くか、やってみる?」
歪が人が通れるくらいになり、厚底のストラップ付のサンダルが
歪から現れてきて、徐々に全体の姿を現すと、ワイドパンツに
ブラの肩ひもを見せるように肩を露わにしたトップスを着て、
ウエーブの掛かった赤髪が腰まであり、顔に掛からないように
ヘアピンで止めている。何事にも負けない意思を伝えるように
赤眼の目が潤いを持って俺たちを見ている。
「沙良、未来の沙良か?」
「そうよ! ナルエたちと初々しい頃ね」
現れた沙良に聞くと肯定したが、余計なことを言うので、
「初々しいまで行ってない!!」
出会って1週間も経っていないし、これ以上の関係は
なるべくしないように距離を置くつもりで言うと、
ナルエが沙良に、
「未来の私たちは?」
俺との関係が良好なのか質問すると、
「さっきのように人が見ていてもキスはするわ、我慢できずに
公衆トイレで行為はするわ、ベタ惚れよ!!」
見られたくなかったと後悔しつつ、沙良の話を聞いて、
「嘘を言うな! アレタも居るから!!」
公衆トイレでするなんて、其処までは! お金があるんだから
ホテルに行くだろう。それにアレタの目の前で言うことかと、
「アレタの居ないところで!!」
沙良に注意すると、沙良はクスッと笑っていて、ナルエたちに
念話で言葉に出さなかったことが伝わり、頬を染めて嬉しいと
全員が言うので、8月過ぎたらねと念を押して、
「旦那は!?」
「天の勇者でしょ?」
沙良が光悦の左腕に右腕を組んで寄り添っているので
アレタが言うが、スルーしていたのにとチッと舌打ちしてから、
「秋人さんと戦うのは此奴じゃない! 離れろよ!!」
秋人さんと今日戦うのは光悦ではなく明美の旦那である。
秋人さん以外とも結婚をしていて、判明しているのは
秋人さん、光悦、今日の相手である。後は、伊藤先生とは
恋人のように接しているので結婚したはずで、
後1人が浮かばないが、
「離れろと言ったはずだ! キスじゃなく!!」
考え中に光悦が沙良から離れると思ったが、
光悦の頬にキスをする沙良に言うと、
「私の旦那さまよ! つかさもしたでしょ妻たちに!!」
妖しい目で言うので、反論は出来ないが、
「まだ! 婚約者だ!!」
妻ではないことをハッキリと沙良に言うと、ナルエたちから
刃のような視線を浴びながら、
「光悦からも言えよ!!」
離れないなら光悦が言えばと思って、
迷惑そうにしている光悦に言うと、
「あぁ、あの沙良、ナルエが見てるから……
弱々しそうに言うので、この時点で沙良に
頭が上がらないのかと哀れみの目で見ていると、
「明美の旦那様は私の旦那様よ! それに、つかさが
私を諦めるでしょ!!」
沙良が正式に光悦を旦那と言うので、ちくしょうと目を背けて
悔しんでいると、アレタが僕が居るからと寄って来るので、
「アレタは! そっちに居ないからな! ナルエもな!!」
アレタの頭を撫ぜてから沙良に啖呵を切るが、
空しいなぁと思いながら空を見上げていると、
「コウエツは私を諦めたの?」
ナルエが聞くので、
「俺が好きなのは、ナルエだけ! 未来を変える!!」
沙良から離れて力強く言うので、
「つかさを飽きたら、光悦の所に何時でも来てね!
歓迎するわよ」
沙良が光悦に続いてニヤッとして言うので、
「沙良! 俺は明美や美里、お前とは結婚しない世界を目指すの!!」
光悦は慌てて目指す世界を言うと、
「瑠衣の名が出てないわよ!」
光悦、俺たちは瑠衣と言う人物を知らないので、
「誰? 朝食時、バトルした時、テルタの所でも
聞いてない! 召喚された女性か沙良!?」
光悦が沙良に聞くが、なんだろ、沙良と呼び捨てに言う感じが
自然に出て来た単語のようで悔しいと思っていると、
沙良は光悦の耳元で話していて、納得した光悦は、
「ツカサは知ってるはずだろ!」
俺に言うので、知ってますよサラウェルの前世の名前であり、
魔王の前世の娘であるが、周りが知らないから1人だけ浮くのも
どうかと思っていただけで、
「美里に惚れているサラウェルの前世の名だな。5人か、
多いだろ、沙良は俺に!!」
美里が好きなことも含めて語り、109人もいるのに言う
セリフじゃないが、ナルエたちは沙良を迎え入れても良いと
言っているので光悦に言うと、
「ナルエを含めて6人で良いと……
ナルエたちと同じように明美たちが言っていると光悦が言うと
笑い出す進次郎が、
「似た者同士だな! 沙良さんは、聖女をアキトさん
コウエツたちの妻に本気で思ってます?」
沙良にナルエたちのように受け入れるかと聞くので、
「明美が良いと言えば……静玲華」
沙良が良いと言うので、光悦は其れで良いかもと言う顔を
しているのは嫌だが、進次郎を見ながら沙良が言った
セイレイカとは、どういう意味かと考えていると、
「進次郎君の名前ですよ!」
今まで居なかったセント・ギア【ムラサキ】が進次郎に言うので、
「まさか、女になるの?」
引きつって言う進次郎の女性の名前なのは分かるが、
意味が分からないなと考え中なので、
「沙良! 意味は?」
「進次郎に聞けばいいわよ」
ムラサキがアクアが使用していたマイクを進次郎に向けると
「未来は変わるんだよな! ツカサ!!」
俺に向けて言うので、
「当たり前だ!! 沙良と2人だけの世界に変えれるさ!!」
可能性はゼロに近いが、進次郎が男性として育ってきて
今さら女性でしたので女性になりましょうと言うのは
可哀相なので、進次郎を助ける感じで沙良を前に力強く言うと、
ローズマリーが剣を鞘から抜いて、キアリーも、ナルエは杖を
俺に近くに居る者たちも剣や槍、杖を俺の頭にぶつけて来るのを、
光悦は笑いながら見ている。
観客スタンドからも笑い声が出ていて、
実況をしている裕也、勉が煽っていて
『婚約者を捨てようとすると、最強も形無しです!!』
『我々の前で、キスを堂々としていて言うとは勇気があります』
好き好んで婚約したわけじゃないんだから、
言うだけでも良いだろうと叩かれながら思っていると、
「諦めないところが、つかさの良いところだよね」
聞きなれた声だが、幼い感じなので、ナルエたちに
叩くのは止めてと左手で合図をして、俺から離れてくれたので
目を開けて声のした方を見ると、小等部の時の明美が屈んで
俺を見上げていたので、
「年齢用のアプリか魔法で、未来の明美か?」
「俺のブレスレットの残留思念さ」
未来の明美かと言うと光悦がフェニックスの鎧を得るための
ブレスレットの残留思念と言うので、
「役目が終わったんだろ?」
「鎧や剣の説明をするために……
「ブレスレットの数だけ明美が出てきたら嫌だな」
光悦が付けていたブレスレットが無くなっているので
目の前の明美は消滅するはずなのに、説明の為に俺たちの前に
消滅せずに居るのは何処の年齢の時の明美なのだろうか?
俺が沙良のことが好きだと言うことを知っているので
5年生くらいか、だけど幼く見えるので告白する前か?
残留思念とはいえ、暴走されたら止めることが出来ない。
フェニックスの鎧を得るブレスレットは大量に生産されて、
明美御殿の倉庫に眠っている。
此れからは祭りなどの時に出そうと言う話で、目の前の
残留思念の明美が大量に現れたら此の世界から逃げるしかない。
「嫌な顔をしないの! 魔法、剣も使えない只の思念体だよ」
にっこり言う明美に、
「遅れたことをアキト兄ちゃんに!」
光悦が言うと、椅子に座ってアキナさん達と喋っている所に
走って行ったのを見ると普通の人の走る速さだったので、
「只の何もない残留思念なんだな」
「……そうさ」
本物の明美では無いので安堵して言うと、
秋人さんに可愛がられている
残留思念の明美を見ながら光悦が言うので、
「光悦君、レベルは倍になったんだよな」
「あぁ、60にな」
「それでフェニックスの鎧は?」
「ウインライム法皇国から支給されたミスリルの鎧が
何度でも再生される……
俺は光悦の言葉を聞きながら、コンピーコム王国の勇者である
宮崎美波に念話で、光悦が言っている事が
本当かどうかを探らさせている。
キュートな口がクスッと笑うので、どうと念話で聞くと……
「嘘言うな! 本物の明美か! フェニックスの鎧は
本物のフェニックスが……
光悦の肩に右手を置きながら言うと、
「嘘は言ってないが」
「俺の……婚約者には嘘を見抜くスキルを持つ者がいてね」
光悦は動揺もせずに、
「間が開いたのは?」
聞いてくるので、「妻にはまだだろ……
最初は仲間と言うつもりでいたが、美波が睨むので変えました。
「それで……
光悦が聞いてくるので、
「本物なんだろ!」
「本人が言うんだ! それで良いだろ」
残留思念じゃないだろうと確認すると肯定と取れる
言葉を言うので、
「時間戻せるからって、もう来たのか?」
「時間って?」
アレタが聞いてくるので、
「俺の主の明美は、時間を操れる神様なのさ」
「凄いな、やられそうになっても……
進次郎が言うと、
「テストの時は助かってるわよね、つかさ!」
沙良が俺に向けて突然いいだすので、
「カンニングし放題!!」
俺がクスッと笑いながら言うと、
「「 仕事で勉強が出来ないから、助かってるのじゃ!! 」」
タッキュールが言うと、観客スタンドに設置されているスピーカーから
『私、真面目に勉強していたのが!!!』
ニコールと共に居る美里が叫ぶので、実況をしている
裕也、勉がテストについて説明をしている。
「勉強はするって! なぁ!!」
タッキュールに問うと、
「「 時間を止めて、答え合わせ、確認や、
テストを作った担当を奴隷にして、
聞いたりするくらいじゃ 」」
何時もしていることを説明するタッキュールの言葉に、
ナルエたち勇者で此の世界に来た者たちが、
「「「「「 ズルイ!! 」」」」」
自分たちは楽が出来ないことに呟く中で、
「究極のカンニングだな」
進次郎が笑みを見せて言うので、
「冒険者稼業がメインだから……
「フッ、そうね」
学業よりも神界での冒険者の方が大事だと言うと、
沙良が意味ありげに言うので、
「どういう?」
「内緒! 」
聞くとクスッと笑って言うので、
「未来になれば分かるか……
さて、違う所に歪が発生しているのを確認をして
秋人さんを見ると、歪が発生している所に歩き出しているので、
「沙良の旦那で、明美の旦那を見えるか?」
「当てて見て」
どんな奴が出て来るのかと思いながら言うと、
沙良が言い出すので、
「婚約者のパクオットか?」
「フッ、違うわよ」
美波が念話で嘘は言っていないわと言うので、
「婚約者は?」
「結婚して直ぐ死んだわ」
「それじゃ、首都で噂になっていた冒険者の……
「振られたわ、仲間の女性が好きだから」
「沙良の世界じゃ、未亡人か?」
「そうね、今は大統領になって、永久大統領の議論中よ」
「そうか」
美波から嘘は言ってないと言うので、沙良が産まれて
直ぐ婚約者となったジース王国の第1王子は10歳くらいから
公に出なくなり、病気、引きこもり等と言われていたが、
沙良と結婚はしたが、病気で亡くなったのか。
冒険者のパクオットは沙良も気にしているほどの男で、
詳しいことは恭子などに聞いても教えてくれなかったが、
振られたのか。沙良の国では冒険者のパクオットと結婚を
望んでいた者が多かった。
情報は冒険者ギルドでの依頼を受けた際に、行く世界の情報を
細かく聞くことはあるが、旅行などでは詳しいことを聞くことが
出来ない。最低限の情報のみである。
国の名、王様、その国の規則など、後は美味しい店などの情報である。
沙良の婚約者、冒険者を調べようとすれば出来るが、沙良は明美命なので
50年の時を我慢すれば良いと言う感じで婚約を継続していた。
俺は、沙良の親父さん、お母さんとも良好な関係を続けて行きたいので、
沙良の世界で、沙良が結婚することは仕方がないことで、
50年を我慢すれば俺が沙良を! 再婚になるが気にしません。
「光悦君は沙良に旦那のことを聞いたか?」
「聞くわけないだろう、興味ない!!」
光悦に尋ねると聞かなかったと言うので、美波の方にチラッと見ると
嘘じゃないと首を横に振っているので、
光悦はナルエ以外興味ないのかと
「ナルエ一筋なのか」
「当たり前だ!!」
即答で答えるが嘘だと美波が首を縦に振るので、
それじゃ、聞こうじゃないかと言おうとすると
「それくらいにしたら、旦那様に聞くのは……」
沙良が俺の耳元で、光悦に質問しないでと怖い声で言うので、
「沙良に質問を……
苦笑いしつつ沙良に聞くと、
イヤリングに人差し指を当ててるので、嘘か本当かを聞いても
美波には分からないウソ発見器対策用と無言で言っているので、
沙良から離れて、ナルエたちの方を見た後に舌を少し出して、
沙良に会えたことで舞い上がっていて、対策をしていることを
見逃していたのでクスッと笑うと、ナルエたちも釣られて笑っていた。
「私たちの旦那様が来るわよ」
沙良が言うので、歪の方を見ると、ゆっくりと焦らすように
広がり、ようやく姿を現した沙良の、明美の、美里の旦那が
秋人さんと向き合い、
「冒険者か?」
髪はワイルドに襟付きの長袖のシャツにワイドパンツ、皮靴を履いて
両腰から剣を下げている。
2刀流、ティーナさんと同じかと思いながら言うと、
「いや、貴族の風格、王者の風格、王族かと……
ローズマリーが俺の横に立って言うので、
「沙良、何処で?」
「何時か分かるわ、光悦、観客席の方に……
見せつけるように光悦と腕を組んで去って行こうとする沙良に聞くと
誤魔化すように言って観客スタンドの方に歩いて行った。
「どう見る、進次郎……
「冷や汗を掻いている御前の方が……
未来の明美を見た瞬間に、在りえるのか12柱を越えて、
太古の、神話の創造神のように新たな神界を創れるレベルに
達していると感じて、此の場に居たくない気持ちの方が
強く出ているためだろう。
タッキュールも同じように感じていて、
負けないように闘気を高めている。
「沙良の旦那を……
進次郎に聞くと、大丈夫なのかと心配そうに俺を見ながら、
「初めて見たんだ! 分かるわけない!!」
分からないと言うのは分かるが、
沙良の旦那の印象を聞いたのにと
「キアリーは?」
「殿下と同じです。つかさの世界、沙良の世界以外の王族……
別の人にとキアリーに聞くと、ローズマリーと同じことを言うので、
「明美が何処の世界で気にいった? おじさん好きが変わって?」
明美のオジサン好きは筋金入りである。
秋人さんとは、父と子くらいの年齢差があり、
秋人さんと結婚を夢見るくらいの極度のブラコンが興じて、
おじさん好きになり、ギルドの依頼などで行った先で、
気に入ったオジサンを準眷属にしている。
死んでほしくない為らしいが、勝手に準眷属にして、
本人が知らないと言うのが傍迷惑である。
此の世界に予定より早く来ているのは、未来の明美が
来たのは、此の世界で素敵なダンディな男性がいるのだろう。
可哀相な男性の未来を想像しながら、レベル120を
スキル3倍を使い未来の明美から受けるプレッシャーに
対抗していると、
「秋人さま、此の方の印象を」
ムラサキがインタビュアーになって、秋人さんに
沙良の旦那のことを聞くと、
「約束の時間も守れない、最低野郎だ!!」
きつい一言を言う秋人さんに、
「深くお詫びします」
深く御辞儀をして謝る沙良の旦那に、
「エルック! 結婚前なら妹の結婚は認めない。
どんな理由があろうが!!」
厳しく言う秋人さんは溜息をしてから、
「結婚してるんだよな!! 一応、聞こうか!!」
エルックに結婚前なら良かったのにと言う言葉を
含んだ声で言うと、
「昼前に色々ありまして、汗をかいたと言うので、シャワーや
風呂に入りまして、光悦まで巻き添えに裸の付き合いや
化粧の手伝いなどで時間が掛かりまして……
ボソボソと喋るエルックに、
「なるほど、この後の展開は?」
「まぁ……
「俺が勝つか?」
「どちらが勝っても……
「結婚してるものな、破棄するわけにはいかないか」
困惑しながら、明美との結婚を認めるしかないと言う
諦めの感じで話している。
「一応、勝負すると決めたから……
「はい、一生懸命に秋人にいさんに挑みます」
「勝ち負け分かってるのにか?」
「知らないんです!」
知らないと言う言葉に俺たちが驚いていると
「嘘だろ! 未来の俺だってエルックに言うだろ」
秋人さんも同じ気持ちでエルックに聞くと、
「教えてくれません! つかさも龍美も、明美たちも……
「勝負だから、言わないのか?」
秋人さんは少し考えてから言わない理由を言うと、
「多分……
エルックが言うと、未来の明美、美里は明後日の方向を
見ていて、俺、タッキュールは明美とは長い付き合いなので
エルックに教えてるなと思うと、秋人さんも同じように感じたが、
「ムラサキ、聞くことはあるか?」
それ以上は言わずに、質問はあるかとムラサキに言うと、
「そうですね、秋人さまの質問は在りません」
エルックの方にマイクを向けて、
「パクオットさま、明美さまの何処が
気に入って、結婚を!!?}
エルックに聞いたムラサキの言葉に、
「パクオット?」
「つかさ、お前の想い人の婚約者の名って?」
進次郎が聞いてくるので、
「あぁ、そうだ、眷属にしたのか?」
「「 天理の趣味ではないはずじゃ!! 」」
沙良の婚約者のパクオットに関して、明美は興味がなく、
50年を我慢ねと言うくらいで、眷属にするなど在りえない。
俺たちは明美と同じクラスで、沙良のことで明美の正体を知って、
俺は沙良を守りたい為に、竜巳たちはノリで、明美は準眷属にしてくれた。
それ以外で眷属にするのは、素敵なオジサンのみで、パクオットを
見ても、趣味が変わったとしか思えない。
「名が同じで……
進次郎が言うので、
「その可能性も」
在りえるが、沙良がパクオットと結婚した50年後にパクオットが
亡くなり、沙良を不憫と思った明美が眷属にしたか、明美が素敵な
おじさんになったから眷属にしたのか、ついでに結婚までしたのか。
明美や沙良に聞いたところで言わないだろうな。
元の世界に帰った今年の夏休みは、沙良の世界のパクオットに
沙良を大嫌いレベルまで追い込んでやると決めていると
私たちも行きますと、ナルエたちが念話で言うので、1人で……
新婚旅行も兼ねてと言うので、パクオットを虐める旅だよと言うと、
それでもと言うので、良いのかそれでと思いつつ承諾した。
ムラサキがエルックの本当の名を言った為に、秋人さん、パクオットは
頭を抱えていて、「明美さまの何処を!!」
ムラサキが何度も聞くので
「お前、ワザと言ったな!!?}
「秋人さま、ワザとなんか……
秋人さんはキレていて、可愛く言うムラサキに、
「つかさが暴走するから、言わないと!!?」
俺の心配をしてくれる秋人さんが言うと、
「婚約中ですよ! 在りえませよ」
ムラサキが言うので、ムラサキの言う通り暴走はしません。
沙良と付き合うとどうなるかをネチネチと体に教えてやる!
その考えに、ネクラとナルエたちから念話で言われるが、
50年、いや、それ以降もイチャイチャを見せられるなんて
耐えられないと念話で言うと、私たちもアツアツぶりを
見せれば良いのと美鶴が言うので、沙良を嫉妬させれば
もしかしてと思うと、全員が無理じゃないかなと言う
気持ちを込めて念話で言うので、パクオットへの愛を無くす
作戦を後で考えようと全員に言うと、面白いと言う話で
まとまった。
「パクオットって言う名は沢山いるんですよ!
それに、明美さまが此奴を好きになるなんて
在りえます。だから聞きたいんですよ!」
ムラサキが捲し立てるので、
「悪かったな! だが言えない! 言えば歴史が……
パクオットが言えないと言うので、
「弱みでも……
「それはない」
ムラサキが明美に弱みでもと聞くと否定するので
「えっ! 秋人さまなんて、世界を救う為に
妹と結婚しないと救えないと言われて、
承諾して神に成って世界を!!」
「……誰に?」
ムラサキが突然言い出す秋人さんのことで、
秋人さんがムラサキに誰に聞いたかと
ボキボキッと指を鳴らしながら尋ねると、
「世界を救ったソリュート王物語で書かれてるでしょ!!」
ムラサキが言うソリュート王物語は本にもなってるくらいで
広く知れ渡っている。アキナさんたちの祖国以外は認めないで
新たな神が救ったと言って、ソリュート王物語を創作と
言い放ち非難している。
その物語で、秋人さん達を神にした女神、
それに従う9柱の聖龍のことは詳しく書かれていない。
が、明美の事だろう。残留思念と言っている明美は、
このことに関して、お兄さまを救うのが私なのが嬉しいと
言っているが、どうやって9柱の聖龍をテイムするのかは
考えても仕方がないからとスルーしている。
未来の明美には聖龍のシルヴィアがいるので、数年、50年後かは
分からないが、未来の美里と共にいる明美が行ったんだろう。
「書かれていないわぁぁああ!!
ムラサキ!! 妹に欲望したからと言われると……
秋人さんが鞘から統星剣を抜いて、剣先を
ムラサキに向けながら言うのを聞いて、
「妹と……
蒼が俺に聞くので、
「同じ両親なんだけど、血は繋がってないよ」
エッとなって考え込む蒼に、
「人間の時に秋人さん、神なった時に明美さ」
簡単に言うと、
「両親も……
「そう、名字も変わってる。上杉から天理に……
進次郎が聞くので答えると、
「なぜ、知ってるの?」
「眷属になった時にね」
仁美が聞くので答えると、
「複雑な家庭ね」
ナルエが言うので、俺も皆もクスクスと笑って、
「それでも、見習いたい家庭だよ」
俺はムラサキと秋人さんの言い争いを見ながら、
いつまでも家族と幸せに暮らせるのが目標と呟いた。
そして、「シスコン! シスコン!!」
ムラサキが煽って言うので、
「お前をスクラップにして、太陽に放り込む!!」
秋人さんはキレてムラサキに言うと、
言い過ぎたと秋人さんに背を向けて、背中にあるスラスターが
足元から頭の方に動いて、スラスターから魔素を噴出して
其の場から逃げ出した。
「追うぞ! 飛べるな」
「もちろん!!」
秋人さんがパクオットに告げると、空に浮かび上がって、
ムラサキを追いかけて行くのにパクオットも追随した。
そして、カメラを持ってセント・ギア【スオウ】も追いかけて行った。
その光景に、
「人が飛べるとは!!!」
王族たち側に居るシャドウが歓喜の声を上げている中で、
俺をジッと見るナルエたちから、
「私たちも飛べると良いのだが」
ローズマリーが言うので、
「神界のギルドで売ってるから買えるよ」
「ツカサは?」
「眷属になった時に持ってるよ」
「「 俺もじゃ 」」
俺が答えると、タッキュールが背中から黒き翼を展開して言うので、
観客スタンドから歓喜の声が湧き上がっていて、
「秋人殿、パクオット殿には無いが?」
飛んで行った秋人さん達の姿を言うローズマリーに
「男だと翼は似合わないだろ、
見えないようになってる、御好みで!」
俺の言葉に想像したのか納得した顔で、
「合うと思う、部屋で見せてほしい」
「嫌だね!」
ローズマリーが言うが、天使の翼を広げた姿を
クラスで披露した男たちは竜巳以外、女たちに大いに笑われたので
それ以来、透明にして見せないようにしている。
「一度だけ」
甘い感じで言うので、
「分かった! 部屋でな」
笑われる覚悟で言うと、ローズマリー、ナルエたちは喜び、
蒼から、
「私も貰えます?」
「1人も100人も変わらないから、セーイラさん、明美に
買って来て貰うよ」
欲しいと言われたので答えると蒼は喜び、スピーカーから
『俺たちも!!』
裕也が叫ぶので、
「神に願え! ソラスに!!」
『それは無いだろう!! ツカサ君!!」
泣きつく声で言うので、
「研究しろ! 人間が考えることは、100%出来ることしか
考えることが出来ない! 研究!!!」
『無理だよ!!』
勉が嘆くので、
「出来るの?」
アレタが聞くので、
「知らん!!」
クスッと笑って投げやりに言うと
俺の周りや観客スタンドから笑いが零れていた。
天使の翼は、神界の者が生まれながらに持っていない人用で、
神界の者か、神の眷属のみに与えられるスキルである。
人間の場合は、種族的に持っている者以外で飛ぶことは
大量の魔素を使用するので、飛ぶ時間は数分が限度である。
その為、貰っても使い道が無いと言うスキルである。
蒼の場合は、セーイラさんが蒼を明美の準眷属にすると
言っていたので、セーイラさんの願いを断ることが出来ない
明美が後から上位準眷属にするので飛ぶ時間は無限である。
ナルエは秋人さんの中位準眷属なのでスキルを貰ったら
30分は飛べると思う。
ローズマリーたちは俺の婚約者であるが人族なので
スキルを貰っても5分飛べれば良い方である。
俺は行為をナルエたちとしたので、男として責任があるので
明美にナルエたちを上位準眷属に頼むつもりだ。
それまでに愛想を付かれて離れて行ってほしいが……
最終日に明美が神界に帰る時に、ナルエたちをと言ったが
魔王に召喚された後にするからと言って帰って行ったが
右口角を少し上げてニヤっとしていたのが気になる。
2日目のメインであった秋人さん対パクオットの戦いは
秋人さん、パクオット対ムラサキに変更されて、
無人島で戦闘になり、あっけなくムラサキの勝利に終わった。
秋人さんは幻影魔法を掛けられて、もがき苦しみながら気絶をして、
パクオットはムラサキに押しつぶされて、今日の明美さま成分補充を
パクオットに敢行した。
『光悦のやくわりぃぃいいい!!!!』
パクオットは叫び声を上げている中で、
ムラサキの舌がパクオットの首筋を舐め渡して、
パクオットは気絶をした。
2日目の人族対魔族のゲームは、お互いが睨み合って終了した。
と言うことで、各国の王、王子、騎士団長たちはテントに戻り
食事やバードメールで送る手紙を書いたりした後に、
今後のことで話し合い、ほとんどの国が帰国することになった。
最強騎士【サンライト・サーバン】に、圧倒的な兵がいる
魔族の総司令官が攻撃をすることが出来なかったことで、
計画通りに1対1の話し合いに行くだろうと言うことが
確実になった為である。
今日もロブシェリル・フェスティバルが開催されて、
アドラー率いる隠し撮り、いや、冒険者ギルド運営資金の為の
撮影隊に俺も参加した。
「なぜ、ワイは付き添っているねん」
勇太が、たこ焼きを食べながら言うので、
「女の良さを知る為だろう!!」
アドラーが屋台の隅に立っているセーイラさんを
カメラで撮りながら勇太に言うと、
「か弱さを知って、恭子を支えるために!!」
何故かいるアケミ小等部バージョンが
セーイラさんを見ながら言うので、
「あの嫌な女の名を言うねん、キモイ女や!!」
勇太が言うのを聞いてフッと笑うアケミ小等部バージョンが
「此の世界に来ても気にしてるのに!!」
「……」
戻れるかどうかも分からない元の世界の女性のことで、
何年も気にしていることを指摘されて、勇太は何も言えずに
木の皮に乗っているタコ焼きをパクパクと食べていた。
待ち構えること20分、秋人さんはセーイラさんの所に来てから
隠れている俺たちに手で合図をして
「普通に、撮影会に!!」
俺たちに言うので、素直にバイオトイレの後ろから出てから、
秋人さん、セーイラさんの周りに集まって、
セーイラさんは、マイクロミニのスカートを穿いていて、
ストッキングではなく生足にストラップ付のサンダル、
薄手のブラウスを着て、コートを羽織っている。
そして、金色の髪が風になびいている。
アドラーは秋人さんに良くやったとカメラ片手に喜んでいるが、
秋人さんは渋い顔で、
「貴方、この前ウィンドウ・ショッピングで気に入った
指輪がありまして……
セーイラさんの話を聞いていて。
「着替えながら言っていた件ね……いくら?」
秋人さんが言うと、スマートフォンを出して見せる
セーイラさんの顔を見てから、
セーイラさんの可愛らしい両手に乗っている
スマートフォンの画面を覗いた後に、
「明美! ちょっと……
秋人さんはアケミ小等部バージョンを呼んで、
「お金貸して……
情けなく言う秋人さんに、
「お兄ちゃま、私のお金は御兄ちゃまの!」
「妹から……
明美のお金は、明美と婚約をして2年後には結婚を控えている
秋人さんのお金だと言うが、セーイラさんに贈る物を、明美から
お金を貰うのは嫌だろうが、借りて返すことで体裁を
取りたいのだろう。
「フェスティバルで相当使ったからな」
アドラーが、セーイラさんをカメラで撮りながら言うので、
「材料とか、皆さまが楽しんでもらえたらと」
秋人さんがクスッと笑って言うので、
「変えましょうか?」
セーイラさんが美里と並んでポーズを取りながら言うので、
「そうしてもらえると」
高額商品を買わなくて良かったと言う顔で言う秋人さんに、
「明美ちゃんの誕生日にすること!!」
セーイラさんが行為をしなさいと言うので、
「妹と……
「諦めろ! セーイラたちと過ごすためだ!!」
嫌な気持ちも分かるがアドラーの言う通りで、
明美は秋人さんの世界を救った女神である。
機嫌を損なうと今の生活が無くなり、秋人さん1人だけ
死んで、アキナさん達は性奴隷として生きて行くことになる。
「だけどな」
「神界でも兄妹になってないだろ」
アドラーが追い打ちをかけると
「秋人さんは拒むの? 私なら光悦やパクオットがいても
平気で……
胸元が見えるVネックのノースリーブのミニスカ・ワンピースを着た
美里が、アケミ小等部バージョンを両腕で包みながら言うと、
「他に好きな……あっ……
口が滑ったと言う感じで青ざめた秋人さんは其の場から逃げ出して、
美里の背中に乗るような感じで体をくっ付けているサラウェルが、
「独占出来ないのが気に食わないだけと」
「仕方が無いわよね、明美ちゃん!!」
明美との行為に踏み込めない原因を言うとセーイラさんが
理由を明美に言わせるように聞くと、
「だって、お母さまが、お兄さまは御母さまの世界では
死亡しているでしょ! 私と御兄さまの子は望めないから
私が御母さまの世界で興味を持った方との間に
子を儲けて、天理家の存続を……
「それで、興味を持ったのがオジサンか」
理由を言うので、極度のオジサン好きになったと俺が言うと、
「でも、伊藤先生って青年という感じで、
加齢臭のオジサンではないでしょ」
美里が誰と比べて言ってるのか知らないが、オジサン好きの
明美にとっては臭いのも大事な要素であるが、加齢臭オジサンではない
伊藤先生を好きな理由が分からないので明美に聞くと、
「離れて! もう好きなのは好きなの!!」
美里から強引に離れて、
「お義姉さま! 兄を追いかけて熱いキスを!!」
セーイラさんに、秋人さんを追いかけると言って
走って行った。
そして、美里、サラウェルも追いかけた。
「セーイラさんは?」
「下着が見えるから」
クスッと笑って言うので、
「良ければ、私と」
アドラーが右手を左胸に当てて言うと、
「劇に出るから」
笑みを見せて言うので、
「クチナの?」
「そうよ、途中からになるけど」
同じ制作会社、テレビ局つながりでコラボだとクチナが
言い出して、竜巳はマーズ、進次郎はマーキュリー、
キューイルはジュピター、蒼はムーンで、まさか
ヴィーナス役を! 良くやったクチナと思いながら、
「秋人さんには?」
秋人さんは肌の露出を極力しないセーイラさんが出るなど、
許可しないだろう。
劇に出ると言うセーイラさんは秋人さんに黙って出ると
思ったので尋ねると
「知ってるわよ!!」
予想を反して言うセーイラさんの返答に驚きつつ、
「一緒に出る予定だったんですか?」
条件があるはず、今の格好も指輪を買ってもらう条件だったので
パッと思いついたことを言うと、
「フフッ、そうよ」
大まかな粗筋があるだけの基本ドタバタ劇なので
追加のキャラがあっても対応は簡単で、
その中にセーイラさんと秋人さんが入って劇をするのかと
セーイラさんが笑って言った後に、
「今日は1人でしょ! 夫の代わりに!!」
秋人さんの代わりに一緒にと言われて、今日の俺は、
セーイラさんの姿を見ると言うと、誰も付いて来なかったので
久しぶりの1人である。
人族対魔族のゲームの広場の中央には、丸太を使って煙突のようにして、
フェスティバル開始と共に丸太は焚かれている。
「俺ですかぁ、まぁ、ナルエたちが女性だけで今後のことをって」
その周りには、丸太を椅子代わりにして寛げるようになっている所で
ナルエたちは集まって何を話しているかは知らないが言うと
「決まりね、タキシードはある?」
「パーティー用に皮袋には」
確定ですかと苦笑いしつつ、皮袋に何着も用意しているので、
今の俺の背に合うのも用意している。
冒険者をしていると変装用、晩餐会に潜入用などで、
タキシード以外にも大量に皮袋には入っている。
さぁ行きましょうと俺に腕を組むセーイラさんに
ドキドキしながら、
「と言うことで、アレタの所に行くわ」
アドラーに言うと
「俺、無視……
存在を忘れたようにセーイラさんが俺だけに話していた
現実にアドラーが悲しみの声を出すと、
「アドラーと何が違うねん、どちらもイケメンやろ?」
勇太が俺を選ぶのか不思議そうにセーイラさんに言うと、
「違うわよ! つかさ君は無理な事でもね」
そうですね、王妃権限で色々と無理なことをさせられましたよ!
「女性と付き合うなら下着を買って来るのも……
「BL本、買って来て!
「リオが恋をしてるの、してるの、探ってくれる?
「試し打ちを!! 「この石を割れ!!
「キャラの気持ちになってやれ! 動画が伸びないぞ!!
「試食お願いできます? レシビ通りに作ったけど……
アキナさん、貴方が唯一の拠り所でした。
昔を想いながら空を眺めていると、
「私も……
アドラーは俺の代わりは出来るようなことを言おうとしたが、
「行きましょうか、つかさ君」
俺を引っ張るように動き出すセーイラさんが可愛く言うので
俺は頷いてから歩幅をセーイラさんに合わしながら
劇場へと歩き出した。
その後ろ姿を見ながら
「つかさばかり、なぜモテる!?」
残念そうに言うアドラーに
「……金じゃへん」
勇太がモテる理由を言うと、
「俺だって金はある!!」
「……嘘はあかん」
「……」
俺だってあると言うが、冒険者ギルドの稼ぎは
道具のメンテナンスに消えてしまうので、いつも金欠状態の
アドラーである。
明美の師匠の品は値段は高いし、修理費も高い。
安い品だと魔王クラスを倒すのにアドラーでも難しいので
仕方がないんだが、副業すればと聞くと、強くなるための
修業が出来ないのでしないそうだ。
明美、俺たちの先輩で師匠でもあるので、食事などを奢ったり、
指名で護衛などを依頼して余分に払っているが、貯金しないで
直ぐ使う人なので頭が痛い。
今回は、岩崎恭子の依頼で勇太を護衛している。
「まぁ、次のターゲットは、キューイルと竜巳!!」
「ワイも行かんと?」
「女の良さを御前に教えないとな!!」
カメラを構えながら勇太の手を取って、嫌々な顔をしながら
一緒に歩き出す勇太は、
「アドラーが居なへんかったら、いわ……
ボソッと言ってから顔を赤く染めているので、
「イチャイチャカップルを見て勉強だ!!」
その顔を見ながら、アドラーがフッと笑ってから言うと
「そ、そうやな……
勇太もアドラーを見ながら言うと、それから2人は黙って
竜巳たちを探し出した。
明日は秋人さんとナンシーリエットさんなので
頼むぞ、アドラー先輩!!
星がキラキラと輝いている夜空の下で、テーブルに置かれた
魔石コンロによって鍋に入った水が沸騰して、沸騰した水の中には
5本の徳利が置かれている。
俺はパクオットを慰めるために未来の明美たちと
観客スタンドの前の広場で、キャンプファイヤー等でおなじみの
焚火の火が夜空に向かって燃えているのを見ながら丸太に座っている。
ムラサキが徳利を鍋から取り上げたので、
「光ちゃんに」
お猪口に注いでもらい、クイッと一気に飲んで
「良い酒だ! コメの香りが故郷を!!」
感想を言うと、
「初めてでしょう!」
未来の沙良がビールを飲みながら言うので、
「甘酒は飲んでるから!!」
「それって、ソフトドリンクよ!」
縁日や新年で酒は飲んでいると反論すると、
未来の美里が酒じゃないよと言うので、
「酒って書いてあるから良いの!!」
違っても酒の漢字があるからと言うと
未来の明美たちはクスクスと笑っている間に、
「パクちゃん!!」
ムラサキがパクオットの手に持っている
お猪口に注ぐが、
「パク様、パクオットさまと言えないの?」
「負けたのに、パクちゃんで!!」
名前の言い方に文句を言うパクオットに、
簡単にムラサキに負けたので、パクちゃんというムラサキに、
「レベルは俺の方が遥かに上なのに……
注がれた酒を見ながら言うので、
「その口振りだと、初めてなのか戦うの?」
「クチナとムラサキは、それ以外とは魔法なしの練習だけど」
「魔法つかえないのか、俺と同じで」
「あぁ、剣士さ! つかさと一緒だよ」
剣を弓にして光の矢をバンバンと俺に打っていたから
パクオットが魔法で剣を弓にしたと思っていた。
明美がくれたフェニックスの鎧のおかげで炎系の魔法が
使えるようになったように、明美が制作した剣なので、
剣から弓に変形して魔法の矢が打てるのだろう。
パクオットが言うまで魔法剣士と思っていました。
お猪口に入っている酒を言った後に飲むパクオットに、
「ムラサキ、注いで!!」
「五平餅を食べるから」
酒をと言うと拒否されて、未来の明美、未来の美里、
未来の沙良と食べ回しで、次はパクオットの番で、
「それじゃ、次は俺だな」
飲み干したので、ムラサキに注いでもらって一気に飲んでから
お猪口をテーブルに置いて、パクオットが一口食べた五平餅を受け取り、
真ん中は明美、両端は美里、沙良、逆側を一口食べたパクオット、
俺もパクオット側を食うのが流れだが、俺は飲んでいて、喋って
酔っているので、明美が食べた所の木の部分の餅を一口食べると、
「行くと思った!」
「其処よね」
「先輩なので遠慮した……
美里、沙良、パクオットに言われて、
「光ちゃん! 周りが見てるのに」
赤面している明美が言うので、
「酔っていて、ハハハァ……
ナルエグループ、失恋したグループ、騎士団グループ、
観客スタンドにロブシェリルグループ等が、俺たちをチラチラと
見ている中で、未来の明美が回し始めたのが悪いと思いながら
言った後に、ムラサキに五平餅を渡すと、遠慮なく
残さず食べてしまい、
「一口だろ……
木の皮の器にある2本の五平餅の1本を取り、一口食べてから
パクオットに渡すと、俺が食べた所を避けて一口。
パクオットが沙良に渡して、俺かパクオットが一口食べた
続きをするのか、それとも違う所を食べるのか
ドキドキしながら待ち構えていると、
浩二たちが焚火の周りを歩いてイチャイチャしやがってと
視線を向けているが、俺はパクオットを慰めるために居るのだと
「もっと、飲もうか!!」
「大変だね」
パクオットが手に持っている空の御猪口に
酒を注ぎながら言うと、パクオットが苦笑いしながら言うので、
何が大変かは知らないが、
「ツカサがセーイラさんを覗きに行ってる間に
ナルエをと思ったが、女性陣の集まりの中に入る勇気はない」
空になった御猪口をムラサキに見せると、ムラサキに酒を注いで
もらってる間に決意をした沙良が一口、もう一口、
俺とパクオットの食べた所を続けて食べた後に、
「どちらも私にとっての旦那様よ!」
頬を染めて上目遣いで言う沙良に対してドキューンとなり、
つかさ! 沙良を好きな理由が分かったよ、勇ましい中に
乙女の純情さが潜んでいるからだな。ナルエを得ても
沙良は渡さないぞと酒を飲んでいると、沙良から美里に
五平餅が渡ると、美里は沙良が食べた所をカブッと食べた後に
ニヤッとするので、ニヤッとする意味はと考えると、
明美に選ばせないために痕跡を消したなと思い当たり、
「美里は言わないのか?」
「悪を退治した!!」
沙良のようなカワイイ言葉を聞きたいなぁと期待したけど、
俺たちは悪と言われて、
「そんな気持ちでパクオットと結婚したな」
愛が無いのに結婚した美里に言うと、
「バナナをチェックするためよ!」
「好きな人はリーウイだから……
「好きじゃないわ! 男の姿の参考よ、バナナの!!」
頬を染めて可愛く言う美里に、明美以外でいると言う
パクオットに対して反論する美里に、
「同じくらい好きなら良いんじゃないか、人の事は言えないから」
ムラサキが空になった御猪口に酒を注いでもらい、
クイッと飲んでから俺が言うと、
「光悦のことも明美同様に愛してるわ」
クスッと笑ってからビールを飲んだ美里が言うので、
部屋じゃなくって良かった! 周りが居るから狼になることを
我慢できると思っていると、俺たちが喋っている間に、明美が
一口食べた五平餅が美里に沙良にパクオットに、そして俺に渡って、
何処を明美が、美里が、沙良が食べた部分かを見ていなかったので
パクオットの食べた部分も含めて4か所を食べた。
そして、ムラサキに渡り、さっきと同様に全て残りを
食べてしまった。
残りの餅は少なかったので仕方がないかと今回は思う。
「公開イチャイチャか?」
秋人にいちゃんと明美、美里、サラウェルが俺たちの所に来て、
秋人にいちゃんが言うので、
「ただ屋台で買った串や五平餅を食べてるだけですよ」
「どこが! いいか?」
俺が返答すると、クスッと笑って秋人にいちゃんが言う間に、
ムラサキが丸太が置かれていた所から丸太を運んで来てたのを
地面に置いて、その丸太を椅子の代わりとして
秋人にいちゃん、明美、美里が座り、俺の横にはサラウェルが座り
ムラサキが樽型のビールジョッキを4人に渡して、ビールを注いで行く。
「アケミは良いのか?」
俺のブレスレットに残った残留思念としての少女の姿で
ビールを飲んでいる。
此の世界では成人は15歳なので、ビールはダメだろうと言うと、
「年齢制限は此の世界にないよ!」
明美が答えるので、
「そりゃ、そうだけどさ」
「光悦は固いな、生きた年齢で言えば20は超えてる」
水の代わりにワインを小さい子も飲んでますけど、
俺たち日本人だから、日本の法律は守らないと
困った感じで言うと、秋人にいちゃんが言うので、
「いくつ?」
明美に聞くと、ブスッとして、
「知らない、そっちの私は?」
明美が未来の明美に聞くと
「さぁ、数えてないから」
視線を明後日の方に向けて言うので、
「失礼ですよ! 聞くなんて!!」
サラウェルが俺に女性の年齢を聞くのを叱るので、
「結婚するんだから、聞いてもなぁっと……
ナルエたちが居なくなってるので素直に言うと、
「20過ぎは間違いないけど、不老だから……
頬を染めて言う明美に、
「ゴメン! 此処には不老しかいないか」
フッと笑って言う俺に、
「だな、パクオットの勝利に!」
秋人にいちゃんが肯定して、秋人にいちゃん対パクオットの
戦いはパクオットの勝ちと言うので、
「先に気絶したからって……
ムラサキに幻影魔法を掛けられた秋人にいちゃんの方が
先に気絶をしたので、明美との結婚を認めることになったが、
勝負としてはムラサキに完敗した両者なので、こんなので
良いのかと悩むパクオットである。
「俺が良いって言ってるんだ! 喜べ!!」
ビールを飲んでから言う秋人にいちゃんに、
「分かりました。秋人にいさん」
苦笑しながら言った後に御猪口の酒を一気飲みした。
そして、4日目のロブシェリル・フェスティバルの終了の
アナウンスが流れた後に蛍の光が流れ出したので、
「明日に備えてテントに行きます」
座っていた丸太から立ち上がり言うと、
「ダメ! 未来の私と寝て!!」
「なんで?」
明美が言い出すので、エッとなって言うと、
「パクオット! 俺たちは行くか?」
「今後の事ですか?」
「いや、ただ、明美の悪口を!」
「俺も!!」
秋人にいちゃんがパクオットと語らいをすると言うので、
其方に行こうとすると、未来の美里、沙良に動きを封じ込められて、
「「 お兄さま! あまり言わないでね 」」
明美ズが背中に腕を回して上目遣いで言うので、
「分かった! 抱く参考にな」
「誕生日に優しくお願いします」
「イキまくられた理由、初めて知った!」
「フッ、本当の女神さまを抱くのは初めてだからな、行こうか」
秋人にいちゃんは明美の誕生日に明美を抱く為に
パクオットに聞くと言うと、明美は初めてなので初々しく、
未来の明美は初めてした行為の時を思い出して言うと、
本当の女神と言うので、アキナさん達はと思うが、
「俺も行きます! ナルエを抱くときの参考に!!」
拘束されながら右手を伸ばして俺も其の輪に入って
行きたいと叫んだが、
「ダメ!」
「私たちが男にしてあげる!!」
未来の美里、沙良が言うので、
「明美! 美里!!」
「まぁ、未来の自分なので……
「明美が良いと言うなら良いんじゃない!!」
離れて行く秋人にいちゃんとパクオットから明美たちに
助けを求めると、未来の明美たちに犯されても良いと言うので、
「ムラサキ!! お前からも!!」
「明美さま成分が濃くなるのでオーケーです!」
俺を好きなムラサキならと声を掛けると、
敵側に回って言うので、
「俺は、ナルエが好きなの!! ゲート開くな!!」
お前らよりナルエが好きだと言う俺を無視して、未来の明美が
ゲートの魔法を発動させているので閉じろと言うと、
「それじゃ、過去の私たち、光ちゃんは生まれ変わります」
明美たちに未来の明美が言いながら歪の中に入って行き、
俺も拘束されながら歪へと入る時に、
「お兄さまの次は光ちゃんだから、メロメロに出来るようにね」
秋人にいちゃんの次と言われて、
「少女の姿で言うなぁ!!! 犯罪者になりたくない!!」
ドキッとしてしまい、急に明美に襲い掛かりたい衝動に駆られたが、
犯罪者になるわけにはと思い止まりながら歪の中に入って行った。
そして、男の本能に負けて未来の明美たちと……
「さて、帰りますか」
明美が未来の私の姿が其の場から消えた後に言うので
「何処に?」
「神界の自分の家」
聞くと、神様が住んでいる世界の明美の家にと答えたので、
「私も行くわ、思い出したことを話したいから」
此の世界に来たことで封印されていた記憶が戻り、
明美と光悦と岩崎さんと遊んでいたことを思い出しました。
私と光悦は、明美を巡ってのライバルでもありました。
その頃の明美は男の子のように活発で、よくアキナさん達に
怒られていた。もちろん私たちも……
男の子なのに明美と言う女の子の名を気にしないで
明美を好きになっていた。光悦も明美を男の子として接していたけど
恋をしているのは分かっていた。
光悦が明美と一緒に勉強、お風呂、食事など、
明美の親の都合なのは分かっていたけど、私の家は明美たちとは
違う市なので、明美の家の向い側の家の光悦に嫉妬していた。
明美を巡って光悦と争っているのが激しくなってきた時に
例の眷属のキスをする時が来ました。
岩崎さんが明美の眷属になりたいと言うので、明美は
友達だからと承諾して岩崎さんとキスをしているのを見て、
「わたし、アケミが好きだから!! 恋人の証に!!」
「男だけど、男だけど、僕も好きだから……
私と光悦が告白すると、
「わたし、女だよ!」
その言葉に驚き、光悦は嘘を言っていたのと怒っていたけど、
光悦はキスをしてもらって、私は、
「女の子でも良い!! 愛の証に!!」
明美にキスをしてもらったら、体中から魔素が溢れるような
感覚を感じた後の記憶はなかったです。
その後、私は明美と遊んだ記憶を消されて、私が通っていた
小学校のクラスの美咲と美幸と仲良くなって遊ぶようになりました。
ただ、魔法が使えたので、隠密魔法ビューティーを結成して、
街の悪い奴を懲らしめていました。
美咲と美幸とは今でもラインでトークしています。
度々出会う少年に恋をしたこと、親の転勤の為に埼玉県に引越しをして、
大学までエスカレーターで行ける境成学園の
中等部に入学して、其処で少年が女性であることを知って、
2人に慰めてもらいました。
新たな恋として、ライバルが多いが、好きな子が居ると嘘を言っている
北条君を好きになりました。
北条君を観察すると、下手箱に入っているラブレターを明美たちと
一緒に読んで、北条君は返事を書いていました。
ただ、北条君、小等部から一緒のクラスの方たちは、
授業中に口上を述べたり、私のように魔法が使えないのに詠唱などを
言い出したりして、先生たちを困らせていました。
ただ、学園の3大美女と言われる五十嵐先生たちは
微笑んで見ていました。
特に栗田先生は授業をボイコットして一緒に遊ぶ始末で、
英語の授業は何時も自習で、中等部から入った私を含めた生徒は
田所君などに教えて貰っていました。
北条君、小等部からの生徒は、行く先々の世界での話す、書くが
出来るスキルを持っているので、英語も楽勝です。
そのスキルを使って英検1級を習得しています。
なので、栗田先生から教えることが無いと言うことです。
私も明美の眷属(今は上位準眷属)なので、召喚された時に
ソラスによって記憶が戻ったのでスキルも復活、明美の愛も
より深く復活して、北条君を振りました。
北条君を振った女性は、沙良と私だけだそうです。
その北条君を振った沙良は、明美と長い時間を共通しているけど、
私は小学生2年生から途絶えていたので、
もっと明美と居たいと言うと、
「召喚で来たから、そのルールを壊すことが出来ないから無理」
冷たいことを言うので、
「アケミお姉さま、私は?」
サラウェルが私を裏切る行為を言うと、
「私は行けます! 明美御殿に!!」
ムラサキが、私が行けないことにザマァと言う顔で言うので、
「ムラちゃんは、お兄さまが許可しないとダメ!」
明美が勝手に行くのはダメと言うと、
「そうだった! バカ兄貴の部下だった!!」
悔しがるムラサキに、
「お兄さまをそんな風に言うなら人形を壊す!」
明美が怒って言うと、ムラサキの腕の中に現れた
可愛らしい3頭身の明美の人形を抱えて、
「ソリュート王国、歴代王の中で最高の王の
秋人さまは、明美さまの御兄さまに相応しく、
明美さまの旦那さまにも相応しい方です」
秋人さまをヨイショするムラサキに
「私の御兄さまはムラちゃんにとって……
「最高の上司です!! 私の機能を100%使いこなしますから!!」
更に聞く明美に、秋人さんを褒めて言うので、
「バカ兄貴と言わないように……
満足したのか笑顔で明美が言うので、ホッと安心するムラサキへ
「アケミ人形! くれない!!」
欲しいと言うと、
「明美さま成分補充用の人形です! ダメです!!」
激しく抵抗されて言うので、
「明美の臭いは私の物!! 人形よこせぇええ!!」
アケミ人形をムラサキの腕から奪おうとすると、
「落ち着いて! ムラちゃん、美里に貸してあげて!!」
明美がムラサキに言うので、私はムラサキからアケミ人形を
奪うことを止めて明美を見ると、
「ムラちゃんは光ちゃんから、今頃ね!」
明美成分は光悦から得なさいとムラサキに言うと
「おおぉ!! 秋人さま、勝人さま、つかさ様など、
幾重の明美さま成分を得ましたが、
最高の明美さま成分は光ちゃん!!
未来の明美さま達と行為をして純度の高い成分が!!!!」
何を思ったのか興奮しながら叫ぶムラサキを見ながら、
北条君も餌食になっていたのねと思っていると、
「アケミお姉さま、私が神界に行けないのは……
ようやく入るタイミングが掴めたので
会話に入ったサラウェルに、
「美里の眷属だから、召喚のルールに」
理由を言うと、
「私をアケミさまの眷属に!!」
私を捨てると言うので、
「サラウェル、いや瑠衣よ! 私のことは!!」
ドス顔でサラウェルの顔の近くで言うと、
「神界でショッピングしたいなぁって……
それだけの理由で、愛してますと言っていたサラウェルが
明美に寝返るので、私が体中で怒っていると、
「半年待って、美里たちが神界に行けるようにするから」
明美が提案するので、
「半年? 1週間くらいで……
心穏やかに明美に聞くと、
「此処とは時間軸が違うの。此処での1年が神界では3日なの。
ソラスの家のシステムを改造するから……
理由を言うので、
「それまで……
「人形を私と思ってニコールと、ムラちゃんは光ちゃんとね」
半年も待つのは嫌なので言うと、未来の私がニコールと
結婚しているので愛を深めてと言うけど、彼奴は男になった私の
素体の為であって、明美と行為をするための研究材料。
愛など在りません! 未来の私も言っていたから……
「1日以上かかるのですか?」
改造するのに時間が掛かるとムラサキが言うので、
「武器も作ってるから、時間もないしショッピングモールで
買ったのを改造……
答える明美に、
「私の武器?」
「違うよ! 素敵なオジサマ用よ!!」
私の為と言うと違うと言うのでムスッとしていると
「素敵なオジサマですか?」
ムラサキが明美に聞くので、
「そうね、お兄さま、ツヴァイと似た方よ!」
嬉しそうに言う明美に、
「伊藤先生は違うでしょ!!」
30に届いていない伊藤先生をオジサマと言うのは
可笑しいと言うと、
「ツヴァイは私の好きな匂いなの……フフッ……
オジサマ臭は無いと思うけど、帰還したら嗅いでみるかと
考えていると、
「それじゃ、半年後、じゃあね!!」
明美は私たちに告げて神界へ帰って行った。
そして私はムラサキからアケミ人形を借りて、ニコール邸に
サラウェルと共に向かいました。
さすがに、魔族と王都で住むわけにはいかないので、
ニコール邸で住むことになりました。
ニコールは嫌がっていましたが、モルモーラたちは歓迎してくれました。
私がニコールと結婚することをモルモーラたちは知っている為です。
愛のない結婚かぁ、モルモーラにとっては明美との関係が深まるから
良いだろうけど、明美と似たような所を探して少しは好きになるかな……
そして、ムラサキは未来の私が居る宿に向かいました。
今頃、未来の私は光悦と……
明美と未来永劫一緒に居るためには光悦も愛さないと……
「お姉さま、どうしましたか?」
サラウェルが聞いてくるので、
「明美が好きになる男性の数だけ私もって!」
将来の旦那さまの数のことを言うと、
「お姉さまの好きになる方だけ……
サラウェルも同じように言うので、
「明美と共に旦那様になる方を愛して行こう!!」
「はい! お姉さま」
明美が愛する方は私も愛すると宣言するとサラウェルも
同じように言うので、フフッと笑ってから立ち止まり、
サラウェルの唇に私の唇を重ねました。
ロブシェリル・フェスティバルの4日目が終了です。
なぜ、知ってるんだ?
如何した秋人!
アドラーか
何を悩んでいる?
ムラサキが……
あれ、本当のこと?
明美と将来って……
其のこと
神になる塔が壊れていて、未来の明美が来て
塔の修復をする代わりに、その条件でね
のんだわけか
まぁな……
で、どうだった?
何が?
欲望を!!
直ぐ妹と分かって、言える範囲で答えてくれた!!
何処を攻めると
あのなぁ……妹だぞ! 妹!!
その妹と結婚ですか?
血がつながって無いから良いだろう!!
神界でも、養女だもんな
もう、良いだろう!!
次回 第72話 一騎打ちの相談……
光悦、キューイル、モルモーラ……
何をしてるの?
ナルエか
一騎打ちの書類?
最終日は沙良とだけど、モルモーラとは戦いたくないなぁ
体を触って感触を味わえば!
あのなぁ、冥王の妻の従者の1人なんだ!
強いの?
アドラーよりは……
ツカサとは?
3倍使えば、植物を使ってが面倒なんだけど……
だったら、コウエツみたいに抱きしめて……
沙良が光悦を好きだからできることで……
女の扱い上手いから大丈夫よ!
ニコールの方が楽!
止めて! 気持ち悪い!!
誰が、抱くか!!!




