67話 黒き壁……
味方の砦から敵の砦へと向かい、敵の砦のバルコニーへと
スタッとムラサキの背中から降り立ち、指令室に向けて、
「天の勇者! 光悦!! 真の司令官を此の手で討ちに来た!!」
ビシッと右手人差し指を椅子に座るニコールに向けて決めていると、
ベランダ横の壁を打ち壊して姿を現したムラサキが、
「隣の晩御飯を奪いに来た!! 光悦の恋人!! でっす!」
それを聞いた途端に、直ぐムラサキの頭を殴り、
「恋人!? 恋人はナルエだけだ!!」
頭を両手で軽く触っているムラサキが、
「旦那様……の愛の鞭!!」
カチンと来て、
「俺は! まだ結婚もしていない!! ナルエに恋中だ!!」
俺たちのやり取りを見ていたラムータが、
「お取込み中、失礼しますが、喧嘩はそれくらいに……
耳に入らないくらいに、
「俺が、お前と結婚!? アキト兄ちゃんとだろ!!」
「お兄さまも認めてます!」
ムラサキを倒して、ムラサキの腹に乗りながら、
「アキト兄ちゃんが認めても、俺はお前とは……
「すみませんが、此処は貴方にとって敵陣なんですが」
ラムータが聞いてくるので、
「すみません! 夫婦喧嘩を……あっ……」
俺はムラサキから離れて、咳払いして、
「増援を呼ばないのか?」
指令室を見ながら言うと、「紫色! かっこいいね!」
椅子に座って言っているニコールに振り向き、
「どうしたんです?」
ゴブリンの第1陣の敗北で、精神的なダメージを受けて
幼稚化してしまったことを教えてくれるラムータに、
「あれくらいで、精神弱いね」
ムラサキに憑依している未来の明美が言うので、
「知っている我々でも激しい動揺がありましたが、
何も知らないニコール卿の状態が普通ですよ」
つかさの力と俺の力で、あっという間に終われば、
ニコールのようになるのは必然かと思うが、
さて、どうしようか。
「ゲーム的には倒さないといけないが……
ニコールの無邪気な姿を見ていると斬るの
出来ないなぁと思っていると、
「旦那様は優しいね、其処が好きだけど……
ニコッと笑う明美に、
「旦那と言うな! 光悦と言え!!」
もうっと無言で怒っている明美をチラッと見た後に、
ニコールを見ながら、再度、斬るのはなぁと考えていると、
「失礼だが、貴公は人間か?」
執事服を着ている魔族が、ニコールの執事が聞いてくるので、
「そこに居るスオウも、ムラサキも別の世界の……
「貴方に聞いている!!」
俺に聞いているのは知っているが、答えたくないなぁっと思って
言ったのに、
「先程、名を言った! それでいいだろ!!」
「その髪の色! 居るだけで圧倒的なのに神々しさがあり、
まるで、神様のような存在感を感じるので……
今は戦闘モードでもないので、威圧など出していないからと
思うが、そう言われると、何と答えようか。
スオウがカメラを向けているし、今後の立ち振る舞いを考えると、
「私の5人の旦那さんの1人で、私の眷属です」
ムラサキが言うので、スオウが驚き、
「ムラサキじゃないの? 誰なの?」
言い出すので、おい、アキト兄ちゃんと俺は分かるが、
後3人も居るのかと、明美に殺意を覚えるが、
「さっきから見ていただろ! 未来の明美だよ!」
俺の言葉に驚くスオウが、
「光ちゃんと明美さまって、結婚したんですか!!
明美さまの貴方への愛が実ったんですね!!」
それを聞いて、カメラに向かって、
「俺は聖女が好きなんだ! ゴーレムと結婚できるか!!」
一応、観客スタンドにも流れているので、スオウは明美と言っているが
ゴーレムと言って、ナルエが好きなことを宣言した。
「恥ずかしげもなく言えるわね」
「振られるの100%分かってると、悲しいわね」
魔族の女性たちが言いますが、好きだから言えるんだと
強く思っていると、
「応援だけだけど、かれこれ1000回は振られてるかな……
明美が言うので、
「其処まで行っても……
顔を縦に上下に振っているので、まだ、チャンスはあると信じて、
「増援は来ないようだな、此処に居る全員を相手にして、
終わろうか」
鞘から剣を抜いて、指令室に居る魔族を倒すついでに、
ニコールも偶然倒したと言う感じで行こうかと宣言すると、
「私の問いに答えてませんが」
執事が聞いてくるので、
「ムラサキが答えた!」
「貴方の口から……
どう言えって言うんだよ! キスしたら神の力を得ましたって
言えるわけないだろうと考えていると、
「スオウ! カメラを止めて、スリープモードになりなさい!!」
明美が言うと、「分かりました」と告げて、立ったまま目の光が
消えて眠ったようだ。
「旦那様が言えなので、私が言います」
ムラサキから光が溢れ出して、人の姿になると、
「マニクール! 旦那様の力を得たいと思っていますね」
銀色の髪で、髪型はボブで、丈の短いジャケットを着ている
パンツスタイルで、厚底のスニーカーを履いている未来の明美が
優しく言うと、
「なぜ、私の本当の名を……
魔族の女性たちが身内しか知らないことを言ってるのと
言う顔をしていて、
「それは、私の上位準眷属になるからです」
俺も其れを聞いて驚いていると、
「天の勇者の主である貴方の……
「そうです。新年を迎えた後に私から……
「来年ですか?」
跪いて尋ねる執事に、
「それまでに精神を鍛えなさい! そうしないと
力に溺れます。そのための修行をしなさい!!」
「分かりました!」
跪きながら頭を下げている執事から、
「どう、未来の私は?」
明美が聞くが、小2で別れたので、今の明美を知らないので、
「胸があるだけで、男っぽいのは変わらないんだな」
俺に抱き着いて、
「スケベ!!」
何がスケベだと思っていると、俺の口に明美の唇が迫り、
「大人のキスだよ!!」
告げて、周りを気にしないで唇を合わすので、、エッとなる俺は
心地よく、床に倒れたが痛みもなく、明美を抱きしめていたらしい。
執事から後から聞いたことである。
「指輪を外しても、普通に生活できるから……
気持ちよく寝ている俺から離れて立ち上がった明美は、
ムラサキに俺を任せて、
「ニコールちゃん、飴、舐める?」
ニコールに飴を見せて言うと、
「貰う! 綺麗な飴!!」
ニコールは明美から受け取り、口に入れて舐めていると、
「眠くなったぁぁああ!!」
と言って、コロッと息を止めて寝てしまった。
「あなた! 「まさか……
「今の飴は……
「これで、ゲーム終了よ!
5分後には正気に戻って生き返るから」
魔族の女性たち、ラムータ、執事が驚きの中で
明美が答えて、ゲームは初日で終了した。
「ねぇ! 私の言った通りでしょ!!」
「賢いな、春奈は……
勝って当然と言う顔をする春奈に、テーブルに置いてある
ワインが入ったグラスを手に取りながら、
『総司令官が敗れたため! 人族の勝利です!!!』
ゲームを監視していた監視官が告げて、観客スタンドから
盛大な拍手が巻き起こっている映像を見ながら春奈に言うと、
「怒る?」
春奈が私に寄り添って言うので、
「何をだ!」
私の左腕に春奈の胸が触るのを気持ち良く感じながら言うと、
「眷属が居ること、黙っていたから……
甘えた感じで言う春奈に、
「春奈の余裕のある態度で、考えるべきだった……
「余裕だった?」
上目遣いで私を見る春奈に、
「此方は10000、人族は300、
誰が見ても、人族の負けだぞ!!」
フフッと笑う春奈へ
「そんな中で賭けをするのは、普通はしないな……
クスッと笑う春奈が、
「だから、賭けに応じてくれたのでしょう?」
負ける要素など皆無だが、娘の婚約者を春奈が選んだ男と
結婚させたいと言うので、余興として賭けを受けたが、
私とて、娘の為に此れ以上のない男を選んでいた。
娘は14歳で、魔族としては幼少であり、普通は婚約者を
選ぶ年齢は150歳前後であるが、私の寿命が後2年から5年で
あるので、娘の婚約者を決めてから転生へと行こうと思った。
賭けをするからには、勝ちに行くのが男であり、私は武器を作り、
ゴブリン達が武器の対応が早いと思い、土下座してまで頼み込んで
ニコールを司令官にしてゲームに挑んだのだが……
「まさか、天の勇者とはな、春奈の眷属なのか?」
神の力を得た者が出て来るのが分かっていたら、
賭けなどしないのにと思いながら春奈に聞くと、
「友人の眷属よ!」
「ベイベラさまか?」
私の妻の1人【イサベラーサ】の母であり、春奈の友人であり、
神の化身である。
老いているが、魔族の大陸の美女10人の中に常に入る女性である。
「違うわ! それに、娘の相手では無いわ」
春奈が言うので、「この生け簀かない男か?」
天の勇者が1000人のゴーレムの3分の2を倒し、
男が天の勇者の援護を受けながら3分の1を倒した。
実際には早すぎて分からなかった観客の為に
スローモーションでリプレイされたので分かっただけである。
そいつが、さも自分が全てを倒した感じでいるのが気に食わない!
「此奴が、娘の婚約者か、春奈の?」
春奈を睨みながら聞くと、
「違うの知っていて言うの?」
ニコッと笑って言うので、
「春奈が選んだ男は、どんな奴だ!?」
フフッと笑ってから、
「おなたも気に入るわ! 息子たちも気に入るかもね」
エッとなる私、娘の相手は男であり、息子たちが求婚する
はずなないだろうと、
「写真とかあれば、見せてくれるか?」
春奈に聞くと、「見て、驚いてね!」
含み笑いをする春奈からアルバムを渡されて、捲って行くと、
「あぁ、春奈! ファッションモデルの少女を見せらてもだな……
「キューイルの婚約者の、龍美君よ!」
ニコッと笑って言う春奈が冗談を言っていないのは分かるが、
男か? どう見ても、そうか、写真家が男の部分をうまく隠してか、
ナルエの生きている世界では、デジタルと言う物で
加工修正できるから、男でも女のように出来るのだなと
考えていると、
「ダメ押し!」
渡された学校の制服姿の写真を見せられて、
それは、男の制服を女が着た感じで
「学校で、虐めとかあってない?」
娘の婿は良いけど、男のくせに、女のようなとか、
性別間違えたとか、男のトイレに入るのとか
言葉の虐めとか合ってそうだから、心配になって聞くと、
「闇魔法を使うから、それに、本人は止めたがっているけど、
グラビアアイドルとして人気も出て来てるし、
正体を知っても、応援してる人、多いみたいよ!」
そうですか、闇魔法か、記憶とか変えるのも出来るし、
奴隷のようにすることもできるが、
「ナルエの世界は魔法は無いだろう。私の前世もそうだが……
魔法など、科学の世界では異端であり、そんなものが使えるなら
人体実験とか、研究材料にされてしまうだろう。
「大丈夫よ! 世界を滅ぼす力の前には、無視をするに限るわ」
と言うことは、公然の秘密になっているわけか。
「学校では……
更に、聞くと、
「ゲームのやり過ぎとか、中二病と言われているけど、
魔法を使えるって知ってる学生は多いわ。
先生は受け入れていないみたいだけど」
不思議な物は認めない、無かったことが最善と思えば
スルーするのが普通であるので、
「そうか、で、娘を婿の世界に連れて行くのか?」
「望めば……
春奈の態度を見れば、私の転生した男の養子として
過ごすことになるのだな。
瑠衣も此の世界の管理者になる為の条件で、
自分が此の世界で一番強い人に出会えば、前世の記憶が蘇り、
春奈の神の力を受け継ぎ、その一番強い男と結婚することに
なっていたが、なぜか、女と結婚することになり、
私も聞いて、如何言うことと春奈に聞いたら、
女が好きな男に一緒に嫁ぐからと言うので、
あれ、ナルエの世界は、一夫多妻制は無いはずだが、何とか
春奈がするだろうと思って承認した。
後は、来世の私の娘のナルエの相手だが、
ゴブリンたちの攻撃に一歩的に攻撃されて、反撃も出来ず
其の場にいるが、土煙で耐えているのか分からない
状態の男が、ナルエ以外に108人も娶る男かと、
先程も言ったが、ナルエの世界は一夫多妻制は無い国だ!
どうするんだ此の男はと眺めていると、
「どうやら、総攻撃で死んだみたいだな」
いい気味だと思いながら言うと、
「それくらいで死ぬなら、ナルエの婿には選びませんわ」
春奈が言うので、
「天の勇者なら、ナルエを嫁がせるが、此奴はダメだ!!」
土煙が晴れて、総攻撃を受けた地点に鉄の塊があり、
その塊が割れて、その中から男が現れて、割れた塊は、
男の左腕を守るロウアー・カノンに戻って行き、
『もう、終わりか?』
モニターから音声が流れていたので、腹が立って、生意気な奴と
怒りながら春奈に叫んだが、
「見向きもしませんわ。貴方と似ている彼に行きますわ」
春奈が言うので、私と此奴が似ている? 冗談はよしてくれと
「こんなチャラ男! 似てないわぁぁあああ!!」
ソファーから立ち上がり、グラスをモニターに向けて投げたが、
モニターの防御壁により、グラスは割れて、破片は床に落ちた。
私の前世では額縁に入った白黒テレビで流れている物を見ていた。
亡くなる前にはカラーテレビに変わったが、奥行きがあるテレビだった。
此のモニターと言う物は薄く、奥行きがない物である。
時代は変わった。来世では此れが普通なのだろう。
ただし、魔法で保護する機能が無いのは残念だ!
「つかさ君は、貴方に似てますわ! だから、
ナルエが小さい時に言った、お父さんと結婚するを
叶えるために、選んだんですよ!!」
私は冷静になり、ソファーに座り直して、
モニターでは、ゴブリン達は戦わずに降参して、
男との戦いは終わった。
『亡くなった方の蘇生を此れからミューブル王国の
勇者の1人、美里により、蘇生が行われます。
盛大な拍手で、迎えましょう!!』
アナウンスが流れて、
「蘇生か……
呟いた後に春奈に向かって、
「だがな、来世は、不細工なんだぞ! 私は!!」
魔王の姿のイケメンではない、不細工な男として来世は生きていく、
此れには訳がある。前世では、商家の嫡男に生まれ、好きでもない
女たちに言い寄られて困っていた。そこに、現れたのが春奈で、
私は春奈に一目ぼれをして、父に反対されてたので、家を出て結婚をした。
私には文才もあり、小説を書いて新聞に載せてもらい、
徐々に収入が上がって行った。
そして、寿命が来たので、春奈の神の力を使って、
記憶を持ったまま転生したのは良かったが、なぜか、
前魔王の息子として生まれた。
春奈は此の世界を創造した神であるので、魔族の田舎領主の
息子でと言ったはずが、魔王の息子として生きることになった。
当然、此処でも好きでもない女と結婚しなければならなかったが、
此処で春奈の友人の神の化身のベイベラさまと舞踏会で出会い、
相談に乗ってもらうことになる。
結果、春奈に似た女性と結婚すればと言われて、
それなら我慢できるかと、ベイベラさまの長女を娶り、
似ている者を探した結果、エリスーノ、ツリーナを娶った。
そして、魔王としての寿命が尽きようとしている今日この頃、
さて、来世はと考えて、春奈以外は妻にしたくないと思い、
春奈と相談して不細工で行こうと、記憶も引き継がないで行こうと
来世のプランを、春奈は神界の転生エリアに申告してくれた。
そして、なんと、来世の私の娘が此の世界に召喚されて来て、
お忍びで見に行くと、春奈似で、不細工な私に似なくって
良かったと安堵した。
そんな私と結婚したいと、小さい時は思うものだろうが、
大きくなるにつれて、私なんか阻害されるようになるだろう。
瑠衣は違ったが、瑠衣の子がまさにそれで、私なんか
只の金づるみたいな感じで相手にされて、良く怒ったものだ!
「此奴とは外見が違う! 中身で見てくれるのだろうが、
何処が似ている?」
ベイベラさまの孫を肩車している男を見ながら言うと、
「一途で、真っ直ぐ善悪を見据えて、仲間の為に
自分を顧みないところですね」
「お前に一途な私と違うだろう。ナルエを含めて109人が……
フフッと笑う春奈が、
「つかさ君には好きな方がいるんですよ!」
「知っているのか、ナルエたちは?」
一途になる女が居るのに、ナルエたちを娶るのかと
春奈に聞くと、
「それでも、好きだから……
モニターに映し出されている人族の女性が、観客スタンドに
お辞儀をしていて、『今から、蘇生を行います』
告げて、魔法陣が展開されると、私と話していた春奈が
突然消えて、モニターに春奈が映っていて、
マイクロミニから下着が見えるので両手で隠している春奈が、
『私じゃなく、天使を呼びなさいよ!!』
『娘3人の前で、神らしいことしなさい!!』
美里に言われて、
『分かったわよ! 私を取り込んで、貴方の真の力を
解放させましょう!!』
春奈が言うと、春奈は美里の中に入り込むと体中が光出して、
光が収まると、白き翼を展開した美里が現れて、
「人族が、神になった?」
私はモニターに映るプラチナゴールドの髪を靡かせる美里に
驚きながら呟き、観客スタンドに居る者も声が出ずにいる。
『ブリィング・サムボディイイ・バック・トォ・ライフゥゥウウ!!!!!
魔法を発動させて、天の勇者と男によって倒された者たちが
生きてることが不思議なことと考えながら起き上がり、
その光景を見ていたゴブリン達が彼らの所に走り、
蘇生された喜びを伝えていた。
『お兄ちゃん! 今日の夜は?』
ベイベラさまの孫が男に聞くと、
『馬鹿騒ぎさ!!』
男が言うと、観客スタンドに居る者、ゴブリン達は
雄叫びを上げる中で、
『今回のゲームは?』
水色のゴーレムが男に聞くので、
『黒き壁、いろいろと準備をしていた。
準備していた物が使わないで終わったのが
心残りのゲームだったが、まだ6日間あるので、
解説しながら見せて行きたいと思っています』
男が言うと、拍手が起こり、
『具体的には?』
『此れから、決めるよ!!』
観客スタンドに向けて手を振り、
『アレタさんんは、何を見たいですか?』
水色のゴーレムがベイベラさまの孫に聞くと、
『お兄ちゃんの本当の力を見たい!!』
おおぉぉっと観客スタンドから起こり、
『俺の想い人と戦って、ボロボロの姿を見てもらおうかな?』
『お兄ちゃんが、ボロボロ?』
『そうさ! 美里を見ただろ、あの力と戦うのさ!』
春奈を解放した美里を見るベイベラさまの孫は、
『上って……
『上があるのを知って、腕を磨くのさ!』
男はベイベラさまの孫を肩車したまま、
観客スタンドの方に向かうのを見ながら、
『以上を持ちまして、人族対魔族のゲームの
中継を終わります』
モニターは徐々に黒くなっていき、電源がオフになって
モニターは起動を終えた。
「ホウジョウ・ツカサか、ナルエは良い男を私の代わりに
したのか、だが、似ているからこそ、鍛えねば
ならないな。私を超えて……
「もう、超えていると思いますけど……
戻って来た春奈が、私の独り言に反論するので、
「私の足元にも及ばないぞ! ハハハァァアアア!!!!」
高笑いしている私の横に座って、体を寄せて、
「つかさ君を認めてくれてありがとう」
春奈が言うので、
「虐めがいのある奴と認めただけだ!!」
私が言うと、クスッと笑って、
「似た者同士……
「何処かだぁああ!!」
春奈が私を見つめて来るので、
「この部屋には誰も今日は来ない! 朝まで……
「廊下に居る見張りが可哀そう……
「任務だ! 私付きになったのが運の付きだ!!」
春奈がフッと笑って、「ひどい男!!」
「さも私が勝てる賭けだと思わせる女の方が酷いぞ!」
私も笑いながら言った後に、目を閉じて待っている
春奈の唇に唇を合わしてから、春奈を抱きかかえて
ベットの方に歩きながら、
「何回戦、希望かな?」
「数回で良いわ! 濃厚なので……
「今日は、レイーナか……
ロブシェリル・フェスティバル3日目が開催されて、
バイオトイレの片隅で、秋人を待つ浴衣姿のレイーナを
勇太と共に……
「女性の扱いの参考になるんだろうな」
俺の後ろで、圭一が浩二に話しかけている。
「あぁ、6人の妻を持っているからな、
アリスやカズエの攻略の道筋が見える……
参考になるわけないだろうと思いながら、
秋人がレイーナに近づいて来たので、
「かわいいレイーナさまを見るのは初めてですね」
シャドウが俺の後ろで言うので、
「俺は、勇太の女性勉強のために隠し撮りをする。
お前たちは、お前たちで、やれよ!!」
俺が文句を言うと、
「神の後ろで、神と神のデートを見るのも、牧師としての務め」
チェンジャーが誇らしげに言うので、
「神からの命令だ! どこか行けよ!!」
俺が言うと、
「アドラーさま、皆と仲良く……
隠し撮りする為なのだから、大勢で動くのは可笑しいだろうと、
「お前たちとは此処でさいなら、勇太いくぞ!!」
「ワイは、たこ焼きを……
飽きずに食うなと思いながら、
「隠し撮りオーケー、着崩れを!!!」
勇太を片腕で持ち上げながら、秋人とレイーナを追いかけた。
「俺たちも行くぞ!!」
圭一が号令をかけて、つかさ達が屋台で買い物をしているのを
横目に見ながら、アドラーを追いかける。
「コウジ! アリスが……
哲史がイチャイチャしてっと言う感じで言うのを聞いて、
「今は、彼奴よりアキトさんの弱みを見つけて、眷属に……
もう彼奴を超えるには、眷属になるしかない!
ありすを取り戻す!!
「おい! あれは……
シャドウが、つかさの所に向かったので、それに気を獲られていると
今日のゲーム相手のニコールたちが来ていて、
「キューイルと一緒か……
神モルモーラも居て、ミューブル王国の失格勇者の1人、
グラビアアイドルの龍美と和気あいあいと話をしている。
「死の神の魔法を……
男なのに、浴衣姿が美しい竜巳が行うはずだったダーク・ウォールは、
敵味方問わずに地獄へと送る。
つかさは遂行させて、7日間を戦わずに行こうと考えていた。
それの恐怖は、直に敵砦に使えば、敵砦の敵が、全員地獄へと
導かれる。神モルモーラも例外ではない。
つかさから聞いた限りでは 冥界の王が直に与える魔法であり、
此の場所では、セーイラさんと竜巳のみである。
進次郎が舞台の片隅で、クチナに化粧をされながら、
「魔法があれば、現行兵器は無だな。その究極の魔法の1つが
使えるなら、世界の支配者だな……」
クスッと笑って言う進次郎の言う通りで、
「俺は、彼奴のように横にいられるか?」
「魔族と?」
祐樹が聞くので、
「いや、神と……
キューイルは神ソラスの娘、ナルエも神ソラスの娘、
竜巳は神の眷属であるが、人間である。
眷属が長いと言っても、神と一緒に居るのは
どんな気持ちなのだろうか。
「タツミは神だろ? 俺たちとは人種が違う」
それを言っては終わってしまうが、裕也の言う通りなので、
「……そうだな」
圭一たちと離れてしまったので、早歩きで追いつこうとしながら、
「コウエツは?」
哲史が言うので、そう言えば、ゲーム後から、ずっと会っていないなと
思い出したが、誰も死んでないので、何処かで寝ているのだろうと思い、
「ナルエの尻でも、遠くから見てるだろうな!」
冗談ぽっく言った言葉に、
周りは笑いながら、味噌の文字が書かれたのれんを見ながら、
ナスの味噌焼きを食いたいなぁと思いながら、
光悦も眷属だったなと、フッと笑って、圭一たちと合流した。
観客スタンドから人族の砦の左側の観戦のために来た王族たちの
駐車場兼宿泊場の広場に、王や王子が椅子に座り、各勇者隊の団長が
その前に立ちながら、
「今日のゲームの詳細を述べます」
私が告げると、王たとは怪訝な顔で私を見ながら溜息をしているが、
「ロックティラ率いる勇者隊、各騎士団長、最強勇者以外は全員死亡」
私の言葉に、
「パーセント卿! リオーダン王国の王子が居るだろう」
ビルッド王国の王が言うので、
「大怪我をして、治療中ですが……
本当は、今頃、つかさに奪われたサヴェンコフ殿下の所に居て、
積極的にアピールをしているのだろうが、一度離れた心は戻らないだろう。
王や王子たちは今日のゲームは幻を見せられ、今も砦は半壊、
死体は放置されている状態の幻を見せられている。
ただ一人、コンピーコム王国の王だけが本当の景色を見ている。
あの青年が使った小さいボールの魔法が、時間が立っても
継続しているのが驚きである。
そして、聖女を失い、失意のどん底のような顔で地面を見ている
ウインライム法皇国の皇太子【ケティング】に、
「貴公の采配ミスが、勝てるゲームも勝てないものにした」
ビルッド王が口ひげを触りながら言うので、
「ビルッド王陛下! 魔族の武器が想像以上の為に……
「言い訳だな。最初から最強勇者を出せば、魔族の方が
損害が多かっただろう」
コンピーコム王が観客スタンドの賑わいを見ながら言うので、
「お言葉ですが、天の制裁が防がれたことも……
ロックティラが私に変わって言うが、
「ロック! 防がれた後に、なぜ直ぐに出なかった!?}
ロックティラの国の王子が睨んで言うので、
「天の勇者、大二たちの力で勝てると……
地面に顔を向けながら言うロックティラに、
「残り30人で、どう戦う?」
王子が目を鋭くして質問するので、
「今日の最強勇者が放ったダーク・ウォールにより、
明日からは睨み合いになると思います」
ロックティラの言葉に、
「最初で最後の魔法と聞いたが……
コンピーコム王がロックティラに聞くと、
「敵は其れを知りません! 砦に使えば一瞬んで終わりです。
なので、数が圧倒的でも此方に攻め込むことは出来ません」
答えたロックティラに、
「その為に寝込んでいるのだろう? 明日は出れるのか?」
イオタルーディ王国の王が下あご髭を触りながら聞くので、
「黒き壁の発動の影響なので、大丈夫だと……
「パーセント卿! 明日、敵砦に使えば勝てるな?」
目を据えて、私に聞くイオタルーディ王へ
「一生に一度しか使えない魔法だそうで……
こんな小芝居をしなければならないんだと思いながら言うと、
「なるほど、明日からは使えると見せて、睨み合いか?」
コンピーコム王が全員を見渡しながら言うと、
「明日は最初から出て、牽制と……
「そうか……
私の発言を聞いて、立ち上がりながらコンピーコム王が呟いて、
「どこへ?」
皇太子殿下がコンピーコム王に問うと、
「死体が回収されていない、行くぞ!」
コンピーコム王国の勇者隊の団長【スティーブ】に手で合図をして、
賑わっている観客スタンドの方に歩いて行ったので、
「私も、仲間の回収に……
私も告げて、会議は終了して、王たちは、王たちの護衛騎士たちは、
其の場で落胆しながら暫くいて、その後、テントの方に向かった。
勇者隊の団長たちは、私と同じような理由を言って、
賑わっている観客スタンドの方に速足で駆けて行った。
私より早くいく光景に、
魔族と親しみ、和気あいあいと過ごすなど3日前には考えられない事で
あったが、私も自国に戻れば処罰されるだろう。このゲーム観戦で
我が王は青ざめていた。
ゲームの勝敗に関係なく、明日の朝早くに帰国することになった。
私はゲーム終了後に帰国するが、観客スタンドから
「おじちゃん!!」
アレタが大声でコンピーコム王に叫んでいて、
『綱引きは、コンピーコム王国の勇者隊とゴブリン隊の
試合です。いいタイミングで来ますので……
アナウンスの声が響き、コンピーコム王は駆け足で
アレタの居る席に向かった。
コンピーコム王は、アレタを気に入っている。
アレタは、つかさをお兄ちゃんと言っているので、
つかさとの関係をより良くするためだろうが、
魔族だが、ローズマリー殿下と同等の美人になる可能性がある
少女から好かれたら、誰だって落ちるなと、クスッと笑ってから、
ミューブル王国の王都の方角を見据えて、
私は此れからどうするかと考えながら、
進次郎が女神になって、使徒と共に悪の神と戦うと言う
ドタバタ劇を見に行くかと、劇場の方に歩きだした。
私も行くかと、観客スタンドの方に行こうとすると、
「ロックティラ!」
殿下から声がかかり、スナーラたちに先に行けと告げてから、
「何か?」
「神の剣のことだが……
神妙な趣で言うので、
「誰にも渡すことが……
「分かっているが、勇者隊が団長のみが残った国に、団長たちが
帰れば、どうなると思う?」
私を見つめて言うので、
「私もですが、処分されると……
「ロックの場合は、勇者のみ、父は牢獄に入れると思うが
1、2年我慢すれば復帰させる」
1、2年もかと、
「殿下の心使いに感謝します」
だが、俺はミューブル王国に移住することを決めている。
「そこで、神の剣を父に差し出してほしい」
「陛下に?」
「そうすれば、短くなる! その剣を鍛冶師たちに見せて
その上の剣の制作に向かわせる」
殿下は言うので、
「分かりました。神ソラスさまに、剣を誰でも使えるように……
「生き残った者の中で、お前が神ソラスさまに近いから頼む!」
殿下が私に御辞儀をするので、
「殿下! 立場が……
慌てて周りに見えないように動きながら言うと、
「魔族の武器を超えることが出来れば、関係ない!!」
私を見つめて言うので、
「超えることに協力します」
と言ったが、私は報告で戻るだけで、直ぐミューブル王国に
行くが、此の場では嘘を言うと、
「頼む、後、他の団長に神の剣を渡してほしい」
殿下が言うので、
「どうしてですか?」
殿下たちが寝泊まりするテントの方を眺めてから、
「処罰を軽くするためだ! 国を裏切ることは無いと思うが……
殿下が説明を言った後に、ニヤッと口の片方を吊り上げていて、
「恩を与えると?」
「そうだ! 勇者を召喚するよりも早く増強できるからな」
魔王が倒れた後のことも考えていることに、さすが次期王だと
思うが、
「上手くいきますか?」
「神の剣は我が国の物で受け取った者は……
カーディオン王国の騎士と言うことにして、立場を悪くして行き、
最終的に、カーディオン王国に招き入れる計画かと
「さすが殿下です」
「お前も、遺体の回収に、べルール達だけでは大変だぞ!!」
私に言ってから、テントの方に歩き出したのを見届けて、
竜巳、セーイラさまの記憶操作は完璧で、ゲームの幻を其のまま
受け入れている様に恐怖を感じる。
『つかさ対100人の綱引きを開催します。
つかさに恨みがある方は、ぜひ参加してください』
アナウンスが流れているので、
恐怖を克服するために、まずは、100人の中に入ろうと、
駆け足で募集している場所に向かった。
美里ちゃん!
う! 交差点の横断歩道に車が!!
悪ですね!!
魔法少女の出陣です!!
監視カメラもありません!!
ウィンドォ・ブゥリィトゥゥウウウ!!!!
さすが! 吹き飛ばしました!!
正体も姿も見せずに行きましょう!!
私たちも美里ちゃんのように魔法少女に!!
私に付いて行けば成れます!!
早くなりたい!!
今のって、パトカーって言う……
次回
第68話 復活の鎧……
俺には指輪で……
いやぁ、指輪で封じることが美里の場合は……
弱いのか?
そう、だから定期的にキスで封印
記憶も力も忘れて、超能力を持ってると
そういう感じ
でもいいのか? 友人も巻き込んでるようだけど
あぁ、予定では高校から私のクラスに来るから
と言うことは
私の上位準眷属になります
今のうちに別れさせよう!!
どうやって?
俺の恋人に!!
光ちゃんの恋人になる人なんていないよ! 私が排除するもん!!
おい、悪の道に行かないようにするため! 手を出すな!!
ナルエを想うのは許すけど、他はダメ!!
俺は、ナルエだけ! お前など、想ってない!!
嘘つき……




