62話 敵か……
俺たちは、セーイラさんが開いている射的屋の屋台に
向かっている。
俺の右側に天の勇者【コウエツ】、左側に魔族のアレタが
俺と手を繋いで歩いている。
アレタの祖母のパレスは、アレタの斜め後ろから付いて来ている。
俺の後ろにナルエ、ありす、ローズマリー、キアリーたち
婚約者16人が付いて来ている。
そのまた後方に、美里とナルエの姉のサラウェル、
ナルエの妹のキューイル、女装をしている竜巳、
キューイルの護衛として獣形態で付いて来ている
ワーウルフのブランスト、そして、光悦のクラスメートの仁美、
異世界のロボットのセント・ギア【ムラサキ】が
最後尾から付いて来ている。
男2人に、女性が23人、ロボット、魔物とバランスが悪い
メンバーなので、港町【ロブシェリル】が人族、魔族が住むとはいえ
目立っている。
キューイルは、ロブシェリルの長として顔が知れ渡っているので、
ロブシェリルの町民が挨拶をすると、キューイルは元気に挨拶を返している。
俺と光悦は、キューイルの護衛として、女性陣は友人として……
人口2万くらいしかいないロブシェリルなので、ナルエたちを人族対魔族の
ゲームで来た敵だと言うことは誰もが分かっているが、キューイルが友人と
言ったので、誰も反論する者は居ない。
人族の騎士たちの方も入場の際にキューイルが許可をしていることを
伝えているので人族の騎士たちが会場に居ても町民の誰もが
内心では出て行けと思っていても言わない。
キューイルは魔王と人族の女性の間に生まれた混血児である。
その為に、魔王の后たちとは上手くいかず、兄妹とも上手くいかずに
毛嫌いされていると思った魔王は、ロブシェリルに建てた屋敷に
住まわせた。
幼いキューイルでは政は無理なので、屋敷の管理、ロブシェリルの
政をするために送り込んでいた四天王の2人をキューイル就きして、
キューイルの護衛を兼任させた。
魔族の大陸から見れば、ニコールとラムータは左遷である。
ニコールの手腕により経済が上がって来ると、魔族の大陸から
貴族や商人たちが移住するようになり、ロブシェリルの人族との交流により、
恋人、夫婦となり、異種族間では子は出来ないと思われたが
ロブシェリルが特別なのか子が出来て、ロブシェリルは活気を増していく。
魔王がお忍びで来ると、決まってミューブル王国の商業ギルドマスターの
女性がいることに気が付いてくる。
そして、魔族ではないのに、30年も変わらない姿で魔王と会う女性だと
気が付いてくる。
ミューブル王国は神ソラスを信仰しているが、
教会が無いことに気が付いてくる。
神に頼むことを、ミューブル王国の民は、商業ギルドマスターに
願うのである。
キューイルは竜巳と出会うまで知らなかったが、キューイルが
魔王と商業ギルドマスターの間の子で、商業ギルドマスターは
神ソラスであることが分かって来る。
キューイルが魔王に次ぐ力がある理由が分かって来ると、
キューイルの婿にと、貴族、商人たちが縁談を持ってくるが、
魔王は全て断っていた。
魔王は、キューイルの母親について知った者たちに、
魔族の大陸で言うなと、釘を刺すのである。
俺たちがロブシェリルの街に入るための門の所で揉めた後に、
キューイルが人族の男性を屋敷に招き入れたことは知れ渡っていた。
ニコールに報告は上がっていたが、最新武器の使い方、部隊編兵などに
時間を取られていたために後回しになっていた。
だが、キューイルが腕を組んで歩いているのは女装した竜巳なので、
通り過ぎる町民は、キューイルの相手は男性ではなかったのと
戸惑いながら眺めている感じである。
「ダーリン! これを見ようぞ!!」
屋台小屋から出て来る家族たちを見ながら言うキューイルに、
「セーイラさんに怒られるから、明日にしてくれ!!」
俺が言うと、「見たいのじゃ!!」
怒るキューイルに、
「2人の為のプレゼントがあるから……
俺に聞かずに、
「ダーリン! 何じゃと思うか?」
竜巳は困った様子で、
「指輪かな……
考えたすえに導いた言葉に、
「結婚指輪か!!?」
竜巳の腕を掴んで早歩きで動き出して、
「それは、僕が神界で買うかぁぁああ……
竜巳が言い終わる前にセーイラさんの所に向かった姿を見ながら、
「お兄ちゃん! 僕たちの結婚指輪は?」
アレタが嬉しそうに言うので、後ろから黒いオーラが出ていることに
気が付いて、
「アレタには150歳になったら渡すよ! まずは後ろの方たちに」
アレタは、ええぇっと声を出すが、ナルエたちは嬉しそうなオーラが
出ていて、念話でも嬉しいと言ってくれるが、
「109人分で、給料の3か月分……
ソリュート王国で、月に金貨10枚(日本円で100億)の
給料を貰っている。騎士団長、大臣クラスは金貨1000枚である。
俺たちの世界とソリュート王国との為替相場は
1金貨が10億円である。
神界の証券会社などで取引されている。
総騎士団長の俺の給料は破格の安さであるが、ソリュート王国に
定住していないこと、武器等は明美作であり、住んでいる世界では
多すぎて使い切れないので、金貨10枚にしている。
こんなことなら銀貨10枚にすれば良かったなと思っていると、
「ナルエの分は俺が出そうか?」
光悦が言うが、
「家族に養って貰っていて、無いだろ!?」
「アケミから毎月慰謝料が、フフフッ……
光悦があるぞと言う顔をするが、光悦の両親が貰っているので、
「親にだろ!!」
「アケミに言えば出してくれるはず!!」
明美頼りかと呆れて光悦を見ていると、
「と言うことで、俺にはパトロンがいるが……
聞かなかったことにして、セーイラさんの方に歩き出す俺たちに、
「最後まで言わせろよ!!!」
セント・ギア【ムラサキ】が光悦を見ながら、
「諦めたらどうですか!?」
「初恋だぞ!!」
「明美さまでしょ!!」
「小さいころだろ! 初恋とは言わない!!」
光悦とムラサキが言い争っている所に、
「ああぁ!! 邪心の使徒が居る!!」
子供の声が上がり、「魔王様がお創りになったゴーレムよ!」
母親が言うのが聞こえて、
劇の看板を見ると、
「正義の神ゾウラストの闘士たちが、邪心ソラスの使徒を打ち破る!!
息も抜けないバトルを見逃すな!!」
書かれていて、進次郎がゾウラスト役で、レーイナさんがソラス役って、
可哀そうな進次郎たちと思いながら屋台小屋を過ぎて、
観客スタンドの前のフィールドで展開されるカルギャップネ王国の
騎士による騎馬戦のアナウンスが拡声器から流れている。
騎馬戦はトーナメント戦で、次が準々決勝と告げている。
人だかりが多い射的屋の屋台に到着して、板に景品が書いてあり
玩具の鉄砲の弾【コルク弾】が当たって板が倒れたら商品が貰える。
セーイラさん、セント・ギア【アクア】が切り盛りしている。
板が倒れて、お客は喜んで声を出している。
「お兄ちゃんは何を!!?」
アレタが聞いてくるので、
「残った物で決める感じかな……
俺たちよりも早く此処に向かったキューイルと竜巳の姿を確認し、
カーディオン王国の勇者隊の姿も確認した。
勇者である大二たちは来ていないようだ。
「混んでるね……
零が聞いてくるので、
「此の世界じゃ珍しいのを景品にしてるからね」
親と手を繋いで射的屋の屋台から離れる子供の片方の手には、
ヨーヨーを持っていて、地面に向けて上下に動かしているのを指して、
「明美が昔作ったガラクタだよ」
念話でナルエたちに言うと、
「ヨーヨーよね、ガラクタって?」
ナルエが念話で聞いてくるので、
「相手の腕などに絡むと、魔素や闘気を全てを吸って、
最後は爆発するというアイテム。
さすがに、秋人さんに怒られて
オミットになってるけどね」
何なの其のアイテムはと、青ざめているナルエたちの表情が分からない
アレタ、零たち念話出来ない組に、パレスが小声で教えている。
キューイル、竜巳の番となり、俺たちも前に進むと、
セーイラさんの浴衣姿をハッキリ見ることが出来て、
「あれで子持ちって誰も思わないだろうな……
髪はハーフアップの三つ編みを団子にして花の髪飾りを着けている。
浴衣は普通に足まで丈があり、可愛らしい少女を演出している。
見惚れていると、浴衣の上からナルエたちの指で尻を抓られて
痛いなっとナルエたちを睨んでいるが、お構いなしに何回もやられて
「旦那と別れてほしい女性ベストテンに、
全員入ってるから、しょうがないだろ!!」
文句を言うと、
「本体は結婚、離婚など繰り返してるけど、100位にも入ってないわ」
パレスが嘆くが、
「離婚しない人が対象ですから……
「そうなの、ホホォホ……
ワザと言ってるだろアンタと思いながら、
キューイルがセーイラさんから説明を受けている、
「我は魔素が無いぞ!!」
セーイラさんに文句を言うキューイルに、
「魔素缶があるから大丈夫よ」
微笑んで言うセーイラさんに、
「やってみる! ダーリンはどれにする?}
的場の景品の名が書かれた板を見る竜巳に、
「竜巳君たちには、特別に……
結婚指輪と書かれた板を出して、3段のひな壇の3段目に置くと、
鉄砲で狙いだした他の客のコルク弾は光の壁を破れずに落ちて行く。
「駄目よ! これはキューイルちゃんの為に出した物よ」
優しく言うセーイラさんの言葉に、キューイルを改めて見る客は、
「キューイル様! こんど結婚式を挙げるので……
恐る恐る聞く客に、
「ダーリンと結婚するのじゃ!……
竜巳と腕を組んで、竜巳の顔を見て微笑むキューイルの言葉に、
「女性ですよね……
「男じゃ!!」
ロックティラ達はクスクス笑っているが、知らない者は
驚いていて、
「魔王陛下には?」
「父にか? 何をじゃ?」
「結婚の承諾を……
うん、うんと、周りは頷いていて、
「する必要はあるのか?」
ある、あると、周りは頷いていて、
「大丈夫よ! 今回のゲームで勝てば、結婚承諾よ!」
セーイラさんが裏の話をしたので、
「それで、陛下の意気込みが分かったわ!!」
パレスたちは、魔王が圧倒的な数の兵を用いて、俺たちを叩くことに
不思議に思っていたようで、今の説明を聞いて、
魔王は結婚をさせないためだと分かり、
「人族とは……
客が言うと、
「ダーリンは闇魔法を使う! 何度も抱いてもらっているが
ますます好きになるのじゃ!!」
子供たちは分からないのでポカーンとしているが、
恥ずかしげもなく言うキューイルの言葉に、下を向く人、
ナルエたちは上を向いたり、頬を染めたり、俺とする想像をしたりした。
魔王の方が勝っても、この関係を壊すのは無理だと誰もが思い、
魔王対キューイルの親子喧嘩に発展すると誰もが考えた。
「それでは……
セーイラさんが景品の指輪を2つ見せて、
「光悦が嵌めている指輪に似てますね?」
竜巳が言うと、光悦はサッと手を隠して余所見をしている。
「明美ちゃん作だから……
「母と同じ神か?」
「えぇそうよ! これは……
セーイラさんの説明では、2つの指輪は対になっていて、
嵌めた者同士が、1人の人物になると言うアイテムである。
結婚指輪【愛の結晶】である。
「1人になるだけで、意味ないだろう」
ロックティラが戦力ダウンになるだけのアイテムだろうと
言う感じで言うが、明美作と言うのが引っかかる。
セーイラさんの説明は続き、
元々8個作る予定で、2つを作った時点で、神界の
ギルドから制作中止と言われた物らしい。
なので、出来た物はしょうがないが使用禁止と言うのを
倉庫からセーイラさんが持って来たわけで、
「大丈夫なんですか?」
俺が聞くと、
「私たちはダメでも、
キューイルちゃん達なら大目に見るでしょ」
使った後に文句言わないでね、諦めてねと事後承諾させる気かと
思いながら、セーイラさんから耳打ちされている竜巳を見ると
赤面していて、
「我々にとって、凄いアイテムじゃ」
行き込むキューイルに、
「別のにしない……
竜巳が言うので、
「我を愛していないのか?」
「そうじゃないけど……
竜巳は嫌そうだが、セーイラさんは鉄砲と魔素缶を
キューイルに渡して、
竜巳は、合計15クス(1500円)をセーイラさんに支払った。
キューイルが鉄砲の1発目のコルク弾を打つと、
簡単に板は倒れて、竜巳たちは結婚指輪をゲットした。
セーイラさんから指輪を渡されて、周りにいる人たちが見守る中で
竜巳が持った指輪をキューイルの左薬指に、キューイルが持った指輪を
竜巳の左薬指に嵌めて行く。
周りから拍手が上がり、
「恥ずかしいなぁ……
「皆! ありがとうなのじゃ!!」
竜巳は恥ずかしがり、キューイルは喜びを体全体でアピールしていた。
「それで、終わりじゃないわ……
セーイラさんが言うと、そうだったと、俺たちはセーイラさんに
振り向くと、アクアが脚付きのホワイトボードを俺たちの前に出してきて、
「結婚指輪【愛の結晶】について説明します」
「やらなくても……
竜巳が抗議するが、
「これが、いかに危険な物かを知ってもらわないと……
煽るアクアに、
「1人になり、脅威が減るだけだろ!!」
ロックティラは、無意味なアイテムの説明を聞く気は無いので言うと、
アクアはロックティラを無視して、ホワイトボードにペンで説明を書いていく。
ロックティラ、俺たち男は青ざめて行く。
ナルエたちは喜んでいて、セーイラさんに私たちも欲しいと
言い出すが、同じような融合系はあるけど、此処までの物はないと言うと、
ナルエたちはガッカリしていた。
なぜか、カーディオン王国の女騎士2人もガッカリしていた。
融合して、記憶、隠し事などが共有するので丸わかりとなり、
プライベートが無くなる。
ナルエたちも同様であるのに、其処は考えていない感じである。
「愛を確かめるには良いけど、無い物はしょうがないよな!!」
「そうだな、夫婦でも言えないことはあるからな、ハハハァ……
俺やロックティラが言うと、男性陣は頷いていた。
セーイラさんは他の客の相手をしているので、
アクアが、「やりましょう!!」
「屋敷でしようよ」
竜巳が此処ではと言うと、
「やるのじゃ!!」
キューイルは、やる気満々で言うので、
「ここは男らしく……
アクアが竜巳の肩を両手に置いて言うので、
「今日から、女の子で……
「ダーリンは、我を愛してないのか!!?」
目を潤まして頬に雫が流れるのを見た竜巳は、
ホワイトボードに書かれた詠唱を眺めて、キューイルへ
アイコンタクトをして、キューイルも分かったようで、
「「 私たち、2人は、身も心も1つとなり、愛の結晶として、
1人の人として、誕生する!! 」」
2人は息もピッタリに詠唱の言葉を告げて、
2人は見つめ合い、俺たちは、結婚式で新郎新婦の誓いのキスを
見届ける感じで眺めていると、
「ダーリンと会えて嬉しい……
「此の世界に呼んでくれたソラスに感謝するよ……
言い終わって、熱いキスをする2人の体が光輝き、
その光が収まると、そこには姿、形は、キューイルだが、
背が伸び、1本の三つ編みおさげが2本になって膝まであり、
「「 僕たちは、どうじゃ!! 」」
丈が短い浴衣姿の竜巳、キューイルの融合体が
俺たちに聞いてくるので、
「どうって、いやなぁ……
幼さもあるが、凛とした女性で、はっきり言って美しいです。
また、ナルエたちから指で尻を抓られるが、念話で美しいから
しょうがないだろと、文句を言ってる間に、
「レベルが130で、タツミさまが70、
キューイルさまが60の合計ですね」
サラウェルが鑑定君を作動して、レベルを言うので、
「俺は120だから、いい練習相手になるな」
ロックティラや零たちが融合体のレベルに驚いている中で
平然と言う俺に対して、
「俺の方もな……
光悦が言うので、
「お前は、指輪外せば500だろ!」
「人間で戦うと言っただろ!」
光悦が文句を言うので、
「練習相手にもなれんぞ! キューイルでも60なのに」
「そうだが、レベルを上げるのは良いと思う!!!」
光悦の意気込みに、
「美里に何回も蘇生させてもらうことになるけど……
フッと笑って言うと、
「此の世界では回復系だから……
美里も承諾したので、
「セーイラさんの方が良いけど!」
冗談ぽく言う光悦に、
「今から暗殺モードに!!」
凄むように言う美里に、
「冗談! 昔みたいに頼む」
微笑んで言う光悦の言葉に頬を染める美里が、
「貴方とは、幼馴染だからしてあげる!!」
俺たちに背を向けて言う美里に、俺たちは笑っているが、
「ツ、ツカサ……君たちのレベルを教えてくれないか?」
ロックティラが恐る恐る聞くので、
「光悦が指輪を外した時に、話したよな……
光悦に振ると、
「俺が言っただけで、言ってないだろ?」
何回言っても別に問題ないので、
「セーイラさんはレベルいくつでした!!?」
俺たちに興味のない(生き残るためには無視をする)客を相手に
しているセーイラさんに聞こうとすると、
「5くらいだろ?」
セーイラさんによって蘇生されたロックティラは、
目覚めて周りを見渡した時には、セーイラさんは不在で、
誰がと聞いていたが、魔導士が蘇生させたとしか聞いていないので
セーイラさんを知らない。女性騎士2人は見届けていたので、
セーイラさんを知っているはずだが、同じ人物かどうかと
観察しているのか黙っっている。
騎士でもない平民の平均のレベルだろうと、ロックティラが言うので、
「私、レベル5ではないですよ」
景品を客に渡しながら言うので、もっと下かと周りは思ったみたいだが、
俺の思ったことまで念話で聞けるナルエたちは青ざめていて、
その光景に、アレンはパレスに聞いているが、パレスは何も言わずに
セーイラさんの言葉を待っているので、
「セーイラさんは、魔導士でレベルは180ですよね」
俺が言うと、嘘でしょ!! と零たちは驚いていて、
「昔と変わらないですね」
光悦が言うので、
「子育てもあるけど、此処まで上がると、なかなか上がらないわよ」
「ユーリアは何歳です?」
「娘? 聞くの?」
客も一瞬たじろぐくらい下がっているので、
「ティーナさんや、パティーさんがいるから……
「教育係りがついてるし、つかさ君に聞いてね」
で、光悦が俺に聞こうとすると、
「娘のことは後で良いから……
ロックティラが、レベルについて聞きたいので、
後回しにしてと言う感じで言うので、
「俺は120、竜巳が70で、美里はレベル不明だな」
言うと、ナルエが美里だけが不明なのって聞いてくるので、
「多分500だと思うけど、降格されて、鑑定でも不明と出るよ」
サラウェルが頷いているので、本当のことを言っていることが
分かり、零のクラスメートの美知恵が、
「前に、神ソラスに聞いたんだけど……
前髪を触りながら聞いてくるので、
「此の世界は、レベル100迄って言う奴だろ!」
キアリーが前に出て来て、
「あの戦いの時にレベルは50かと思っていたが。120だったとは」
獣族の大陸であった2月のゲームの時のことを言ってるんだと分かり、
「あの時は敵も多かったから、特殊スキルの一瞬だけ3倍を使ったんだ!」
その言葉にロックティラ、通り過ぎる者たちがエッとなっていて、
「一瞬って、10秒くらい?」
パレスが聞いてくるので、言うと正月のテロ鎮圧に参加したことが
バレるなと思いながら、
「1日! 使った後は10秒使えないけど……
周りにいる人たちが、
「「「「「 それのどこが一瞬だぁああああ!!!! 」」」」」
叫んで言うので、
「10秒でも、弱くなるんだぞ! そこまで耐えて……
「……ツカサ」
「光悦、なぜ、俺の肩に手を置く?」
苦笑いしながら、
「敵対する者たちに、いない……
特殊スキル欄で書いてあるから言ったまでで、俺だって分かっている。
同じスキルを持ってる方に聞くと、10秒と言うので、明美の眷属のせいかと
思いつつ、同じですねと言って、その時は誤魔化した。
この話題も終わったと感じたアクアが、
「人族最強のロックティラさんに当ててもらう景品は!!」
言い出すので、
「花火もそろそろだから、焼きそばでも買って行こうか?」
俺が提案すると、ナルエたちが、えぇっと答えて、
ロックティラ達と別れて、観客スタンドの入り口に向かった。
光悦も一緒に行こうとしたが、ムラサキに止められて、
文句を言っていたが、納得して、セーイラさんの所に留まった。
「それで、俺には……
ゴーレムに聞くと、白い板に書いた文字を布で消した後に、
「時間もありません! カーディオン王国の勇者たちの方に、
神が作った失敗剣を10本! 板を倒せば!!」
白い板に、剣の名前を書いていくゴーレムを見ながら、
「失敗作? ガイア・ソード?」
「大地を割る剣です」
俺たちは、景品が凄い物と分かり喜んでいると、
「……人族に神の剣を与える!!」
背広を着た犬族?の男が、怒鳴って言うので、
「神ゾウラストさま、キューイルさまが望んだことです」
ゴーレムが言うので、
「先程から見ていたが、女性と結婚とは……
俺は苦笑して、
「男だが……
「言っただけだ!」 犬族は少し笑ってから、
「人族を勝たせるためには分かるが、
先程の強者もいる、必要か?」
俺の隊の者たちは、犬族の言葉に対しての俺の反応を待っているが、
「1万の兵がいては……その剣か?」
ゴーレムが鞘に入った剣を10本抱えているにに気が付いた犬族が
言うので、俺たちはゴーレムを見ると、
「9本を皆様に、あと1本は秋人さまに蹴られた……
俺たちは受け取り、
「あのぅ、鞘に入ってるのもありますが、重いのですが?}
センシーラが両手に抱えながら言うので、
「柄にある魔石に指をあてて下さい!」
ゴーレムが言うので、センシーラ、べルールが言われた通りにすると、
「えっ! 軽く……
鞘から抜いた剣を片手で持つべルールは、
「片手で! 左手に盾が装備できます!!」
驚き声を弾ませているのを見て、俺たちも同じようにしたが、
今使用している剣と比べても重さは変わらない感じで、べルールの剣を
持つと、同じ剣なのに重さが違うので、材料か女性用にと考えていると、
「登録した方に合うように調整出来る剣ですから……
ゴーレムが言うので、犬族も見せてくれと言うので見せると、
軽く振ったり、風を切る音を確認して、
「神の剣と言うことだけある! 私にも!!」
俺たちに剣を返してから、ゴーレムに詰め寄って言うが、
「無理です! 皆さん15クス(コルク玉5クス、魔素缶10クス)を
払ってください!!」
「私も払う!!」
犬族が言うが、「アダマントの剣を明日並べますが?」
ミスリルの白き美しい剣に対して、黒き光沢を輝かすアダマントの剣は
世界最強の剣である。
ミスリルを更に強固にするために、砂鉄、魔石の粉を混ぜたものが
勇者、勇者隊に与えられる。修復する際には。ミスリル鋼を破損部分に
魔石の粉で接着して、再度、鍛冶師によって鍛え直す。
アダマント鉱石は魔族の大陸しかなく、アダマントで作られた剣など
一度も見たことが無い。それが並ぶ、武器屋にもない物が……
「陛下も、出来ない物……
悩む犬族に、「俺たちは神の剣、明日は来ないけど」
フロージーは嫌味っぽく言うので、
「その剣は! 何処で!!」
叫ぶ犬族に、
「制作者は同じです……
「……そうか」
安心した犬族に対して、俺たちは嫌そうな感じで見ていると、
「材料が違うだけで、性能は同じ魔剣ですよ」
ゴーレムが言うので、俺たちの優位が無くなるので、右手で鞘を握っているが
更に強く握り犬族を睨んでいると、フッと犬族が笑い、
「明日! 得るぞ!!」と、その場を離れて行った。
射的屋の周りには光悦のみが居て、どうやら今日の分は
終わったみたいである。
周りの屋台も今日は終わりのようで、これ以上いてもしょうがないので、
俺たちがテントに戻ろうと行こうとすると、
「柄の魔石に指を当てて、説明書を読んでくださいね。
台地からマントルまで割っちゃうくらいの失敗作で、
改良されて、5段階ありますから……
呟くように言うゴーレムに手を振って、俺たちは会場を後にした。
「何回も蘇生されるたびに、レベルが倍になるのは禁止されたけど……
俺は手に持ったブレスレットを見ながら、
セーイラさんの説明を聞いていて、
「禁止されて、フェニックスの鎧ですか……
「光ちゃんと、また冒険するようになったら要るかもって
貴方のために……
フフッと笑うセーイラさんに、
「神界で見てるんですか?」
用意周到なので、神界の明美の家に居るのかと聞くと、
「そうよ! 獣族側で、良い人見つけたって!!」
相変わらずの年上好みで、クスッと笑ってから、
「陰から助けたりするんですか?」
俺の方に優しい顔で見つめてから、
「武器を作るって言っていたわ」
ブレスレットを左手手首に嵌めながら聞いて、
「アケミが、武器を与えないといけない程、危険な目に?」
「獣族最強を、皇帝は気に食わないらしいわ」
獣族最強と言えば、タイザール帝国の騎士【ダルザニア】で、
ロックティラと同等か上である人物である。
「それよりも、つかさ君は、明美ちゃんの部下でしょ!」
突然言うので、
「そうですね」
「部下と言えば、上司の命令は絶対!!」
「そうですね」
「明美ちゃんの夫の光ちゃんに、ナルエちゃんを差し出せと言えば……」
セーイラさんの考えに、
「人として、最低では……
「光ちゃんって、人?」
「神としても、最低では……
両手を合わして、微笑んだセーイラさんは、
「合格! 光ちゃんの世界では、明美ちゃんの愛人に!」
ガタっと崩れた後に、
「結婚相手で……
違う違う、頭を振って、
「友人枠で、愚痴を言いたい時は!!」
「それで良いんですか?」
屋台の裏を整理していたムラサキが、俺の横に出て来て言うので、
「俺は、ナルエ一筋だからな」
ムラサキが、俺の左手首に嵌めたブレスレットに向けて
剣で斬ろうとするので、
「斬ろうとするな!!」
ムラサキから回避しながら言うと、
「死ぬと、直ぐ蘇生されるんですよ!!」
「直ぐとは、書いてなかったぞ! 説明書には!!」
嵌めた直ぐに頭の中に説明が記憶されて、だいたい亜空間か何かで
ルーレットを回さなければいけないので、蘇生には時間が掛かると
書かれているので言った後に、
「花火を見るんだから、ゲーム後にする!!」
「もう時間ですね!」
ムラサキは剣を消滅させて、花火の時間が迫っていることを言い、
セーイラさんも俺の所に来て、俺の右腕に左腕で腕を組んで、
「明美ちゃんの代わりよ! 今日わ」
首を傾げて微笑んで言うセーイラさんに、
「ナルエの代わりと……
明後日の方を見ながら呟くと。
「ナルエちゃんを上司命令で!」
小悪魔みたいに、セーイラさんに囁かれても困るんだけど、
「少しずつ愛を深めて、奪い取りますよ!」
俺に顔を寄せて、
「何時迄に?」
ナルエが神ソラスの娘と言っても、人間であることには変わらないので
明美の眷属にしてもらえれば、
「ツカサが亡くなった後に……
「もう、諦めてるのね」
フッと言われて、反論できなので黙って、
セーイラさんと寄り添いながら歩き出す。
暫くして、観客スタンドの脇の通り道に
秋人兄ちゃん達が立っているのを発見して、
「あなた……
セーイラさんが、秋人兄ちゃんに会えた喜びを含んだ言葉で言うと、
秋人兄ちゃん、アキナさん、ティーナさん、レーイナさん、
ナンシーリエットさん、パティーレイスさん、アドラーが振り向いたが、
「ユウタは?」
アドラーに何時も一緒に居る勇太が居ないので言うと、
「アキナたちが居るから、スタンドに……
肩で笑いながらアドラーが言うので、
「大丈夫なんです?」
セーイラさんは、俺から離れてアキナさん達の輪に入って行くのを
見ながら言うと、
「恭子のお守り付きで、勇太の力が分かる奴は逃げるよ」
左手首にあるミサンガのことを言っていると思いながら、
「不幸な星の……
「光悦もだろ?」
「アキト兄ちゃん! 違いますよ!!」
ジト目で、
「妹に虐められていただろ?」
一緒に遊んでいた時かと思い出しながら、
「お、男同士の喧嘩ですよ! ハハァ……
カエルなど掴んで、俺の顔に近づけて来るので泣いたり、
カブトムシを獲るのに、服の上からカブトムシゼリーを塗られて
泣いたりしたが、俺だって反撃して2人仲良く泣いていたな。
「仲がいい程、喧嘩するからって言うからな!」
花火師たちが集まっている方に、秋人兄ちゃんが言いながら歩き出すので、
「男女! 大っ嫌いですから!!」
叫ぶと、アキナさん達は笑っていて、
「ナルエは諦めて……
アドラーが言うので、
「諦めません!!」
観客スタンドに居るナルエたちを指して、
「何処から見ても恋人! タオルで隠すなって……
まだ諦めない! が、ナルエたちは丈の短い浴衣なので、
此処からだと暗くって見えないが、念には念とタオルで見せないように
しているのを嘆いているアドラーに、
皮袋から出現したギャグ・ハンマーで
アキナさん達がアドラーをどつきまわしていた。
観客スタンドを見渡せるフィールドから、
「今宵、人族対魔族のゲームに参加するカルギャップネ王国の
精鋭部隊とロブシェリルの民との交流を!
ロブシェリルの民の声援で士気向上を!!
そして、神ゾウラストさまが、我々の勝利を信じて、
空に輝かしい美を、お送りします!!」
秋人兄ちゃんがマイクを通してスピーカーから口上が述べられると、
空高く花火が打ち出されて、
ドドゥゥゥゥ!!!! バババァァァァ!!!
パチパチ!!!
花開き、光の雫が地面へと落ちるように消えて行く。
「おお!!! 「綺麗!! 「幻想的!! など、
次々と声が上がり、
「田所!! どんどん打ち上げてくれ!!!」
秋人兄ちゃんが花火師たちに指示を出して、
夜空に光の祭典が繰り広がって行く。
「な、なんだ!
夜空に浮かぶ光の帯が消えるのを、剣を構える俺たちに、
「ロック!!」
「ダイジ……
テントの方から大二たち勇者が駆けつけてきて、
「敵の攻撃だ! ゲーム前に!!」
「あれは、俺たちの世界の花火だ! 攻撃じゃない!!」
大二が必死に言うので、攻撃じゃないのは分かったので
剣を鞘にしまってから、
「ハナ、ビ?」
「俺の世界の夏の風物詩さ!!」
勇者たちが空を見上げて、涙を流している者もいるが、
「神の仕業か?」
地面に捨てた鞘に入ったガイア・ソードを見ながら、幻想的な光景を
作り出しているのは、秋人とか言う人物かと思っていると、
「此の世界に来て、見れるなんて……
涙を流しながら美鶴が呟き、
「ロボットがいて、花火かよ!」
髪をクチャクチャにかきながら明希人が現れて、
「ツカサか! 神の眷属! 敵に寝返ったのか?」
兎志津が怒りながら喋るが、
「遊びは遊び、仕事は仕事と割り切る奴らだ!
魔族の王女が正式に失格勇者の妻になった祝いだろうな」
ハァ? と、なっている者たちに、ずっと寄り添っていた姿を
此処に来るまでに見ていただろうにと思いながら話す間にも、
会場から流れて来る声が、
「魔法じゃ出来ない、夜空に輝く花を見てくれよ!!!
次は、8号玉500連発のワイドスターマイン!!!」
告げられると、夜空を輝かしく色彩されて行く。
「たまや!! かぎやなのじゃ!!」
「何年振りかしら……
「魔法ではないのか……
キューイル、サラウェル、ローズマリーが、それぞれ告げていて、
「お兄ちゃんの世界では普通なの?」
「夏以外でも、祝い事などでな……
アレタに言う俺に、
「隅田川の花火大会に全員で……
ナルエが言うが、座っている全員を見た後に、
「ジャンケンで誰か1人に……
睨むなって、俺1人に女性が100人とか、ネットなどに載せられたり。
テレビや何やらで叩かれる。
「次は、花火師により手筒花火だぁぁぁぁ!!!!」
秋人さんの声を聞いて、クライマックスだと念話で告げて、
巻き上がる炎の中に人がいるのに注目しながら、
何本の炎の柱が拡散し、消えていく凄まじい光景に
観客スタンドの観客は歓喜していた。
「以上を持ちまして、打ち上げ花火のショーは終了です。
今回、企画、演出をしてくれました、神ゾウラストさまの使徒、
境成屋煙火店の花火師さんたちに盛大な握手を!!!!」
秋人さんが告げると、観客スタンド、地面に座って見ているゴブリンたち
アキナさん達が、田所さん、花火師として雇われているソリュート王国の
騎士たちに、盛大な拍手で彼らを称えていた。
秋人さんから、
「帰りは暗いので、警備兵の方たちと共に帰ってください!
以上で、ロブシェリル・フェスティバルは終了です。
明後日は、人族対魔族による戦いが此の地であります。
観客スタンドには、まだ空席がありますので、
観戦したい方が御友人、御家族に居ましたら、
お早めにお願いします!!」
告げられて、観客スタンドの客が立ち上がり、
何時の間にか命名された、ロブシェリル・フェスティバルの
1日目が終了した。
「キューイルたちは、どうする?」
竜巳に寄り添っているキューイルに尋ねると、
「ロブシェリルの民を守りながら、屋敷に戻って……
赤面している竜巳を見た後に、
「騎士団が守ってるから、美里のゲートで……」
「夜の魔物から守るのも長としての務め!!」
行き込むキューイルに、
「タツミさまとの報告も兼ねてですか?」
キアリーが目を光らして言うので、
「結婚指輪もあるのじゃ! バージンロードじゃ!!」
セーイラさんの所に居た方にはバレました。
俺の強さもバレました。明日か明後日には町中に知れ渡るだろうが、
名前は偽名を使ったので、メンバー表交換までには、
モルモーラに参加することは分からないだろう。
「まだ、早いよ! 勝って、キューイルの父に、許可をも、貰って、から」
竜巳がモジモジしながら言うので、
「ダーリンの両親にも許可が居るか?」
俺たちは顔を見合してから、
「多分、知ってるよ! キューイルが好むかどうかだったと思うよ」
秋人さんたちは、俺たちが来ることは知らなかったので、後から
駄目神ことソラスに聞いて知ったようだ。
誤算は、美里にゾッコンになったサラウェルなんだろうけど、
これも未来で決まったことなのだろうか。
駄目神もビックリしていたので……
「で、どうする?」
再度聞くと、
「今日は、ミサトのゲートで帰ることにするのじゃ!!」
キューイルも次期早々と思ったらしく、竜巳と腕を組みながら発言して、
「それじゃ、私もキューイルの屋敷に泊まるわ」
美里が告げるので、サラウェルも同じく言うと、
「我の姉じゃ! ミサトと共に使えば良いのじゃ!!
キューイルが屋敷で共に寝泊まりしようと言うと、
「遠慮なく使うわ。でも、部屋は別々よ!!」
「当たり前なのじゃ! 夜の営みは見せれないのじゃ!!」
赤面する竜巳が、
「恥ずかしいから……
「これでは、どっちが男か分からないのじゃ!!」
竜巳の女々しさに怒るキューイルを、俺たちが笑いながら見ている間に、
美里はゲート魔法【ワープ・ウィンドウ】を無詠唱で発動して、
4人と護衛のワーウルフのブランストが歪の中に消えて行った。
「今日は、私たちは馬車で帰るけど、貴方と共に住む家も考えないと」
パレスが俺に言うので、
「王都の周りは広がってるから、建てるよ!」
まぁっと、パレスが驚き、ナルエたちも驚いていて、
「全員が住む家なんだ! 宮殿くらいの広さは居るだろ?」
説明すると、「どうやって?」
ベルローズ王国【勇者癒し騎士団】に所属し、
建設師の父を持つビルドが聞いてくるので、
「勇者にも居るし、土魔法や物質変換を使う魔導士もいる。
観客スタンドや砦みたいに直ぐ出来るよ」
なるほどと納得したビルドから、ナルエたちを見渡して、
「今日は、宮殿の俺の部屋で休んでもらう」
エッとなるナルエたちから、
「テントも張ったので、宮殿に戻るには……
「俺のことを知りたいだろ、部屋を見せた方が早いから」
説明すると、美里は此処に居ないので、どうやって戻るのかと
ローズマリーが聞いてくるので、
「さっき会ったパティーさんに送ってもらう」
光悦たちと田所さんが話をしている方に手で指して言うと、
「ミサト以外に、ゲートが使える者が居るのは凄いな!」
ローズマリーの言葉に全員が納得して、俺たちはパティ―さんの所に
歩き出して、途中で、パレスとアレタと別れる際に、
「お兄ちゃん! 明日の朝! 一緒に稽古を!!」
することを望むので、
「此処で、明日の朝日が出た1時間後に!!」
嬉しそうに俺に抱き着いて、「寝ずに起きてます!!」
言うので、「しっかり寝ろ! それも修行だ!!」
「分かりました!!!」
地面にゆっくりアレタを下ろした時に、不意打ちで頬にキスをされて、
「浮かれるのは良いが、気を付けて帰れよ!!」
俺も隙が多いなと呆れながらアレタに言い、明日ねと言いながら
パレスが手を振って、アレタも手を振って、2人が馬車の所で
待機していた従者の所に行くのを見届けてから、
秋人さん達が居る所に向かった。
「終わったみたいだな……
「アナウンスもあったから……
明希人と大二が、花火と言う物が終わり、今日の宴が終わったと
告げるので、
「見れてよかったな」
俺は空を見上げていた者たちから、自身のテントへと戻ろうと
勇者突撃団の兵と共に行こうとすると、
「まて、その剣は?」
シン・ケイサム海洋国の勇者【ユウキ】が聞いてくるので、
「屋台の景品だ! ガラクタだ!!」
先ほどは、身構えるために地面に捨てた鞘の入った剣を、
今は、右手に地面に捨てた鞘の入った剣を持って見せて言うと、
「無駄な物を当てたな……
疑わないで言う祐樹が、
「緑のロボットに剣を折られたのでくれないか?」
俺は手に持っていた鞘に入った剣を地面に刺して、
腰からベルトに繋げてぶら下げている王から頂いた鞘に入った剣を
祐樹に差し出して、
「何回も修復はしているが……
「地面に刺さった方を……
テントから出ていた者たちが、鞘に入った剣の方を見るので、
「ガラクタを欲しいのか?」
「王からのは……
断る祐樹に、
「ほしい人は、此処に刺していくわ」
「ガラクタでレベル上げないと……
「ツカサに勝てないよな……
言いながら、ガラクタと言った方を大事に持ちながら、
王から頂いた鞘に入った剣を勇者突撃団の兵たちは地面に刺していく。
「ロック! ガラクタで……
大二が聞いてくるので、
「ゴーレムに勝つにはな……
ガラクタと言った鞘に入った剣をベルトに繋げて、
テントに向かおうとすると、
「ガラクタなら、ダイジ! 折りましょう!!」
美鶴が提案するので、
「ゴーレムの攻撃で予備もない、ガラクタでもいる!!」
俺が美鶴に言うと、
「地面に刺した剣もいるでしょ?」
「ガラクタの剣で修業しないとだめらしい」
ハァっとなっている美鶴と周りの者たちに対して、
バトルアックスを両手で持つ大二が、
「ミスリルの方が良いのに、ガラクタか?}
ニヤッとする大二に、
「ダイジ! 勝つ為にガラクタなんだ!!」
自分でも何を言ってるか分からないが、ガラクタって言ってるんだから
納得しろと言う気持ちでいると、
「15クスよ! 玩具よ!」
べルールがフロージー達に、ねっと念を押すように言うので、
「そう! 美人でさ! その色香で無駄なお金を!!」
呆れた感じでフロージーが言ったので、
「……美人なら、俺もなるな」
ぼそっと言う大二に、
「明日は、武器の修理もある、寝ないとな……
ようやく俺たちは、ガラクタことガイア・ソードを
持って、テントに行こうとしたら、
「あれれ、ガイア・ソード貰ったの?」
黄色いゴーレムが余計なことを言うために来たのかと
睨むと、
「ガイア・ソード? おい! 黄色いロボット!!
ガラクタの剣の名か?」
大二が聞くので、頼むから本当のこと言うなと言う顔を向けると、
「そう! 失敗作!!」
そう言ってくれたので、大二たちもガラクタを掴まれたと思って
テントに戻ろうとすると、
「明日! 見せてくれ! 神剣を!!」
変な鎧を着たプロールクト王国の勇者【マサト】が
大声で言うので。俺は咄嗟に理登に駆け寄り、
「駄目剣だろ!!」
ヘアバントのような両耳には翼のような飾りがついたのを触りながら、
「みんな御免! ツカサの剣と間違えた!!」
ハハッと笑って誤魔化す理登に、
「何をやってるんだ? そんな鎧を着て?」
明希人が理登に聞くと、
「劇をしていたんだ! クチナ寝る前に!!」
進次郎が女神のような恰好をして此方に来ながら言うので、
「今回は! 材料を出すけど!!」
進次郎に言うと、
「あぁ、分かってる! 劇に出た給料の代わりにな」
「そう! 行きましょう!!」
黄色いゴーレムが言うと、進次郎と一緒に来ていた
のぼるも変な鎧を着ていて、ヘアバンドは顔の真ん中に
鳥の顔のモチーフのオブジェがあり、両耳には鳥の羽が
開いたような飾りがついたのを着けていて、俺たちから離れて行った。
バトルアックスを構える大二が、
「名が付いてると言うことは、ガラクタではないよな」
考える頭があったかと、ため息をして、
「神ソラスさまの友人からの贈り物だが、
下手をすれば、この大地からマグマが出る
失敗作の剣だ!!」
周りにいる者たちは驚き、なぜ、私たちにと団長クラスが
嘆いているが、
「人族最強と言われる俺だ! 俺たち勇者隊なら扱えると思って
お金は払ったが……
剣のブリップを握ると、鞘からガチャと言う音がして、
鞘から剣を抜き、月の光に照らされて輝く剣を構えて、
剣を抜いただけで、ミスリルの剣と大幅に違うのを感じる。
「俺に、その剣を!!」
大二が言うが、
「登録制だ! 登録者以外には鈍らの剣だ!!」
「使用者限定か!……
チィと舌打ちする大二の近くに来る他の勇者隊の団長の1人が、
「団長クラスが持つ剣だ! ロックティラ以外の剣を我々に!!」
思った通りに、自分こそ相応しいと言い出すから誤魔化そうとしたが、
「神剣と言ったな……
パーセントが聞いてくるので、
「そうだ!」
「分かった! 彼らに与えられたのは、我々が未熟と言うことだ!
腕を磨いて、神から貰おうぞ!」
パーセントが強く言うと、そうかよと唾を吐いてテントに
渋々戻って行った者や、その剣と明日にと言う者など、様々な愚痴を
吐きながらも、パーセントの言葉に納得して、ひと段落した。
「俺は、今やりたいが!!」
大二が言うが、
「壊されて終わりだ! 予備もないだろう?」
パーセントが大二に言うと、
「緑のロボットに折られて、これを含めて2本だ!」
「修理するとはいえ、直せない場合もある」
構えを解いた大二は、
「祭りに行けば良かったよ!!」
愚痴を言いながら、テントに戻って行った。
鞘にガイア・ソードを収めて、
「助かった! 済まなかった!!」
パーセントに礼を言う俺へ、
「剣を交えれば、私の剣が消滅すると思ったまでだ」
俺自身、まだ此の剣の性能は分かっていないのに分かるとは
「凄いな! 1日しかないが……
「使いこなせるように頑張ってくれ!!」
パーセントは言った後に、
「私も、何時かは神剣を持ちたいよ」
言いながら立ち去って行った。
パーセントなら、死んで蘇生待ちのスナーラの剣が
1本あるので、与えても良いかもと思ったが、
我々の騎士団に与えると言う話なので思い止まった。
「どうぞ、カモミールティーを……
リビングで寛ぐ私たちに、執事のキーパーが、
皿にティーカップを乗せたままトレイから動かして
テーブルに置いていく。
「部屋で休ませていただきます」
トレイを抱えたまま一礼をして、リビングから去って行った。
「魔王陛下も粋なことをしますね」
飲もうとするとスマージャが言うので、
「花火ですか、敵の攻撃かと、フフッ……
エリシャーラが言うので、私たちはクスッと笑い、
「レイドル卿も祭りをするとは言ってましたが……
「キーパーたちが町中を走り回って誤解を解いていたわね」
スマージャとエリシャーラが言うことを聞きながら
ひと口、カモミールティー飲んでから、
「ハチミツを少し入れてるわ……
私が言うと、2人も少し飲んでから頷いていた。
「ねぇ、モルモーラ」
スマージャが私に軽く言う感じで聞くので、
「なに……?」
「ミューブル王国の勇者って出て来るかしら……
飲むのを止めて、皿にティーカップを置いてからテーブルに置いて、
「キューイルさまと竜巳の結婚の為に、ソラスが泣きついて
つかさは出て来るでしょうね」
「行商から聞いた話でも、腕が立つそうね」
エリシャーラが暗い感じで言うのは、
サンダー・デアと戦い、ワームと戦い騎士団を助けたり、
国境沿いからミューブル王国に突撃して来たクローム・サイの
集団に立ち向かい、数頭を斬った後に、ミューブル王国から
クローム・サイは後退した。火事の為にミューブル王国に来たようで
火事は、セーイラによって鎮火している。
「当たり前でしょ! ソラスが自分の娘の婿にしたい男よ!」
私をフッと見ながら、
「貴方は、どうなの?」
スマージャが言うので、
「貴方たちは、どうなの?」
返すと、
「貴方と同じよ!」
私たちは不敵に笑い、夫であるリーウイは、私が何処の生まれの者か
気にせずに私を迎い入れてくれたが、執事のキーパーと2人は、
私の素性を調べたが、同族にも存在しない者であり、問い詰められて
正体を話している。
冥界の住人であると……
「ソラスが言うには109人……
呆れながら言う私に、
「入るには、ハードルが高そうね」
エリシャーラが、ハーレムの中に自分の子か私たちの子が入るには
愛された時間の差で、差別されるんじゃないかと危惧するわけで、
「子供という手もあるし、明美の眷属は他にもいるから、
その時に考えましょう」
そうねと、2人は呟き、ティーカップを口に付けている。
「でも、困ったわね……
スマージャが溜息交じりに言うので、
「魔王陛下の命令は厳守しないと……
此方も溜息交じりでエリシャーラが言うので、
「夫に、ワザと負けましょうとは言えないわね」
私も同じように言うのは、私たちは、キューイルさまと竜巳の
結婚は大賛成である。明美の眷属の血が王族に入ることで、
魔族の大陸は更に安定するだろう。
神の力を宿した2人が魔族の大陸を支配するのである。
信仰している神ゾウラストの娘であるキューイルさまに対して
不満を言う者は少ないであろう。
ただ、竜巳は世界を獲る気は無いだろうから、其処を突かれて
弾圧される可能性はある。竜巳にとって、魔族の大陸には
何の未練も無いので、捨てて何処かの世界に移住して、
キューイルと過ごすことも十分考えられる。
「良く来てくれたわね、カルギャップネ王国の兵が……
エリシャーラが話題を変えて言うので、
「コウモリ族のデレクヴァイス国は、汚らわしい人族の大地に
魔王陛下の命でも、ニコール卿の命でも行かぬと……
スマージャが嫌味っぽく言うので、
「夫のおかげで、発言権も、財務大臣にもなってるのに……
私がクスッと笑いながら言うと、
「この地に来る前に、離婚しなさいって……
「私も……
エリシャーラ、スマージャは、人族の大陸に来る前に親族と揉めていた。
夫であるリーウイも、親族から行くのを止めなさい等と言われて
相当悩んでいたが、ソラスが夢に現れて、この時点では
キューイルは生まれていないが、16年後に生まれるキューイルを
港町【ロブシェリル】で育てるので、その為の足場を固めたいので
どうか就任を承諾してくださいと言われ、魔王陛下とソラスの関係を
尋ねた後に、リーウイは夢から覚めて起き上がり、私たちに、
「魔族最強の王と共に行く!!」
突然言って、私たちは混乱したが、
リーウイは、国、親族と縁を切る決意で此の地に赴いた。
リーウイはキューイルの両親のことを知っているが、私たちには
ひと言も言っていない。言うには次期早々と思ってのことだろう。
私たちが知っているのは、私がソラスから聞いて話しているからである。
「でも、カルギャップネ王国が、1万も兵を出すとは思わなかったわ」
スマージャがティーカップを眺めながら言うので、
「この国に掛けるしかないと、魔王陛下と夫が土下座して、
神ゾウラストの間の娘キューイルとの縁談を執り行ってもいい!!
ミューブル王国は、我が魔王の曾祖父が
初代王で……
俺たちは、パティ―さんのゲートで、王都【ブレーリト】の
ミューラ宮殿の前園の噴水の近くに出現して、第1城壁の門の方へ
歩き出して、門の所で立っている門番兵に、
「夜間勤務、御苦労!」
声を掛けると、詰所から数人出て来て、
俺が声を掛けた兵の隣に並んで、
「ツカサさま! ご無事で戻られてなりよりです」
兵の1人が言うので、
「俺に言う言葉ではないぞ!!」
クスッと笑うながら言うと、兵たちも笑い、
「次期王であるツカサさまに……
ナルエたちは、その言葉を聞いて喜んでいるようだが、
「誰が言ったんだ! 王家の者と婚約もしてないぞ!!」
兵たちは顔を見渡してから、
「神ソラスさまのけん……
俺は兵を睨みつけて、
「それ以上言うな! 此の国から追い出された失格勇者だ!!」
「バレてますけど……
「それでもだ!!」
兵から離れて、
「何でも屋で働く、少し強い男だ!!」
兵たちは苦笑いし、ナルエたちはクスクスと笑っていて、
「後ろの美しい方たちは?」
兵が聞くので、
「こいつら、駄目神に押し付けられた……
ひと息してから、
「婚約者だ!!」
諦めて言うと、兵たちは喜び、
「いつ子を!! 「最強勇者の子が!!
「他国に負けないくらい素晴らしい女性たちですね!!
「まさか、聖女様、舞姫さまを!!
「初代妃ミューラさまも喜びに!!
色々と言われるので、
「王に報告はゲーム後! 子供は1000年後だ!!」
叫んで、第1城壁の門の中に駆けだして行く。
後ろから、兵たちの嘆く声も聞こえるが、
「凄いな! ツカサの人気は!!」
ローズマリーが早歩きで付いて来ながら言うので、
「人気ならアキナさん達の方が上だけど……
「負けてないと思うが?」
「俺はそう思っている」
歩くのを止めて、遅れている俺の婚約者たちを待っていると、
「壁画か? 神が王に手を差し伸べて……
側面の壁に描かれている壁画を眺めているローズマリーが
呟くので、
「ミューブル王国が建国された時の壁画だよ」
大勢の人が集まり見守る中で、
神が初代王に手を差し伸べている壁画で、
「ソラスさまが、此の国の為にか?
我が国は500年だが、神が直接……
ローズマリーが、国作りに駄目神が関与したことに
驚くように言うが、神が関与した国は他にもあり、
ナルエが召喚されたウインライム法皇国である。
分裂、合併を幾度も行って、今のウインライム法皇国は800年で、
法皇には駄目神が任命することで落ち着いているが、信仰が強い国なので、
神の名のもとに、隙あらば他国の領土を取ろうとしている。
ミューブル王国が地形を生かして1000年前に建国されて、
人族の大陸では1番古い国である。
人口は15万人(港町ロブシェリルは含まない)で、1番少ない国でもある。
他国は50万人くらいで、多い国で80万人である。
現在30か国あり、人族の大陸の総人口は約170万人である。
獣族の大陸の総人口が約300万人、魔族の大陸の総人口は約500万人である。
魔物の存在が、人口が増えない原因の1つである。
ミューブル王国の人口が少ないことには理由があり、人族の大陸では
平均寿命が60年であるのに対して、100年と長寿であることが
理由に挙げられる。
「ソラスじゃないよ!」
俺が言うと、エッとなるローズマリーが、
「では、アキトさまのように他の世界の……
ようやく俺たちに追いついた零たちを見渡して、門番兵が
此方に来ていないことを確認をして、ナルエたちと円陣を組んで、
「よく聞けよ、初代王と王妃の神ミューラの壁画だ!」
円陣を解いて、ナルエたちは壁画を観察してから、
円陣を、もう一度組んで、今度は念話で、
「初代王は魔族で、魔族の大陸を統一した魔王の親父だ!!」
声を上げてナルエたちが叫ぶので、こちらを遠くから見る門番兵たちに
「虫が婚約者に付いて! 叫んだだけだから……!!!」
大きい声で叫ぶと、ひと騒ぎなことをしてと
門番兵たちに嫌な顔をされたが、
直ぐ詰所や持ち場に戻ったので、
「俺の部屋に行こうか?」
ナルエたちは頷いて、宮殿の兵舎の3階に向かった。
3階の俺の部屋(竜巳、美里との共同部屋)の扉の前に着くと、
『お帰りなさいませ、つかさ様』
声が流れて、ナルエたちは驚いている。
「扉を開けてくれ」
優しく言うと、
『竜巳さま、美里さまは?』
「竜巳はキューイルと、美里はサラウェルとイチャイチャだろ」
頬を染める舞姫【ありす】、かずえたちを見た感じで、
『つかさ様は?』
要らんこと言うなと思いながら、
「何も! これからのことを考えないと」
しないのって言う感じで俺を見るキアリーたちを無視して、
「部屋に入りたいけど……
扉が開かれて、女性陣を先に入れてから、俺も部屋に入って行った。
「何これ……
「テレビに……
ナルエ、舞姫【アリス】が声を上げて、零たちも自分たちが
寝泊まりしていた部屋と比べている。
ローズマリーたちは珍しい物を見るように眺めている。
「ソファー、ベットにまずは腰かけて……
俺が言うと、腰かけるナルエたちに、
冷蔵庫からブドウを取り出して、皿に乗せて、
「分けて、食べて……
数皿をテーブルに置いて、ナルエたちは1本ずつ手に取って
粒を手で摘まんで中身を食べだして、俺はカットされたチーズを取り出して、
皿に乗せて、テーブルに置いてから、ウイスキー棚から
スコッチ・ウイスキーの瓶を取り出して、グラスを持って椅子に座り、
コルクの蓋を開けてグラスに少し注ぐ……
「未成年なのに……
零の友人のりつが、お姉さんのように言うのが少し可笑しくフッと
笑った後に、
「お中元、お歳暮で貰うから、ソリュート王国や此処で飲んでます。
元の世界じゃ飲まないから大丈夫!!」
言い終わって少し飲むと、
「大丈夫って……
りつがブスッとして言うが、私もと舞姫【ありす】が言うので、
「度数強いから、水で……
俺は椅子から立ち上がるが、「そのままで……
「……帰る時に飲もうと思ったマッカラン30年!!」
天井に向かって言うと、テーブルに瓶が出現して、
「取りに行くことないんじゃないの」
ナルエに言われたが、
「動作も必要なので……
クスクス笑う女性陣を無視して、16個のグラスに注いで行く。
「私は……
舞姫【ありす】が言うので、
「ワインは飲んでも、ウイスキーはないだろ」
「そうだけど……
「初心者用に最適で、口当たりも良いと思うよ」
笑みを見せて言うと、ローズマリーは、部屋の明かりに
グラスを当てながら、恐る恐る飲んでいた。
「ワインとは違うな……
「ペアーワインに似ていますか?」
ローズマリー、キアリーが感想を言っている中で、
「強いけど…… 「甘みがあるわ……
かずえが、美知恵が感想を述べていて、後は、俺がするように
真似をして飲んでいる。
1000インチもあるテレビに映像が流れ出して、
「神界で冒険者をしているから、PVを今から……
映像元の宣伝が流れてる間に、俺は椅子から立ち上がり、
厨房から何か持ってこようと扉に向かう途中で、
「どこ行くの?」
此方の思考など念話で覗けるのに、ナルエが何処と言うので、
「厨房に……
「逃げるんでしょう!!?」
「逃げないって!!」
ナルエがベットから立ち上がり来るので、扉のスイッチを押しても
開かないので、「開けてくれ!!」
部屋に言うと、『覚悟を決めましょう!」
「何を?」
『大人に……
大人って、男と女たちしかいないからすることは、
「意味わからないな! 未成年だから……
「異世界、行ってたんだから叔父さんでしょ!!」
零が酔っぱらった感じで言うので、確かに零の時で10年だから
今14歳で、10足せば24歳ですが、
「俺って、此の世界では15じゃないから未成年で……
「さっき何て言った!!?」
ナルエが変な瓶を持って聞くので、
「ワインやウイスキーって、水の代わりじゃないですか、ハハハァ……
目が据わっているナルエが、
「ツカサが、どうしてもしてくれない場合は……
紫色の液体が入った瓶を俺に見せて、
「媚薬だそうよ……
セーイラさん、何ていう物を渡したんだと、
俺は逃げる、統星剣を皮袋から出現させて扉を斬るが、
「ウソ!? 折れた!!!!」
『こんなこともあろうかと、絶対防御魔法を掛けてました。
明美さまの魔法なので、統星剣ごときでは斬れませんよ!!』
高笑いしている部屋に、
「この部屋って、明美が昔に使っていた部屋だったね……
俺は振り向いて、聖女が悪女になっているナルエに、
「8月になったら、15だから……
「明日! ニセ皇太子が来るの! 貴方の者になりたいの!!!」
瓶の蓋を開けてしまったので、煙が部屋中に広がり、
「俺のことを良く知ってもらうために連れて来ただけなのに!!!……」
この言葉を最後に、俺の頭は真っ白になって行った。
セーイラさんは俺には……
俺には此のブレスレットだ!!
俺には……
何が欲しい物でもあったか?
明美、パクオットへの愛から俺だけを愛する薬!!
サラって言う女が好きなんだな! で、パクオットって?
ジース王国の王子で、行方不明の冒険者
なんなんだ、それ
9歳くらいで無能で幽閉されたとか、行事に出てこなくなって
色々と噂されているが、次期王じゃないから国民は気にしていない
はぁ……
次回
第63話 戦うのは……
冒険者とは?
最近、沙良が同じ名前の奴のことばかり明美に言うらしい
同じ名前なら、問題ないのか?
らしい……
写真が無い世界じゃ、容姿や噂しか分からないからな
行方不明より其方に移るか?
まぁ、大統領の娘だし、其処はしょうがないとは思ってるけど
初めてじゃなくても良いのか?
お前もだろ!
アケミはアキ……テクニックは上だぁ!!!
1度もしてない奴が言うな!!




