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旧アケミと共に異世界アドベンチャー……  作者: ウッドスチール
第2章 女神は、わが子の為に……

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49話 勇者様……

 あれから、1年が経ち、魔族や獣族とのゲームも

1ヵ月に1回開催されて、各国の勇者様たちが

連合して、魔族に打ち勝っていて、8の地区が

人族や獣族に戻ってきている。


 今月の月末に開催されるのは、私たちが住んでいる

ミューブル王国の港町【ロブシェリル】を指定し、

前回30年前に奪われたので、奪回するために、

準備をしている。


ミューブル王国の王都【ブレーリト】では、各国から

来る勇者様たちの騎士団の歓迎の準備をしていた。


 私は、王都で秋人さんが経営している、何でも屋に

仕事を手伝うために向かっている。

私が住んでいる所は、宮殿の兵の宿舎の一角を、勇者部屋として

3人で住んでいる。

 北条君や松本君と同部屋で、男の子と同部屋は

ないよって言ったけど、パティーさん達は部屋を仕切ればいいよ

程度で終わるので、仕方なく住んでます。ティーナさん曰く、

「男の子が1人でする行為を見るのも勉強よ!!」

と言うので、北条君たちが、「何のことだぁ!!!」

と、赤面しながら訴えていました。

 


「おはよう! 今日も元気だね」

  この商業地区の通りの両脇の建物の前に露店を出して、

自分たちの村で採れた果物などを売っている女性に、

 「はい! 色とりどりの果物が綺麗ですね」

と見渡していると、マンゴーに似たものを、私に渡して、

「持っていきな!!」

  「ありがとう! お手伝いがいる時は呼んでね!!」

「その時は、頼むよ!!」

私は手を振って、通りを走り、秋人さんが経営している

何でも屋の玄関を開けて中に入ると、

「いら……美里ちゃん、走って来たの?」

   受付カウンターの奥にいる秋人さんも私を見ていて、

「ミネルーおばちゃんから貰ったのを早くって……

  「まあ! おいしそうね!」

アキナさんは、私からマンゴーを受け取って、食堂の厨房の方へ

歩いて行った。

 「美里! ミネルーの所からだと、ここまで歩いて、

30分以上かかるだろう! 神足を使ったのか!?」

 舌をちょっと出して、

  「ごめんなさい!!」

「まあ、気を付けるようにな!」

  「はい!」

アキナさんが、マンゴーをカットして、3つの皿に並べて、

 私たちの所に戻って来て、私たちに、

     「さあ! 食べましょう」


受付カウンターに寄り添いながら、手に皿を持ってフォークで、

1個ずつ刺して、食べながら、

 「今日は?……

「井戸の清掃と修理とサンダーディアの群れが森から出て来て、

村を襲ってるので、何頭か討伐をくらいか」

 「鹿かぁ……かわいいけど、この前も……」

「ああ! 突進が凄かったが……」

  「この前のは、おいしかったですわ。

     皆さんに分けましたし……

アキナさんは思い出しながら甘い感じで言うのを

 聞いていた秋人さんは、

「今度は、おいしいかどうかは知らないが、別の鹿だ!

  今度のゲームの影響か、

    森の中も縄張りが変わって来てるんだろうな」

最後のマンゴーを食べ終わって、

 「影響か……

「ゲームに参加する魔族や魔族の配下にいる

  魔物も入って来てるしな。来月になれば、

   元に戻るか……餌場として何度も来るかだ!

 で、ここで人間様の力を見せようと言うことで、

前金貰って、今日行くので準備中だ!」

アキナさんが、食い終わった皿を集めて、

 食堂の厨房に置きに行った。

 

秋人さんは、椅子から立ち上がり、カウンターの上の

依頼の紙を取りながら、

 「鹿の討伐は、お前たちでやってくれ!!」

「ええ!!! わ、私たちで……

  「簡単だろ!」

「サンダーですよね! 魔法ですよね!」 

  「お前らなら、裸になるくらいで、死ぬことないからな!」

アキナさんも戻って来て、

 「井戸の方は私たちでするから、1ヵ月間、テレビやゲームなどで、

引きこもっていたんだから、たまにはね」

 にっこりと微笑んでいう言葉に隠された脅しに逆らえる人は

  いないので、

「分りました。その微笑みを曇らせないように頑張ります」

アキナさんは顔の前で軽く手を叩き、

 「フフッ……よろしくね」

「ハイ! お姉さま!!」

と言うことで、スマートフォンで、北条君と松本君に連絡をして、

 来る間に、馬車の準備をしていると、


門を潜って走っていく女が、玄関を思いっきり開けて

建物の中に入って行った。

「あれって……商業ギルドのティリシャーさんだよね」

  「さあ!? 馬車の方を見ていたから、分からないわ」

「見てましたよね!!」 

  「私、セーイラは、私に誓って見てません!!!」

「そうですか……で、干し草は?」  

  「置き場にあるわよ……

木のバケツを持って、置き場に向かった。

 建物の西玄関から、秋人さんと先ほどのティリシャーさんが

出て来て、干し草を木のバケツに入れている私の所に来て、

「美里! 追加だ!!」

  「秋人さん、追加?」

「説明を……

  秋人さんが、ティリシャーさんに手で合図をして、

「美里さんですね。あなたのことはアキトさんからよく聞いてます。

  今度、宮殿にて勇者様たちのパーティーを開くので、

宮殿の料理長が、魚を使った料理を出したいという話で、

我々の所に来たのですが、行く場所がロブシェリルなので、

アキトさんに相談に来たのです」

  話している間、ずっと私を見つめたまま続けて、

  「行ってくれますか?」

秋人さんを見ると、手を合しているので、

 「良いですよ! でも泊るところは?」

「それは大丈夫です! これを見せれば街に入れますし、

いつも使ってる宿を案内されますから」

 カードを渡され、眺めていると、

「え! 字が……

  カードから浮かぶ字が、周りに照らされ、

「あら凄い! アキトさんと一緒で、HPやMPが測定不能で、

  ランクが、スーパーアダマンタイトって……

勇者たちでも、せいぜい銀なのに、

   さすが、この国を支配してる方の眷属ね」

「違います! 私は天理の……は! 

秋人さんを見て、

「前に、依頼を受けた時に、本気出してバレたんだ!!」

 「秋人さぁぁあん!! これ見せたら、魔族と……

「大丈夫よ! 聖水をね…… 

  カードにかけると、

表示が、HPが100、MPが50、ランクが青銅、勇者失格……  

 「良かった! ギルドカードと一緒になって!!」

喜んでいる私に、

 「明美ちゃんの準眷属ね! 私がスキルを与えた人たち

   より軽く上なんて!!」

「え! あ、あ、あ……、まさか……」

やれやれと言った感じで、

  「と言うことで、この世界の神ソラスだよ」

私に礼をするティリシャーさん、いえソラスさんに、

 「上げて下さい! 私は……

「明美ちゃんの準……眷属は、私の上位に来るレベルなんですよ!」



馬車に揺られて、私たちは、サンダーディアに襲われたクラッド村に

 向かっています。

王都から20kmで、馬の速度や坂道などを考えても、

 3時間弱で到着する距離で、王都の北北西にある村です。

行く途中で、緑の魔物が避けていったり、すれ違う馬車の方から、

果物など貰ったりして、昼前に到着しました。


村に着くと、村長さんが、

 「遅いじゃないか! 別のグループに討伐してもらったよ!!」

と私たちに怒鳴るんだけど、

  「準備をして、急いで来ました!」

 「前金は帰さんでいい! だが、残りは出さん!!」

北条君が私たちを見て、

 「どうする? 

「帰るしかないんじゃないか! どうしようもないさ」

そうよねって思いながら村長さんを見て、

「その……討伐した方たちは?」

村長さんが家が並ぶ方を手で示して、

「彼らは、わしの家で食事をしとる!

  お前らには出さんが!!」

北条君が私の前に立ち、

 「出さなくってもいいです。帰ります……

その……彼らと会わしてもらえませんか?」


私たちを見渡した後、家のある方に向かいだしたので、

私たちも着いて行った、


村長の家は、からぶき屋根の木の家で中に入ると

天井が高く、真ん中に炉があり、そこに座ってる

男たちが私たちを見て、

「俺たちと同じ日本人か?」

  「弱そうだね!」

「こいつらか!? 失敗勇者って!」

弱い奴らに言われるのは腹が立つけど、

「はじめまして! 何でも屋の依頼で来たんですが……」

捌いた鹿の肉を豪快に食っている男が、

 「俺たちが片付けたから、坊やたちは帰りな!」

「帰りますが! どれくらいの強さかなって……

  「俺の斧で一発さ!!」

髪をサイドテールにしている女が、

 「弱すぎ!! これで前金100クス(1クスは100円)

   高すぎよ!!」

「僕たちも生活がありますから……」

最後の1人の優男が、

 「生活か……王宮にお払い箱にされたのか?」

「ええ……似た感じです……

北条君の言葉で3人が豪快に笑い、

「それじゃ……帰りますので……

私たちが出て行こうとした時、豪快に食っていた男が、

「お前らみたいな弱い奴が、王宮に帰れるのか?」

私は振り向き、

 「どういう意味です?}

「魔物もいるが、魔族の軍隊も来てるからさ!」

  「どこにですか」

「もう2週間もないのに暢気だな! 戦場になる場所に

  集まって来てるって言うのに……

   先ほど、ゴブリンの群れが歩いていたからさ!」

立ち上がって、

 「嬢ちゃん! 俺たちが護衛して王宮まで連れて行ってやるぜ!!」

口に食べたカスが付いたまま、目の前に来るので、

 「結構です!!」

手で男の顎を軽く叩き、見下した感じで男を見ながら、

 「私たちは、この国にとって必要のない者ですから、

死のうがどこに行こうが、国王たちは気にしませんので……

 行きましょ!!!」

叩かれた男は、座り込んでいたのを、

 仲間の2人が見ると、

目を開けたまま気絶していた。


大二(だいじ)、しっかりしろ!!!」

  「軽くだったわよね?」

「偶然、顎にかすったんだ!」

  「見えていたの?」

「ああ……見えていた! 国も見捨てるくらい弱いなら、

  守ってやらないとな!! 付いて行こう! 回復をミツル!!!」

回復されつつ、村長に、

 「俺たちも王宮に行く! ゲームが終われば、

帰るに寄るので、また出たら退治しますよ」

 「ああ……頼むよ!!」


私たちが馬車に乗り込み、村から出て行こうと門の方へ

動き出すと、村長の家から弱い3人組が、私たちの馬車の

後ろから離れて付いて来た。


私たちは、付いてくる彼らを無視して、秋人さんには、

スマートフォンで、村の報告をして、もう1つの

依頼の為に、ロブシェリルへ進路を向けた。






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