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旧アケミと共に異世界アドベンチャー……  作者: ウッドスチール
第1章 ドラゴンの足止め? 討伐? それとも……

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幕間1  王子、王都に戻って……

 ジース王国の王都【ジース】の東の城門の前には、

ウーレン共和国から王都に商売をしに来た商人、冒険者、東の大陸からの

行商などが並んでいる。

 俺たち冒険者パーティー【ウイング・オブ・メッセンジャー】は、

出発した宿場村【アーイス】から3時間歩いて、王都が見えた丘から

東の城門まで列が並んでいるので、最後尾に並んで、

 「昼までには、入れるかな?」

「殿下! 今並んだばかりです、夕方までには……

  俺に殿下と言うなと注意しても言うリストォラに、

   「無能王子と同じだからって、言わないでくれ!」

 困った顔で言った後に、頭を手で掻きながら、

     「……親も迷惑な名を付けてくれたよ」

 ジース王国の第1王子【パクオット・ビーコック・ジース】が

誕生した時に、王が国民に対して、パクオットの名を同じ月に

産まれた赤ちゃんに名づけることに許可を出した。

 王子とよく似た男性を替え玉にすることも考えてのことである。

  「殿下! 私にとっては王子様ですので……

 微笑んで言うリストォラに、

  「王都に入ったら、ナールと呼んでくれ」

 困り顔で言う俺に、

    「ナール殿下で良いですか?」

  「あぁ、それで頼む」

 諦めて言う俺に微笑むリストォラの首を見ている

  並んでいる者たちから、

   「奴隷か、首輪は此の国の物だな……

 リストォラの首には黒き首輪が付けられている。

  奴隷制度で残ってるのはジース王国と数国のみで、

 殆どの国が奴隷制度が廃止になっている。

奴隷制度のない国を訪れる時は、リストォラの首輪は

俺の手で透明にすることが出来るので、俺が捕まることは無い。

 ジース王国は奴隷制度があり、奴隷はジース王国の

第1近衛騎士団の騎士として、ジース王国で生きて行く。

 奴隷のほとんどが元冒険者でAクラス以上の者である。

  「……消すの、忘れてた」

 額に右手を付けて嘆いている俺に、

  「カワイイですし……

 クスッと笑って言うリストォラは可愛いが、

  他国ならチョーカーとして誤魔化せれるが、さすがジース王国の

王都に来る者には、一目見て分かったようで、

 「君たちは冒険者のようだが、君は、なぜ此の者と?」

俺たちの前に並んでいる商人が聞いてくるので、

   「私ですか?」

 俺の方に困ったように振り向くリストォラに、

俺も困っていると、息を切らしながら魔術師のカードルが

 ケントと共に俺たちの所に到着して、

  「元王宮魔術師のマージャさまの警護の為に

    エクスラーヴァさまが、マージャさまに就かせた騎士です」

 俺が言うと、商人や前に並んでいる者たち、

後ろに並び出した人たちが、ジース王国の第1近衛騎士団団長の

奴隷かと納得したが、カードルが何のことと俺に聞いてくるので、

 「マージャさま、リストォラの件で説明を求められたので……

カードルがリストォラを睨みながら

 「主人を置いて、先に行く奴があるか!!」

   怒ると、リストォラが、

 「御覧の通りで、王都に入るには……

   「そうだったな、早く並ぶために……

告げたので、王都まで並んでいる行列を見ながら

 カードルが言った後に俺の方を見るので、

  「俺だけで良いと言ったのに……

 「……過ぎたことは良い、今日中に入れなかったら、

   テントの準備を」

 呆れた感じで言った後に、カードルが息を整えて言うので、

  「夕方になりましたら……

 答えていると、先程の商人が、

  「君は、魔術師殿と?」

 「俺は、王都までの護衛の為に雇われた冒険者で、

   パクオット・ナールです」

 パクオットと聞いて、

  「無能王子と同じ名か? 苦労しているのか?」

 憐みで見てくる商人に、

   「殿下と言われるので困っている所です」 

 リストォラの方に右手で指しながら言うと、

  「殿下は、王子様のように輝いているので……

 モジモジしながら言うので、誰もが俺に恋をしていることが分かり、

  「名前が一緒だから言いたいのは分かるが、王都では、無用なトラブルを

    起こさないように、言わない方が良いと思いますよ」

 商人が告げると、嫌そうだが頷くリストォラに、

  「2人の時は……

 俺が言うと嬉しそうな顔をして、俺に抱き着いて来た時に

    「王宮で……

 リストォラが小声で言うので、耳元で言うなと小声で返してから

俺に抱き着くリストォラを離す途中で頬にキスをした後に、

 「長いのか?」

   商人が聞いてくるのは、何処から見ても恋人のようであり、

依頼が終われば直ぐ解雇になる冒険者と恋に落ちることは普通は無いので、

 「何回か指名されて、今回は東の大陸に一緒に行っている間に……

 俺は頬を染めて言うと、

  「殿下とは、恋仲ではありません!!」

 しどろもどろに言うリストォラに、周りは笑っていて、

  俺も笑っているが、リストォラと初めて会った時に、

   リストォラの剣技に惚れて、俺が強引に旅に連れて行き、

  一緒に行動する間に、リストォラのことが好きになり、

今みたいな雰囲気になっても、リストォラは恋人ではないと言って、

一線を越えていない。 

 リストォラが俺に惚れているのは知っているが、

俺がジース王国の第1王子というのがネックなのだろう。

 俺は3歳の時に王から無能と言われ、10歳の時に冒険者になると言って

王宮から出て行く時に、王からは、何処かで死んでくれと言われて、

冒険者稼業に入って行った。

 今回は、南の大陸に行こうと思って、久しぶりに王都に戻って来た

だけである。後は武器の購入である。

 「パクオット王子と言えば、ウーレン共和国の大統領の娘と……

俺はギクッとした動作に気が付いた者は、俺について考えているようで、 

 俺の名前を出して言う奴は、さらに続けて、

 「来月、結婚式で、結婚式の準備に入ってるんだよなぁ。

   噂じゃ、死んだとか、王宮の地下牢に幽閉されてるとか、

    婚約破棄もせずに、娘は国の道具で結婚させたれるって…… 

     どう思う?」

 言う奴は、何度か一緒に冒険をしたトーラント・ジルバークで

俺たちの列の後方で並んでいた所から離れて、俺に向けて言うので、

 「俺には、関係ないね」

   すまし顔で言うと、

「お嬢さんの首輪の消し忘れから、お前の身分がバレる!

  今からでも消せ!」

   耳もとで言うので、俺は慌ててリストォラの首輪に

    手を添えて、透明化の術を小声で言うと、

     リストォラの首輪は周りから見えなくなった。

「さて、目ざとい方は彼のことが分かったようだが、ウーレン共和国では、

冒険者パーティー【ウイング・オブ・メッセンジャー】のリーダーの

 彼との結婚式の準備に入っている」

  俺はトーラントを睨んで、

 「王子から冒険者に代わった! 名が一緒だからと言って……

   トーラントは周りを見渡してから

 「奴隷の首輪を付けた者が、冒険者と一緒に居る?」

   見たことが無いなぁと言う声が上がり、

    「元魔術師の……

 俺が言うと、

  「この国の奴隷は国から出られないよな!」

トーラントが周りに聞くように聞くと、

 騎士団での行動くらいしか見たことが無いなぁと声が上がり、

 「出てるだろ……

 リストォラを指して言うが、

   「お前が強引に連れ出したんだろ」

 「なぜ……

   知ってるんだと、奥歯に力を入れて睨むが、

   「俺は、お前の護衛の為に結成された騎士団の者さ!」

 俺は驚き、周りも驚き、

  「何処の?」

    「ウーレン共和国さ!!」

  周りが騒めき出して、先程の商人がトーラントに、

 「私も彼女の首輪を見た時に、王子か王族関係者かどうかと

   探りを入れながら、王子に聞いていました」

 完全にバレていることに驚いている俺に、

  「名前を聞いた時に、パクオットの名を出され、

    東の大陸で活躍中の王子だと確信しました」

 周りは頷いているので、あれだけでバレるものかと

商人たちの鋭い感に脱帽である。

  「此処まで浮き浮きしながら来たのが、間違いだな」

 トーラントに指摘されて、

  「たまには……見ていたのかよ!」

 「あぁ、ナーラサさまに、手をつないだ写真をな」

 クスッと言うトーラントに、

   「俺の為に騎士団だと言ったな!?」

 「写真はスルーか?」

俺を優しく見るトーラントへ、

   「訳が分からない言葉だから……

 「そうか、君が冒険者になってから、正式に作られた騎士団さ」

そんな前から俺の為にと驚くが、

 「王子として、無能だぞ!」

   商人が俺を見ながら、

    「巨人との戦いで、冒険者たちを騎士団を纏め上げて、

      勝利したことで、パクオット・ナールの名が

       知れ渡りました」

 「あれは、俺1人の力ではない! 

     だが、名が知れ渡ったくらいで分かるか?」

 周りを見ながら言うと、

  「ナールはナール村でしょう、あそこは王族関係のみで

    そこから冒険者は出ません」

 其処からでも分かるのかと頭を抱えると、

  「ジース王国じゃ発表させていない感じだが、ウーレン共和国は

    パクオット王子との婚約の解消と、お前がウーレン共和国から

     出て行った後に、お前との結婚を発表した」

 トーラントの説明を聞いて、ウーレン共和国から出国したのは10日前、

その間に色々と動きがあり、一度も婚約者のナーラサに会ったことは無いので

婚約解消はありがたいが、冒険者の俺と結婚とは勝手なことをする。

 南の大陸のダンジョンを攻略して東の大陸へ船で渡って

2度と東の大陸から出ない様にしようと決意しつつ、

 ウーレン共和国とジース王国の関係はどうするのかと考えていると、

  「両国の関係だが、冒険者のお前との婚約で継続さ」

 エッとなり、カードルはケントから杖を受け取り、杖を持ちながら

トーラントに詰め寄り、

 「ジース王国の第1王子の話は、嘘と言ったのか?」

   「言ったんだろうな、ジース王国は青ざめたらしい」

 2人の会話を聞いて、ジース王国内では冒険者で活躍してるなど

知るものが居ないが、ジース王国外では冒険者の俺が王子だと

知れ渡って活躍しているのを知っているとなれば

ジース王国としては困ることになる。

 「無能と言った手前、有能は困ると……

商人が俺を見ながら言うので、

 「ジース王国には居る気はないし、結婚も……

   神の啓示で俺は無能と言われたのが

  神が間違ったことを言ったとなれば

 此の世界の神【メホーラ】の信仰が揺らぐのは

俺としても困るので、リストォラの方を見てから、

   「今のメンバーで、冒険をしたいだけだ!!」

 冒険者稼業をすると言うと、ほぉっと歓声が上がるが、

  「ナーラサさまは、お前を待っている」

    俺の肩に手を置いて言うトーラントに、

 「なぜ待てる? 普通なら破棄するのに……

 婚約破棄は、冒険者稼業をするまでにも出来たはずで、

その頃の俺は、王から無能と言われた3歳の時から、

 王宮では自分の部屋以外は出入り禁止になっていた。

  だが、騎士団の稽古には出ることは許可されていたが、

剣の才能がなかったので、落ちこぼれ組に属していた。

 そんな時に、俺に微笑む少女と出会った。

  「なぜ、此処に? 入れないのに?」

 「上から」と、右手の人差し指を空に向けて言うので、

   「だれも……

  紐など使って登れば、だけど、直ぐに兵に見つかるから

 無理だろうなと思っていると、

   「飛ぼうか?」

 微笑む少女に、俺がエッとなっている間に、少女が俺を抱きしめて

空へと上がって行く。

  「その翼は?」

 白き翼を展開している少女が、

    「ちょっと散歩しよう!!」

 エッとなっている間に、山の高原に広がる湖の湖畔に降り立ち、

  「良い眺め!!」

 山々を見ながら叫ぶ少女に、

   「僕をさらって……

 顔を近づけて、「沙良の婚約者でしょ?」

  俺はドキドキしながら少女の言葉を聞いて、

   「ナーラサと言う……

 俺は無能なので、隣の国の大統領の娘と婚約をして、ジース王国の

役に立つように振舞えと言うが、俺と婚約者の間に生まれる子供に

期待をしているようだ。

 最終的には、隣の国をジース王国の一部にするために。

  「無能? だれが?」

 稽古中に言われていたことを、少女から言われて凹むが、

 「僕が……

   隣同士で座り、女の子と話すことなど今までなかったので、

  ドキドキしている。

 少女は何か物を出して手で触っている。

  「スキルなどに鍵がかかってる? どうして……

 俺は少女に体をくっ付く感じで、少女が操っている物を見ると

絵や文字が書いてあるが、絵の意味や文字は読めなかった。

 「ちょっと待ってて!」

 俺から離れて、絵や文字が書いてある物を耳に付けて、

  独り言を言っている。

   「……分からないって、沙良に会う前に死ぬよ!」

 「……の世界の!」

   「私が解除しても……

 独り言が終わったのか、俺の所に戻って来てから、

俺の顔を正面から見つめながら地面に座り、

  「今日から、無能じゃなくなるよ!」

 俺は動けずに少女を見つめていて、

   「色々と問題に成るなら、冒険者で過ごすと良いよ」

  俺は初めてのキスをされて、少女に押し倒されながら

 キスを何回もされた。

  その後、俺の剣の技術が上がり、騎士団に有能な意見を

 言うと採用されたりしたが、居場所が無いことには変わりなく、

  カードルが王と揉めたので、一緒に冒険に出た。

 この時から公の場で俺が出ることは一切なくなり、死亡説など

風の噂で聞いていたりしていた。

 それでも、ウーレン共和国が婚約破棄をしなかったのは、

俺が冒険者稼業に出て行ったことを知っていた為である。

 更に、俺の為に護衛騎士団まで結成する入れ込みようである。

  此処までする理由が分からなかった……

 

 後から聞いたら、明美の雰囲気に似ていたからと、

  頬を染めて言う沙良に、美里が写真を見て分かるのかと

 突っ込んでいたが、スマートフォンの写真の子供の俺を見て、

  おかずにするのでと、沙良のスマートフォンから写真の

 データーを貰っていた。


 「南の大陸に行くので、1年後にと伝えてほしい」

トーラントに言うと、振り返り俺を見ながら

   「伸ばして、破棄を目指すか……

 「そうだ!」

 トーラントの言う通り、

  当事者の俺が居なければ、形だけの結婚式など出来ないので言うと

   トーラントは周りを見渡して、

 「今の会話を、ジース王国の者に行ったら、王都に侵入している

   俺の仲間が、君たちを殺す!」

 俺との会話を漏らすなと警告するトーラントに、

  「言いませんよ! ジース王国がウーレン共和国の一部に

    なることを、此処に来て居る多くの者が思っていますから」

 商人は言うと、列が動き出したので、他の商人たちは同僚の所に戻り、

  俺たちも前に進みながら

 「カードル、そんなにジース王国は魅力がないのか?」

   「奴隷制度があるのと、税金が高いのも……

 「ウーレン共和国だって……

   「移住者や、国民には、衣食住の税金を掛けてないから」

 俺たちと並んで歩いているトーラントが、

  俺たちの会話に入って言うので、

   「この前、宿だって……

 「旅行者や、行商には宿泊税、食事税など掛けるが

   諸外国と同じだぞ」

 俺は東の大陸で、ジース王国の税率より安いのに驚いたし、

2年以上いたので慣れたのもあるが、

  「そうか、だが、住めば無いなら国の維持が……

 俺の言葉にフッと笑ってから、

  「物を仕入れて、物を売った差額の儲けから20%の

    税金を取っている。それの年間を通しての合計で

     最終の支払う税が決まる」

 「不正をする奴も……

 誤魔化して、貴族などに自分が有利になるように金銀を与えて

  同業者を消し落としたりすることは可能であり、

   ジース王国でも、きちんと税を払っている所は少ない。

 毎年、決まった額の税金を納めれば良いので、最初から低くして

いる場合もある。貴族との繋がりが大きいところが多い。  

 農作物は天候に左右されたり、魔物や動物による被害などがあるので、

農作物を購入する商人や行商に売る値段の50%の税金を払うことに

なっているのがジース王国で、諸外国に比べて高い方に入るが、

 領主たちのおかげで、反乱など起きていない。

  

 「特殊な通帳を商売する者に配るんだ!」

トーラントが言う紙を渡したところで不正は免れないと思うが、

 「特殊とは?」

   「売った物の仕入れなどの価格の差を勝手に書いて、

     財務宮に送られる。支払わなかった場合は、

      強制労働や牢獄、繰り返す者には死刑だな」

 「価格差か……冒険者ギルドもあるだろ?」

   「その場合は、依頼の額と道具などの額の差の20%だな」

  「道具の経費が掛かれば、払うことも無いか……

 税を払う側としては良いことのように思えるが、国の維持には

  少ない感じがするので、

   「よく、国が維持できるなぁ」

 「あぁ、強力な魔術師がいるから……

あの時の少女かと何故か頭に浮かんで、

   「会ってみたいな」

気難しい顔をするトーラントが、

 「国の重要機密だから、俺も会ったことが無い」

   「……そうか、1人か?」

人数は言っていないのに、はっきり俺が言うので不思議そうに、

 「1人らしいが、不老だと聞いている」

   やはり、俺の才能を伸ばしくれた少女だと確信して、

   「本当か? となると老後は……

 俺を不死にしてもらって、一緒に過ごすことを

願うことを頬を染めて考えていたからか、

 「お前って、ナーラサさまと……

   トーラントは、ウーレン共和国の良さを知って

  俺が老後のことを考えているので、ナーラサと結婚する気に

なったと勘違いしたようで、ジッとトーラントが見つめるので

   「冒険者稼業が出来なくなったら、結婚は……

 少女としたいなっと思って言うと、

  「会ったことが無いだろ、一度会えば変わるよ」

 結婚式の準備をしているので、結婚する気なら直ぐ会うことを

薦めるトーラントだが、直ぐ会えるのか? 少女に

 多分、俺のことを気にしているはずだから、南の大陸に行っても

会えるはず。今更ながら、あの時から少女に恋をしていたことに

 気が付いた。この気持ちは変わらないだろう、だから、

   「変わらない自信がある」

 「結婚式の準備はしてるんだが……

南の大陸に行かずに、ウーレン共和国に戻って行ってほしい感じで

 困った顔で言うトーラントに、

   「名前を聞かないと……

 「ナーラサさまだが?」

 トーラントが再度言ったり、リストォラが何故か怖い顔で

俺を見ているので、カードル、ケントは怯えながら距離を取ったりして、

 俺たちは噛み合わない会話をしながらも列は進み、

   この分だと、夕方には王都に入れそうだ。


検問兵か門番兵が此方に来て、列を見渡しながら、

 「南の城門を開けますので、其方に向って下さい!!」

   大声で叫ぶので、

 「どうする?」

   「急ぐ旅でもありませんが……

 リストォラが俺を上目遣いで見て言うので、

    「そうだな、このまま進むか?」

 俺が言うと、兵が俺の方に駆け寄って来るので、

  「何か? あります?」

 俺が言うと、兵たちは顔を見合してから、

  「失礼ですが、パクオット・ナールさまで?」

 「いえ、パクオット・コメットです」

 門番兵ごときが、俺の顔を見て、直ぐに正解を言えるのかと

驚くのを我慢して、冷静に答えたのを見た門番兵たちは、

紙を俺に見せて。

 「アーイス村で、パクオット・ナールと宿でサインを  

   した方ですよね」

 食事か寝ている間に、絵師に俺の絵を描かせていたらしいが、

  「此処まで来る街道でテントを張って、

    宿には止まっていないなぁトーラント!」

 リストォラたちは喋るなと目で合図を送って、

  「武器を買う為に野宿さ!」

 トーラントが門番兵たちに言うと、

  「嘘を言うな! 似てるぞ!!」

 門番兵が俺の横に紙を並べて言うので、

    「何処にでもいる顔だろ」

  「嘘を言うな! 瓜二つだ!!」

 トーラントが反論しても動じない門番兵から

もう1人の門番兵が、リストゥラの絵を出してきて、

 「この絵の女は御前だな!!」

   リストォラに紙を突き付けて言うので、

 「似てるが、首輪が無いぞ!!」

   トーラントに言われてリストォラの首を観察した

 門番兵は、

  「消したな……

 奴隷の首輪の機能を良く知った門番兵に、

これ以上、誤魔化しが出来ないなと思って言おうとすると

トーラントが小さい球を門番兵たちに投げて、

 「何をする!!」

   当たって霧の様に消えたが、門番兵が苦言を言うと、

    「俺の問いに答えよ!」

 「「 ハッ! ゴシュジンサマ!! 」」

  トーラントに敬礼をして言うので、周りは驚いていて、

   「何をした?」

 俺も驚きつつトーラントに聞くと、

  「此奴らを俺の奴隷にした」

 澄ました顔で言うが、

  「魔法を? 剣士だろ!」

 「重要機密から送られた魔道具さ」

   トーラントは剣士で魔術師では無いので、

  少女から贈られた魔道具と聞いて

   「凄いな」 

 「此奴をどうするつもりだ?」

   感心しつつ、トーラントが門番兵に聞くと、

 「クワシイコトハ、キイテイマセンガ、オウキュウニ

   コサセルヨウニト」

    「それ以上は?」

 「ワカリマセン」

   「……これを他の門番兵に当てて、俺の奴隷に」

 先程、門番兵に当てた小さい球を、門番兵から王都の門に居る

門番兵の数を聞いて、門番兵に小さい球を渡して、

 門番兵たちは此の場から立ち去って行った。

  「王宮か……

 「有能を無能に……

   行きたくないなと言う感じで言うと、カードルが言うので

 薬漬けされてナーラサにか

  「神が望むのか」

    「無能と言ったのか?」

 神が王に告げて俺は王位継承から外された。それは良い

俺は冒険者となって王子を捨てたはずが、王子と言う呪縛から

逃れないのか、トーラントが言うので、

 「王が直接……

   「聞いた話ですが、貴方は世界を獲る気はありますか?」

 俺の前の商人が言うので

  「無いな……獲ったところで直ぐ崩壊だ」

 「世界を獲るために奴隷を集めている……

   「リストォラの親のように」

 俺が答えると世界を獲る準備をしていることを

  トーラントが言うので答えると 

   「そんな王子は要らないと無能と言った! 神の名を使って……

 「悪いが、俺が信じる神は此の世界の神じゃねぇ」

   トーラントが神の名を使った偽装だと語るので、

  信じる神は俺の力を復活させた少女だ!

   「ほぉ、そうか」

 トーラントは言って、動く列を見ているだけであった。

  リストォラを見ると不機嫌に俺を見ているので、

   「俺にとって……

 微笑んで言うと、カァっと顔が赤く染まって、両手で

顔を隠すリストォラは可愛いなと思いながら、

 少女に会うにはナーラサに会うべきかと

少女と接吻した場所の方向を見ながら思った。


 列は王都の南門が開けられたことでスムーズに動いて、

俺たちが夕方前には東門の詰所で入都するための検査を受けて、

 入都料の小銅貨1枚(日本円で1000円くらい)を4人分を

支払い、トーラントのおかげで何事も無く入ることが出来た。

 入って直ぐに、トーラントと何時も一緒に居るベターラ・アールナが

待ち構えていて、

 「お久しぶりです、王子」

   凛とした顔で言うので、

    「コメットと呼んでくれ」

 偽名でと言うと、フフッと笑われてから

  「分かりました、コメット君!」

    言われて、俺は苦笑いしてから、

 「王都の中は?」

   怪しまれないように、俺たちは歩き出しながら聞くと、

    「コメット君を殺そうと……

 「ウーレン共和国の関係は?」

   ベターラの言葉にカードルが聞くと

    「冒険者なら途中で……

 フッと笑ってから、そんなことも分からないオジサンねと言う感じで

  ベターラが言うので、

   「聞いたまでだ!!」

 怒って先に行くカードルに、トーラントが付いて行くのを見ながら

  「で、どうなの?」

  ベターラにウーレン共和国の関係を聞くと、

    「ベットの中で、王子様!!」

 ローブからタイツを履いてない足をチラッと見せながら妖しく言うので、

  「そういうのは……

 後ろから付いて来ているリストォラの

怒りのオーラが怖くって断ると

   「もしかして、未経験?」

 悪かったな、リストォラが拒むから唇へのキスもしてませんよ!

街道で声を出す内容では無いので言わないと、

  「まさか、18にもなってキスは?」

 唇へのキスの経験はと聞いてくるが、

  後ろから付いて来ているリストォラの反応を面白がるために

   ベターラが言ってるなと思いつつ、

   「悪かったな、ま、まだだよ」

 ベターラから離れて言うと

  「キスはあるんだ……誰と?」

    なぜ、俺が経験ありと思うかは、リストォラの怒りのオーラが

   MAXになっているので聞かないで、

 「貴方の経験は?」

   話題を変えるためにベターラに聞くと、

 「フフ、お姉さんのこと聞くなら、ベットの中で」

   振り出しに戻ってしまったので

    「俺たちは別の宿に泊まりますので……

 言いかけたら、カードルとトーラントが商業ギルドの建物の前で

立ち止まっているのを見かけて、

    「どうした?」

  カードルに聞くと、

   「コメットさん、これを」

 壁に掛けられている掲示板に、アス村までの護衛の募集があり、

冒険者Aクラス、Bクラスを集めている。出発は明日で、募集定員には

まだ空きがある感じである。アス村までの護衛なら金貨2枚、

往復なら金貨5枚(日本円で1枚100万円)で

 先払いで支払うと書かれていて、

  「殺す為か……

 余りにタイミングが良すぎる。

商業ギルドとしてアス村に行く予定はあったが、

俺が王都から陸路で南の大陸に行くことは知られているので、

急に明日行くことにしたのだろう。

 「どうする?」

   トーラントが聞いてくるので、

 「南の大陸まで2か月は掛かる。当面の軍資金がほしい」

   「受けるのか?」

 東の大陸から此処までに、破損した武器の買い替え、回復ポーションの

補充などで、お金は乏しくなっていたので罠と知りつつ、

 「あぁ、受ける」

   「分かった、俺のパーティー名で申請する」

 「ボンズ・オブ・ジョイだったな、パクオットと書けば

   バレるが、頼む」

  受けると言うと、トーラントが申請すると言うので

此の王都に居るパクオットの名は俺だけなので、王たちには直ぐ分かるが

商業ギルドの受付嬢にはパクオットと名乗る平民か冒険者くらいにしか

思われないので、少しは時間が稼げるだろう。

 トーラントは依頼を受ける為に商業ギルドの建物に入って行った。

  

 さて、夜までには時間はあるが、宿に泊まるのは王たちからの

刺客が来るはずで宿は危険だ。

 盾を壊してないので武器屋で購入はするが、偽名でも

足が付くので無理か……

 「ベターラ、トーラントが使った小さいボールは?」

   「マジック・ボールですか」

 トーラントが門番兵に使った奴隷の玉を聞くと

奴隷の玉の名を言うので、

 「持ってないか?」

   「巡回兵に私も聞くためにストックは……

 余分にないかと聞くと無いと言うので、

  「仲間がいると聞いたが……

 王都にはトーラントの仲間が潜んでいて、俺の不利になることに

関して情報を集めていると聞いたので聞くと、

 「自分用しかないので……

   ベターラが申し訳なさそうに言うので、

 「そうか……お金は魅力だが」

   直ぐ此処から出た方が良い感じだが、アス村と言う名が

 なぜか引っ掛かり、何処で休めば良いかと思っていると、

  「第1近衛騎士団の団長のエクスラーヴァの屋敷ってどう?」

 ベターラが言い出すので、

  「敵の中に入れと!?」

 カードルが言い出すと、

  「王都から出た方が良いよ」

    ケントが背中のマントの端を手に掴みながら言うので、

 「ダァーツ帝国で御金を稼げば良いか」

   アス村までの護衛の御金は魅力だが、

  ケントたちを敵の中に入れるのは心が痛いので諦めの言葉を言うと、

 「屋敷にメイドとして侵入してるから……

   ベターラが見方が居るからと言うので、

    「凄いな、ジース王国を何時でも取れるな」

  笑みを見せて言うと、

   「こんな国、ナーラサさまは欲しがらないわ」

 「なぜ? 領土が広がるのに?」

   俺の婚約者(一度も会っていない)が興味が無いと言うので

 詳しく聞きたいのでベターラに聞くと、

  「ウーレン共和国って、部外者と壁を作ってるでしょ?」

 確かに、ウーレン共和国の国民が住む所は、部外者用の

建物施設と壁で隔たれている。露店など開いている者に聞いても

余所者には言えないと言う。冒険者ギルドも国民用、部外者用に

分かれている。

 首都以外の村も同じで、余所者を嫌う国と言う印象が強い。

  「確かに……

 「此の世界に広めたくない物が多いの。トイレってわかる?」

   「ウォシュルム?」 

 聞いたことのない名前を言うので、其れっぽい感じがする

トイレットは東の大陸の言葉だから、此方の洗面所の名で言うと、

 ベターラが頷くのは、

  「それが?」

    「何と水洗で、お尻は温水で洗って、たまに……

 広めても問題ないと思いながら、フフッと笑いながら

  変なことを言い出すので、聞かない方が良かったと思いながら、

トーラントが商業ギルドの建物から出て来たので、

 「上手くいったか?」

   「明日9時に西の門の所で集合だそうだ」

 聞くと、明日の集合場所を言うので、

  「そうか、宿はエクスラーヴァの屋敷に」

 今日の泊る宿を言うと、

  「なるほど、良い提案だ」

 フッと笑ってトーラントが言うので、

  「一緒に?」

    「もちろん、君の護衛だから」

 フッと笑って同行するかと聞くと、トーラントが

承諾するので、一緒に貴族ブロックの方に歩き出して行った。


 暫くすると大きな建物が見えて来て、第1近衛騎士団の団長を

してるだけあって、周りの建物より格が上と言った感じの様式美である。

 前園に入る門には門番が2人いて、

  「エクスラーヴァに会いに来たが居るか?」

 「小僧! 呼び捨てだと!」

門番の1人が手に持っている槍を俺に突き付けて言うので、

  「ジース王子の第1王子パクオットだ!!」

 証明するために王家の紋章が入ったペンダントを見せながら

身分を明かすと、

   「「 失礼しました、王子! 」」

 2人は跪いて言うので、

  「居るか?」

 「はい! 先程、王宮から戻って来たところです」

門番の1人が言うので

 「中に入る。警備をしててくれ」

   跪いている2人の間を通りながら俺たちは建物の玄関に向かう。

 10分くらいゆっくり歩いて行くと建物の窓から見ていたのか

誰かによって玄関の扉が開かれて、

 5年前よりは老けたがエクスラーヴァに仕える

ハウスキーパーのネルピカが出迎えて、

 「どなたさまで? 勝手に屋敷に」

   5年ぶりだが、愛人関係をエクスラーヴァと続けているようで

 まだ此の屋敷に居るのは助かる。

  「5年ぶりだな、成長したから分からないか?」

 「? 何を?」

   どうやら分からないようで、仕方がないか、13歳の時に

  お別れの挨拶をしたのが最後だったからな。

「愛人関係は続いている?」

   細い眉がピクッと動いて

    「調べに……冒険者が?」

 警戒し始めたネルピカに

  「幼かったからな、此の国の王子パクオットだ!」

 王家の紋章を見せながら言うと、

  「王子様で?」

 「そう、その王子、エクスラーヴァに、

   後ろの仲間と共に此処で一泊するので……

    「わ、分かりました……皆様、中に……

 玄関の扉をきちんと開けて、俺たちを屋敷に招き入れて

玄関ロビーで待機していると

 「虐め過ぎだな……

   「S気ある?」

 トーラントとベターラが言い出すので、

  「ケントが居るから……

 幼いケントには聞かせられない言葉なので注意すると、

  「いつもリスお姉ちゃんと同じことしてる!」

    ケントから言われて、

 「料理選びや、宿選びで揉めるのと同じにするな!!」

   虐めることなどしませんとケントに叱ると、

 「……殿下が決めますから私は」

   モジモジしながらリストォラが言うので、

    「リストォラが好きな料理を知ってるくせに、

      嫌いな方から選んで楽しむと、

       宿もヤラシイ宿からケントが居るのに……

 カードルが何時も俺がしてることを暴露するので、

  「そんなことはしてねぇ……

 明後日の方を見て言うと、トーラントとベターラは

クスクス笑っていて、

 「殿下はしてませんよ! 私と楽しむ……

   最後まで言わずに顔を染めて黙り込んでしまって、

    「で、しないの?」

 トーラントが俺に寄って来て小声で言うので、

  「今の関係が良いんだよ」

    「ヘタレ!!」

 「何だ其の言葉?」  

   「臆病者って言う意味さ!」

     「悪かったな」

 一線を越える気は無いので反論しながらトーラントと離れて

  ベターラの方に行くと、

   「唇にした人が……

 耳もとで囁くように言われて、苦笑いしつつリストォラの方を見ると

怒っていまして、此の場に居たくないので、

早く俺を呼びに来いよと願っていると

 「王子さま! 応接室に」

   ネルピカが2階へ続く階段から降りながら呼ぶので、

    「2階か?」

 「はい、どうぞ2階の応接室に案内します」

   他のメイドが1階の通路から現れて来たので、

 「皆には泊る部屋を!!」

   「「「 はい! 分かりました、パクオット殿下!! 」」」

 今日泊る部屋の用意を言うと、その場に止まって御辞儀しながら

メイド達が返事をしたのを聞いてから、

  「会って来る!!」

 リストォラ達に1人で行くことを告げて、

    ネルピカと共に2階の応接室に向かった。


 案内された応接室のソファーに座り、鞘に入った剣は

ソファーの肘掛けに乗せるように置いて

エクスラーヴァが来るのを待つ。

 

 まだ来ないので、俺を殺す相談かと壁掛けの時計の針の動きを

見ながら、天井を見ながら、

 「王都に、此の国に来るのも最後か……

   呟いているとメイドがトレイを持ちながら応接室に入って来て、

 テーブルにトレイに乗っているワインが入ったグラスを置いてから、

  「身支度をしていますので、もう少しお待ちください

    パクオット殿下(・・)

 メイドが言うので、

  「王子じゃないんだな」

    メイドはニコッと会釈をするので、

     「今までありがとうと伝えてくれ」

 ワインを一口飲んでから言うと

  「……1つ聞いていいですか?」

    メイドが質問があるようで頷くと

 「殿下から明美さまの魔素を感じます。どこで?」

   聞いたことのない名前と魔素と言われたので、

    「聞いたことのない名だな、俺は剣士で魔素は持っていない」

 知らないと言うと、

  「ナーラサさまと同じ魔素を感じましたが……

    「魔法が使えないのに魔素があるか?」

 ナーラサの名を言って再度いうので、魔法が使えないのに言うなと

  少し怒って言うと、

   「失礼しました」

 お辞儀をして応接室から出て行った。

  そうか、あの少女の名は明美か。俺の中に闘気だけじゃなく

魔素もあるのか。そういえば、怪我の治りが早かったな。

傷跡も無いからポーションの効き目かと思ったが、

 ワインの光沢を見ながらフフッと笑っていると、

  応接室の扉が開かれて、エクスラーヴァがソファーに座っている

俺を確認しつつ向い側のソファーに座り、

 「王子、5年ぶりですね」

   「あぁ、商業ギルドの依頼を受けた。

     宿を借りるのにも御金がないので此処で」

 俺の顔を見ながら言うので、商業ギルドの件を言うと

  「そうですか、見違えましたな」

 「そうか、お前は白髪が増えたな」

   商業ギルドの件はスルーで俺の姿を言うので

 エクスラーヴァの姿を言うと

  「引退です。息子が今は騎士団長です」

    退役すると言うので

 「最後の仕事は、俺に毒入りのワインを飲ますことか?」

   「何を言ってるんですか?」

 鎌をかける感じで言うと、エクスラーヴァが笑って言うので、

  「余りにも、俺の顔をジロジロと見るから、気持ち悪くってな」

 「王子と言うより冒険者の顔をしていましたので……

   毒入りのワインを飲んで死んでいると思って来たら

    生きていたから内心では驚いているのだろう。

 それを悟られないように冒険者の顔つきになっていると

言って誤魔化して言うので、

 「ネルピカも俺の顔を忘れていた感じだからな」

   「紋章が無ければと言ってました」

 ネルピカの俺を見た時の反応を言うと

  紋章を見せないと分からないくらい変わっていると言うなら

   「依頼が終わったら、南の大陸に行く。

     此の国に来るのは最後だ」

 ジース王国には最後の訪問と言うと

  「そうですか、結婚は?」

 ナーラサとの結婚のことを聞いてくるので、

  「替え玉で良いだろう。俺は病弱で幽閉されてるからな」

 噂の話を言うと、

  「幽閉など、冒険者で出かけられて、形がなくとも

    居る事にするための……

 「冒険者は隠してるわけだから、相手も良く結婚するな」

 王子が無能で居場所がなく冒険者となって、

  国を出たなどと公にするわけにも行かずに、

   苦肉の策で広めた話であるが、冒険者稼業中に死んでくれたらと

  望んでいたのは本当。

   「国と国とのパイプを強くするためです。

     王子と結婚したと言うことが……

 病弱で直ぐ死のうが結婚した現実が大切と言うので、

  「破棄したらしいな。冒険者の俺と結婚すると!!」

 「どこで、それを!!!」

   「今日、聞いた」

 トーラントから聞いたことを言うと、目を刃の様にして

俺を刺すように見て聞くので答えると、

 「そうですか」

   冷や汗を掻いているエクスラーヴァに

「南の大陸に行く、もう2度と此処には戻らない」

  ジース王国に戻らないことを言うと、

 「素性がバレてますから、此のまま王都に」

   王都【ジース】に留まることを言うので、

 「病弱にするか、殺せと言われたか親父に」

   王の企みを告げると、

 「そうですね……

ソファーから立ち上がり、壁に掛けられている剣を取りだして、

 「冒険者をしているなら、途中で……

   「関係はどうする?」

 「第1近衛騎士団が占領します。弱国ですので……

俺に剣先を突き付けながら語るので、

 「奴隷騎士団か……

   「最後に何か」

 メイドがウーレン共和国の者で固められていることを

知らずに今も雇っている時点で負けなのにと

 第1近衛騎士団の正式名の名を言うと、剣を構えて

エクスラーヴァが聞いてくるので、

 「リストォラに会わしてくれたのが……

俺がエクスラーヴァに対して最後の言葉を言い終わる前に

自分の腹に剣を刺して、

 「バカな……

   更に深く刺して行く間に、

  メイドが応接室の扉を開いて入って来て

 「殿下をやるなら自らの命を絶つと命令していたけど

   守ってくれたわね、うれしいわ」

 「私がメイドごときの奴隷に……

   奴隷魔法をエクスラーヴァに掛けていたことを

 告げると、エクスラーヴァは涙を流しながら最後の言葉を言うので、

俺は剣を鞘から抜いて、王子暗殺の罪で

 エクスラーヴァの首を刎ねた。

  

 死体を片付けた応接室にトーラントたちが集まり、

ネルピカたちメイドも集まり、

 「王子……

   ネルピカが俺を睨んで言うので、

    「最後に言うことは?」

 俺が言うとメイド達が短剣をネルピカに突き付けるので、

  「まさか、ナーラサの手の者が殿下を守るために」

 カードルが驚きつつ言うと、

  「私以外が、無能の為に此処までするの……

 言い終わるまえにベターラの氷の魔法でネルピカを

固まらせて、トーラントの剣で粉々に粉砕したのを

メイド達が塵取りで集めて花壇に捨てに向かった。

 

 エクスラーヴァの妻【リーシャ】が俺の前に跪いていて、

  「俺を恨んでくれ」

 王の勅命であり、エクスラーヴァは王に応えるために

動いただけなので、俺は済まないと言う気持ちを込めて告げると、

 「いえ、なぜ私は……

   俺を悲しげに見つめるリーシャに

 「加担してないだろ」

   「連座……

 「親父の命令だ! 俺が明日から犯罪者になる。

   俺に捕まって無理矢理にと言えば良い」

 冒険者である俺を襲って来たとはいえ、近衛騎士団の団長を

殺したことには間違いがない。俺を殺したい王は犯罪者として

俺を追いかけて来るだろうが、

 王都から出れば、商業ギルドに潜む暗殺者が俺を

殺すと思っているはずだから追いかけて来ないだろう。

 「ありがとうございます」

   俺を見つめてから床の方に顔を向けて言うので、

 「門番は何時交代だ?」

   メイドの方に向けて言うと、

先程、エクスラーヴァに奴隷魔法を掛けていたメイドが

 前に出て来て、

  「心配ありません、私のペットですので」

 跪いて俺に言うので、

  「すごいな、首輪もなしに」

 奴隷にするには首輪が居るのに無しで行える魔法があることに

驚いていると、

 「ある条件で発動する命令魔法、本人が奴隷になっているとは

   思っていない認識魔法……

  カードルが頷きながら発言するので、

   「どこで?」

 「ナーラサさまの主からです」

   「? 主とは」

 神様から授かったとメイドが言うので、此の世界の神メホーラが

個人に与えるのかと不思議に思っていると、

 「今は、言えません」

   「そうだな……

 メイドは主について語ることが出来ないと言うので、

メイド達、リストォラたちを見渡して、

 「食事にしよう……

   告げるとメイド達は応接室から出て行くが

  先程のメイドだけが残って、

   「殿下、此れからの旅に此の剣を!」

 柄にドラゴンの紋章が彫られている鞘に入った剣を見せるので

  「剣はあるが……

 左手に持つ鞘に入ったミスリルを見せると

  「ウーレン共和国からジース王国に贈られた剣ですが、

    普通のドラゴン・ソードと思われたらしく

     倉庫で眠っていた物を、ナーラサさまが

      殿下の南の大陸のダンジョンに挑むなら

       必要だろうと言われて……

 俺の剣以上ですよとアピールするが、王宮から盗んで来たようで、

何時でもジース王国はウーレン共和国に占領されても可笑しくない

くらい警備が甘いなとメイドから鞘に入ったままで右手で持ち、

左手に持っていた鞘に入ったままの剣をメイドに渡して、

ジックリとドラゴン・ソードを鞘から抜いて眺めると

 「何で出来てるんだ……

   「分かるのか?」

 「見た目以上に軽いから」

   トーラントが聞いてくるので答えると、

 「神様がナーラサ用に2刃つくり、選ばれなかったのが

   その剣だと聞いている」

 トーラントが剣の素性を言うので、

  「お嬢様だろ?」

 ウーレン共和国でのナーラサの評判は、清爽で可憐で知的な女性で

次期大統領と言われるくらいの女性で剣を持つイメージはなかったが

 「表向きは……

   含みのある発言を言うトーラントに聞くのが怖いんだが、

    「まさか、剣士だと」

 カードルが言うので、

  「あぁそうだ! 我が国の最強騎士で総騎士団長さ」

 ナーラサの素性をトーラントが暴露するので、

  「私と……

 対抗心を露わにリストォラがトーラントに聞くので、

    「天と地の差がある、前に南の大陸のダンジョンを

      一瞬で消滅させたくらいだよ」

 ナーラサとの差を言うトーラントの発言に悔しそうに

  唇を噛むリストォラに

   「ナーラサより……

 近寄って肩に手を置いてリストォラの方が大切な女性と言う感じで

言葉を掛けると、

 俺の手に自分の手を添えて

  「……殿下」

    頬を染めて言うと、

 「またイチャイチャ、何処でも直ぐ!!」

   ケントが発言を言うので、

    「「 違うから!! 」」

 リストォラと共にケントに言ってから離れて、

  「お、俺より凄腕は居る。釣り合う奴に嫁がないのか?」

 「国との繋がりじゃないか? 俺も噂で聞いたくらいだが

   50年我慢するとか、子供は要らないとか……

トーラントに振ると、ナーラサって国の為だけに

俺と我慢して結婚して挙げるけど、子供を作ることは嫌と言うのに

  「そんな奴が、俺の為に……

 護衛騎士団を作り、俺の警護をするのも可笑しんだが

  「さぁ、女心は分かりません」

 「良いんじゃない、貴方が生き残れるんだから」

   トーラントはナーラサの女心は分からないと言うし、

 ベターラが今日みたいに生き残れるのだからと言うので、

  「利用できるものは利用するか」

 ドラゴン・ソードの入った鞘を腰の剣ベルトに繋げて、

  「南の大陸にも一緒に?」

 トーラントに聞くと、

  「任務だからな、行くよ」

 「私も、殿下の筆おろしは任せてね」

   一緒に行くと言うので改めて握手をして

 ベターラにも握手をするときに初体験は私と言うので、

  「殿下とは! 私と!!」

 声を上げてリストォラが言うので、

  「冗談よ! 初めて同士は大変よ」

 軽く流す感じでベターラは言うのを聞いて

  「何が大変なの?」

 「大人になればな……

   ケントが興味深く聞くので、逃げの言葉を言うと

 「早く大人になりたいなぁ」

   子供は損だなっという感じで言うので

    「直ぐさ! 」

 扉の方を見ながらフッと笑って言うと、

  メイドが扉の方から現れて、食事の準備が整ったことを

告げるので、食堂にリーシャと共に向かった。

 そして、夜はリストォラと共に寝たが、

いつも通り俺の警護の為であり、それ以上の関係には

ならなかった。

 朝一番に、ベターラにヘタレと言われて

  「今の関係が良いんだよ」

 反論すると

  「旅の間に女の良さを教えてあげる」

 耳元で言われて、

  「え、遠慮します」

 断ると、支度中のリストォラを見ながら

  「他に好きな人……

 言い出すので慌ててベターラの口を塞いで、

  「居ないから、リス以外!!」

 部屋から出て言うと、

  「ホント?」

 「あ、当たり前でしょう!! 女性はリス以外いないんですから」

   居るでしょうと言うので、リストォラ以外の女性と

  行動をしたことが無いことを言っても

   「旅の間に……

 聞き出すわよとウインクされてベターラは食堂に向かったのを見ながら、

天使に恋してますなど此の世にいない存在のことを言っても

信じて貰えないし、馬鹿にされるだけだから言わないことを

決意して、リストォラと共に食堂に向かった。

 朝食が済んで、商業ギルドの商隊が王都の西門の外で準備しているので

回復ポーション、マジック・ボールをメイドから少しずつ分けてもらい

新しく得たドラゴン・ソードを腰に下げて西門に向かい、番兵と

揉めることを避けるためにマジック・ボールを使い、

パクオット・コメットとして名簿に名を書いて商隊に合流した。

 リストォラはリスラ、カードルはドル、ケントはケンと

偽名を使って王都から出ている。

 

 エクスラーヴァが昼になっても王宮に来ないので心配した

息子が屋敷に来ると、リーシャ、メイドは椅子に縄で縛られている

格好で発見されて、門番は何をしていたのかと問い詰める息子に

パクオット王子をエクスラーヴァが招き入れたこと以外は

知らないと言い、リーシャはエクスラーヴァが俺に剣を向けたので

返り討ちにされた後に、リーシャの身動きを出来ないように

椅子に縛られたので、メイド達は渋々従っていたが、

朝になり、メイドも椅子に縛られて

息子が来るまで此の状態だったと告げた。

 解放されたリーシャたちは息子に手当てを受けた後に

エクスラーヴァの葬儀のことを相談しようと息子に言ったが、

俺の暗殺に失敗したことで、葬儀など出来ないと告げて

王宮に戻って行った。

 俺を犯罪者として追って来るかと思ったが俺の杞憂で終わり、

商隊と共にアス村へと旅立った。

 王は商隊の中にも俺を殺そうと潜り込んでいる者に

期待してるのだろう。


 このボールは良いな

数は無いから

  ウーレン共和国は……

   売れば良いんだけど

 売らないのか

敵も持っていたら嫌だろう

  確かに

 奴隷にも、回復にも……

   売るとなると差は作ると思うけど

 そうだな、明美が制作したんだろ?

   そっかぁ、初めてのキスの相手は

そうなのか?

    殿下! アス村で明美を忘れさせますから!!

 何を?

次回

  幕間2 見たことがない物……


 女性にとってトイレって……

リスどうした?

 いえ、良い建物だと

王宮にも、川になどにあるより便利だな

 小型ですので、持っていきたいと

無理だろう、袋に入らない!!

 そうですね……

  風呂に入らないか

トーラント、風呂?

  皆で入って裸の付き合いさ

 私は……

大量のお湯が……

  魔法で得てるから、入って来いよ

   今は女性の方の時間ですので

ゴーレム?

  南の大陸で動いてるゴーレムさ

 初めて見ました

   そんなことより、リストォラさん入って来て!!

 え、えぇ、それでは殿下

  行ったな

   パクちゃんも行きましょう!

パクちゃん? 

   どうですか、どの胸が良いですか

……

  発育途中の胸よりは熟年の垂れた胸が……

   マニアですね

俺行くわ

   あ! パクちゃん!!

来るな!

   明美さま成分補充です!!

明美って誰だぁ!!!

    覗きよ!

     男ども!!!

  君たち! 裸は見せてるだろう!! 

    覗きは別よ!!

      俺は見なれてるから、覗いてないよ

     つかさ共々天誅!!!

  ムラサキが悪いんだぁ!!!

   光ちゃんの方がいいなぁ

誰? どいて……

       



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