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旧アケミと共に異世界アドベンチャー……  作者: ウッドスチール
第3章 人と人の繋がりを……

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88話 ミューブル王国へ……

 父、神ゾウラスト、ナーナナたちが居なくなり、

俺と兄妹、母たちが残り、降臨の間の床に全員が座っている。

 母たちは神ゾウラストがキューイルの母親と言うことについて

話している感じで、妹たちは、ナーナナが嫁いだ人族の男に

ついて話してるのだろうか。


俺は兄弟と集まっている。

 父が魔王になってから、今のゲーム形式で行われている

国取り(街取り)も毎月発表があったが、この前の魔族対人族以降、

今年は、5月の獣族対人族以外のゲームは行われない。

 そして、6月に

  「今年、召喚をするのだったな……

俺は思い出すように言うと、兄のクルードットが、

「父上が行うと決定されているが。命を落とす……

座わりながら険しい顔をしている。

 人族、獣族では、召喚するための人柱として、

      召喚を行った者は命を落としている。

 兄の気持ちはよくわかる。王が行わずに、力がある魔導士が

してくれればと進言したこともある。だが、父は召喚のために

他の者が命を落とすこともないと言い、父は大陸一の魔素量を持ち、

召喚しても死なないと神ゾウラストから言われていると言ったが、

降臨の間から姿を消す時に言った、来年が最後のゲームと言うことは、

父が死ぬ可能性があるのか、ゲーム後、退位するのだろうか……

 「次の王は、俺かお前かだが……

エルタンスを見ながら言うと、俺の方に振り向いて、

「力は均衡、仕える貴族の数も同等……

  俺に今の状況を言うが、第2王女のシーナッツが、融合した

人族の男に向けて、王にならないのかと聞いていたなと、

 「シーナッツ! お前は融合した男を王にと……

ラーシカと喋っていたので、「兄さま! 私たちは将来の話を

 しているのに!!」 頬を膨らませて怒って言うので、

「融合した男に、なぜ、王にと言ったのかな……と」

  2人の威圧に負けそうなので、乾いた感じで言って笑っていると、

妹たちは顔を見合わせてから、決意をしたように、

 「兄さま! 母さま! 王に相応しいからです!!」

その言葉に、俺たちは、融合した男の前で言った言葉の時と

同様な熱い眼差しで言うシーナッツに驚き、冗談じゃなく

本気で、俺やエルタンスを退いて王にさせる氣が、降臨の場に

広がり、母たちは、その波動に気が付いて、俺たちの方に来てから、

 妹たちに怒る様に、

 「キューイルの夫だから!!?」

   母の問いに首を横に振る妹たちに、

「神ゾウラストの娘の夫だから!!!?」

  再度、問う母の言葉に、妹たちは、それも違うと首を振るだけで、

 「私や兄上は、キューイルよりレベルが上、

   人族の情けない男はレベル3!……

 睨むように妹たちを見るエルタンスは、話を続けて、

  「キューイルによって、兄上の攻撃をかわして逃げただけ……

母たちは、その言葉に険しい顔をしているのに気が付いたが、

妹たちを見ると、エルタンスを憐れんでいるように見ているので、

 「黙っていないで、何か言ってくれ!!」

催促するように言うと、ようやく言い出した言葉に、

  俺たちは驚いた。


 妹たちが言うには、人族の男は、俺や兄弟の攻撃など

効かないくらいのレベル85で、闇魔法を使用するので、

レベル上げが進まないと言う。闇魔法は魔族のみである。

 人族が闇魔法を使用するなど聞いたことが無いし

 「聞き間違いだろ、レベル85など……

そう思うのは、人族の勇者で30、獣族の勇者で40で、

魔族は、平均で40であるので、闇魔法と同じく在りえない。

 キューイルがレベル110で、ナーナナがレベル50と

言うので、「キューイルは60で、ナーナナは30だろ!!」

  兄のクルードットが言うが、

「神ゾウラストの力でしょう! あなた方が舐めた飴のように……

母が言うので、神ゾウラストのマネをしていたキューイルから

貰った飴でレベルは上がったが、

 「母よ! 神ゾウラストが、なぜ人族の男のレベルを上げる!?」

「人族の男のレベルは父上と同等! キューイルに至っては超えています!!」

俺とエルタンスがそれぞれ言うと、母たちは顔を見合してから、

 壊れた台座の座れる所に座り、俺たちを見渡してから、

  「シーナッツ! ラーシカ!

    あなた方は、人族の男に心を奪われてしまったのね……

悲しむような目で妹たちを見ている。そして、

 「王の隣にいる神ソラスが、王と共に説明してくれたわ……

神ゾウラストではなく、神ソラスと言う母の言葉に俺は耳を疑った……

 「ファイスが、人族の男に襲う時に、あなた方を突き飛ばしたわ、

   助ける必要もないのに、助けるのが当たり前のように助けた……

妹たちは頷いていて、俺は妹たちを突き飛ばした覚えはなかったが、

 「王と神ソラスは、ものすごく怒っていたわ」

その言葉に、シーナッツは母を見ながら、

 「私たちを助けたから…… ラーシカはオドオドしながら母を見ていて、

「違うわ! 融合して、息子たちを半殺にしないから……

神である者が、半殺しとか言うのかと呆れていると、

 「個々のレベルが高いからと言って、融合で更には……

エルタンスが言うのはもっともなことで、実際、俺とナーナナとの

融合は、レベルダウンを起こし、弱くなってしまい、

 それ以降は、融合はしていない。

 「私たちは、王やソラスが守ってくれたから無事だったけど、

        融合の光だけで、吹き飛ばされたのは、どんな気持ち?」

ラーシカとエルタンスの母【エリスーノ】が見下すように言うので、

 「光で押し出す感じで、壁にぶつかる時には優しく……

兄のクルードットが語るが、母【エリスーノ】が笑みを見せてがら、

「その後は……

 床に倒れて、融合した3人を見ながら、キューイル似の

おさげが1本から2本になり、父に怒っている姿などを見て、

愛くるしいと思いましたよ。それに、多分、俺だけでなく、妹たちと同じく、

王にと思いましたよ。その言葉を言うのが恥ずかしいので、

「なぜ! 神ゾウラストを神ソラスと……

俺の質問に、「まぁ、いいわ……

 と言って、俺たちを見渡してから、俺たちが知らない事実を

語り出した。

 「人族の商業ギルドのティリシャーは、神ゾウラストであり、

キューイルの母親ケルル、そして、神ソラス……

 母は言った後、ため息をしてから、俺たちに、

   「この大陸の最大商業ギルドのマスターの名は?」

聞いて来るので、「王宮御用達の裁縫屋フラングの娘アラウェルで……

 エルタンスが間を置かずに言うので感心していると、更に、

「そのフラングの養女に人族のケルルが居て、父上との間に、

  キューイルを…… と言うのを聞いて、

父から発せられたケルルの名が出た時は、ケルルの名より

神ゾウラストの名が強かった為、考えなかったが、改めて聞いて、

 「父がフラングのお店に最新のデザインの服を直接見にいった時に、

酒に酔った勢いで、ケルルに子を宿し、魔族と人族の間の子を産んだ為、

死亡したと…… 俺が言う話は、父から聞いた話でもあり、魔族の大陸全土に

知れ渡っている話でもある。この時は、親族、伯爵など駆けつけて、

父は謝罪した。

  「まさか異種族間でなど、出来ると思わないだろ」

父は釈明していたが、問題は、キューイルが第4王女で、俺と同じ

 魔王候補という事実である。

その時から、キューイル暗殺計画が浮上し、父は阻止するために動いていた。

フラングも異種族間で出来ないことは知っていた為、お咎めは無しであった。

 その時から娘のアラウェルが商業ギルドのマスターとなり、数多くある

裁縫屋から、王宮御用達となったが、この一件の為と言われている。

 フラングも罰が悪いのか、アラウェルが認めた物は、フラングを介して

納めている。実はアラウェルも養女である。ケルルが亡くなった後、

軍隊に入った実の娘が家を継がなかった為、身寄りのないアラウェルを

養女にした。

 「ケルル、いえ、ソラスの一件の前にも在ったのよ!」

第1王子のクルードットと第2王女のシーナッツの母【ツリーナ】

が言うが、噂話でも、父の浮ついた話は、今の一件以外無いはずだが、

 「クルードットが生まれて70年の間、私たちは10人の男の子

   を宿して、産んで、育てていたわ」

俺たちを見渡しながら母【ツリーナ】が語る……

 次期、魔王候補も生まれて、大陸の不満不平分子を排除したり、

俺たちに師匠をつけて鍛えていた。

 「王や私たちは、男の子だけでなく、女の子もほしいと

          頑張って、宿したんだけど……

母たちは、顔を少し下に向けるが、生まれて来た子が全員男の子で、

がっかりしていたので、物心ついた頃に弟たちは、女の子になるとか言って

母たちを困惑させていたな。チラッと見ると、

 その時のことを思い出しているようで、3人は下を向いている。

 「そんな時に、人族側の大陸で、願いが叶う実と言うのが

出現して、貿易している商社から聞いた王は、お供も連れずに行ったの。

 そこで、人族の女性と会って、手に入れた実の実験に、

   会ったばかりの人族の女性に使って、

    見事、人族の女に宿ることが出来たの……」

母【ツリーナ】に、父は言わないだろうし、誰からと思って、

 「見てきた様に言うのは……

俺の問いに、少し笑ってから、

 「王からは、私たちが問い詰めて白状させたけど、

   証拠は、王を影から守るために付けた

     ルービュークス・ウーマルチィーから……」

 俺はルービュークス・ウーマルチィーと聞いて、母【ツリーナ】の

侍女として仕えていたサキュバスであり、年齢も母【ツリーナ】の

1つ下くらいで、結婚はしていないが、種族特性で、宿したり

宿させているはずで、子は何人もいるはずである。

 「その王の子を宿した女性は、王の目の前で

   ルービュークスが殺したわ」

その言葉に、2人の妹は絶句し、涙を流していた。

 「もし生まれても、何も……

兄のクルードットが言おうとした通り、男の子の場合は第11、

女の子なら第1で、

 「王位継承権は無いのに……なぜ?」

母たちは、ため息をしてから、少し笑ってから、

 「王が、ルービュークスに命令をして……

 俺は、魔族がいくら人族を敵と思っていても、父の性格から

  自分の子を宿した女性を殺すなど在りえないと思っていると、

 「それからね、新年を迎える度に、神が我々の所に降りる、

   降臨の儀が行う様になったの」

呆れた感じで言う母【ツリーナ】に、まさかねぇとか言う母たちを

見ながら、降臨の儀は130年前から始まって、神託を受けるための

祈りを告げるより、降りて1年の行いを知らせてくれるので、

本当に神がいることが分かり、父が神に愛されている王である

と示すことが出来たため、この大陸の安定がより進んだ。

 だが、

「あなた達も知っている通り、いつもは王だけが謁見し、

  私たちは一切入れなかったわ」と、母【エリスーノ】が言うので、

「今年は、俺たちも……

 「あの2人は、女神デビューするキューイルを見せたかったんでしょうね、

   私たちに!!」

怒る母に笑いながら、「失敗しましたけどね……

 俺の発言に、母たち、兄妹たちが笑っていると、

  「王妃、殿下! 無事でしたか?」

 ブラック・リザートマン族で、魔王軍第4騎士団の

団長であり、全軍の総騎士団長でもある、ホワイトダーゴが

俺たちを見渡しながら言うので、

 「どうした?」俺の問いに、

「王宮に来ましたら、兵が眠っていて、賊かと……

  「先ほどの兵にも言ったが、神とのじゃれ合いがあって、

 神が眠らさせたんだろう」

俺を真っ直ぐ見ながら、

 「神が……迷惑な!」腹を立てて怒っているホワイトダーゴに、

「厨房から、イチゴミルクを持って来てくれ!」

  「えッ! イチゴミルクですか?」

 呆れた感じで返事を返して、「皆、それで良いか?」

床に座っている母たち、兄妹たちに聞くと頷くので、

 「21人分、頼む」

   笑顔を見せて言うと、

「わ、分かりました」

  戸惑いながら厨房の方に走って行った。


「話の続きだけど……

  母が言い出したので、俺たちは母を見つめて、

「王が、この部屋で居る時に、聞こえてくる声を

  扉の前で聞いていたら……

 (1年に1回とは…… (こちらでは3日よ、あなた)

   (もっと会えないのか?)(時間の調整が難しいわ)と、

  聞こえて来たから、出て来た王に聞いても、

   神といろいろと話をしていたと言うだけだったわ」

俺たちは顔を見合わせて、130年前の人族の女性の正体が

 何となく分かって来て、

 「それで…… 俺の顔を見て、クスっと笑ってから、

   「それから、王が主催するゲームが始まって、

     30年前の魔族対人族のゲームで、人族側の港町を奪ったわ。

       他の奪った土地では何もしないんだけど、

        その街だけは、神ゾウラストが屋敷の建設や貴族を

         住まわせるように言ったらしいわ」


 父が3女神に問いかけ、認めらてた陣取りゲームで、100年前から

行われている。最小限の死者で済むので、父も喜んでいた。

 これは、他の2つの大陸制覇に動こうとする魔族統治議会の

   動きを封じる為でもある。


「その街は、この前の……

  「そうよ! 私たちは後から聞いた話だけど、王はゲーム会場が

 決まって、開始前に人族側の王に会いに行ったわ。

  その時は、ルービュークスを小隊長に編成された護衛小隊をつれて……


その話は、俺も一緒にと志願したが、父に断られて人族の大陸に行けなかった。

 詳細は、勝ち負け関係なく、街を譲ってほしいと言う話で、

  俺も聞いた時は驚いたが、神ゾウラストが関与していたとは、

   初めて知った。


母から母【ツリーナ】に変わり、

 「私は、護衛として一緒に行ったルービュークスから

   聞いた話だけど……

 俺たちは、母【ツリーナ】を見つめて、

 「我が王、人族の王、ルービュークス、後は何人かが、

   会議室で話し合った結果、ゲームは形式だけで終わり、

    人族側の総司令官のみが倒されましたが、後から復活しました……


父からは、交渉は決裂して、自ら総司令官として奪ったと聞いていたが、

  話し合いでも何でも勝てれば良いので問題ないが、

「母よ! その話は本当ですか?」

  俺の質問に、クスっと笑ってから、

「本当の話よ! 王に聞いたら、報告は変えるって……」

今の話を聞いて、父や母たちが、

  俺たちに真実を話さずに、多くの事を隠しているのかと思いながら、

「私たちと共に、屋敷を建てる場所に行った時、眺めも良く気分が良かったのか

  王が、ソラスが此処に建てようと言ったからな。

   と言うでしょ! 問い詰めたら同一人物で驚いたけど、

     私たちの大陸に不利益ではなかったから、黙認したわ」


父らしいなと思いながら、神が同一でも問題はない。

 この前のゲームまで有意義に使用していたのだから。

  人族の神ソラスが、我が魔族の神ゾウラストであり、

   裁縫屋フラングの養女ケルルで、と

    考えていると、

 「母上たち! 今から私の考えを言いますので、 

   聞いて下さい……」

エルタンスは立ち上がり、俺たちを見渡した後、

 「まず、人族の神と我々の神は、同一人物。

   さらに、獣族の神もそうでしょう」

なぜ、そうなるのか、俺や兄妹たち、母たちは驚いて、

 エルタンスを見つめ、

  「この世界には、3柱しかいない神の内、2柱が同一人物なら、

    もう1柱もと考えるのが普通です」

確かに、そうだと納得して頷くのを見たエルタンスは、

 「130年前の人族の女性は、我々の神であった。

   父上は知っていたのだろう、人族の女性が神であることを!!」

なぜ、知っていたのか分からないが、人里に降りてきた神と、

 偶然会ったんだろうと考えていると、

 「父上が、単独で人族の街に行ったのは、神から言われ、

   神は、父上の子が欲しかったのでしょう」

「違うだろ! 願いが叶う実を探す間に、偶然会って、そこで…… 

  俺の叫びに、

   「偶然? 人族の大陸に行く理由がありません」

確かに人族の大陸のレベルは低く、得る物がないが、

 「理由はあるだろう! 願いが叶う実を……

   エルタンスを睨むように言うと、 

「フッ! と、笑われてから、

  「願いが叶う実も嘘でしょう! 人族の街に行くための

    狂言だと思います」

「嘘ですの? エルタンス! あなただって聞いたでしょう」

  母【エリスーノ】がエルタンスに問うが、

「商社たちの話は聞きましたが、実物を見ていません!

  人族側でも統一と言う話も聞こえていませんでしたし、

   いつの間にか忘れられてしまい、母上が、今、話したから

    思い出したくらいです」

「私たちの子は、男の子ばかりで、ようやくナーナナが生まれて、

  効果があったと思いましたが……

俺の母が実際に使用したからと言うが、年齢から考えても、すぐ

 効果が出た神と違い、数年かかって生まれている。

  実際、願いが叶う実の効果なのか分からない。

俺自身、見たことが無いので分からないが、母たちは、白い玉を

飲んだとか言っているが、無視するように……


エルタンスは、俺たちを見渡してから、

 「此処までは良いでしょうか?」と、言うので、

「妹のキューイルの母は、130年前の人族の女で、

  神ゾウラストで、神ソラスで……

妹のシーナッツが復唱する感じで言うが、

 「……人族の女性は、ルービュークスに殺された!」

兄のクルードットが言うが、呆れた感じで見つめて、

 「嘘ですよ! そんなことも分かりませんか!!」

兄のクルードットは、エルタンスに言われて下を向きながら

 目は、エルタンスを睨んでいるが、

「此処からは私の憶測になりますが……

 エルタンスは断りを入れてから、

  「15年前に生まれたキューイルの母親ケルルについて……

ケルルは、神ゾウラスト本人と、父も認めているが、

 「人族であるケルルが、なぜ、この大陸に居るかです!」

居てもおかしくないだろうと不思議に思っていると、

 「この大陸に流れ着いた人族、獣族は、奴隷として生きられますが、

   過酷なため、すぐ亡くなりますが、ケルルは養女として

    育てられています」

エルタンスの言う通り、肌が黒くない者は、異端児であり、

 魔族でもないため、奴隷として生きて行くしかない。

  「私は、ケルルが養女として、何時から育てられたか調べました」

船が難破して、この大陸にたどり着いてからだろうと思っていると、

 「養女の期間は、1週間もないことです!」

俺たちは、こいつ何言ってのって言う感じで見つめて、

 「フラングが、ずっと隠していた可能性はありますが、

   妊娠、出産で、1日か2日はあり得ません!」

「そうでしょうが、隠している間に、行為をして……

母【エリスーノ】が言うが、

 「人族の匂いに敏感な者もいます。それに

   養女としてと言うなら、公に認められて、

    登録もされているはずですが……

「登録されていたんだろう! 人族を養女にする物好きもいる!!」

兄のクルードットが強く言うが、

 「養女は、アラウェルのみです!」

「? どうゆうことだ!!」

 兄のクルードットは、エルタンスに強い口調で言うと、

 「出産後、王宮に招き入れましたが、フラングの養女と

   父上から紹介され、衰弱していたケルルと初めて会いました」

「そうね……王宮に用意された部屋で亡くなったわね……

  エルタンスに続くように母が言うのを聞いて、

可愛い女の子の赤ちゃんで、元気があって、小さい手を見せていて、

近づいたら、軽く頬に触れたと思ったら、床に倒されていて、

 この時点でと強く思いましたよ。思い出しながら苦笑いをしていると、

 「その時点で、生後1週間は過ぎています」

全員が、その言葉にハッとして、

  「きちんと説明しなさい!!」と、強く言う母【エリスーノ】に

「分かりました」と告げて、詳しく話し始めた。


 「キューイルが生まれた報告の知らせがあり、

   父上の子かと確認しました……」

 当時、隠し子発覚と騒がれ、王宮内は騒動になった。

医療部隊が遺伝子などを知らべて、間違いがないと言う話になり、

相手は人族の女性で、フラングの養女と分かった。

 「王宮に招き入れ、住むようになって、1週間後に亡くなっています。

   その期間が養女なのです」

「隠していたんだろう! 何が言いたい!?」

  兄のクルードットが怒るように言うと、

   「母上たちは、何か分かっているようですが、

     話を続けます」

母たちの方を見ると、やっぱりとか、あの時のはとか言ってるので

 母たちに聞くのが良いと思うが、せっかく言いだしたんだから聞こうと

  エルタンスに振り向いて、

「なぜか、それにはフラングの家族構成を調べました」

  よく調べるなと思いながら。

「フラングは135年前に結婚をして、1人娘を130年前に

  授かっています。同時に、フラングは独立して店を出して仕事を

   しています。父上は130年から此処で買い物をし出して、

    アイデアも出し、援助もしていたようです」

俺たちが着ている正装も、他では得られない素材で、頑丈で軽く、

 下着のように動かせるもので、他の裁縫屋も此処から

  特殊材料を購入している。

「それで、従業員に金を渡して聞くと、出産の2日前に

  突然訪問し、フラングは快く受け入れ、出産したそうです」

お腹を大きくした赤の他人を受け入れることなど在りえないので、

 「フラングの所で、密会してたんじゃないのか?」

   「人族の女性です。父上と一緒に居れば目立ちますが、

     聞いたところ、そんな感じはないので、

      出産間近のことで間違いはないです」

「それが本当だとして、なぜ、フラングの所なんだ!?」

  兄のクルードットの意見に、

「分かりません! ただ、何かあるとは思うんですが……

  思い出そうと必死になっているが、

「あの……お兄さま! ケルル、いえ神ゾウラストは、

  お父さまと、何時から親密な関係だったのでしょうか?」

ラーシカが質問するので、「130年前ですよ。

 その時は流産したのでしょう。2度目が15年前で……

クスクスと笑う母たちに振り向いたエルタンスは、

 「母上たち、なぜ笑っていますか?」

「ごめんなさい! エルタンス」

  母が謝罪した後、母【エリスーノ】が、

「あなたの考察は、すばらしいわ! 

  けど、130年前の子は、流産はしていないのよ」

えっという感じで、母たちを見つめて、

 「フラングとソラスの関係は分からないけど、

   その娘、アラウェルが乳母としてキューイルを育てたわ」

「……そうですが」エルタンスは少しムッとしながら言い、

  「第4王女で、魔王候補で、私たち、あなた達は、

    亡き者にしようとして……

「けど、全て失敗、父やルービュークスに邪魔されてな」

  兄のクルードットの言う通り、毒入りの食事も、

 食事が冷めるのを嫌ったキューイルが、確認する前に食べたりしたが

効果がなく、試しに俺の侍女に食わしたら死亡してしまい、これ以降

毒入りは無くなった。暗殺者を向かわしても、ルービュークスが

邪魔をして防がれ、キューイルに見つかった場合は、

遊ぼうと言って、衰弱されるまで相手にされて、暗殺者は、

化け物と戦いたくないと言って、これ以降、誰もキューイル暗殺を

請け負ってくれる者が居なくなり、俺たちが、遊びの最中に命を狙ったが、

滅茶苦茶強くって、諦めました。


「ルービュークスか……俺が王になったら、高齢だが、右腕になって

  ほしい人物だったな」

母が俺の呟きに、

 「ファイス! 王に信頼されていたようですが……

「この前のゲームで……良い人材を失ったのは大きかった……」

「流産をしていないとは?」

  エルタンスは、話がズレ出したので、戻すように叫ぶと、

「今、話をしている最中ですよ!」

  ニッコリと言う母【エリスーノ】に、

   「早く言ってください!!」

     ムッとしながら言うと、

「フフッ! 王は、キューイルを守るために、人族の大陸に建てた

  屋敷に住むように命令して、街の町長にも任命して、

   護衛兼議員として四天王の2人と、ルービュークスが

    選んだ者たちで構成されて、屋敷に行く時にね……

母たちは笑って、「笑ってないで、早く教えてください!!」

 エルタンスは怒るように言うが、

  「そうね……行く時ね…… 母が笑いながら言い、

「あの時の戯言が……あなた達は居なかったわね」

  母【ツリーナ】も笑って言っている。


 この王宮から屋敷に行く時の別れの時は、俺たちは部屋に

閉じこもっていて、キューイルと会ってはいない。

 人族の大陸で、内戦でもあって亡くなってくれとも

  思っていた。そうすれば、俺とエルタンスの力は

 均衡しているので、大陸を2つにと言う案も出ていた。

キューイルが王になっても、相手をどうするかで問題になる。

 今回の降臨の儀の前の話では、兄妹で結婚と考えた時、

人族のハーフの子など嫌である。今なら、議会も承認するだろうし、

俺だって、俺の子が、神の孫になるのは、この世界を獲ることに優位に

働くのだが、相手が居るんだよ。

 とか考えていると、

「早く言ってください、母上たち!!」

エルタンスが叫んだと同時に、降臨の間の扉を叩く音がしたので、

エルタンスが怒り気味に、扉を開けて、イチゴミルクが入ったコップを

持ってきた給仕たちが中に入って来て、給仕たちの持つトレイから、

給仕の手で俺たちへコップを渡して、全員が受け取ったので、

 給仕たちは出て行くかと思ったら、

 「此処に居る皆さん! 駄女神さまから、キューイルさまと

奥さま達との別れのビデオを受け取りましたので、見たくありませんか?」

 何を言ってるんだと思いながら、給仕たちが扉の前で整列して、

1人だけ前に出て喋っている給仕を見つめると、何処からともなく、

 『ルービュークス!! 私はソラスと言う名があるの!

   駄女神と言うなぁぁ!!!』

「ミサトさまが、駄女神と言いますから、駄女神さまと……

  天井を眺めながら言う給仕に、

  『さまを付けてるから、良いんじゃない?』

『まあ、いいわ! 明美! 美里を再起不能に!!』

  『問題あるから、出来ない、出来ない!』

『母よ! 屋敷に初めて行くビデオを見たいのじゃ!』

  『と、言うことで、セッティング出来たぁ?』

「壁に向ければいいんでしょうか?」

  台の上に置かれているのを壁に向けているが、俺が知っている

 ルービュークスと違い、若く、妖しい美貌で、ロングの髪は

肩で前と後ろに分けて、ウエーブも軽くしている。

 その様子を見ながら、

  「い、生きていたのか?」

俺たちを見ながら、「人族の護衛をしていましたら、

 此処へ来るように言われまして、これが終わり次第

  戻って、護衛をしている人族に報告をして、ミューブル王国に

   戻る予定です」

ニヤッとしながら言うと、「今! 誰に!!!」

 俺が叫ぶと、『兄よ! ミサトの眷属じゃ!』

  「キューイル? 眷属?」

俺は天井に向けて言うと、『早く見ましょう! この時は

 部屋で寝込んでいましたので……』

ナーナナの声が響いて、更に、

  『これは、冒険者ギルドコンテストで、

    これは、魔王と3柱、ゲームの内容か……

     ソラス、魔王の娘の旅たち、これこれ……

『それでは、ビデオスタートじゃ!!』

  キューイルが叫ぶと、降臨の間が暗くなり……

壁に映し出される風景は、この王宮の正門の広場で、

そこには、キューイルと母たちが居て、キューイルは、いつもの

ビキニの鎧に、腰から前垂れを垂らしている。母たちは色違いのドレスに

髪は似ない様にしている……

 『寂しくない?』

母が優しく言うと、

   『土日は戻るのじゃ! それに我は嬉しいのじゃ!!』

 『嬉しい?』 母【エリスーノ】が問いかけると、

   『そうじゃ! 130年前に、父と母が再会し、

     我を身籠った場所だからじゃ!」

母【ツリーナ】が、『15年前でしょう……

 『我を産んだのはその時じゃ! 我が喋れるようになった時に

   母から聞いたのじゃ!』

『えッ! ケルルは…… 母は困惑な顔で言うと、

  キューイルは、ハッとして、

   『母たちには言ってはいけないことを……

母たちがキューイルに詰め寄って、

 『時間は取らないから、お菓子でも食べて、   

    キューイルが強くなった話でも聞きたいわ』

お菓子と言う言葉に、笑顔を見せるキューイルは、

『父よ! 母よ! 時間はあるか?』

  父の方に振り返って聞くと、

  『30分だぞ!!』

    の声が響き、

『30分で、お菓子全部食うのじゃ!!』

  画面は、父と乳母のアラウェルに移り、

 『お前が色々と喋るから……

マントが風に揺れながら、スーツ姿の父と、

   『喋っても、キューイルの為の嘘に落ちつくわ』

 ゆったり系のマント風のワンピースが風に揺れながら、

  父は、アラウェルを引き寄せて、

 『エルタンス辺りは、キューイルの正体に……

『知った所で、何も出来ませんわ、あなた……

  笑みを見せながら父に寄り添い、

   うっとりしているのを見て、

「待って下さい! アラウェルも……

  エルタンスは天井に向けて喋るが、

『うるさいのじゃ!! 黙って見るのじゃ!!』

  キューイルが言うのを無視して、降臨の間は騒がしくなるが、

画面は容赦なく続き、

 『イチャつくのは良いですが、 何時出発ですか?」

ルービュークスが、呆れた感じで言うので、

 『30分後だ! 残した菓子は馬車の中で食わせる!」

父が言うと、『分かりました』と、告げながら礼をして、

 ルービュークスが離れようとした時、

  『サラウェルは?』

その父の言葉に振り返り、

 『昨日も聞かれましたが、養女にしたらいいでしょうに!』

呆れた感じで言うルービュークスに、

 『いくら鑑定が優れていると言っても……養女にする……

悲しい顔を見せる父に、

『フラングには言ったのに、王妃さま達にも…… 

  『夫の前世と私との娘で、娘が転生して、

     フラングの娘にって、言って信じる?』

  アラウェル、いや、神ゾウラストは肩を竦めて言うが、

『ソラスさまが神の力を見せればいいでしょう。

  私は信じましたし、陛下やあなたに仕えることで、

   未来で、私にとっての転機があると思っていますから……

降臨の間に居るルービュークスは、過去の自分を見て、

 恥ずかしそうに下を向いている姿を見ながら、

  俺の転機は、人族の男か、融合した姿と出会ったことで、

   訪れるような感じがするが、

 『そうか……

 降臨の間に響く父の優しい声に、

  『あとは、数年後に瑠衣やキューイルの婿を探さないと……

その言葉に困惑する父だが、

『瑠衣は分かるが、キューイルは……

  瑠衣と言う聞いたことのない名を言う父に、

  『15で結婚はありですから……

 聞いて、遠くを見る父は、

 『じゃじゃ馬に合う奴がいるのか……

神ゾウラストは、俺たちの方を覗き込むように見て来て、

『明美ちゃんの準眷属の方なら……ね!』

  ウインクをする神ゾウラストに、ドキドキしながら、

  『ビデオ撮ってるのに……

先程、聞かれた女性の声がして、

    『姿は見えないが……

  父も俺たちの方を見ながら言った後に、

『人族、獣族がゲームで魔族に勝つために、

   勇者召喚の研究をしてるから、その召喚で……

 人族の男は勇者で、キューイルの婿になるために来たのかと

  思っていると、 

『我より強くないとな、ワハハハ!!!……

父の叫び声が響いた後、画面が消えて行くと同時に、

 降臨の間もだんだん明るくなり、

『お菓子を食ってる間にそんな話があったとは、

  初めて知ったぞ! 兄たちよ! 姉たちの結婚式で

   合おうぞ!!』

「キューイル! 戻って来て、今日ゆっくり話そう!!」

エルタンスは叫ぶが、無視されて、

  『夕食は此処で食いましょうか?』

『神崎は時間が掛かりそうだし、良いですよ』

  『ダーリンが良いなら我も!』

『私もです』

  『明美ちゃん! 会計はアプリで送るから……

『奢ってあげますよ! ソラスのおかげだ、か、ら……』

  『何の?』

『ミューブル王国の建国時の話で金賞取ったから……

  『話を聞きたいのじゃ!!』

    『夕食時に話しましょうね』

『何を食いますか?』

  『簡単鶏鍋で! フェニックスのもも肉が出てるから……

『金かかりそうですねぇ……

  『人のお金と思って……ルービュークスで良いのかな?

    夜食で運ぶから、食べてね?』

「はい! 分かりました!」

  言ったと同時に、空間が歪みだして、

   その中に、ルービュークスたちは消えて行った。

 

 今の流れた物について考え、エルタンスは、キューイルに

直接聞けば良かったと悔しんでいたが、これは後から聞いたが、

記憶を替えられていたためで、キューイルが神の子であると

調査して突き止めていた。

 母たちは、神ゾウラストの言う通り、

  当時は、130年もの間など考えられないし、

   乳母のアラウェルが母親代わりで、キューイルを安心させる

    ための嘘だと思っていたそうだ。

 キューイル自身が、魔王になる気もなかったので、母たちは

  エルタンスのように調べることはしなかった。


「お兄さま! お母さま達! 今日は色々なことが

   ありましたので、お開きにしませんか?」

ラーシカが提案したので、全員が受け入れて、俺は飲んでいなかった

 イチゴミルクを飲んでから、自分の部屋に戻り……


俺はベットに横たわり、壁の魔石灯の灯が、

 部屋をうす暗く照らしている天井を見ながら、

  今日の降臨の間での出来事を思い出すと、

「3つの大陸の神が一緒で、キューイルの母親か……

  体を扉の方に向けて、扉を見ながら、

   「ナーナナも、キューイルを嫌っていたのに……

 睨むように扉の向こうにあるナーナナの部屋を意識しながら、

半年前の人族の内戦以降、ナーナナは更に美しくなった。

 婚約していないのは、キューイルとナーナナだけである。

ナーナナに見合いをと母も再始動していたが、ナーナナには

好きな男性がいると父が言って、誰かと問い詰めていたが、

「アラウェルが気に入っている者で、人族の港で働いている者だ!

  平民だが、ナーナナも直ぐ好きになり、猫のようになついている……

半分正解の回答だったが、父は俺たちに真実を話さず、隠し事が多いことが

分かった。人族の女性を妻にと言う話も、母たちと結婚する前から

妻であり、父の最後の時まで一生にいたいと言う願いを聞いての

事だろう。アラウェルでも良いような感じだが、

人族に拘りがあるのだろうか。

 窓の方に体を向けて、人族の男を考えると、

俺の嫁に手を出すなぁ!!!!

 俺を吹き飛ばした時に言った言葉だが、

  「クソ! 人族が……

    2人が人族の男に見せる顔は、特に、ナーナナは、

 心強い者が来た喜びの顔で、人族の男に惚れているのが

丸分かりで、魔族が人族と結婚など、俺とナーナナの母の

祖父は、絶対反対するに決まっている。

 「だが、力があれば……

 体を天井に向けて、

  愛の結晶じゃ!!!

俺たちを吹き飛ばした光から現れた女性を見た時、

 心を奪われたのかもしれない。考えただけでもドキドキする。

「あの融合体……美しかった!!

  ベットから上半身だけ起き上がり、

   「いや! 人族との……

 俺には、いや、俺たちには、貴族から、商人から、

会わしたいと娘を紹介され、その中の何人かと俺たちは交際をしている。

ナーナナは、なぜか交際する相手を見つけずに、いつも言っていたことは、

 「私は、父さまと結婚しますから……」と言っていたのに、

知らぬ間に父公認で結婚をしていて、更に、人族と融合して、

「あの融合体の美しさは、そのままキューイルやナーナナを

  愛する力なのか……

 扉が叩かれ、考えを止めて扉の方に振り向き、

  開いた扉から、「夕食の時間です」と、メイドが言うが、

 「気分が悪い! 食べないで、このまま寝ると

   母たちに伝えておいてくれ」

 「分かりました、ですが……」

扉を閉めて行こうとせずに、更に言うので、

「何だ! 

  怒るように言うと、

   「奥様達は、別室で話し合いながら、御兄弟さまたちは、

      ファインダーロペスさま同様、食事を取らないと……

 「あいつらのことなど、しらん!!……

手で掃うように出て行けと振りながら言うが、

 「殿下! 私たちが神により眠っている間に……

   「神と遊んでいただけだ! 出て行け!!」

驚いた感じで、「は、はい! 失礼しました」

 慌てて扉を閉めて、足早に消えて行った。

俺かエルタンスのどちらかに就くか、決めかねている者のスパイか

 と思いながら、ハァァ……と息を吐いてから、

  また、ベットに横になり、天井を見ながら、

「俺よりも強い人族の男だが、融合すれば、今まで会って来た女性より

  美しく、この国を捨てて、婿入りしても良いか……

眠気がしてきたのか欠伸をしてから、

   「あの融合体の名は何ていう……の……か?」

            俺は呟きながら寝てしまった。


 次の日から、王宮には、親族、公爵、伯爵などが、新年の挨拶に

王宮を訪れて、挨拶の間で立ちながら待機している俺たちに、

順番に挨拶の間の扉から入って来て、第3王女のラーシカから、

順に挨拶や軽く雑談をして、王まで続き、王宮の中庭で開かれる

園遊会に臨むが、人数が多いため、タイムスケジュールは

予め通達していて、出席の有無も同時に行い、この催しは3日間行われる。

 今年は、王が最後ではなく、人族の商業ギルドマスターの

ティリシャーが立っているので、誰もが困惑し、嫌な顔をして

挨拶の間から出て行った。父曰く、結婚式をしないので、

妻にしたこと、利得の事を兼ねて紹介することにしたが、

紹介するたびに、父に抱き着いたりしているので、母たちから

嫉妬のオーラが出ていて、一発触発の状況で、

 俺たちはヒヤヒヤ状態であった。


 最終日の3日目は、俺の婚約者たちが訪れて、ラーシカから

始まって、俺の前で3人が固まって、

 「本年もよろしくお願いします」

後の2人は礼だけをして、俺に向き合い、

 「こちらこそ、よろしく!」

振袖姿の3人を見ながら、笑顔を見せているが、

 「ロペスさま? 私たちどうですか?」

確認するように聞いて来るので、

 「バーリン! 髪飾りも合ってるし……

   後ろにいる2人も見ながら、

「似合ってるよ!着物も……

  微笑んで言うと、

   「もう今年で、振袖も……

バーリンのエメラルドの目が潤ってるのを見ながら、

 「来年、さ来年と着ればいいさ! 規則なんてないんだから……

右側に居るエルタンスは、えッ! と声を出し、左側に居る母たちも

驚いた声を出していて、

 「どうゆうことですか!!?」

   怒り叫ぶバーリンたちに、バーリンの父親で、

バナス公爵が、父との話を止めて、俺たちの方に振り向き、

父も振り向き、「どうした! 叫んで!!?」

 「陛下! ロペスさまが、振袖を来年も……

涙を流しながらバーリンが言うが、

 「来年、さ来年、ずっと着ても良いわよ!」

「ソラス! なぜ、煽ることを!!」

  ティリシャーこと、神ソラスが言ったことに

   俺が激しく叫ぶと、

「元々、此方の世界で、私と夫で流行させたものだから……

  父と神ソラス以外は驚いている中で、

「人族ごときが、何を!!」 バーリンが目を輝きながら

  神ソラスに突っかかって行くが、俺たちと同じグレーに

統一されたモーニングコートを着た少し太めだが、体格のいいバナス公爵が、

娘を止めようと入るが、石にされ、ぶつかった拍子に倒れて割れてしまったが、

俺たちは黙って見ていた。そして、神ソラスを石にしたと思ったバーリンが、

逆に、首を手で掴まれていて、

 「ば、ばかな……

「失言したくらいで、直ぐ怒るなんて……

  嫌味っぽく言う神ソラスは、人族のティリシャーから、

   キューイル似の若い姿に変わり、

 「キューイルに、姉妹なんて……ぐう、う……

首を絞められていくバーリンが、苦しそうに言うが、

 俺たちは、ただ見ているだけで、

 「春奈! もう、その辺で良いだろう……

父が神ソラスに言うが、聞き覚えの無い名を言うので、

まだ、別名があるのかと驚いて見ていると、

 「私に逆らえないようにして、ペットにしようかしら……

   ニヤニヤしながら言う神ソラスを怯える様に、

「ペットなん、て……い、いや……

  涙が溢れているバーリンを見つめて、不敵に笑ってから、

   「フフッ……犬、猫、小鳥、どれがいい?」

妖しくバーリンを見つめる神ソラスに、

「春奈! フェイスの嫁だぞ! いい加減に!!」

  父が神ソラスの肩を掴もうとするが、バリアーがあるのか、

弾き返されて、床に倒れ込み、

 「全員で! 春奈を止めろ!!」

父は叫ぶが、父でも駄目なのに、俺たちも無理だから、

挨拶の間には俺たち以外は居ないし、護衛の兵も居ない。

護衛の兵は、バーリンに石にされなくないのと、人族が

この場に居るのを疎ましく思っていなかったためだろうが、

中庭で開催される園遊会に行こうにも、この雰囲気では

動けないので、諦めるしかないと思っていると、

「兄の嫁を虐めるなぁ!!!」と、叫ぶ声と共に、

パァァァアンン!!!と、部屋に響いて神ソラスを見ると、

そこには、ミニスカートから眩しい足が見える

 キューイルが立っていて、

「何をするのよ! あなたのペットに良いかと思ったのに!!」

  頬を膨らまして言う神ソラスに、

「兄の嫁をペットには要らないのじゃ!!」

  キューイルが持つ蛇腹状に折られた白い紙を見ながら、

「それは、ハリセン?」  

  「明美が制作中の試作品じゃ!」

腕で振ってパシャパシャと音を出しているが、床に投げ出された

バーリンは、振袖がはだけて、破れていている所からも肌が見えるが,

キューイルを見て驚きの表情をしている。

 「それじゃ行くのじゃ!」

言いながら姿がぼやけて行くのを、

「せっかく来たのだ! ナーナナも呼んで一緒に!?」

父が言うが、  

 「今は忙しいのじゃ! ダーリンと国境の警備、漫才の暗記を

   しないといけないのじゃ!」

言い終わったと同時に姿が消えたのに続いて、バナス公爵は石から解除され、

割れた体も元に戻り、バーリンの怪我や振袖も元に戻っていて、

神ソラスもティリシャーに戻り、

 「私、なぜ床に?」 

   困惑しながらと言うバーリンや

    「「えッ! 陛下と話をした??…… 

 婚約者の2人が言うのを聞いて、俺たちは戸惑っていると、

「あの銀髪の少女か?」

  神ソラスに聞く父に、

  「凄いでしょ! 私なんか足元にも及ばないわ」

 笑みを見せて父と話をしていた。

騒動もあったが、この日も無事に終わり、次の日は、王宮の城壁に

  立って、集まった国民に向かって、王が神ゾウラストからの言葉を

告げて、新年の祝いの儀式が全て終わった。


 次の日になり、父、母たちは、5人での旅行に出かけた。

人族、獣族に化けての旅行で、日程は羊皮紙に書かれていて、

俺たち、大臣たちに渡されているので、いざという時は、

直ぐに連絡が出来るはずである。たぶん……

 最初は、人族の大陸で、ミューブル王国である。


それから2、3日経ち、俺は自分の部屋を見ながら、

 「父を超えるまで戻ってこない!!」

心の中で叫び、部屋の扉を閉めて、謁見の間へ向かった。


 キューイル、ナーナナが愛した男と融合した女性を

超えることが出来れば、父を超えられ、

 キューイルの母親ソラスを超えることが出来るはず。

そして、3人が融合した女性を横に置けるはず。

 世界よりも……と考えながら廊下を歩いていると、

第2王女のシーナッツの部屋の扉が開いたままなので、

 「お嬢様! どうしても行くのですか!?」

「そうよ! ラーシカと一緒によ!」

  「陛下には……

 「父さまも、あの屋敷に居るわ! 会いに行くだけです」

  「ですが、昼には婚約者のスカータ伯爵が……

「父さまに緊急の用事があるのです!! 会えなくなったと……

  けんか腰に言っているシーナッツに困っている従女を

見るのも面白いが、

 「何を騒いでいる?」

俺の声に反応して振り返るシーナッツは、

 「兄さま!」援護してくれる方が来たと言う感じで

   笑顔で呼び、従女は、

「ファインダーロペスさま! お嬢さまが、急に、人族の国の

陛下が今滞在している所に行くと!!……」

  止めてほしいと言う感じで言って来るので、

「父や母たち、5人でお供も付けない旅だ! 

         お前が行くことは邪魔になるぞ!!」

俺の言葉に頬を膨らませながら睨んでいて、

 「そうですよ! お嬢様!! 昼には……

「キューイル、姉さまに会いに行くだけです!!……

さっきは、父にと言っていたくせに、あの男に会いに行こうと

言うことかと、クスっと笑っていると、俺の方に指を指して、

   「兄さまは、どこに行くんですか?」

俺の身なりが、ジャケットにシャツにパンツに最近流行りの

 スニーカーで固めていて、更に、リュックを担いでいるので、

  どこかに行くと思うなと思いながら、

「最近、体調が悪いから旅行にな……」

シーナッツの従女が俺の方に来て、

 「国の公務は? 今日は婚約者の方が……

俺の従女でもないのに、なぜ知っているのだと、ため息をしてから、

 「体調が悪く、旅でもしないと死んでしまう病なんだよ」

深刻そうに言って、行こうとすると、

 「兄さま! 私も、兄さまと同じく、旅をしないと病です!!」

 大きなトートバックを持ちながら俺の所に来て、

 「お嬢様!! そんな病気はありません!!」

 叫ぶ従女の言葉は、扉を強く叩く感じで閉めたため届かず、

俺たちが廊下の曲がり角に来た時に、シーナッツの部屋の扉が開き、

 俺たちと反対の方に侍女の歩く姿を見ながら、

   「誰かを呼びに行ったな……

俺に敵う相手は騎士団長クラスでも居ないから、

 来た場合は、派手にやらかそうかと思っていると、

  「兄さまは、どこに行くのですか?」

俺を覗き込むように見ながら言うので、

 「お前と……多分一緒だよ!!」

クスっと笑われてから、「お会いに……?」

 首を傾けて、

  「ミューブル王国で修行さ! 父を超える奴らが居そうだからな」

    天井の方に目を向けながら誤魔化す感じで言うと、

「私とラーシカは、嫁ぐために…… 頬を染めながら言うシーナッツの

言葉の所為で、前方の柱に当たり、顔をしかめて額に手をやって、

 痛いと呟いた後、

  「嫁ぐって! 人族だぞ! あいつは!! 融合して女になる

    変態だぞ!!」

廊下に響く声に、周りは振り向き、ヒソヒソと話す人たちを

 気にせずに、

  「兄さま! ただ嫁ぐと言っただけなのに、なぜ人族と?」

「そ、それは……

  俺は誤魔化す言葉が浮かばなかったので、

「人族の大陸に行くことだ!!」

  俺が早歩きで行くのに付いて来るシーナッツが、

   「タツミさまと会って、どうするんですか?」

目を細めて言うが無視して、俺たちは謁見の間に入り、

玉座の下にある隠し通路の階段を下りながら、シーナッツから

ラーシアとの待ち合わせ場所を聞いた後、馬車を拝借しようにも

警備が厳しいので、ラーシアを抱えて、身体強化を発動させて、

リュックとトートバックが走るのに邪魔になりながら、

 10キロ先の海沿いの崖に着くと、

  「なぜ! お前らが!!?」

そこには、ラーシカを含む兄妹たち16人が立っていて、

 「兄上! 何処へ!?」

エルタンスが腕組みをしながら言うので、

  「此処からの海を眺めに来ただけだ!」

ジト目で俺を見るエルタンスは、

 「見に来たにしては……

嘘を言ってるのがバレてるのは分かっているが、

 遠くを見ると馬車が見えていて、そこにはラーシカの

侍女たちが居るので、シーナッツとミューブル王国に行く準備中に

エルタンスたちに捕まって、此処に居るのだなと思いながら、

 「お前たちも、海を見にか?」

兄妹たちに言うと、エルタンスが代表で、

「私たちは、ラーシカが用意したボールド・イーグル・グリフで、

   ミューブル王国の父上の元に行きます」

堂々と言いきって言うが、

 「公務は! 俺は置手紙を置いて来た!」

ジャケットから紙を出して言った後、全員が笑っていて、

 「立つ鳥跡を濁して来たんですね……

エルタンスに言われながら、紙を置いてこなかったことに

腹を立てていても仕方がないので、

 「今年は首相だろ! 公務は!!」

俺を見ながら、 

 「予算は1か月後、我々の結婚式の準備は2か月後、

    大臣たちに宿題を出して、1か月後と言って、

      魔族統治議会を1時間で終わらせました」

エルタンスは厭味ったらしく言うが、ミューブル王国へ行くために

そこまでして来ているのかと思うと、

 こいつが新王でいいんじゃないかと思いながら、

  「弱いお前らだけで行かせるわけにはいかないな……

俺は、キリッと指を兄妹たちに指しながら言い、更に、

 「護衛を受け持ってやろう!!」

   キラッと歯を見せながら言ったが、笑われてしまい、

  恥ずかしいなぁと思っていると、

「ラーシカ! この手紙を……

  エルタンスから渡された手紙を、馬車の所に居る侍女たちの方に

 走って行くラーシカを見ながら、

  「何の手紙だ?」

「兄上は、何時まで居るつもりですか……

  突然言われて、少し考えてから、

「修行だから、結婚式には間に合わないだろうな……

  フフッと、エルタンスは笑って、俺を真剣な眼差しで見た後、

「我々が1か月も居ないんです、謀叛を起こそうとする者に

宛てた手紙です、読むと青ざめるでしょう……

 不敵に笑うエルタンスが何を書いたか知らないが、

謀叛が起こしても、キューイルの母親ソラスから聞いたが、

竜巳たちの融合体なら、1人で、この大陸を制覇できるくらいの

強さで、王になったら誰も逆らえないでしょうねと言うが、

そこまでの力があるのに、王になる気が無いと言う竜巳と

共に生きたいと思う、俺の新たな旅になる予定が、

兄妹全員で、ミューブル王国に行くとは思わなかった。


数年後、


 父が亡くなり、ゲームも無くなり、俺とエルタンスの国が

魔族の大陸に誕生し、人族、獣族の大陸の土地を奪い合う

敵国という立場になったが、中立国として誕生した国の

タッキュールが、俺とエルタンスの妻であり、

魔族の大陸を実質支配しているのは、父の息子、娘である

俺たちしか知らないことであった。





キューイルが居る屋敷は、全員、裸だったな……

 あいつは、昔の慣習が好きだからな……

変身系の魔族の為の服がないからで、服屋も新素材を研究中……

 試作は出来てますが、一般向けでは……

妻になるんだから、見せるんだろ?

 はい! 

  キューイルやお姉さまに、負けません!

 俺は、裸になるなんて無理だな……

次回

 第89話 降臨の儀が終わって……


他の世界の物で、自分の動きを見れるのは凄いが……

 女性たちはタイツを履かないのか?

見えてもいい様にスパッツ穿いてますから……

 スカートから先は、生足を見せませんと……

ツカサが居ると何時もこうだ! 淑女だった時が懐かしい……


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