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非常識人

作者: エイプリル



僕はどこにでもいる普通の人間の中学生だ。


橋を歩いていると

「たすけて」

と声が聞こえた。


橋の下を見たら、子供が溺れている。


僕は川で溺れている子供を見るためだけに

橋から飛びおりた。


泳ぎには多少自信がある。

こんな穏やかな川なら、服を着ていても溺れることなんてありえない。


あっというまに、子供の表情が確認できる位置まで近づいていた。

子供は手足をじたばたさせて、必死に助けを呼んでいた。


僕は黙って子供を観察した。

(この子供はいつまで浮かんでられるだろう)とこんな事、常人でも考えたとしても、実際にする人はいないだろう。でも、僕は今やっている。


子供が僕に気づいた。弱々しく手を伸ばしている。僕に助けを求めているようだ。


僕は子供に笑いかけ、手を伸ばした。


子供の目には希望が満ちていた。


僕は差し出された子供の手を掴まなかった。

子供の目は色を失った。


子供は沈んでいく。


差し出された手が沈みきる直前、僕は手を握り、気絶した子供を背負って岸に向かった。


岸には野次馬がたくさんいた。


子供は救急車で病院に連れて行かれた。


僕は結局子供を助けてしまった。


数日後、警察署に呼ばれた。


そこには、テレビカメラや岸で見たときの倍以上の野次馬が警察署を取り囲んでいた。


その中央に助けた子供と親と警察の偉い立場の人がいた。


僕はテレビキャスターに付き添われて中央に進んだ。


野次馬がやたらうるさい。

おもわず、耳を塞ぎたくなる。


助けた子供と目があった。


「おにいちゃん、たすけてくれてありがとう」

子供が元気いっぱいに笑った。


僕は子供に笑みを見せて、警察署長の前に立った。


僕は署長の長ったらしい演説を聞きながし、感謝状を渡された。


カメラが僕に何かしろといっている。

僕はにっこりと微笑んで、渡された感謝状をカメラに向けた。


盛大な拍手が僕をつつみこんだ。


(感謝される筋合いなんてない。こんな空気ぶち壊してやりたい。さて、どうしよう。……そうだ)


渡された感謝状を目の前で破り捨てた。


その瞬間、この場にいた全ての人の目から色がなくなった。


これでいい。と僕は満足した。

もし、人の好意を受け入れられない人がいるならこんなだろうと思って書きました。

へたれた文章ですみません。

最後まで、読んで頂きありがとうございました。

よろしければ、ダメだしなどお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] この後「感謝される筋合いはありません。僕は僕のやりたいようにやっただけ……僕はこの子の、今の笑顔だけで十分です。だからこれはいりません」などと言ったら、さらに感謝されてしまうでしょう!
[一言]  とても簡潔で、分かりやすい形式でした。ストーリーも淡々と進んで行き、特に無駄な箇所というのはありませんが、この詩のテーマである「非常識人」の、「非常識」の部分がもう少し際立っていれば(例え…
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