第7話:被リンクを勝ち取れ!仲間の自然な協力と山奥SEOの威力
暗闇の校舎を懐中電灯なしで進むのは至難の業だ。
レンと篝ショウは手探りで壁伝いに歩きながら、時おり足元に仕掛けられたワイヤーや水たまりをかわす。
サブディレ連合が用意したトラップが厄介だが、なんとか進んでいく。
篝ショウ「へっ、こういうときに ‘仲間’ が大事なんだよな。そもそも山奥SEOだって、一人で記事を書くだけじゃ人に伝わらねぇ。自然な被リンクとかSNSシェアがあってこそ力を持つ」
レン「被リンク……確かに ‘クマ撃退レポート’ をアップしたら、他の生徒がSNSで拡散してくれるかもしれないな」
篝ショウ「そうだ。‘本当に役立つ情報’ は人が教えたくなるだろ? 俺の卵焼きレシピだって、グルメ好きがシェアしてくれたら、それが被リンクになるわけだ」
二人がそんな話をしていると、突如後ろから複数の足音が——。
暗がりの中で怪しい人影が大勢迫ってくる。
サブディレ連合の子分たちが一斉に囲みにかかったのだ。
子分A「ほう、こんなところにいたか。番長さんと新入りくんよぉ」
子分B「足元をすくって一気に倒してやれ!」
見ると、子分たちは紐のようなものを構えている。
暗闇の中では視認しにくいワイヤーの罠だ。
レンが声を上げる。
レン「篝、まずいぞ!」
篝ショウ「ハッ、そう簡単にやられねぇ。オレたちが ‘ユーザーの疑問を先回りする’ ってのを学んだのは、このためだぜ!」
篝ショウはすかさず床を蹴ってジャンプし、ワイヤーを飛び越える。
レンもそれに倣って回避。
暗がりで連携しながら、二人は敵の動きを先読みして次々と蹴散らした。
子分A「ぐはっ……想定外だ……!」
子分が倒れ込む中、廊下の奥からかすかな光が見える。
どうやらそこがブレーカー室らしい。
二人は勢いづいて一気に駆け込もうとした。
すると、今度は別方向から複数の声がする。
「大丈夫かー!?」「レン、篝! 手伝いに来たぞ!」
なんと吉野や他のクラスメイトが懐中電灯を携えて駆けつけてきたのだ。
彼らは闇の中で彷徨っている生徒を救出しつつ、二人のもとに合流してくれたらしい。
吉野が息を切らしながら叫ぶ。
吉野「クマ撃退レポートの件、すごく助かったから、今度はボクらが力になる番だよ! ああいう有益な記事を書いてくれたおかげで ‘これからもレンたちを応援しよう’ って皆で決めたんだ!」
レン「みんな……ありがとう!」
思わぬ援軍にほっとするレン。
まるで “本当に役立つ記事が自然に被リンクやSNSシェアを得る” 構図を体現しているかのようだ。
篝ショウは小さく笑みを浮かべる。
篝ショウ「こういう ‘自然な協力’ が集まるのが山奥SEOの強さってわけだな。さあ、ブレーカーを押さえて、この騒動を終わらせるぜ」
暗闇の校舎に徐々に人の足音と声が増え、活気が戻りつつある。
レンは仲間の大切さを改めて感じながら、サブディレ連合が仕掛けた罠をかいくぐり、前進していくのだった。