君がそうしたいのなら
きみがそうしたいのなら
きみがそうしたいのなら、ぼくは、そのとおりにさせてあげよう。
きみが、そう、したい、の、なら、ぼく、は、その、とおり、に、させて、あげよう。
僕は失恋したのだ。
彼女はよく笑う子だった。そこが好きだった。でも、どうしてだろう。彼女とうまくいかなくなって、別れることになったのだ。
僕は泣いた。
彼女が僕にくれたものは、部屋のタンスやクローゼットを埋め尽くすほどのぬいぐるみだった。
それらを僕はひとつひとつとりだして、床に並べた。すごい数だった。うさぎ、とり、いぬ、きりん、ぱんだ、なんかのキャラクター。
それらをすべて並べ終えて、泣きながらぬいぐるみに埋もれた。
そして、ごみ袋を用意して、手あたり次第袋に入れていった。
そして、とある施設に電話をした。
電話口の人に僕の想いを伝えると、了解してくれた。
そして、そのぬいぐるみは処分することになった。
きみがそうしたかったんだろう?それなら、それでいいよ。
でも、ぬいぐるみ。みんな死んじゃったよ。
僕のかわりに。
☆おわり☆