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第三幕

息がしづらかった。口に何か当てられているのかもしれない。僕が息をする度に

 シュコー、シュコー

となっていた。


とりあえず、目を開けてみた。天井は明るすぎて見えなかった。目を細めると電気だった。

「先生、目を覚ましましたよ」


その言葉で、僕はやっと考える事が出来た。

 そうだ。僕は気絶していたんだ。母さん、父さん、姉さんは死んじゃった。

そう考えていると、急にだるくなってきて僕はまた寝てしまった。



再び起きてからは完全に目が覚めた。僕が立ち上がろうとすると、僕のベッドに顔を押しつけて寝ている人がいた。


 白崎亜美華


家族を失った今、僕にとって唯一の大切な人だ。僕の幼なじみで、僕の彼女だ。


亜美華は、僕とは正反対だった。性格は活発で、美人だった。高校生で美人は珍しいけど、可愛いよりも美人が似合っていた。


髪型はショートで、身長は160より下だった。


告白は彼女からで、セリフは今でも覚えている。


「光はだらしないから、私が守ってあげる」


そう言って、彼女は僕にキスをした。あまりに唐突すぎたため、僕はその場で立ちつくしてしまったが彼女は満足そうな顔だった。


「ほら、光。もう一回しなさいよ」


と、命令口調で言った。僕は多少ほほえみながらも彼女の頬にキスをした。


あれから、たぶん二年は過ぎた。僕たちは浮気もお互いにしたことはなかった。僕たちが付き合っていることを知った友達は不思議がったりしていた。


僕は無意識の内に、彼女の髪の毛を撫でていた。


「その内、お前はその娘と離れる事になるぞ」


いきなり、病室の窓のところから声がした。


僕が振り向くと、そこには二十歳ぐらいの男性がニヤニヤしながら立っていた。

最初は中々難しいです。

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