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「空っぽ」の独り言

私にとっての虚無

左目が、痛い。


眼球を押さえつけられているかのような、不快な痛みだ。


「またか」


舌打ちをして、あと数滴しかない目薬の蓋を開ける。


苦い雫が左の眼球に染み渡るのを感じて、痛みが少しずつ引いていく。


深く息をついて、右目を手で覆う。


そこは真っ白な世界だった。殆どの機能を失った瞳に感じ取れるのは、眩しく光る太陽と無機質な光の明滅を繰り返す照明だけ。



手を退けると、いつもと同じ鮮やかな世界。

他の人たちが見えてるものと遜色ない、美しい世界。


「行かなきゃ」


どこに向かえばいいのかも分からず、背後に忍び寄る虚無から逃げるように、また歩き出す。



その先に生きている意味があることを信じて。





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― 新着の感想 ―
[良い点] 素敵な詩ですね。語彙力すごい。
2019/10/10 12:27 退会済み
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