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私の名前はえりんですが、エリンギではないのです。

「おいこら、待て!!!このっ、きのこ。ソテーにするぞ!!」その時、遠くから赤髪の声が聞こえてきた。


あっ、煩くて面倒くさいのが来た・・・なんて私が考えていると、気がつけば私は何故だかアランの腕の中に。

いや、さっきまで遠くにいたよね?

足はやすぎでしょう!?ありえないからね!?

軽く100メートルはあったのに・・。

君、世界陸上出るといいよ。そうすれば、君は間違いなく優勝できるでしょ。

うん、私はそう思った。


というか、こいつ・・・・なかなか離してくれないのだが。

「離せ、このっ!?」私がアランの腕の中で必死に暴れていると、アランは急に私の耳元でぼそりと呟いた。

「すまない。少しだけ、我慢してくれ。後でなぐってくれても構わない・・・。今、動いたら守ってやれねぇ。だから、嫌でも少しだけ耐えてくれ。な?」

あら、やだ。なに、このイケメン。

赤髪ちょっと見直したわ←


なんて、私が平和な考えをしていると、アランは急に怖い表情をした。

アランのこんな顔見たことない…。

「どうしてお前がここにいる!!お前の居場所なんてここにあるわけないだろ!?どうして戻ってきた!この…裏切り者め!」

アランは私を、なお強くぎゅっと抱きしめる。


「裏切り者と言われても仕方ないのかも知れない。でも、俺は…俺は…」長髪さんは苦しげな表情をする。

「お前の話なんて聞きたくもない。俺達の前に現れるな。二度とだ。オーウェルが許可しても、俺が許さない。さ、えりん。行くぞ。」アランは、長髪さんにそう言うと、私の肩を抱きながら歩き出した。


あの人は誰なんだろう?…私はそう思ったけれど、口に出すことは出来なかった。

今の雰囲気から、聞いても良い答えは得られないだろうから。

私が今出来るのは、黙ってアランの側を歩くことだけ。

でも、今はこの沈黙が重くて苦しい。


そんな重い空気の中、先に口を開いたのはアランだった。

「悪かったな…怖くなかったか?」

なんだかんだ優しいアラン。

ほんとは、優しくて良い人なのかもしれない。

私は、ふとそんな事を思った。

「怖くなかったよ!アランが走って来てくれたから。私を守ってくれたから!ちょっとね?ほんのちょっとだけ、嬉しかった。ありがとうね、アラン!」私がそう言うと、アランは顔を真っ赤にして、ぷいと顔を背けた。


ふふふ。可愛いなぁ…。


「あいつには気をつけろ。それと、俺のこと殴って構わないから…。」そう言うとアランは、私の目の前で立ち止まった。

何を言っているのだろう、この人は。

私の事を守る為に、そうしてくれたのに殴れるわけないじゃないじゃない。


「殴らないよ。だって、あなたは私を守ってくれたのでしょう?だったら、私があなたを殴る理由なんてないわ。そこで、殴ったら理不尽じゃない。私は、そんな事しない。だから安心して!」私はそう言って精一杯の笑顔を浮かべた。

守ってくれて、ありがとう。

助けてくれて、ありがとう。

そんな気持ちを込めて、笑った。


「なんだよ。照れるじゃん…。まぁ、お前にそう言われたら悪い気しねぇよ。これから、何かあったら頼ってくれて構わない。お前に頼られるのだって悪くない…から。案外、えりんもいいやつだな。だから…その悪かったよ。」

「素直じゃないんだからっ!!私の名前はえりん。えりんぎじゃないんだからね?」

「ふっ、どうだか。」

「えっ!?ひどいっ!」

「ほらっ。さっさと、行くぞ!!!!お前にもたもたしてる時間なんてない。さっさと、勉強するぞ。」アランはにやりと笑って私にそう言って再び歩き始めた。

歩き出すとき、彼はぽんっと私の頭を叩いた。

私はなんだか、少し恥ずかしくなって、アランが叩いた場所を手で抑えてしまう。


不器用で、でも最後は優しい…アランのそんな一面が見られたら気がした。

ほんとうは、優しい。

ただ、素直じゃないけど…。


「ねぇ、アラン!!」歩いてあるアランに声をかける。

私の声で振り返ったアランはどこか不思議そうな表情をしている。

「これから、よろしくお願いします!」私がそう言うと、アランは「あぁ。」と、だけ答えまた私に背を向けて歩き出した。


これから、どうなるのかはまだ分からない。

でも、どうにかなるんじゃないか…と、私は思った。

何の根拠も、ないんだけどね☆



なんとか、投稿間に合いました(ぅω=`)

流石に焦りましたね(笑) 

次からは投稿ミスしないように、気をつけたいと思います。


さて。新キャラ登場しましたね。

彼は一体誰なのか。

もう少しで、分かると思います。

彼はどうさして、アラン君に悪く言われてしまうのか??

その辺りも含め、今後のお楽しみにして頂ければ嬉しいです?、


今回も「てんあき」を読んで下さり、ありがとうございました。

アクセス回数だけでなく、お気に入り件数も増えてきており、作者はにやにやしながら、それを眺めております。

あっ、決して不審者ではないので、ご安心を!!

ほんとに、正常なのですしおすし。


ではでは、次回予告します←   


ふぎゃーと、あがる甲高い悲鳴。

そんでもって、不審者が主人公に襲いかかるかも、襲いかからないかも!?

さぁ、どうする、えりんぎ!?



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