最善の死亡フラグ消滅方法
勢いだけで書き上げた感じのやつです。暇つぶしにでもどうぞ。
最近、姉が悩んでいるのだというのは気づいていた。彼女は自己完結するととんでもない方向に解決策を見出すことを、弟である自分は重々承知している。つまりは自分自身にも面倒事として降りかかるのが安易に想像できてしまうのだ。
「というわけで、何を悩んでるのか、吐け」
先回りして芽を潰すのが最善。
弟歴も長いので、対応も学んでいるわけである。
姉は眉間にぎゅっと深い皺をよせて押し黙る。それ以上何も言わず動かずのままで拒絶を表しているのはわかる。けれどもこちらも引く気はない。同じように無言と不動を返せば、しんと静まり返った室内に居心地の悪さを感じて根をあげるのは、姉のほうが先であることはわかっていた。
「別に、何も、悩んでないです」
果たして声を上げたのは姉が先だった。そして一度では答えないことも予想の範囲内。
はあぁ、と盛大にため息をつく。視界の隅でびくりと姉が肩を震わせた。
「俺はね、悩んでいるかどうかを聞いてるわけじゃないんだよ。何を、悩んでいるかを聞いてるんだよ」
「その前提が間違っているので、」
「何を、悩んでんの?」
残念ながら、こちらの気は長くない。まだ逃げようと視線を逸らしながらもそもそ呟かれた言葉に、同じ問いを被せた。
ぐぬぅ、と女らしさに欠ける呻き声がもれる。
仕方ないので、再度ため息をついてから別の角度から切り込むことにした。
「平民の転校生」
「…っ!」
がばりと勢いよく姉の顔があがった。ただでさえ大きな瞳が、驚愕に見開かれて更に大きく見えた。
「わかりやすい反応ありがとう。話す気になった?」
姉は本当に素直に感情が表に出る。一応これでも由緒正しい歴史ある伯爵家のご令嬢に当たるのに、この先大丈夫なんだろうか。淑女とは、自分の感情を隠して常に微笑を浮かべるのを良しとするのではなかったか。
その生まれ持った肩書きゆえに、おそらく彼女はこれから先も貴族であることを要求されるのだろうに。
言い当てられたことに殊の外動揺したらしい姉は、何度もうろうろと視線を泳がせている。
「話してくれないと、こっちも手助けできないんだって。迷惑かけるのは今に始まったことじゃないんだからさ、早く全部吐き出してくれないかな。姉さん一人で動かれるほうが被害が拡大するんだから」
「め、迷惑……被害……」
「その点に関して姉さんに言い訳の余地はないと思うんだけど?」
「……ぐっ、はい」
ほら早く。とんとんと急かすように机を叩く。机の上にのった茶器がカチャカチャと軽い音を立てた。
少し前の自分と同じようにはぁっと大きな息を吐いた姉は、諦めたように冷めた紅茶に口をつける。
「話してもいいけれど、くだらないと笑われるか、頭がおかしいと笑われるかのどちらかだと思うの」
「つまり俺に笑ってほしいの?」
「こ、こっちは真剣に考えてることなの!」
「じゃあ真剣に聞くから話してよ」
内容がわからない現時点では笑えるかどうかの判断もつかないのだ。
促すように真っ直ぐに姉の顔を見つめる。濃紺の瞳が、今にも泣きそうなのを隠すように瞼に隠された。
「あのね……私、このままだと死ぬかもしれないの。あなたに殺されて」
「くだらない」
口をついて出た言葉はそれだった。
姉がほらやっぱりと小さく呟いて顔を伏せる。
「やっぱり、じゃないよ。残念ながら笑えないよ、その話。俺は怒ってるんだよ。なんなの、俺が姉さんを殺すとか。有り得ない」
冗談にしたって笑えないし、本気でその可能性を疑っているなら馬鹿にしている。なんでよりによって姉を殺さねばならないのか。姉の為に誰かを殺すことならできるが、選択肢に姉は存在しない。
じわじわと、怒りが腹の底から沸いてくるような気がする。
「なんでそんなことを考えたのか、教えてくれるよね?まさか理由もなしに俺を疑ってるわけじゃないんでしょ?っていうか理由によってはそれこそ手が出るかもしれないくらい腹立つ。まさか理由これ?姉さんの失言で俺が殴り殺すの?」
「ちっ、違う、けど」
「じゃあ何。後今更だけど姉さん話す順番おかしいからね?結論から先に言うのが正しいこともあるけど、今回の場合最悪の方法だからね?あぁ、ほんと腹立つ。ちょっと手貸して」
「ご、ごめん……」
おずおずと差し出された左手を取って、握りこむと同時に思いっきり爪を立てた。いっ、っと小さくない悲鳴が上がる。痛みに歪んだ顔を見て、少し溜飲が下がった気がした。
「罰だよ、罰。意味不明で不名誉な疑惑を向けられたんだから」
「それにしたってちょっと容赦ない…」
「顔が腫れるほど殴られたり髪の毛抜けるほど引っつかまれたり手足潰されたりするよりかなり優しいでしょ。感謝してほしいくらいだよ」
「選択肢がどれも怖すぎるんですけど…おねえちゃんつらい」
「人殺しをするような輩だと思われてた俺のほうがもっとつらい」
結果として繋いだことになった姉の手を見ると、爪を立てた場所が赤くなっていた。白い肌なので目立っている。痛そうだな、とちょっとだけ後悔した。自分がやったんだけれど。慰めるように親指の腹でさする。
「それで理由は?」
「……えっと、なんていうか、まずこの世界は乙女ゲームの世界でね?」
「は?世界?『おとめげーむ』ってなに?」
「えっとなんていうか、架空のお話しで、絵と音と文章で構成されてて、恋愛を疑似体験出来て…」
よし、全くわからない。それだけは理解できたので、その後の説明にも疑問しか抱かなかったもののの、姉が終わりの言葉を口にするまで促す以外は口を閉ざすことにした。
重要なのは『おとめげーむ』自体ではなくて、その内容らしい。
姉が今までに体験してきたことや周囲の状況が、その物語に酷似しているのだという。出会う人物もまたしかり。今まで物語に沿うようにして生きることになってしまった以上、結末も同じになり得るというのが姉の見解のようだ。
物語のスタートは、主人公である例の平民の転校生が、自分たちと同じ学院にやってくるところ。つまりもう物語は始まっているのだそうだ。
物語には終わりがある。しかしこの物語には結末は複数ある。またどの結末を迎えるかは、満たした条件、満たさなかった条件次第でもある。ただ、そのうちのひとつに『姉が俺に殺される』というものがあるという。
「あ、あのね、勿論私だって殺されたいわけじゃないからね、その結果に繋がりそうな行動は避けてるの。でも私以外の行動はどうしようもないでしょう?それに殺されなくてもね、他の結末には家に迷惑かけて追い出されるとかもあるからね、悩んでるというなら、誰にも迷惑をかけずに自分も最低限生き残れる手段がどれなのかわからないってことを悩んでるというか…」
姉の声が徐々に小さくなり、最終的にため息に変わった。
たぶん、完全に理解はできていない。沸いた疑問で埋め尽くされた頭の中を整理しないと、姉にかける言葉も浮かばない。
「ざっくり言うと、姉さんは起こりうる可能性の高い未来が見えてるということだよね」
「…そう、とも言うのかな」
「その未来に辿りつくための条件もわかってる。だから自分に不利になりそうなものは避けてる」
「うん」
「で、それでも不安なのは、他の人間の行動までは自分で管理できないから。他人が不利な未来への条件を満たすかもしれないから」
「はい」
「最初に出てきたのが、俺に殺されるかも、だったということを踏まえると、姉さんの中で現時点最も迎えうると判断した結末は、俺から殺されるものだということ」
「…そ、れは、そうじゃない、けど」
「違うの?じゃあ不安要素があって、避けられなさそうな未来がそれってこと?」
「……そう、かも…」
姉は顔を俯けてしまって、しゅんと肩を落としている。
姉の発言の中には、過去、知っている未来の中で条件を満たさず避けて通れた出来事と、条件を満たさずとも結局似たような状況に陥り避けられなかった出来事があった、ともあった。
つまり懸念しているのは、どれだけ条件を満たさないよう苦心しても避けられない結末として『殺される』可能性が残っているから、ということか。
「あの、あのね」
「うん?」
「複数ある結末をどれかに決める一番最初の条件は、主人公の行動なの」
「……まぁ、そうだろうね。主人公がいるならね」
「物語はね、恋愛小説みたいなものなの。主人公と誰かの恋物語なの」
「あぁ、擬似恋愛がとか言ってたね。すごいよね、あれに恋する誰かって誰なの?」
「決まってないの。それも楽しみのひとつでね?何人か恋のお相手候補がいて、その中の誰との恋物語を読みたいか、読み手が主人公の代わりに決めるの。だから結末はその相手分用意されてるし、内容も結構変わるの」
「あぁ、なるほど。それで複数」
「うん。でね、私が殺される可能性が出てくるのはね、主人公の相手が、その……クルトの場合なの」
「なるほど……、って、うん?」
真剣な表情をして、姉がじっと見つめてくる。右手の中に収まったままの彼女の左手が、ぐっと握りこまれるのを感じた。
「主人公と、クルト・エイクマンが、恋仲になる場合、私が二人の邪魔をして、邪魔だからって排除されるの」
クルト・エイクマン。自分の名前を挙げられて、彼女の発言の内容を頭の中で繰り返して。
「はああああぁぁぁぁ……」
全身の力が抜けた。
あまりに馬鹿馬鹿しかった。なんだそれ。真剣に姉の話を聞いて、整理して、解決の糸口を探そうとした自分の真面目さが恨めしい。無駄な時間であった。やっぱりくだらなかった。無駄に疲れた。
「その第一条件満たしてないんだから、やっぱり有り得ないじゃん。姉さんなんでそんな馬鹿なの…」
「ば…!?なんで!?満たしてるでしょう?!」
「はぁ?何を?俺が名前すら知らない転校生と恋仲だとでも言うの?」
「名前を知らなくたって恋はできますぅ!そうでなくてもクルトが主人公を好きだとか、主人公がクルトを好きだとか、そしたら似たような状況に」
「ないない。皆無。絶無。有り得ない。はい悩み解決。良かったね」
「なっ、もう、真面目に聞いてってば!」
ごちん、と鈍い音がして、右手が痛む。力が抜けたせいで自由になった左手で、姉は拳を作って振り下ろしたようだった。じんじんと地味に痛い。
だがそれに対しての怒りさえ沸いて来ない。だってくだらなさすぎる。
「聞いたって。だってその場合、俺がその転校生を好きであることが条件ってことでしょ?俺あんなの好きになんないよ。全く趣味じゃない」
「……?私の知ってる転校生と違うひと思い浮かべてる?あのお人形さんみたいに可愛い子だよ?」
「あぁ、まぁ見た目は、可愛いっていえるかもね。見た目だけはね。外見を先に知ればそうだね、一目ぼれとかする男もいるかもね」
「見た目だけ?でも優しいよ?」
「転校生と関わりあったの?まぁなんでもいいけど、あれの中身に可愛らしさを見出せるのは極少数だよ、きっと。少なくとも俺は近づきたいと思わないね。魔法使えば何かしら破壊して高笑い、模擬試合で負けて地に伏せた相手の頭を踏みつけてるの見た時は、あの外見は人を欺くための幻だったんだと感心さえしたけどね。俺あの子の情報、あだ名の『破壊神』しか知らないよ?」
「……」
姉は戦闘魔法などの授業は取っていないはずだった。そもそもにして魔力が少ないという事情もあるし、性格上戦闘に全く向かないのだ。医療知識については学んでいるはずだが、治癒術の授業も取っていないはずだから模擬試合後の治療にも関わらない。
あの転校生の豹変っぷりは、魔術系の授業を取った人間にとってはすでに周知の事実だが、姉が日中のほとんどを過ごす普通棟とこちらの専科棟は距離もある。姉は自分と同じく寮生でもないので、接点など持とうと思わなければ持てないのではないだろうか。気にしていること自体も驚きだったが、優しいという発言がある以上関わりあいがあったらしいことが何より驚きだった。
「でも、」
「でもも何もないよ。もういいじゃん、解決したでしょ。俺は姉さん殺すことなんかないから。安心していいって」
「……」
いまだ握られたままの拳を下敷きにされた右手でさすると、姉は小さくささやくようにうんと呟いた。
「ところでさぁ、姉さん」
「うん?」
「その『おとめげーむ』とやらの物語を知ってるってことは、姉さんも中身を読んだわけだよね」
「……うん」
「主人公の相手を選ぶのは、読み手なんだったよね」
「うん」
「姉さんはどんなひとを選んだの?」
「……全員選んだよ。全部の結末気になるから」
「じゃあ誰の結末が一番好きだった?」
「……言ってもわからないんじゃないかな。お相手候補を知ってるわけでもないんだし。だいたいもうあんまり覚えてないよ」
「へぇ。そうなんだ?でも条件は回避してきたって言ったよね?覚えてないのに出来ることなの?」
話題を変えようと興味本位で聞いてみたのだが、姉の記憶力は相当すごいのではないだろうか。突拍子も無い言動にばかり気を取られていて、今更そんなことに気づいた。そういえばどこで覚えたか謎に思えるほど知識量は多く幅広い。実はちゃんと特出した才能があったのだ。
「それはだって、何回もやったルートだし。クルトが一番好きだったの。スチルだって何回も見直して、声も好きだから台詞も覚え、て……」
徐々に、姉の顔が赤くなる。
姉はなんと言っただろうか。
聞き間違いかと思った。
一瞬心臓が止まった気がする。
しかし、彼女の顔が、首が、耳が、見たことの無いほど赤く染まっている。目を瞠った姉の瞳に映る自分は、たぶん間抜けな呆けた顔をしているのだろうとぼんやり思った。
「なんか、すごいこと聞いた気分」
「!!う、あ、あの!違うの!!物語の中の話だから!!!クルトはクルトでもあくまでキャラの話だから!!今のっ、弟のクルトじゃないから!!」
「そっか。それは残念」
「ざ…?!」
「ちなみに俺は昔から姉さんが一番好きだよ」
「は!?」
嘘は言っていない。ただし純粋に姉として好きだと思っていた。
思っていた、という過去形になってしまったけれど。
「姉さん、俺、いいこと思いついたよ」
「何!?」
姉の返事は、最早悲鳴に近かった。
逃げたそうにしているその姿は、なんだか小動物のように見える。左手を捕まえているので残念ながら彼女の希望は叶わない。
「要はさ、俺が転校生と恋仲にならず、俺にとって姉さんが邪魔な存在でなければいいんでしょう?両方とも叶えられる最善の方法があるって気づいたんだ」
「えっと…?」
「伯爵家に養子として来るんじゃなくて、婿入りすればいいんだよ」
「む…こ……?」
いぶかしむように首をかしげて、言葉を繰り返す。
そう、婿入りだ。姉の伴侶となってしまえばいい。
姉と呼んでいたのは、その通りに姉弟として育ったからだが、血縁上は従兄弟に当たる。現エイクマン伯爵の子は、姉一人。伯爵夫人は体が弱いそうで、ひとり生むのがやっとだったという。現在は領地にて静養中だ。
たいして自分の生母は頑強で、子沢山。跡継ぎの男子がいない伯爵家に望まれて、小さい頃から生家と伯爵家を行き来しつつ教育を受けているのが自分。学院での課程を修了すれば、正式にエイクマン伯爵の後継者として名乗ることになっていた。
後から選べるようにと今まで選択肢を残してくれていた伯爵には感謝せねばならない。
後継者としての役割はそのままだ。ちょっと形が変わるだけ。受けた教育を無駄にする気はない。
「さて、それじゃあ伯爵に話をしなきゃね。姉さんの卒業と同時でもいいのかな?許してくれるといいねぇ、姉さん」
「あ、姉と弟は結婚できな、」
「そうか。じゃあ、ちゃんと名前で呼ぶようにするね、ユリアーナ」
姉、改め、ユリアーナはまたもや首まで真っ赤に染め上げた。ぱくぱくと口を動かして、しかしなんの言葉も出てこない。うん、なかなかいい気分だ。
今まで、姉だから、弟だから、そう言ってきたのはユリアーナのほう。昔から彼女を好きだった自分は、嫌われたくないのでその言葉にちゃんと従ってきた。彼女が嫁ぐ未来だってちゃんと想定してきたし、それを笑顔で祝福して見送ることだって出来る自信もあった。
そして、そんな自分に不用意な言葉をもらしたのも、ユリアーナだ。
彼女に嫌われないのならば、何も遠慮することはない。
恋愛物語が好きだったらしい彼女なら、落ち着きさえすればこちらの考えに賛同してくれるはずだ。
だってお互い一番好きな相手と一緒になるのだから。
キャラの名前と作品タイトルを考えるのに毎度悩みます
クルト
今回の語り手。
大好きな女の子ともっと一緒にいられるようになるということで跡継ぎの件に了承し、自分の両親をも説得した。のに、当人から満面の笑みで「弟が欲しかったの!」と言われて立ち位置が決まった。今回またもや当人の不用意な発言により、ふっきれて路線変更を決意した。異性としてみられていないのはわかってるがこれから外堀埋めつつ口説き落とす気満々。なお、伯爵に路線変更を伝えた際には「なんだ、諦めたのかと思っていた」と笑われた模様。伯爵は二人が家に残ってくれるのなら万々歳だと思っている。
攻略対象らしく容姿に恵まれ、魔術にもそこそこ長け、人当たりもよく、頭の回転が早い。
ゲームでは姉とはそこまで親しくなかった。また、ゲーム内で姉は死亡したとの表記はあるものの、実際にクルトが手をかけたとは書いてない。そのあたりはユリアーナの思い込み補正。
ユリアーナ
クルトの姉。前世日本人の転生者。前世の知識があるのは物心ついたときからだが、現在生きている世界が乙女ゲームに酷似しているということに気づいたのはある程度成長してから。前世の影響からの言動と、死亡フラグを避けるべく色々と努力した結果、得られたのはトラブルメーカーという評価。結局上手く行ってるかどうかはわかっておらず、ゲーム開始後しばらく心労と寝不足が重なっていた。
発言の通りキャラとしてのクルトが大好きなわけで、弟としてのクルトも大好きだが恋人になりたいだとか結婚したいだとかは全く考えていなかった。ただしクルトのような異性が理想であったのは事実である。遠慮のなくなったクルトにより、たいして時間をかけずに落とされる。
前世ゲームでのお気に入りキャラはクルト。弟キャラに弱かった。
ゲームではクルトルートのお邪魔キャラとして、ヒロインとの仲を引き裂くべく奔走していた。平民だからというよりヒロインの性格が貴族社会に合わないと思っていた。弟と似ておらず、派手ではないが地味でもない優しい雰囲気の容貌をしている。
平民の転校生
ゲームでの主人公。前世日本人の転生者。
ヒロインらしく可愛い系の顔立ちだが、その顔立ちゆえに色々苦労したせいか前世知識の影響か、好戦的に成長。男嫌いの気がある。ありあまる魔力をストレス解消として破壊に使用するために、ついたあだ名は『破壊神』。
ユリアーナとはちょっとした縁でお友達。女の子の前ではわりと静か。クルトのことはユリアーナを通じて一方的に知っていることもあり、彼に対しては模擬試合でも本気は出さない。クルトも最初から実力差を知っているのでお互い怪我の無いように注意する間柄である。
前世ゲームでのお気に入りキャラは幼馴染み。将来的にはとある騎士と喧嘩ップルで成立して最強夫婦として恐れられることになる。
ゲームでは可愛らしいお顔に似合った大人しく流されやすい性格。男性が嫌いというよりは怖いほう。